5th September, 1999  
円熟の証明。
舞台の上の“事件”






 最後の日曜日、9月5日は午前から、プレ千秋楽気分にみちみちてました。午後の部なら、カレンダー上の千秋楽として入ってもいいかな、と思っていた手拍子も入る入る。舞台上の、計画的なアドリブは午後を待っての登場だったものの、それに負けず劣らずな盛り上がりを見せた、“本物のアドリブ”が登場(笑)!
 “事件”によってとっても貴重な舞台となったこの回、お席は8列31番。夏休みの終わりのような数字の席で、夏公演の成果ともいうべきものを楽しみました!




【事件。円熟の証明】
 五人娘がそれぞれのリゾートファッションを見せあう場面。サファリルックに米をしょっているサバイバルスタイルの神田さんレイちゃんに、栗山さんまこちゃんが「(無人島)だからって、米しょってくことないと思うよ」と言う場面。
 栗山さんまこちゃんが、神田さんレイちゃんを指差したまま、しばし時が流れた後。
 「今日…米ないよ?」
 言われてみると、神田さんレイちゃんの背中に、米がない! いったい、と思われたところに、神田さんレイちゃん、チャーミングな笑顔といっしょに。
 「忘れちゃった」
 これこそほんとのアドリブ。そのものズバリのお答えなんですが、なんともかわいくて、最高の対処でした!
 このあと、神田さんレイちゃんがアーチェリーの弓を「ぴん」と射ると、栗山さんまこちゃんがハートを射ぬかれて「きゅん」と倒れるところ、栗山さんまこちゃんが思わず笑っちゃったりするという楽しい雰囲気が続いてるなかに、レア・ルビー姐さん登場。
 「お忘れ物ですよー」
 と登場したレア・ルビー姐さんの背中には、レイちゃんがしょっているはずだった米が!
 レア・ルビー姐さんから受け取ったお米をしっかりしょった神田さんレイちゃん、解散のときのレア・ルビー姐さんの「くれぐれも忘れもんはせんように」のお言葉に米をしょいなおし、「大事なもんは、キチンと身につけて」で、米をぽんぽん、と叩くというナイス・リアクション。
 レイちゃんの米忘れという「事件」をきっかけに、こんなに豊かで楽しいアドリブの流れが生まれたことは、この夏のセラミュメンバーの円熟を示す、確かな指標だと思います。大好きなこのメンバーがそういう力をたたえていること、とてもうれしく思えました!




【本日の聖子さんせつな登場。】
 手を横に広げてのワンツーワンツー、というエアロビインストラクター仕様。
 ナオさんはるかが寒そうに二の腕をさするしぐさがポイント!
 今日のせつなさんは、歌になってもまだ白衣をひらいて水着を見せるはりきりぶり。その腕をひっぱって舞台奥に連行するナオさんはるかがまたナイス。




【発見。耐えるひと、プ―】
 夏公演のこんな最後の最後のほうになって気づくのも何なのですが、聖子さんプ―、海の怪物にやられてもけっこう平気。
 うたれづよいところは天野さんまもちゃんとお揃い! …かな?




【そのまもちゃんの、今日のやられかた。】
 海の怪物のシーンで、ドラゴンに炎の攻撃を受けて倒れるところ、前の攻撃から立ち上がれないでいるうちにまた倒れるという感じ。
 午前と午後でも少し傾向が違う、まもちゃんのやられかた(笑)。




【女心と秋の空。サファイヤの青は】
 最初の登場の「お決まりだな」、まもちゃんの背中で指を一本立てたり、指を立てずに握った手を口元にやったり、といろいろヴァリエーションのある美貴さんサファイヤ・キャプテンですが、今日は何もなく、ただうなずくだけ。でも、それが愛がない証かというと、そうでないところがうれしいところ。
 からめた小指に「僕はそんな趣味はない!」とおこられて、今日はなんともさびしそうな風情! やはり最後の週末、愛がよみがえってます!




【本日のちーまもちゃん。】
 「だからこんなつあーきたくなかったんだ」、日に日に泣きが入ってきてます!
 口も思いっきりとがらせて、くるっときびすを返して退場しちゃう天野さんまもちゃん…大人のひとみたいな声で「だからこんなツアー来たくなかったんだ…」とつぶやいていた神戸の頃が、うそのようです。




【でもしあわせ。天野さんまもちゃんフレンドリーチェック】
 そうして思い切り口をとがらせて退場した天野さんまもちゃんですが、すぐに神崎さんケルンとすてきなダンスステップで再登場するのはいつもどおり。…なのですが、今日はなんと、二人で口にお揃いのお花をくわえての御登場! あんなにおこってたのに(笑)。
 「岩の間に倒れてた僕をふんづけたのは、君だろ!」とおこってる天野さんまもちゃんですが、ちょっと打ち寄せられぐあいが悪ければ、岩にぶつかって大怪我してたはず。でもそんな心配は誰にもさせずに、あかるくおこってるあたり、人徳です。
 その神崎さんケルンさん、正体を現しての登場のときも、天野さんまもちゃんにおじぎした後、今日は世間話モードに。ルーフ・メロウの鉄砲の音にひっくり返って(味方なのに、自分のとこのプリンセスなのに、なぜ【笑】)なお、天野さんまもちゃんに話しかけるというフレンドリーぶり!  天野さんまもちゃん、今日はほんのちょっとつよかったかな、と思ったのは、洞窟のシーンで「美奈子ちゃんチームには、IQ300の天才亜美ちゃんがついてるのよ!」とうさぎちゃんにつめ寄られても、後ずさりしなかったこと。…というのは無理があって、後ずさりしようがしまいが、天野さんまもちゃん、よわそうです…。
 でも、うさぎちゃんにはよわくても、働き者で立派な天野さんまもちゃん。今日も、広がりきらなかったござ、ちゃんとひろげたりとまめまめしく働いてました。そういうところを見ていると、今日は望月さんキングとちょっと話ができたりしてうれしそうな天野さんまもちゃんに、よかったね、と心から思います!
 この夏の新たなる王道・天野さんまもちゃんとあやの様ちびうさのフレンドリーは今日も健在。「ちびを助けたら長居は無用!」のときに、あやの様ちびうさににっこりする天野さんまもちゃん。ダーク・プラズマン様の「五千年の孤独、今こそ思い知らせてやる!」のときには、ちびうさの手首をきゅっと握るという、ちいさくやさしく、でもしっかりした守りのしぐさがありました!




【王道の風格、ここにあり。ナオさんウラヌスフレンドリーチェック】
 でも、あやの様ちびうさとのフレンドリーの元祖王道はやっぱり、ナオさんウラヌス!
 子猫のことをきいてもらえなくてすねてるちびうさ(今日はのの字書いてます!)、今日は、大人げないを絵に描いたような稲田さん美奈子ちゃんと格闘。そのあとナオさんはるかがやってきて、ふくれてるあやの様ちびうさの頬を片手でちょっとはさんでみせる、そのしぐさのため息の出るようなかっこよさ。まさに王道の風格です!
 そして戦闘シーンでは、ダーク・プラズマン様の「愚か者!」のとき、史奈さんムーンとあやの様ちびムーンを守るその動作、最強の戦士ウラヌスという言葉を、思い浮かべさせます。
 そして、子猫がたおれるシーンでずっと抑制された悲しみの表情をみせてきたナオさんウラヌス、ここへきてその瞬間、がっくりと膝をつくしぐさに。この回はほんとうに、それがふさわしい回でした。




【おっけー! 「ダークプラズマンさまが太陽系に入られた!」】
 この回は、ナオさんはるかが天野さんまもちゃんのひじに触れる接触系フレンドリーあり!
 ナオさんはるかの手の表情は絶品ですから、一瞬での満足感、高いです。




【本日の小野妃香里さん一座。】
 『ラ・ソウルジャー』は、東京公演当初のがなりVersion。
 「海里」のセットは「振り返り」「カイヤ」「朝帰り」。
 五海里が何mかわからないクラーケン、今日もひらきなおって自信たっぷりに「わかりません。妃香里さんルーフ・メロウ「少しは考えろ!」
 海賊さん達、フォーメーションB! のときから笑ってました(笑)。
 つなひきの場面では「アディオス・タコス・ペペロンチーノ!」「メキシコ?」
 ルーフ・メロウの胸編は、もやもや=近眼、やけるような=「くしやき」そしてひろってきたお食事場面で登場する肉の串登場! すかさず妃香里さんルーフ・メロウの「どっかでみたぞ」の突っ込み入り(笑)。胸の痛み=「セーラームーン」「月に帰ってもちつきよ!」。




【独自路線。はるか抜き外部太陽系戦士】
 本日の変更点というわけでもなし、言及の場所に困ってしまうのですが、気づいたので一応。
 「あなたなんて星になる資格がない!」という史奈さんムーンのせりふのとき、聖子さんプ―が朝見さんネプをなぐさめたりしてました。ナオさんはるかの、外部以外とのフレンドリーが充実していた裏返しとしての、はるか抜き外部間の交流の活性化だと思うと、ちょっとうれしいです。




【チャレンジ。あやの様ちびうさの新境地】
 小宮さんクックの「あんまり考えんとき。熱出るで」に、これまでずっとただうなずいていたあやの様ちびうさ、この最後の週末最終日にきて、気弱っぽい「はい」。子猫ちゃんへの「はい」といえば、神殿に迷いこんだ天野さんまもちゃんのお家芸! 元来が弱さとは無縁なあやの様ちびうさ、この回のところは天野さんまもちゃんのような笑いGETにはいたってませんでしたが、あやの様の挑戦は続きます(そういうところ、カッコよくて、シビれます!)



【本日の変更点】
 つなひきのシーン、稲田さん美奈子ちゃんの歩き方が、当初の基本形に。嵐の前の静けさか(笑)。
 手拍子は、『I do Justice』あたりから入ってました。一番素直に入ってたのは、『And Believe In All』。天野さんたきしーどかめん様リードのこの曲が、『かぐや島伝説』でのセーラー戦士Sideが心をあわせることの象徴のようになったこと、感慨深いです。