賭事女王

GAMBLE QUEEN

Episode 8
(1999年11月29日放映)


■ 脚本 ■ 羽原大介
■ 演出 ■ 関卓也
■ 出演 ■
高倉紫乃:園原佑紀乃  高倉藍:木内晶子  高倉桃:内藤陽子  高倉朱々:一戸奈未
サミー:稲宮誠  一馬:天野浩成  JOKER:岡本夏生  ポチ:日村勇紀



 “強敵SM女王現る!” “ついにSMポーカー決戦!”のロゴとともに前回のハイライト。
 そして鞭を鳴らしての、ジョーカーさん(岡本夏生さん)の宣言。
 「あなたたちの全てを破壊してやる。プライドも。人格も。人生観も。そしてもちろん、肉体もね!」
 そして高笑い!


 場面転じて、高倉姉妹のザコ寝する部屋。
 暗がりの中に立っているのは、黒のシンプルなワンピース(…下着?)に黒の仮面(きらきらの飾りつき!)を着用して、鞭を手にした紫乃ちゃん。
 「SとMとは、紙一重。Mの喜びを知らなければ、本物のSにはなれないのよ!」
 …先週のジョーカーさんのセリフを、さっそくマネしてる、カタチ大好きの紫乃ちゃん!
 ぱっと電気が点くとさすがに「やだ」。…いちおう、恥ずかしいと思うキモチはあるようです(笑)。
 当然のことながら桃ちゃん「何やってんの」。
 朱々ちゃんがねむそ〜うな声で「じょおうさまだ」。あまりにも朱々ちゃんらしい!

 高倉家の良識・藍ちゃんは「どうしたの、これ」と、あやしい仮面の入手経路を追及。
 紫乃ちゃん、ちょっと泣きそうなカオで「きのう帰りに100円ショップでみつけたの」。
 おばかな紫乃ちゃんを叱るかと思いきや、藍ちゃん、目を輝かせて「やらせてあたしにもつけさせて!」。
 …第7話からそうですが、藍ちゃん、こと女王様に関してはノリノリです!
 と、朱々ちゃんがわきからそれを奪って、さかさまにつけて「どう?」。
 末っ子の無邪気な行動に、紫乃ちゃん口をとがらせて「あたしのほうがにあうー」。とてもお姉ちゃんの態度とは思えません(笑)。
 第7話からジョーカーさんに対してまで女王様づいている朱々ちゃん、「お黙り!」を連発。
 「ばっかじゃないの」と、乱暴なようでいて実は非常に良識的な意見を述べる桃ちゃんをよそに、紫乃ちゃん、朱々ちゃんにうれしそうに「ね、なんかえらくなったような気がするでしょ?」。…そこまで思い込める人はそうそういないと思います、紫乃ちゃん…(100円でえらくなったような気になれるわけですから、安上がりです!)。

 「お黙り! お黙り!」を連発する朱々ちゃんを指差し、お姉ちゃん三人声を揃えて「おーだーまーり!」
 その瞬間、紫乃ちゃん「ひらめいた」。…麻雀勝負のお色気作戦と同様、またしょーもないことに違いないと思わせるところが、紫乃ちゃんのキャラクター。
 実際、紫乃ちゃんの提案は「コスプレにはコスプレ。勝負の時は、カッコから入るのよ」という、紫乃ちゃんのポリシーそのものなもの!
 こんな紫乃ちゃんの提案に続いてOP(笑)。


 紫乃ちゃんの提案がどれほどしょーもなかったかは、その提案にもとづいてカジノ・ねずみ(仮称【笑】)に高倉四姉妹がどかどか登場したとき、サミーさん「あんたたち!」、一馬くん「どうしちゃったの?」と、あきれられたことからもわかります。
 でも、このとき天野さん一馬くんの声がうわずっていたのは、高倉姉妹が踏み込んでくるまでなぜか(ほんとに、こっちのほうがよっぽど「どうしちゃったの!?」状態!)サミーさんと手を取り合っていて、高倉姉妹が現れるやぱっと手を離して払いのけたため! でも、サミーさんから話した手をカウンターに置くと、結局サミーさんに寄り添うように高倉姉妹を見てるあたりが、なんともかわいいフレンドリー。…このふたり、第7話でのらぶらぶデートで、いったい何があったのでしょう!(気になりすぎ!)
 紫乃ちゃん「コスプレには」 藍ちゃん「コスプレ」 桃姐「気分はかなり」 朱々ちゃん「ウエスタン!」
 「ばっきゅーん!」と声を揃える高倉姉妹ですが、朱々ちゃんのみ「マンボ!」。
 …そう、朱々ちゃんだけなぜかメキシカン(笑)。
 カウンターの陰に半ば隠れるようにして、その四人を茫然と眺めるサミーさんと一馬くんがなんともらぶりー。
 「カッコだけは負けてないと思うんだけどねえ」というサミーさんの述懐が、味です(笑)。


 他方、ジョーカーさんはポチさん(日村勇紀さん)をバシバシ叩いて、SM最高潮!
 ひゅっとJOKERのカードを桃姐のテンガロンハットに投げて刺さらせ、「今度はあなたの番ね」。
 そこでも、桃姐のアップのわずかな隙間で、一生懸命その様子を指差している天野さん一馬くんと、一馬くんの背中にのっかるように頬杖をついているサミーさん、ほんとにきゅーとな二人です!


 勝負は1対1のドローポーカー。それぞれのチームのチップは1万ポーカー、先になくなったほうが負け、天井は1000ポーカー…というサミーさんのルール説明では、サミーさんの向かって右側に高倉姉妹、左側にまず一馬くん、SM女王様、ポチさんという並び。サミーさんの手の動きにつれて、一馬くん、女王様達のほうも見るのですが、特に女王様達をヘンだと思っている気配もなく当り前ーに隣に立ってるところが、またかわいかったりします(ムジャキな感じで!)。
 そして、SM女王様サイドからの提案で、1回の勝負で天井の1000ポーカーを負けた者は、縛られて強制的にプレー資格を失います、というサミーさんの説明。
 「名づけて、ザ・SMポーカー」と命名するジョーカーさん(まんまです【笑】)に、藍ちゃん「いや。縛られるなんて、絶対いやよ!」。女王様になることにはあんなにノリノリだった藍ちゃん、根っからの女王様ONLYのようです(笑)。そして藍ちゃんの言葉に「あたしもそう思うんだけどね」とまともな意見を述べるサミーさんに、一緒になってうんうんとうなずく天野さん一馬くん。すっかり一心同体です!
 「いやなら勝負はなし。あんたたちみたいなシロウトを相手にするんだから、それぐらいの楽しみはなきゃあねえ」というジョーカーさんに「わかった。」ときっぱり返すのは、やっぱり桃姐です!

 JOKERさんが勝ったら、桃ちゃんがJOKERさんの奴隷になって、ゼロファミリーの一員になる。
 高倉姉妹が勝ったら、高倉姉妹のお母さんのことを教えてもらう。


 円陣を組む高倉姉妹。
 「いいわね。合言葉は、ポーカーフェースよ!」
 「誰が一番?」とうれしそうな朱々ちゃんに、「あたしが行く。気分は、荒野の用心棒。」と、紫乃ちゃん。ワケわかりません(笑)!
 しかし紫乃ちゃんとポーカーフェースは全く無縁の存在。手がイマイチだといきなりがっかりしちゃって、藍ちゃんに後ろから「ポーカーフェースよ!」と注意される始末。JOKERさんの内心の独白を待つまでもなく『わかりやすい女』。
 1枚しか替えないJOKERさんに、『よっぽど強い手なんだぁ。』と、弱気にドロップしちゃう紫乃ちゃん。
 JOKERさんはナッシングだったとわかって『だまされたぁ』。
 勝利するといきなり、ポチさんを「はぁっ!」と鞭打つJOKERさん。気合十分です!


 次は桃姐。一応ポーカーフェースを心がけるものの(藍ちゃんに「ポーカーフェース!」と注意されてふてくされていた紫乃ちゃんより、ややマシ)、JOKERさんからみれば『それでポーカーフェースのつもり?』。
 さっきの紫乃ちゃんの勝負を見て、『あたしはだまされないわよ!』と、強気に天井まで賭けちゃう強気な桃姐。
 が、結果は桃姐がジャックのツーペア、JOKERさんはクイーンのツーペア。
 「おめでとう。罰ゲーム第1号」(ばい JOKERさん)。


 後半は、手首を鉄枠に縛られている桃姐のカットから。
 隣で縛られているポチさん「こんばんわ」。そして「強気が裏目に出ちゃったみたいね」。
 フレンドリーなポチさんに「うるさいわね!」と、桃姐、みぞおちに膝蹴り(あらあらしいムスメです!)。
 この攻撃にポチさん「気持ちいいー」。桃姐「はぁ?」


 「どうしよーう。期待の桃が、早くもリタイア」と、すっかり弱気の紫乃ちゃん。
 「しょうがないじゃない。あたしたちが少しずつ挽回するしか」と、非常にまっとうな藍ちゃん。
 何の悩みもなく、うれしそうに「じゃ、次はあたしが」という朱々ちゃん(その横顔が、たまらなくユーモラス!)ですが、藍ちゃんが出ます。
 朱々ちゃん「はやくしないとねむくなっちゃうのに」。


 藍ちゃんは『なんて女なの。全く表情が変わらない』と、JOKERさんの力量を理解し、なおかつ、自分もかなりのポーカーフェース。
 JOKERさんのため息をつく所作を見落とさず、しかしなおかつそれを相手の作戦かもしれないと考え、そのうえで何も考えず強気で行こうと、最高額まで。
 藍ちゃんはスリーカード。しかしJOKERさんはストレート!


 「もうわけがわかんない」と藍ちゃん。紫乃ちゃんのように問題外なタイドじゃなくての負けなだけに、その言葉、実感です!
 「ここは朱々に流れを変えてもらおう」と藍ちゃんと紫乃ちゃんが見ると、朱々ちゃん、舟漕いでます。そして「ポン!」。麻雀勝負の夢を見てるようです!
 「しょうがない。あたしが行ってくる」と紫乃ちゃん。ほんとに“しょうがない”としか言い様のない状態です!


 「ねえー、どうしてあたしだけこっちに縛られてるの」と桃姐。
 藍ちゃんは紫乃ちゃん、朱々ちゃんと並んで座れるように縛られてるのに、桃姐だけポチさんと並んで縛られてます。いい質問!
 「さあ。女王様にとって、特別な存在だからじゃない!」と、ポチさん、やきもちモード!
 「あ、そっか。あなたより特別な存在なのかもね」と、事を荒立てる性分な桃姐。
 ポチさん、ふんっ! とあっちむいてしまいます!


 ポーカーに最も向いてなさそうな紫乃ちゃん、突然ポーカーフェースができるようになるわけがありません(笑)。
 しかもさっきのことで誤った学習をしたのか、根拠なき強気でチップを重ね、ヤケになったようにクイーンのワンペアを場に叩きつけます!
 対してJOKERさんは静かに笑ってます。根拠なく紫乃ちゃん『何笑ってんのよ。どうせブタなんでしょ』。
 が、1枚ずつひらかれるJOKERさんのカードは、10、J、Q。さすがの紫乃ちゃんも『ストレート!?』。
 JOKERさん「最後の一枚。Aだと思う?」
 紫乃ちゃん「思う…ワケないでしょ!」
 JOKERさん「当たり」
 ほーっとしてにっこりする紫乃ちゃん。
 そして最後のカードは、K。
 驚愕する紫乃ちゃん。
 「キングのワンペア。あたしの勝ちね」。
そして高笑い!


 「いよいよあとがなくなったわね」とポチさん。
 「まだ一人残ってるでしょ!」と、桃姐激怒!
 「最後の一人が負けたら、あなた。」と笑うポチさんですが、桃姐「そんときはあんたが女王様に捨てられる時よ」。ポチさん「あんた、それ言わないでよ」。お気の毒です!


 紫乃ちゃんも縛られてしまうと、朱々ちゃんを起こそうにも、脚を蹴っ飛ばすぐらいしかありません!
 「朱々、出番よ!」と呼びかけても、「半!」と「今度は丁半の夢見てる」。
 「諦めて降参?」というJOKERさんに、藍ちゃん「今度はうちの秘密兵器と勝負よ!」。これにはJOKERさん、笑いながら「こわいこわい。勝ち続けるのも、楽じゃないわー」。
 と、突然目を覚ました朱々ちゃん「お黙り!」
 「何、どうしちゃったの?」とお姉ちゃん達が口々に朱々ちゃんにたずねる間、JOKERさんはちょっと胸キュン(笑)の表情。
 「出番よ、朱々」と紫乃ちゃんに言われて、朱々ちゃんちょっとゆるゆると、でも上機嫌に「よっしゃー。ふっかーつ!」
 藍ちゃん「だいじょうぶ?」(その心配のしかたがお母さん的!)。紫乃ちゃん「さあ…」。


 朱々ちゃんのときは、様子が違います!
 JOKERさんのほうが『何考えてんの。全然表情が読めないわ』。
 朱々ちゃんは淡々と「ベット」。JOKERさん「レイズ」。
 そのままレイズが続くと朱々ちゃん「やめたほうがいいんじゃない」。
 JOKERさん思わず「えっ」。

 「えっ」なのは、藍ちゃん&紫乃ちゃんに、その後ろに立っている一馬くん(なぜ朱々ちゃんを起こさなかったのでしょう【笑】)も。
 そして特別に(笑)縛られてる桃姐も!

 朱々ちゃん「後悔しても知らないよ」。
 JOKERさん「なんですって」。
 朱々ちゃん「女王様でいられなくなっても、知らないよ」
 JOKERさん、声を荒らげ「コールなの、レイズなの」
 が、朱々ちゃん、ひるむどころか!「レイズに決まってんでしょ、勝つのは朱々なんだから」
 切羽詰まった声で「だったら早くチップを」というJOKERさんの声を断ち切って、朱々ちゃん「お黙り!」
 目をみはるJOKERさんの顔。
 そして桃姐とポチさん、シンクロしての「かっこいいー」。お二人、なんだかんだいって気が合ってます(笑)。
 豊かな胸をおさえながら「あなた、誰に向かって」というJOKERさんの言葉さえもさえぎるように「レイズ」。
 この朱々ちゃんに、JOKERさん『ただのバカ? それとも作戦? まあいいわ、このカードなら結果は見えている』と、チップを積んで「コール!」
 不敵に笑う朱々ちゃん。
 JOKERさん『この小娘に、ギャンブルの恐ろしさを思い知らせてやるわ!』

 「どう、この勝負。一枚ずつオープンしながら、青天井でレイズできることにしない?」
 「どうする?」と優しくきいてくれるサミーさんに「いいけど」と朱々ちゃん。ひとことひとことが挑発的!
 『その自信はどこからくるの』と揺れかけるJOKERさんですが、『大丈夫。負けるはずがないわ』。
 が、そうして固めたはずのJOKERさんの自信を砕くように、朱々ちゃんの「何ぐずぐずしてんの? あんたが先」。日頃のほわーっとした朱々ちゃんとは、別人です!
 「女王様に向かって、何その口のきき方!」というポチさんに、JOKERさん「黙ってなさい!」。
 が、この言葉にさえ朱々ちゃん「カッコつけちゃって。ほんとはマゾのくせに」。
 JOKERさん、顔色を変えて「なんですって」。
 「マゾ?」と、紫乃ちゃん&藍ちゃん、シンクロしてびっくり。後ろに立ってる天野さん一馬くんも、一応驚いてます(が、姉妹ほどじゃないみたいです)!
 桃姐も「マゾ?」と声に出すと、隣でポチさんが「はい」。桃姐「え?」。

 JOKERさん、動揺しまくり。「ベット」とクラブのキングをひらく声も、揺れてます。
 「コール」と、ハートの10をひらく朱々ちゃん。「マゾなんでしょ。白状しなさいよ!」
 JOKERさん、息が上がってきてます。「レイズ」とクラブのQをひらく手も、心なしか震え。
 「コール」と、ハートのJをひらく朱々。
 『まさか』とJOKERさんが思っていると「のろま! いわれなきゃなんにもできないの」。…朱々ちゃん、すごいです。
 「うるさいわね! レイズ!」とクラブのJをひらくJOKERさん。
 「見て、あの女の手」と藍ちゃんがさしたJOKERさんの左手は、網タイツの腿のあたりにぎりぎりと立てられてます!(その藍ちゃんの言葉に反応して、藍ちゃんの顔をちょっとみたりする天野さん一馬くん、素直そう!)
 「コール」。朱々ちゃんの進撃は進みます。ハートのQをひらくと「わかってんでしょうね。負けたら朱々の足をなめるんだよ。そのあと思いっきりムチでおしおきだからね!」
 ここまでいくと朱々ちゃんの言葉は、専門用語でいうところの“言葉いじめ”の領域に! この“言葉いじめ”というのは、相手に不快感を与えることが目的でなく、むしろその逆の行為(そのメカニズムはよくわからないのですが!)、この場合もJOKERさん『おかしくなりそう!』。
 このJOKERさんが、気分が悪くなったりしてるんじゃない、ということを我々にもわかりやすく指摘してくれる朱々ちゃんの言葉「気持ちよくなってんじゃないよ! 全部お見通し」。
 『だめよ。こんな小娘に負けるなんて』と、JOKERさんはむちゃくちゃになりかけた手つきで「レイズ」クラブの10。
 「コール」。朱々ちゃんのハートのK。

 紫乃ちゃん「もしかして、二人とも」
 藍ちゃん「ろいやる、すとれーと、ふらっしゅ」

 『うそぉ…』と、もはやカードにのばす手もがくがくのJOKERさん。
 「ほぉらー。早くレイズしな!」という朱々ちゃんのあらあらしい言葉に、耳をふさいで「いや…!」
 「それともドロップして、朱々の奴隷になる?」。JOKERさん『やめて、もっといじめて…!』
 「ほら早く!」「やめて、もっと…あぁ、気持ちいい…!」
 「早く! 奴隷!」「あぁ、だめ…おちる…おちる…」
 「奴隷!」
 朱々ちゃんの一言に、限界を超えたJOKERさん、うわごとのように「ドロップ、ドロップ…」とつぶやきながら、緑のカードテーブルの上に倒れてしまいます。それを真上から映した映像、美しいです!


 倒れたJOKERさんの手からサミーさんがとったカードは、ダイヤのA。「ストレートで負けたか…」
 朱々ちゃん「それもまた、ギャンブル」。
 藍ちゃん「快楽に溺れ」、紫乃ちゃん「勝負を落とす」。桃姐「まさに、SMポーカー」。
 サミーさんが「勝者、朱々! 高倉姉妹!」を宣告、高倉姉妹「やあったぁー!」。
 天野さん一馬くんも、ちょっと身をかがめたりと、今回はさりげなくうれしそうです!

 そこに朱々ちゃんの「ブタで勝っちゃったー!」
 一同「え?」。
 天野さん一馬くん、ひときわ大きく「え?」。
 朱々ちゃんが手にしているのはダイヤの2。ハートの10、J、Q、Kと並べても、手にならないそうです…。
 これにはさすがのサミーさんもびっくり。
 桃姐「おそるべきポーカーフェイス」。藍ちゃん「そんな手でどうして」。紫乃ちゃん「負けたらどうするつもりだったのよ」。
 朱々ちゃん、にへらっと笑って首をかしげ、マラカスを手にして「マンボ!」。わけわかんないムスメです!


 場面変わって、高倉姉妹の部屋。
 黒い便箋に金色の文字、というのはすごいものの、筆跡は几帳面なペン習字文字の、JOKERさんからの手紙。
 「今から二十数年前、アカネという伝説のギャンブラーがいた。彼女はある時結婚し、ギャンブル界から引退していたが、その数年後、ゼロのもとにやってきた。それはギャンブラーとしてではなく、彼の妻となるためだった。そして彼女は今もゼロのもとにいる。 ジョーカー」。
 桃姐「なにがなんだか」
 紫乃ちゃん「やっぱりあたし達は、捨てられたってことなの?」


 暗い部屋の中、机の上に置かれた、花柄の布張りのオルゴール。
 『星に願いを』のメロディーとともにひらかれた箱の中には、幼い四姉妹の写真。


 銭湯のお湯につかって、手を振る小さな女の子に手を振る高倉姉妹。
 紫乃ちゃん「かぁわいーねー」。
 桃ちゃん「あたしたちにも、あんなときがあったんだからねー」。
 藍ちゃん「あたしがあのぐらいのときには、お母さんいたんだよー」。
 言われた朱々ちゃん、「ふうーん」。
 桃ちゃん「そうそう。朱々なんか、こーんなにちっちゃかったんだから」と、手にあひるのおもちゃ(笑)。
 紫乃ちゃん「そうよ、ぴーぴー泣いてうるさかったんだからー」。
 ねぇー、というお姉ちゃん達に、朱々ちゃん、お湯をひっかけて「お黙り!」。「女王様〜!」とおどけるお姉ちゃん達に、朱々ちゃん「ぴし!ぴし!」。お姉ちゃん達「もっと〜!」


 そんな高倉姉妹のばか…じゃなくて、仲のいい姿を見つめる、サングラスの女。

 to be continued.