天野さん御共演者様…ではないのですが:神戸みゆきさん
(セーラームーンミュージカル“ドラクルシリーズ”) 天野さん御共演者様:増沢望さん (『仮面ライダー剣』[後に共演]) |
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12月8日は、カルナバルさんが御覧になったセラミュ“ドラクルシリーズ”でのセーラームーン/月野うさぎ役(天野さんとすれ違いで御就任)を演じられた神戸みゆきさんが御出演の舞台『蜘蛛の巣』(主演:久世星佳さん、東京グローブ座)を観てまいりました! (天野さん御共演者様ではないですが、ちょうど話題になったところですし、まいっか、ということで、こちらでもレポ【笑】) これがもう、想像以上に楽しかったです! ■ 開演前の“お客様にお願いいたします”の諸注意アナウンスから、いきなり神戸さん! 気取った声を出して、とってもそれらしく諸注意アナウンスをされているのですが、「特に神戸みゆきファンのアナタ!」というところで“ん?”(笑)。 よくよく聞いていると「上演中、携帯電話などの音が鳴り響きますと、固有名詞を言い間違える俳優が続出して何がなんだかわからなくなりますので」とか「非常の際には係員が安全に誘導いたしますので、どさくさにまぎれて写真撮影などをなさらないようお願いいたします」そして最後は「犯人を御存知のお客様は、しゃべらないように」とシメる、コミカルな作品世界を予告し、かつ、神戸ちゃん節をタンノウできる(笑)、すばらしい趣向でした! このアナウンスは、2回あった幕間の休憩にも流れ、ロビーでの物販(神戸みゆきさんデザインのスタッフTシャツも売ってました)のアナウンスをした1回目の休憩のときには「よろしくねっ」、2回目の休憩のときには「休憩は、もうないよっ」と、可愛いヒトコトがツボ(「もうないよっ」が流れた瞬間には、女性のお客さん達の間から「かわいい…」というため息交じりの声があがってたり【笑】)。 こんなところでまで楽しませていただけるとは思ってもいませんでした! ■ 神戸さん演じるピパは、主人公の外交官夫人・クラリサ(Cast:久世星佳さん。このクラリサが、美しく洗練されたサザエさんという感じの愉快なキャラクターで、最高!)の夫の前妻の子供で、夫の前妻に虐待されてノイローゼ状態になっていた過去を持ち、前妻と結婚した男・オリバーを「自分が殺してしまった」と告白する役どころ。 …という説明からは、陰のある少女を連想ところですが、実際にはとっても明るく食いしん坊で、継母のクラリサと大の仲良しの無邪気なコドモ! 胸にワッペンのある紺のブレザーに赤のチェックのプリーツスカート、赤のベストに紺のネクタイ(帰宅時はベレー帽)というイギリスの学校の制服姿で舞台となる部屋に「おなかすいた〜!」飛び込んできた瞬間には、その可愛さに息を飲みました!(パンをくわえたところも可愛い!) その屈託のない表情とは裏腹に、オリバーを見て「[実の]お母さんのところになんか行きたくない! 行かせたりしないよね?」とおびえきった表情でクラリサに泣きついたり、オリバーを殺してしまった、とクラリサに訴えたりするところは、発作のようなパニック状態を真に迫って演じて、心に傷を負った過去をも表現していたあたり、お見事でした。屈託のない、活発な表情と、どうしようもなく泣き叫ぶところの両方とも、“子供”を演じきってる感じで。 でも、「おなかすいた〜!」と、ガウン姿(これがまた可愛い!)で再登場(ピパの一番多いセリフは「おなかすいた〜」【笑】)した神戸さんピパ、泣いていたときのシリアスな雰囲気は、その食いしん坊さんなセリフ回しで一掃(笑)。この作品のハッピー感を盛り上げ、ばっちり笑いもとってました! ■ この『蜘蛛の巣』、死体(Cast:各務立基さん。…って、役名は“オリバー・コステロ”なんですが)に至るまでユーモラスで(死体になってからのほうがアクションが大変という! 各務立基さん、お疲れ様でした!)、ほんとうに楽しかったです。第1幕ではなんとなく硬くて笑いも出ていなかった客席も、神戸さんアナウンスで仕切ってもらった(笑)後の第2幕、第3幕では笑いが出るようになり。 ベテランの俳優さん揃いの中で、神戸さんが持ち味を生かして大活躍だったこの作品、観られてよかったです! ■ ちなみに、公演パンフには、各キャストさんについてそのキャストさんゆかりの方からのコメントが寄せられていて(セラミュで天野さんと御共演の中澤聖子さんも御出演だった『三文オペラ』に御出演だった瑳川哲朗さんには蜷川幸雄さんのコメント)、神戸みゆきさんには『ウッチャンナンチャンのウリナリ』で御共演のキャイ〜ンのお二人からのコメントが。 ウド鈴木さんの“神戸ちゃんと創めて会った時、不覚にも恋をしそうになったけれども、そのボケっぷりをみて、恋の相手から芸人のライバルに変わりました”という趣旨の最高の賛辞が、たまらなくかっこよかったです! (ゲストブック書き込み:2001年12月9日)
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