MAKOTO
〜ゆく年くる年 Hello,X'mas〜
2002年ツアー



天野さん御共演者様:小野寺丈さん
(『本気!』シリーズ)
古屋暢一さん
(『うしろの百太郎』)

 2002年11月16日(土)、14:00から観たのは、【本気!シリーズ】夢作さん役の小野寺丈さんと、【うしろの百太郎】百太郎/一太郎役の古屋暢一さん御出演の、エル・カンパニー『MAKOTO』(シアターアプル。【エル・カンパニー公式:"MAKOTO" 〜ゆく年くる年 Hello,X'mas〜 2002年ツアー】御参照)。
 エル・カンパニーの小野寺丈さん御出演舞台は一度観たいと思っていたところ、今回は古屋暢一さんも御出演ということで、いい機会! と思っていったところ、想像を超えて楽しい舞台に、笑ったり感動したり、わやくちゃでした!

 すごく感じたのは、エル・カンパニーの固定のお客さんがいっぱいいるせいか、客席の反応がいいこと! とにかく皆さん、笑います(いえ、ほんとに笑いどころ満載なのですが)!
 と、この舞台、マジアドリブてんこもり状態らしく。
 たとえば16日(土)14:00の回は、開演して最初のシーンが終わった後に遅刻してきたお客さんがわらわら入ってきたところ、今井雅之さん演じる暴走族リーダー・近藤勇さん(or 今井雅之さん御本人【笑】)、「誰や、遅刻しとんのは!」(笑)。で、お客さんの一人に「どこの支部のもんや」というと、お客さんが「シブサワです」と、どうやらお名前を答えてしまった模様。「名前聞いとんじゃない! どこの支部から来たか聞いとんじゃあ!」から一転「あの、暴走族の決起集会という設定でしてね」と、丁寧説明モード(笑)。

 そして登場人物達が入隊することになる“予備機動隊”が、濃い濃い!
 小野寺丈さん演じる大衆芸能の役者出身の山崎烝も、着流しで終始扇子をひらめかせてたり、日常会話で見得を切っちゃったりとなかなかなキャラなのですが、その小野寺さんがあっさりめに見えてしまうあたり、オソロシイような状況です(笑)。
 そしてこの登場人物達が、コーナーを奪い合うようにして(「オレが説明するんか?」「(説明すれば)長いコーナーができるよ」「やります!」とか、「このコーナー失敗したな」とか、時折はさまる素の会話がまた楽しく【笑】)強烈なアピールを競いまくるという。大サービス!

 と、予備機動隊のメンバー+予備機動隊を訓練する2人の教官(古屋暢一さん演じる沖田総司はその若い方)が自己紹介をするシーンでの「ちなみに、好きな言葉は」というセリフがあるのです(ネタバレ模様につき雪タグ。あけかたはゲストブック上部御参照)が、それがどうやら日替わりポイント。
 16日(土)は“桜”がお題だったようですが、その回のお題が告げられるのがよっぽどぎりぎりなのか、皆さん舞台の上でマジ考えてる気配が(笑)。
 もう一人の教官、山南さんはやってましたが、古屋暢一さんはさりげなくスルーしてたような(笑)。

 この沖田総司役の古屋さん、『うしろの百太郎』の頃よりぐっと大人っぽく精悍な感じになっていて、ちょっと見違えました! 
 とーっても濃いお笑い集団(笑)には染まらない、すっきりした若者を演じていらして、それがかえって目立ったかも。
 …でも、クールな役ドコロではあるものの、お笑いが繰り広げられているときちょっと笑ってる古屋さん沖田さんも、味(笑)。

 …というような、ほんとうに笑い一杯の前半なのですが、後半はシリアスな展開で、感動的。
 そうなってきたとき、小野寺丈さんがしみじみ語るシーンが、すごくよかったです。小野寺丈さん、『本気!』シリーズでのはじけた明るさでもパワー絶大ですが(天野さん九くんと、楽しいシーン、いっぱいみせてくださいました!)、物語がシリアスになったときの、そういう明るさが消え残るような、ほの明るさもなんともいいなあ、と。

 舞台装置も、かなり高さのある大きな階段4つというシンプルな装置を、配置をさまざまに変えていろいろな風景を表現していて、お見事でした。
 カーテンコールの時など、階段の一番上のあたり(1階席の最後方と高さが合うぐらいの高さ)で挨拶をしてくださって、一番後ろの方のセンターで観ていた自分、ちょっとうれしかったです。

 ほんとうに楽しく、そして楽しいだけじゃなく見終わったあとにずんと何か残る、ボリュームを感じる舞台でした。
 激しくリピートするFANもかなり多いだろうな、と『かぐや島伝説』を爆裂リピートしたワタシ心に、思います。


(ゲストブック書き込み:2002年11月19日)



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