15th→17th January, 1999  
明日への夢のかけはし。
『かぐや島』伝説紹介・〈新〉家族の肖像





【芸。佐伯さん登場】
 いかにもこわい、敵登場! という音楽に乗って、BANDAIミュージカルオフィスのプロデューサー、佐伯さん登場! 沙羅さんネプ「何、この音楽」、ナオさんウラヌス「敵か!?」と身構えてワールド・シェイキングをかけようと手を挙げるナオさんウラヌスに、最初は手刀で突っ込みを入れていた中澤さんプーですが、2日目以降はまあまあまあ、というなだめ方になりました(笑)。それにしても一生懸命演技する外部さん達に一言、「本番よりうまいね」という佐伯さん、芸達者すぎます(笑)。
 なりきりコンテストのコーナーから司会をされていたBANDAIの竹澤さんと佐伯さんのコンビ漫才のこのコーナー、1日目はストーリー説明がわからない、子供向けじゃないという内輪からのクレームに「考えてるってところを見せておかないと、納得しない方もいるんです」と佐伯さんが一喝する場面もありましたが、2日目、3日目と、どんどん楽しいコーナーになっていきました。(「ようやく三日目になってトークがさかんになってきましたね。一日目はどうなることかと思いましたが」という竹澤さんのほっとしたお言葉がナイスでした!)



【ヴィンテージ。時代的話題】
 1日目のポイントは、小野妃香里さんが演じる女海賊が「要するにドロンジョ様ですね」。それでウケて納得する客席に、あやの様「ドロンジョ様って、何ですか」。…この質問、あやの様にしていただくのが一番みんな傷つかないですむので、ナイスでした(若いんだ若いんだキャストさんは若いんだといくら思っていても、プーにこの質問されたら、ちょっと痛いですよね【笑】)。ちなみにかたまって立っていた外部三人組、お互いに知らない、と言い合っていたようですが、他の二人の力強い否定に比べて、ナオさんウラヌスの否定がちょっと弱いあたりが優しかったです(…が、後の質問コーナーで『ゴレンジャー』という単語がナオさんの口から出るに至って、ちょっと混乱を招いたかも【笑】)。


【おいしいのは、誰。お笑いの行方】
 キャスト紹介、女海賊ルーフ・メノウは「有名な」(by佐伯さん)小野妃香里さん、その手下の三人は、「いつも男が少ないと望月さんに怒られているので」男だとのこと(そのうちのお二人、神崎順さんと日比野啓一さんは、高木ナオさん御出演の『ハウ・ツウ・デイト2』に出演されていた方だと思います。大期待です!)。にせタキシード仮面がいっぱい出たときのようなお笑いになるんでしょうか、という竹澤さんの問いに、「小野妃香里さんですからね。それなりになっちゃうんじゃないでしょうか」というお答え(「デスマネッチャーズとコントスリーライツが一緒になったようなもの」というお答えも)。今度のお笑いはここだそうです(笑)! 「つまり、終演時間が読めないってことですね」という竹澤さんのお言葉は、笑えました(笑)。
  ワタシタチが最も聞きたい質問は、沙羅さんネプが「外部は、おいしい?」という端的なお言葉で聞いて下さいました(笑)。ただポーズをつけて、「ちゃーん! とかやりますか」というのは、「ちゃーん!ってのは、そりゃあるでしょう」のヒトコトで片づけられてしまいました(笑)。要するに「ガードマン」という説明、冷たいです(笑)。



【力の入れどころ。品質保証付キャスト&大量新曲】
 「一番の悪は要するにこれ」というダークプラズマンサイドのビルハ・エメラルドにはセーラーヴィーナスをされていた宮沢あき子さん。ジルバ・サファイアには河崎美貴さん、ダーク・メノラーには遠藤あどさんという、ジャズダンスシティのお二人は、やはりなくてはならない存在! そしてレア・ルビーには、サンシャイン劇場で活躍の劇団「新感線」で大変人気があるという、山本カナコさん(それで写真が大きかったのか!と納得)。小劇場で人気のある女優さんということで、ものすごく期待できそうです!
 かぐや島伝説、22曲中21曲が新曲とのことですので(残りの1曲はおそらくカーテンコール時の『ラ・ソウルジャー』)、それもとても楽しみです!



【明かされた新事実! トニー地場の短パン】
 明かされた新事実も! 「僕にもちゃーん!っていうの、ありますか」という望月さんの質問への「お助けマンみたいなのが出てきて」という答えの一部に望月さんが「短パンとかじゃないでしょうね」と突っ込むと、佐伯さん勢い込んで「はっきり言っときますけど、短パンはいたのは勝手に望月さんがはいたんで、誰もはけと言ってないんです。誤解のないように」というのは、そうだったのか!という感じです(初めて最前列に座って、トニー地場の筋肉がぷるぷる震えてるのが見える視界に、カンベンしてくれよ、と思いながら必死に早苗さんだけを見ていたあの日のことが、なつかしいです【笑】)。


【名誉の称号。“三バカトリオ”】
 実は、千秋楽Versionが一番にぎやかだったのが、このコーナーかも(笑)。本番よりうまいといわれた演技を捨てて(笑)、ナオさんウラヌス「何回聞いてもこわい音楽だ」、沙羅さんネプ「だって佐伯さんだもの」、佐伯さん「私はダークプラズマン」。あまりにもうますぎます(笑)。それを受けて「やっぱり悪か」とナオさんウラヌスが技をかけようとしたりさまざまやってくれてる外部三人組を「三バカトリオだね」とあっさり見捨てるあたり、クールでかっこよすぎます!
 そのあとも佐伯さんアドリブで事は進み、出すのを忘れていたことを指摘されたポイント棒でポーズ、悪の集団の彗星コアトルを竹澤さん「これが佐伯さんですか」「最後にはこんな球になって」、佐伯さん「私はカオス」、これに沙羅さんネプが「カオスだったんですかー?」とのるや「うるさいなあ!」と一喝する引き際の良さが、プロっぽいです(笑)。質問コーナーで、ほしいもの「演技力のある役者」と答えた(外部さん達の頭をかかえるリアクションがナイス)佐伯さん、キャスト全員が佐伯さんのレベルに早く追いつくといいですね(笑)!
 お笑いムードの中「外部はダンサーの方が三人いるんですけど、ダンスが多いんですか?」という沙羅さんの質問のとき、「沙羅withジャズダンスシティーズ。沙羅が前なんです」と沙羅さんを立てていたナオさんも、とても素敵でした!



【初参加!史奈さん & 表情大賞!あやの様】
 謎の少女コン(「佐伯さんですか?」という竹澤さんの突っ込みあり)は「性格のいい人にやってもらおうと思って」という佐伯さんのコメントに、はいはい手を挙げる外部さん達の反対側で、「私ですね」と参加した史奈さん! 「初めてですねー」とほめたたえられてました(笑)。
 ちびうさが勉強がきらいで家出してきた、というときに、あやのちゃんは勉強するけどね、と言われたときのあやの様のしぶーい表情(「あ、あなたもしないの」とちゃんと佐伯さんの突っ込みを誘った表情)、今回のイベントの表情部門大賞でした!



【圧巻。三匹の仔猫ちゃん】
 七歳、八歳、九歳の仔猫ちゃん達、特にクック役の小宮美穂ちゃんが質問に(年齢)「七歳です」(好きな食べ物)「おしゃかなでーす」と答えるたびに(佐伯さんによるとかわいこぶって)身体を横に傾けるのに、佐伯さん&外部ちゃんが真似をして身体を傾けるのがなんともラブリー。が、佐伯さんはこの仔猫ちゃん達にあくまでキビシク、「かわいこぶってますが」、おきまりの質問を変えて「いつも同じ質問だとは思わないで下さいね」と、帝王教育(近い将来セーラー戦士に、と、ねらっていらっしゃるのでしょうか!)。
 仔猫ちゃん達の歌は、ほんとにすばらしいです。かなしい中身を、くもりのない長調の平易なメロディーで歌い上げるというのはものすごくツボ。猫、と聞いて全身タイツの悪夢を思い出していた皆様も、仔猫ちゃん達の歌を聴いた後は、「あの子達だったら何着ててもいい」と全面受け入れ。本公演、期待してます!



【可愛い単語「入り婿」。〜家族の肖像】
 ムーンと一緒に「お父さんしてますね」と出てくる天野さん(一度言い損ねて「どもって言ってるんじゃねーよ」と望月さんにおこられてました)への望月さんリアクション、「恥ずかしいから早く出てこいよ。気がつくと8つのつぶらな瞳がじーっと見上げてるのが、痛いんだよ。俺は汚れてるんだーっ、って」が一番ヒットなVerisionでした!
 仔猫ちゃん達が去って史奈さん、あやの様、望月さん、天野さんが残って望月さん「こうやって四人残ったところで。…家族じゃないか」と天野さんを外して三人でポーズをとるところ、天野さんの「僕だけ外れてますね」に「いつも外れてるじゃないか」(確か1回のみ)は、天野さんの「いつも」をほうふつとさせて秀逸。
 「セーラームーンファミリー・トークショー!」で、三人にスポット、天野さんに薄暗い青いライトがあてられた後の、「いりむこ、って感じですね」という天野さんのせりふ、タキについて同人誌でおなじみの「入り婿」という単語をこんなにかわいらしく発音するタキが存在するというのは、世紀の発見です。
 この後、「初めてミュージカルをやる天野君のためのアドヴァイス」、印象に残ってるのはあやの様の「これは覚えておいた方がいいですよ」(あやの様かっこいい! 神妙に「はい」と聞いている天野さん、いいひと系です)と、「6年間やってるから、失敗談もたくさんあるんだよ」という望月さんに「ひとつだけ聞かせて」というあやの様(これには望月さんも「はい」【笑】)、箱の後ろに隠れて登場を待ってるときにズボンに手を突っ込んでシャツを直してて、ひらいたチャックからシャツが飛び出した状態で登場してしまったという、望月さん全開な失敗談。
 しかし、衛の心得を聞かれて、「衛は熱くてクサイんです」、といってこれまで出てきた衛のセリフを望月さんが再現するたびに客席が大爆笑になる、衛ってあらためて、一体。
 抱負のところでびっくり、あやの様が「私はダンスがあまり上手じゃないので、もっとうまくなりたい」。飽くなき向上心、かっこいいです! これには史奈さん「あやのちゃんがダンス上手じゃなかったら、私はどうなるんでしょうか」。他の回でも望月さんに「あやのがライバル?」「打倒あやの?」と水を向けられると「とんでもございません」「足許にも及びません」と答える史奈さん、とても味があっていいです。だめなうさぎと頭の良さそうなちびうさ、という原作の構図が、史奈さんとあやの様のスタイルでできあがってきているという感じで(あやの様の「ジャグリングがうまくできなかった」への史奈さんの「ジャグリングって何」なんか、まさにそう!)、なんだかよかったです。



【らぶらぶなのは、誰。タキ的デュエット二曲】
 この後、史奈さんうさぎと天野さん衛の新曲『You're My Jewery』が、実はあったんです、15日に御来場の皆様!
 これは今回3日間のかなりメジャーな日替わり品で、1日目は端的にナシ、2日目はうさぎと衛がハモる(頑張れ!)Version、3日目は二人で全く同じメロディーを歌う斉唱Versionと、変遷しました(笑)。天野さん、声はものすごくいい声だったので、本番は期待です!
 2日目の午前、初めて歌った後に望月さんに「顔真っ赤だよ」といわれていた天野さん、初々しい新妻のようでいいです。…だけど、この歌、SMAPだったら稲垣吾郎氏しか歌えなさそうな、ものすごく恥ずかしい歌です(笑)。“イチコロ”って言葉、久しぶりに聞いたような気も。
 その後、「じゃ、男同士でらぶらぶ行こうか」と、望月さんと二人の『タキシードミッション』。二人きりになったときにも、ひしと抱き合うVersionや、どんどん迫っていく望月さんから天野さんが後ずさりして逃げるVersion等いろいろあり、それぞれに捨て難い味がありました。天野さんの「もう一回やりましょうか」には、望月さん、最初は「ぜえぜえしながら“もう一回やりましょうか”なんて、心にもないこと言うなよ」と、比較的優しく応じていたのに、3日目になると「やれよ」。オープニングまでかかって天野さん、音響さんの方に向かって「ごめんなさい!」。いいキャラクターです、内部はるかちゃん(笑)。
 千秋楽には『You're My Jewery』と『タキシードミッション』の間に小野妃香里さん登場! 新曲『女海賊の作戦』 をいきなり披露。今度は女役なんだよね、という望月さんに妃香里さん、女役って、ワタシは女ですよ! と強調されてた女役ですが、あまりにもカッコイイ歌。客席も最初から(初演からかかってた歌であるかのように当然に)後打ちの手拍子入れてるし、すでに重要ナンバー化しているこの曲&妃香里さん、期待です(最後、天野君とやる「男同士じゃないか」を妃香里さんの肩を抱いて言う望月さん、となりで立ち尽くす天野さん…)。



【永遠に不滅です。ラ・ソルジャー】
 ここでは、「ちびっこでも踊れるように」という、かなり嘘くさい説明とともに(笑)、史奈さんとあやの様だけが1st Stage仕様のステップつきの振付を前で踊るという、セーラー戦士全員での『ラ・ソルジャー』。本公演のおまけビデオを見てちびっこの皆さん覚えて下さい、ということは、本公演ではセーラー戦士全員でちゃんとしたVerisionをやって下さるものと期待(ナオさんウラヌスでのあのステップが見たいです!)。


【天野君で遊ぼう。質問コーナーへの場面転換】
 ここで机が運び込まれて、質問コーナーに移るまでの間のつなぎは、また望月さんが天野さんで遊ぶコーナー(笑)。3日目にもなると、ひとりでつなげ、ということになり、天野さん「というわけで」、望月さん「“というわけで”しか言えねーのかよ、何が“というわけで”なんだよ」、天野さん「というわけで、あの」、望月さん「だから何が“というわけで”なんだよ」、天野さん「つなげ、っていわれたんですけど…みなさんはやくしたくしてください」、望月さん「してるよ!」…と、あらあらしい(笑)中にも最後には「天野君でしたー!」というあたり、暖かい愛が感じられます(望月さん、いいひとです!)