9th May, 1999  
      急速進化!
黄金週間の最後を飾る、千秋楽仕様



 
 9日14:00の回が、1999年ゴールデンウィークの最後を飾る全5回の『GWファン感謝イベント』の最終回でした。
 そしてこれが“千秋楽”と呼ぶにふさわしい、特別なお楽しみにみちみちたステージだったんです!
 というわけで、千秋楽Version、特にレポートです! 千秋楽Versionというものが成立するメンバーを取り揃えた現セラミューの底力に感謝です。
 席は5列28番。警備のお兄さんの真ん前で、公演中何回か、すばらしいスタートダッシュ(速いんです!)を目の当たりにさせていただきました!




【やっちゃったね。ちっとも大丈夫じゃない(からこそいい)「大丈夫だ」】
 オープニングで、史奈さんムーンが、たくさんのトラブルをのりきってきた春公演のお礼を言うところ。春公演にはいろいろトラブルがありました、という史奈さんムーンのせりふのあと、天野さんたきしーどかめん様、自信たっぷりの声で「大丈夫だよね」。
 しばらく不思議な間があったあと史奈さんムーン「関係者一同になりかわりまして、お礼を申し上げます」。…それから、本来このセリフがあるべきだった位置での天野さんたきしーどかめん様の「だいじょうぶだいじょうぶ」。初めてこのイベントを観る人のほうが少ないんじゃないかというフンイキの客席からは、すでに笑いが。天野さんたきしーどかめん様、ここで困ったときの「大丈夫だ」(でも、声がいつもの「大丈夫だ」ほど十分低くなってなくて、ちょっと高いあたりに動揺の気配が…)。フォローするように史奈さんが「大丈夫だ」。その後もなだめるように史奈さんが「大丈夫だ」を繰り返し、いっしょに天野さんたきしーどかめん様も「大丈夫だ」を繰り返すという、なんともほほえましい助け合いの場面が(そしてやっぱり史奈さんのほうがお姉さん…)。
 これだけだったら、もしかするとこの千秋楽が初めてだったお客さんには、何が起こったかわからなかったかもなのですが(…ちょっとは、わかっちゃったかな【笑】)、無情にもナオさんウラヌス、天野さんたきしーどかめん様に「君、やっちゃっただろ」。…そのとおりのようですね(笑)。




【当確! ナオさんウラヌス選挙演説】
 内部ちゃん達の自己紹介もどんどん熱演化していく中(稲田奈緒さんヴィーナスちゃんなんか、登場するやアップテンポの手拍子! すっかりつかんでます、稲田さん!)、初回からとばしていたナオさんウラヌスがヒートアップしないわけ、ありません!
 まずは軽く、栗山さんジュピターの自己紹介の中での「シュープリーム・サンダー!」の後の効果音「どーん!」を、魂の双子・聖子さんプルートとお二人で。
 聖子さんプルートの「セーラープリンセス…」(千秋楽では、エコーかかってました…)では、聖子さんプー「あれ?」。飛び出してきてどついていたナオさんウラヌス、黙視(笑)。「いや、最後だから突っ込まなかった。もっとやって」だったナオさんウラヌス、聖子さんプーの再度の「セーラープリンセス…」では、シュープリーム・サンダーのときの倍ぐらいの音量での「どーん!」の声とともに、あの思い切りのいい突っ込み! 「やっぱつまんないから突っ込んじゃった」というナオさんウラヌスに、返す聖子さんプーの「ありがとうございますー」が、フレンドリーでいいです!  聖子さんプー、続けて「女は黙って…」のあと「タラッタタラララッタラ…ふぅ〜ん(むらさきいろのはあと)」。続く決めゼリフ「女は黙って、色気で殺す」のとたん、真央さんサターンがばったり倒れるという(ナオさんウラヌスの思いっきりの「大丈夫かーっ!」つき)、ジャズダンスシティ一座の大場面でした!
 「とても心配ですが、次の方」(回を重ねるごとに心配度がアップしてるのがポイント!)という天野さんたきしーどかめん様に導かれたナオさんウラヌス、「短くね」という天野さんたきしーどかめん様に「はい」と答えた直後、「今日は、イベント最後なので、思う存分選挙をやらしていただきまーす!」(全然“短く”じゃないです【笑】)。
 「夏公演には、もっとセリフをーっ!」の演説、ちょうど街頭演説的な響き具合に、ばっちりエコーかかってます! 「もう一歩です、もう一歩で届きまーす!」に、ついに天野さんたきしーどかめん様、それに負けじの力一杯の声で「きがすむまでやってくださーい!」(笑)。それからのナオさんウラヌス、選挙握手は舞台上の全員で盛り上がるし、「高木ナオに清き一票を!」には天野さんたきしーどかめん様リードで「高木、高木」コール(でも、聖子さんプーの声が残るとナオさんウラヌス「もういい」【笑】)。
 そしてその熱気の冷めやらぬまま、怒涛の新ネプチューン紹介(笑)コーナーへ!




【この歌をありがとう! 最後の新ネプ紹介Part1】
 緑のかつらをかぶったニセ新ネプチューンが、ぎこぎこヴァイオリンで『ウラヌスとネプチューンの裏切り』を弾く、というところは前回と同じなのですが、その途中“夢よ惑いの従し世に”のところで、ナオさんウラヌス、歌ってくれたんです! でも“ひとふり”のところで妃香里さんが「まちがえちゃったよ」。そこで切れてしまってものすごく残念(泣)。
 そのあとしばらく間があってからナオさんウラヌスの大迫力の声で「スターシードを取られるのは、貴様だーっ!」(こんな力強いセリフだったとは!)。妃香里さん「おそいよー、もうぜんぜんつながってないよー」(笑)。かつらを上から取った栗山さん、身長を生かしてがんばれ、と言われるや「妃香里さんめざしてがんばります!…って、お客さんに言われろっていわれました」妃香里さん「言われろ、じゃなくて、言え、だろ! もういい、次!」と、完全に仕切り態勢(笑)。でも次のセリフは妃香里さんのセリフで、史奈さんムーンに向かって「座長、すみません、もう全然つながってません」(笑)。天野さんたきしーどかめん様の「そりゃ運命だろ!」に、「そのとおりです!」と、はーいよくできました的コメントを返す等着々と進行をされていた妃香里さんですが、ナオさんウラヌスより「しかも妃香里さんノーメークじゃないですか!」(11:00の回の「妃香里さん、ちゃんとお化粧してますね」は、特別なことだったんですね【笑】)。妃香里さん「だってさ、お前のこの歌合わせるためにキーまで合わせてひいてやるために練習してたんだからさ、時間なかったんだよ、こんなくだらないネタとか考えてる間に時間すぎちゃったんだよ、ほんとにー、つながってないしさー」お笑いに賭ける情熱、とどまるところなしの妃香里さんです! 妃香里さんに「もういいよ、突っ込んで」とのお許しを得てからの天野さんたきしーどかめん様(待ってたんですね【笑】)の「やっぱりウケたいんじゃないですか」には「そうだ、ウケたいんだ、でも今日はぐちゃぐちゃだった。すみませんっ!」潔くてカッコイイです!




【小ネタ。 最後の新ネプ紹介Part2】
 「のろわれたネプチューンって、なんですか」のところのナオさんウラヌスの「そんなにみつめられると…」千秋楽Versionは「ステキ」(笑)。
 「一番原作に近いネプチューンだと思いますが、皆さんどう思いますかー!」での客席とのやりとり、すっかり選挙モード入ってます! 客席のナオさんウラヌスへの返しも、すっかりのってます。ナオさん、みんなのハート、熱くつかんでます!




【空も光も。ナオさんはるかの『Knockin' Down Hesitation』】
 千秋楽の『Knockin' Down Hesitation』は、『セーラースターズ』の本公演でほんとうにこの曲を踊っていたスリーライツの大気光=小野妃香里さんも踊って下さるという超豪華版!  とにかくかっこいい、ナオさんはるかの『Knockin' Down Hesitation』。でも、やはりカッコよかったANZAさんうさぎの『Knockin' Down Hesitation』と、ずいぶん印象が違うな、と思いました。
 ANZAさんの『Knockin' Down Hesitation』は、何かこう自分を窮屈に閉じ込めるような状況があって、それをぶちこわせ! という叫びのようなものがある『Knockin' Down Hesitation』。ひたすら明るい、天真爛漫なうさぎを演じていたANZAさんの歌にこういう印象があるのは不思議ですが、それがANZAさんのロック魂の表れなのでしょう。爆発を思わせる、歌です。
 ナオさんの『Knockin' Down Hesitation』は、それとは対照的にのびやか! 空も光も、何もかもが味方、そんな感じの無敵さを感じました。後ろ向きなことは一切なしに、果てしなく遠くまで「ほんとの自分」を発信できそうな、そんな光り輝くようなパワーを感じる『Knockin' Down Hesitation』でした。
 こういうイベントでのカヴァーで、以前の舞台で思い出深い曲について、オリジナルの印象をさらに強めることができるというのは、新発見でした。新鮮な感動でした!




【見事な日替わり。『並木道の恋』With ジャズダンスシティーズ】
 この回も『並木道の恋』を“誰かのおサイフひろったとき…”と歌う宮沢あき子さんに、すっかり日替わりが板についた河崎美貴さん「わたしのじゃん!」。「ひろってくれて、ありがとう。落とし物は警察に届けましょう。ジルパ・エメラルド役の河崎美貴です」。
 続く聖子さんプーとの争いでも「これで最後になったわね…競うのも」。二人で競ってポーズを取って「どうですか、あたしたち…」。「どうですか、二人でやるって…」「いいわね…」ナオさんウラヌスの「特定のグループにしかわからないと思います」に、美貴さん「グループって、あなたわかってるの?」と、ナオさんハブ態勢(笑)。
 宮沢あき子さんビルハ・エメラルドちゃんが「やっぱりプルートに一番近いのは、このわたし」には美貴さん「年がねー」。聖子さんプー「そうですね、すみません負けました、年がね…」。あき子さん「みんなー(泣)。…がんばる。」かわいいですー!




【ちゃんとつなげてます! みどころいっぱい、ちびっこ『ラ・ソウルジャー』】
 天野さんたきしーどかめん様の「そうやってスキを見せるとメインをとられるんだよ」が、それまでのゆったりしたお母さん口調から突然「大丈夫だ」声に変わったこのコーナーも、千秋楽は大変なことに(笑)。
 この回でたいへんよかったのは、難しいステップをコドモ達に教えたあと、セーラー戦士がお手本でまず曲に合わせて踊ります、というコーナーの前。待ってる小さな子が舞台の上で座っちゃって、客席から静かな笑いがもれたとき(史奈さん達はちょっと困ってたかも)、天野さんたきしーどかめん様がとけるようにやさしい声で「いいよ? すわってていいよ? すわっててだいじょうぶだよ?」。ゆるいことはこのうえなくゆるいおことばですが(台本にないときの声【笑】)、とーってもやさしいおにいさんな言葉で、感動ものでした!
 千秋楽Versionの端緒をつくったのは史奈さんムーン。客席で一緒に踊ってた子を「いっしょにおどろっか」と舞台にあげたのがはじまり。と、客席のほかの場所からも「この子達も踊ってた!」という声が(あやの様の「あたし見た!」、機微を心得ていて、ナイスです!)。次々に「ここにも!」という声がかかり、「じゃあ、みんなで踊りましょう!」ということで、舞台の上はお子様達でいっぱい!
 舞台袖からのオーケーは出たものの、この予定外の事態を仕切らなければならないのは、史奈さんと天野さん。史奈さんは落ち着いた様子で、ちゃきちゃき子供達を並べて仕切る(お見事です、座長!)。ちょっと離れたところに立っている天野さんたきしーどかめん様、「2列に並ぼうかな」などと非常に建設的な提案をしているものの、その提案の声が裏返っちゃったり(でも、それを自ら突っ込んでいたあたり、驚異的なオトナぶりです!)、史奈さんほど落ち着いて見えないのがとてもソン(笑)。
 結局みんなおんなじ「かわいかったで賞」で、賞品のポストカードの配布が大変なコトに。どさくさにまぎれて仔猫ちゃん達もポストカードをもらってるのを発見するや、あやの様大声で「ずるいよー、竹澤さんっ!」(イベントに必要なモノは何か、心得てます、あやの様!)。見事ポストカードをGETして「やったあ!」あやの様、さわやかです!
 コドモ達が席に着くまでのあいだ、おおぜいなので当然結構時間があったのですが、天野さんたきしーどかめん様「ひとりずつねー。だいじょうぶかな。もどれるかな。」と、やさしいんだけどみずからもとてつもなくかわいらしくみせちゃう声(これは立派な“つないでる”状態だと思います)。舞台の上では今回イベントのスター・稲田さんヴィーナスちゃんがあやの様からポストカードを巻き上げようと争っていて(稲田さん、あらゆる場面で場を盛り上げます…)、それを発見した天野さんたきしーどかめん様「そこー!」。春公演の、史奈さんうさぎちゃんとあやの様ちびうさの争う場面でのかわいらしさまであざやかによみがえらせる「もーう、大人なんだからー!」。“つながなきゃ”という使命感のもと、がんばってがんばってつなぐ天野さんたきしーどかめん様ももちろんいいですが、自然発生的つなぎでも、ものすごくいいです!
 ちなみに天野さんたきしーどかめん様の手拍子、セーラー戦士のお手本のときはやっぱり変則手拍子に切り替わるところで1小節ぐらいの切替え遅れ。最後のお子様達のダンスのときは、反対側の袖から打ち合わせのために呼ばれて、マントをひるがえして舞台奥を横切っていかなければならなくなってしまい、ただただノーマル手拍子でした(それどころじゃなかったんですね【笑】)。お疲れさまでした!