コミックジャック

天野さんのタキシード仮面役の先輩: 佐野瑞樹さん
(セーラームーンミュージカル)
天野さん御共演者様:小手伸也さん
(『キャバギョ!』[後に御共演])

 『ひと夏のパパへ』&『踊る大捜査線』再放送で里心がついたところで、ちょうどANAのバースデー早割(全路線1万円!)で取っていた東京行き(たまっていた用事を済ませに…)の機会がやってきました!
 ちょうど日程が合ったので、初代タキ様役の佐野瑞樹さん主演の『コミックジャック』(演出:きだつよし[TEAM 発砲・B・ZIN] 7月2日[水]〜7月6日[日] 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール)を観てきました!

 佐野さん演じる売り出し中の漫画家・天辺麻人は、連載している漫画『ゲートマン』の最終回の締切が迫る中、担当編集者・石橋(Cast:小手伸也さん)に“もっとバイオレンス! アクション! スペクタクル!”とハッパをかけられ、その通りにネームを描き直そうとしている。そこにかかってきた一本の電話は「お前の好きにはさせない」。そして麻人は、自分が描いた『ゲートマンの』世界に迷い込んでしまう…
 …というストーリーなのですが、『ゲートマン』がアクションヒーロー物(連載開始当初は、お祓いをして静かに事件を解決する探偵ものだったらしいのですが【笑】)というだけあって、アクション満載! 舞台のうんと高いところにまで足場を組んで、そこから棒を滑り降りる(佐野さんがえっちらおっちら、その棒を上りきるシーンも。佐野さんの「今日は[演出の]きださんいないから、二人で階段を登ろうよ」というアドリブは、佐野さん演じる麻人のへたれなキャラクターとマッチして◎【笑】)、飛び降りる(かなり高さのある飛び降りだったので、迫力!)のシーンもあって、楽しめました。

 佐野さん演じる麻人が、自分が描いた世界に迷い込んでみると、ヒーローのジン(Cast:武智健二さん。JAEの俳優さんだけあって、アクションはホンモノ!)は、みんなに迷惑がられて飲んだくれ、悪の幹部を“今度飲みに誘おう”としているわ、他の登場人物も好き勝手に生きているわ…ということで、なんとか予定通りの話にしようと奮闘する佐野さん麻人、一生懸命なんだけどナサケナイ、“うわぁぁーっ、どうしてこうなっちゃうんだーっ!”的なキャラクターが、もんのすごくハマリ役でした。
 『墓場なき死者』が、なんとも悲痛な役どころだっただけに、こういうのを観るとほっとします。
 またこういうキャラの佐野さんの舞台、観たいです(でも、パンフコメントによると御本人は、もう何十本も芝居をやっているのに一度もやったことのない“悪”をやってみたいそうで…【笑】)

 この舞台のパンフにはなんと、佐野瑞樹さんと、『キャプテン翼』の作者の高橋陽一先生の対談掲載! 高橋先生が佐野さんの絵を描いている写真まであって、ものすごく貴重!
 対談も、佐野さんがかなり漫画好きで『キャプテン翼』もかなり読み込んでいらっしゃる熱さが、なんとも気持ち良く(「[ワールドユース編で]次藤が立花兄弟を2人乗せましたよね。あれもすごかった。」なんてことまで、熱く語れるのは、かなりすごいと思います…)、楽しい対談でした。
 その対談の中で、“『キャプテン翼』を舞台化するとしたら”という話題になったとき、佐野さんが“僕は何役かな?”ということで、“僕は佐野君でいいや、名前一緒だし、タイプもなんだか似てるし。岬じゃかっこよすぎるしなぁ。”とか“僕は、そうだなぁ、石崎とかで。多少サッカーが下手でも、愛嬌でカバー出来そうだから(笑)”なんておっしゃっているのを読んで、なんていいひとなんだろう…と、しみじみ思ってしまいました(一緒に翼話をしていて、三杉君の話で盛り上がってあまりにもずっと話していて他の共演者に呆れられた、という武智さんは、自分は日向小次郎とかおっしゃっているとのことだったのに…【笑】)。やっぱりセラミュのタキ様は、人柄重視の役どころではと思います(笑)!

 と、パンフで楽しかったのは、8人のメインキャストさんがピカチュウ、セーラームーン、デビルマンのいずれかを描いてみた“素人マンガ道場”。
 “追試”判定のついた佐野さん画のデビルマンも楽しいですが、やっぱりセーラームーンに目がいってしまいます。武智さんのセーラームーンが、“この例えようのないキャラの薄さは一体…?”ということで“40点”という判定を受けているにも関わらず、絵の周りに書き込まれた文字の“月にかわって〜 おしおきよ!”(決めゼリフのタメの部分まで再現!)、“エターナルセーラームーン”(最終形態、ある種専門用語)、“ごめんね すなおじゃなくて”(主題歌まで把握!)、という、セーラームーン、ばっちり御存知なんだ…というあたりが、セラムンとJAEの、なんとなく東映つながりで親戚みたいなもん、というカンジが表れていて、ステキでした(笑)。
 パンフまで高価値だった『コミックジャック』、うまくタイミングが合って観られて、よかったと思います!

(ゲストブック書き込み:2003年7月7日)


【後日、レスにて】

 佐野瑞樹さん主演の『コミックジャック』、笑いがいっぱい、アクションいっぱいで、楽しい舞台でした。
 冒頭、舞台の高いところのレールから下がった布を下からひっぱってさっと取り払う、という場面があったのですが、私が観た回ではその布がひっかかってなかなか落ちず(ほとんどが女性だった客席、かなり容赦なく笑ってました!【笑】)、本来その布にはタッチしない予定の石橋役(後に作品世界にも、悪役キャラとして登場!)の小手伸也さんが引っ張ってようやく布を取り払えた、というハプニングがあり。
 その後小手さん、登場するたびに舞台をねめ回して「布はひっかかってないかぁー?」というアドリブを繰り返したり、佐野さんも佐野さんで、そんな小手さん(御本人の舞台のセリフにもありましたが「ちょっと太め」【笑】)に「(あのハプニングを解決するには)小手さんの体重しかないと思っていました」と応酬したりと、舞台経験が豊富なキャストさんならではの余裕あるハプニング捌きなども観られたことも、おトク感をUPしていました。

(ゲストブック書き込み:2003年7月9日)


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