ドラマ30
 
デザイナー
 
EPISODE 1



Staff & OA
脚本 ◆ 松田裕子  監督 ◆ 皆元洋之助(東通企画)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日時 ◆ 2005年10月3日 13:30〜14:00

公式サイト:【MBS:ドラマ30『デザイナー』公式サイト】


Cast
亜美:松本莉緒  結城朱鷺:塩谷 瞬  土屋 明:天野浩成
葉山ありさ:国本 綾  柾:丸山智己
濱田佳菜(榊原貴子)  出口結美子(水木奈緒子)
川原田 樹(水島健)  押元奈緒子(矢田美奈子)  田中佐輝子(横山光恵)  塚本加成子
藤田 瞳(杏子)  山田真由子(モデル)  三浦さやか(モデル)  清水美里(モデル)
徳永有香子(白川ゆき乃)  猿渡ゆか  ノイエ  キャストプラン
青石雅也:乃木涼介  鳳 麗香:国生さゆり

※(  )内はクレジットに表示されない役名・役どころ


Story
 疾駆する赤いスポーツカーを駆るモデル・亜美(松本莉緒)。
 トップデザイナー鳳麗香(国生さゆり)のショーの会場に到着した、黒尽くめの衣装に黒い帽子の彼女に、トップモデルの誕生を祝して、と、真っ赤な薔薇の花束を渡す青年・朱鷺(塩谷瞬)。
 そこに鳳麗香が、スタッフを従えて現れる。階段に飾ってある赤い薔薇の中に、ピンクの薔薇が混ざっていることでスタッフを叱る麗香を見た亜美は、朱鷺から送られた花束を、どうぞ、と差し出すが、麗香は“あなたにほどこしを受ける理由はないわ”と、拒絶する。
 しかし亜美は、飾られた赤い薔薇の中央に花束を挿し、その場を立ち去る。

 鳳麗香のショーのメインモデルとして、華麗なウォーキングを見せる亜美。
 会場には、そんな亜美を客席から見守る朱鷺と、亜美を撮影するカメラマン・明(天野浩成)の姿があった。
 ショーのフィナーレ、麗香と亜美は手を取り合って観客の喝采に応えるが、笑顔の陰で二人の視線は、激しくぶつかりあっていた。

 黒の衣装と帽子に身を包んだ亜美は、ある一室で、麗香に話があるともちかけていた。
 祝賀パーティーがあるのであとにしてほしい、という麗香。
 亜美は手にしたバッグを開ける。
 その中にひそませたナイフを握り締め、亜美は麗香を凝視する。

 その1か月前。
 明がモデル達の写真を撮っているスタジオに、撮影のため亜美がやってくる。
 お待ちしておりました、姫、と、笑顔で亜美を迎える明。
 その場にいたモデル達に挨拶もしない亜美に、モデル達は、撮影を始めようという明の言葉も耳に入らないほど、亜美の悪口を言い始める。

 ありさ(国本綾)は亜美の控え室を訪れ、モデルになったばかりでこの日は見学に来たこと、亜美に憧れてモデルになったことを告げる。
 しかし亜美は、仲良しごっこをする先輩がほしいなら、他をあたってちょうだいと言い放つ。

 明の求めに応じて、美しいポーズと表情をつぎつぎに見せる亜美。
 撮影が終わると、明は、亜美も鳳麗香のコレクションのオーディションを受けるのか尋ねる。
 亜美はこともなげに、ええ、と答え、さすがは姫、自信満々だな、という明に、自信がなければエントリーしないと断言する。
 鳳麗香のメインモデルの座をかちとれば、亜美もついに名実ともにトップモデルだな、と、明。
 「なるわよ、トップに。私は、そのためにモデルになったの。それ以外は、最低も同じ」
 そう言い切って去る亜美を、明は口笛を吹いて見送る。

 亜美は鳳麗香のテレビインタビューをくいいるようにみつめていた。
 自分のコレクションのモデルには、自分の作ったドレスに似合う、上品さと美しさをもったモデルを選ぶという麗香。
 亜美は一年前、麗香のオーディションを受けた際、あなたは下品、育ちが良くないのじゃないかしら、と言われ、落とされていたのだった。
 それから亜美は、ウォーキング等モデルとしての勉強や、エレガントな女性になるための研究を重ね、ここまできていた。
 「もう二度と、負け犬だなんて言わせない」画面の麗香に向かって、亜美はつぶやく。

 ブライダル新作発表会の会場にやってきた亜美の許に、明が駆け寄ってくる。
 最近よく会うわね、という亜美に、それって運命の赤い糸とかさ、と言う明。
 そっぽを向く亜美に、はいはい、姫は冗談がきらいでしたね、と明。
 そこにこの日のイベントの主催であるファッション誌「イフ」の編集者の水木が現れ、亜美に握手を求める。
 明くんの撮る亜美さんは最高って、うちの編集部でも評判よ! という水木の言葉に、ほんとですかあ、と喜ぶ明。
 ちょっと待ってて、と水木がその場を外した後。
 「そっか。写真にオレの愛がにじみ出てるってことかあ」
 冗談はもういいわ、と、そっけない亜美。
 亜美に背を向けたまま、明は一瞬複雑な表情を浮かべるが、すぐに笑顔になって、はいはい、と軽く応じる。

 そこに水木が戻ってきて、新しい編集長だといって青石(乃木涼介)を明と亜美に紹介する。
 亜美を見て、はっとした表情になった青石は、昔の知り合いに似ているような気がして…という。
 いやだなあ、会った早々口説き文句ですか、という明の軽口に、いや、決してそういうわけでは、と、少しはにかんだような表情を見せる青石に、亜美の表情も少しやわらぐ。

 しかしそのとき、亜美が着る予定の衣装が何者かに切り裂かれるという事件が起きていた。
 ひどい、ここまでしなくても…とつぶやいたありさを問い詰め、亜美は犯人を聞きだす。
 亜美は、衣装を切り裂いたモデル仲間の杏子に歩み寄り、いきなりその頬を叩く。
 「いやがらせも中傷も結構、でも、仕事の邪魔だけは許さない。
あなたにもモデルとしてのプライドがあったら、こんなことはできないはずよ」
それだけ言い放ち、予備の衣装をみつけてきたスタッフを伴って、亜美はその場を立ち去る。

 明は亜美を追って走り出すが、ドアの前で顔色を変えているありさに、おい、大丈夫か、と声をかける。
 私が亜美さんに杏子さんがやったって言ったから、杏子さんに謝らないと、というありさ。
 そんなありさに、明は、言わないほうがいい、これは、三人だけの秘密にしよ、と言って亜美を追う。

 モデルの世界って、ドロドロしてるんですね、と嘆息する水木。
 しかし青石は、亜美の言うことは正論だ、と言い切る。

 中庭でスタッフの説明を受ける亜美を、朱鷺がティールームからみつめていた。
 そろそろ、と促す柾(丸山智己)にうなずいて立ち上がり。
「バイ、亜美」

 中庭で亜美に追いついた明は、大丈夫? と、優しく声をかける。
 穏やかに、ええ、と答える亜美。
 そのまま会話を交わす亜美と明を、遠くから青石が見守っていた。

 その頃、鳳麗香は、オーディションを受けさせる5人のモデルを選び出していた。
 その中には、亜美のプロフィールシートがあった。

 ブライダル新作発表会で、真っ赤なドレスを着て登場する亜美。
 亜美を撮影する明。
 見守る青石。

 “こうして、神様にきらわれた美しい女の物語が、幕を開けたのです。”


Check! −天野さん明くんみどころ−
 麗香コレクションで、鋭い表情で亜美の写真を撮る、お仕事中の明くんが、記念すべきファーストカット。
 重いカメラを、ぱっと下ろして次の動作に移ろうとる機敏な動き、カッコイイです!

 ショーのラストの青いドレスを着て、鳳麗香とともに拍手に応える亜美。
 そんな亜美の写真を撮りながら見せる、明くんのきれいな、温かい笑顔。
 第1話で観たときも“きれいな表情”と思ったこのシーン、第5話でこのときの明くんの想いを知り、さらにその後の展開で、亜美にとって、そして亜美を愛する明にとって、この瞬間とこのときの写真がどういう意味を持つことになるかを知った後見返すと、たまらなくなる、とびきりの笑顔。

 実在のカメラマンさんと同じように、モデルさんと視線を合わせるよう脚を大きく広げて高さを落とし、にこやかに「行くよ! オッケー!」とモデルさんに声をかけながらスタジオでの撮影をする明くん。
 「10分休憩しようか」の声とともに、さわやかで明るい態度は、モデルさんを気持ちよく撮影に臨ませてくれるムードメーカーなこと間違いなし!

 モデルの杏子、美希に「二人とも鳳麗香のオーディション受けるんだ」と声をかける明くん。
 このときは、大人のカメラマン的ヨユウがあるように見えたのですが…

 「お待ちしておりました、姫」というおどけた声。
 手を体の前のところで組み合わせるしぐさが、ちょっときれい。
 亜美に「よろしく」と言われて、満面の笑みになって、そして通り過ぎる亜美を見送るその表情で、亜美への好意があふれるように伝わってくる明くん。

 亜美の悪口を言い出すモデル達に、彼女達の背後では笑顔の消えた表情になりながらも、すぐに明るい声で「そろそろ、杏子ちゃんも美希ちゃんも行こうか」と声をかける、プロな明くん。
 でも、杏子ちゃんも美希ちゃんも明くん無視で亜美ちゃんの悪口続行! 明くん、このドラマでは、原作の“モデルキラー”という設定は採用されていないこと決定!
 そんな杏子ちゃんも美希ちゃんの態度に「聞いてないし」とうんざり口調で言って、あきらめて椅子に腰を下ろしたりしているあたりは、セラミュのまもちゃんを思わせるなつかしさ(笑)。
 事務所に入ってない亜美は裏で何をやってるかわからない、という陰口に「こっわー!」と合いの手を入れたモデルちゃんに「こわいのは自分達だろーが」とつぶやいて「ハナちゃん、メイク直して」と声をかけるあたりは、クールさんとトホホさんの中間の味わいで面白く(笑)。
 明くん、なかなかいいキャラです!

 亜美ちゃんの撮影のときは「オーッケイ!」の声もひときわ弾んでいる明くん。
 「オッケイオッケイオッケイ!」と言いながらの目をキラキラさせての笑顔、いいです!

 「亜美も受けるのか? 鳳麗香のコレクション」の声は、何がどうとはいえないものの、なんとなく小学生男子っぽく(笑)。
 「さすがは姫、自身満々だなー」というちょっとからかいっぽい声も、亜美ちゃんの大人っぽくクールな「自信がなければエントリーしないわ」に流されると、やっぱりコドモ系。
 「鳳麗香のメインモデルの座を勝ち取れば、亜美もついに名実ともにトップモデルだな」と、物語の背景を説明する重要なセリフを。

 「なるわよ、トップに。私はそのためにモデルになったの。それ以外なら、最低も同じ」と言い残して去る亜美に、肩をすくめて“ひゅぅ〜ぅ”と口笛を吹く明くん。
 これが問題の、【2005年8月28日_『DEPARTURE』発売記念イベント in 名古屋】で天野さんが
「1回、台本で“ヒューと口笛を吹く”って書いてあって、本読みでは吹かなくて、本番になって“監督、これ吹くんですかねー?”って聞いたら、外人みたいに吹いてとかいわれて、ああ、そうなんだって…」
と語っていらしたアレですね!!
 天野さん…“外人みたいに”の努力の跡は見られますが、口笛自体、音でてません(笑)。外人以前の問題(笑)。

 ブライダル新作発表会のショー会場に現れた亜美に「亜美」と声をかけて、駆け寄ってくる明くん。
 肩カバンとジーンズっぽくも見えるパンツに、派手だけどチェックと似た雰囲気にも見える襟つきシャツのせいか、駆け寄ってくる弾むような動きのせいか、亜美ちゃんのほうもカジュアルな格好をしているせいか、亜美ちゃん「最近よく会うわね」明くん「それって、運命の赤い糸ってやつ?」亜美ちゃん「(そっぽを向く)」明くん「はいはい、姫は冗談が嫌いでしたねー」の一連のやりとり、キャンパスもののような雰囲気。
 天野さん、まだまだ大学生の青春群像ものとか、いけそうです!

 イフ編集部の水木奈緒子さんに「明くーん」と呼ばれる明くん。
 亜美ちゃんに水木さんを紹介するときの「きょうの、イベントの主催。ファッション誌『イフ』の水木さん」という口調、“きょうの”で一息つくところがちょっとあどけなくて、スレた感じのない、さわやかな紹介に。

 「明くんの撮る亜美さんは最高だって、ウチの編集部でも評判よーっ!」(出口さん水木女史の明るいハイテンション、最高です!)に「ほーんとですかあ!」と、ほんっとうにうれしそうな明くん、素直!
 「そっかあ。写真にオレの愛がにじみ出てるってことかあ〜」と笑って言う口調はふざけているようなのに、亜美ちゃんにクールに「冗談はもういいわ」と言われた瞬間、すごくせつなそうな、悲しそうな顔になって、それから笑顔を作り直して「はいはい」と亜美ちゃんを振り返る明くん。
 『デザイナー』という作品が、亜美ちゃんと鳳麗香の対決の激しさだけでなく、明くん達の繊細なキモチも描いてくれる作品なんだなあと、伝わってきたワンシーン。

 亜美ちゃんを見て「失礼。昔の知り合いに、似ているような気がしたもので」という青石編集長に、笑いながら「いやだなあ。会った早々口説き文句ですか」と、誰もが一瞬思った突っ込みをさわやかに入れる明くん。
 そんな明くんごときの突っ込みに、律儀に「あ、いや、決してそういうわけでは」と、ちょっとはにかんだような笑顔を見せる青石さんの素敵さを印象づける、ナイスアシスト。
 そんな青石さんを見つめる亜美ちゃんのやわらかな笑顔は、明くん的にはせつないところ。

 亜美がショーで着る予定だったドレスを引き裂いた杏子の頬をいきなり平手打ちした亜美を見て、遠くで固まったように立ち尽くす明くん。
 そのこわばった驚きの表情、迫真。
 「あなたにもモデルのプライドがあったら、こんなことはできないはずよ」と言い放つ亜美を見て、口許をきっと真一文字に結ぶ表情、いろいろな思いが読み取れ。

 予備の衣装とともに杏子を叩いた部屋を出る亜美を、走って追いかける明くん。
 大きなカバンをえいっ、と抱えて、バタバタと走り出すところ、とってもケナゲ!

 そんな風にあわてて亜美ちゃんを追いながらも、出口の近くで泣きそうな顔のありさに気づいて足を止め、「おい、大丈夫か」と声をかける明くん。
 「あたしが亜美さんに、杏子さんがやったって」というありさの言葉への「そっか」の声からして、すっごく優しく。
 「あやまんなきゃ」というありさへの「言わないほうがいい。これは、三人だけの秘密にしよ」と、優しく声をかけ、また亜美ちゃんを追いかけて走り出すこのシーンで、ああ、ありさは明くんのことが好きになるんだな、でも明くんは亜美ちゃんが大好きで、ややこしいことになるんだな、ということが、見事に予見できるシーン。

 ショーの写真、できてるわよね、と言われて、また微妙に泣きそう笑顔で「ああ。明日、もってくるよ」とささやくような声で約束する明くん。
 「明日、もってくるよ」の笑顔、すっごくキレイ。

 ショーの写真、できてるわよね、と言われて、また微妙に泣きそう笑顔で「ああ。明日、もってくるよ」とささやくような声で約束する明くん。
 「明日、もってくるよ」の笑顔、すっごくキレイ。

 庭で亜美ちゃんに追いついて、一所懸命笑顔を作って(口許の笑顔のかたちを、何回かで作ってるあたりが、細やか!)「だいじょぶ?」と声をかける明くん。
 「ええ」とクールに答える亜美ちゃんも、うるさそうではなく。
 その後、青石さんの視点で遠くから見た映像になる二人、明くんがどんな言葉を亜美ちゃんにかけていたのか、気になります。

 真っ赤なドレスで登場した亜美ちゃんを撮影する、明くんの笑顔。
 無邪気に亜美ちゃんのきれいさを喜んでいるように見えるその奥には、どんな気持ちがこめられていることか…と、回を重ねるにつれて思えてくる、屈託なく見える笑顔。












Last update :
29th November 2005













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美しくて激しくて凛として、そして繊細なせつなさをもつ物語。
 もう何ヶ月も楽しみにしてきたような気がする第1話。
 物語が幕を開けていきなりの、亜美と麗香の初激突が、美しくて棘のある赤い薔薇をめぐって…という象徴的なシーンから、華麗で激しい『デザイナー』の世界に、一気にひきこまれました!

 亜美と麗香のぶつかりあいの迫力は、想像していた以上でした。
 それでも、その戦いが決してみにくいものとならないのは、自分を磨いて実力をつけ、高みを目指そうとする精神が二人にあるからだと思います。激しい争いの奥底にある、二人の心の気高さについても、見失うことなく観ていきたい、と感じました。

 第1話から波乱の展開を見せる物語の中で、明の朗らかで自然な優しさが観られるシーンには、ほっとさせてもらいました。
 でも、冗談に織り交ぜた亜美への想いが伝わらないときの明の複雑な表情には、この作品が、ただ激しいだけではない、繊細なせつなさをもつ物語になっていくんだろうな…という予感が。

 意地悪な人達をも気遣ってしまうようなありさ、“運命の”という言葉がその姿に宿っているような美しい人・朱鷺、朱鷺に影のように付き従う柾、大人のまなざしで、亜美達には見えないものまで見えてしまいそうな青石…と、第1話の限られたシーンだけでも、とても印象的だった登場人物達が織り成す物語、ますます楽しみになりました! 期待しています!
(2005年 10/4(火)3時46分)


STORY PAGEEPISODE 2


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