ドラマ30
 
デザイナー
 
EPISODE 3



Staff & OA
脚本 ◆ 松田裕子  監督 ◆ 皆元洋之助(東通企画)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日時 ◆ 2005年10月5日 13:30〜14:00

公式サイト:【MBS:ドラマ30『デザイナー』公式サイト】


Cast
亜美:松本莉緒  結城朱鷺:塩谷 瞬  土屋 明:天野浩成
葉山ありさ:国本 綾  柾:丸山智己
濱田佳菜(榊原貴子)  出口結美子(水木奈緒子)
川原田 樹(水島健)  押元奈緒子(矢田美奈子)  田中佐輝子(横山光恵)  前田真紀
武藤由里子:中野良子(特別出演)
平中功治  石本由美子  ノイエ  キャストプラン
青石雅也:乃木涼介  鳳 麗香:国生さゆり

※(  )内はクレジットに表示されない役名・役どころ


Story
 鳳麗香の雑誌取材中、仮縫いのために麗香のアトリエにやってきた亜美は、求められて麗香との2ショット写真におさまる。  雑誌記者の“お二人はどこか似ている”という言葉に、亜美は戸惑う。

 仮縫いの際にも、麗香に対し、反抗的にも見える態度を見せる亜美。
 その後、明による撮影の仕事を終えた亜美は、ありさに誘われるが、今日は予定があるという。
 亜美が、麗香と衝突してのストレス発散のためにサーキットに行くと察した明は、つきあって一緒に行くことを申し出る。

 サーキットの爆音に驚くありさに、明は、口許を耳に寄せて、サーキットは初めてか訪ねたり、あんまり女の子は来ないよな、と言ったりと、声をかける。
 そこに、レーシングスーツに身を包んだ亜美が現れる。
 時々気晴らしに走りに来る、という亜美に、ありさは、こわくないのかと尋ねる。
 亜美は、走っていると全てを忘れて集中できる、死ぬときは車と一緒に死にたいと言って、明とありさを不安にさせる。
 明は、自分のそばにいたければ二度と過去の話はしないで、と、激しい感情を露にしたときの亜美を思い出していた。
 「いつか、話してくれるよな」
 亜美をみつめてそうつぶやく明の横顔を、ありさは複雑な表情でみつめていた。
 明にタイムを取らせて、亜美は車を走らせた。

 走り終えた亜美を明とありさが称えていると、見知らぬ男が、そのタイムでは車がかわいそうだ、といって現れた。
 生意気な口を叩くのは、私を負かしてからにして、という亜美に、男はレースをもちかける。
 その男・結城朱鷺は、馬力の劣る車で亜美を負かし、「あなたはいつか僕が必要になる」と謎の言葉を残して去ってゆく。

 サーキットから向かった出版社で、亜美はファッション雑誌イフの編集長・青石から特集記事を申し込まれる。
 亜美が過去を明かしていないことに触れた青石に、そういう話なら断る、自分が今持っているのは、亜美という名前と、今の自分だけだから、と告げる。
 すると青石は、亜美が拍子抜けするほどあっさりと、それなら今の亜美に関する記事にする、人にはそれぞれ生き方がある、と言う。そんなことを言った人は初めて、あれこれ詮索する人ばかりだったから、と、亜美は表情を和らげる。
 そこに編集者の水木が、ある女性週刊誌の次の号に、鳳麗香の盗作疑惑が掲載されるらしいとの知らせを持って飛び込んできた。

 盗作疑惑の種をまいたのは、かつてのトップデザイナー・武藤由里子だった。
 麗香は激怒し、武藤の事務所に乗り込み、記事の撤回を迫る。
 一度はトップに立ったデザイナーとしてのプライドはもう捨てたのか、という麗香に、武藤は、麗香が身体を使ってスポンサーをつかまえては店を大きくしてのしあがってきたことを非難する。
 しかし麗香は全くひるまず、この世界では、手段やきっかけはどうであろうと実力のない者は消えてゆく、自分は今の自分に誇りを持っており、これまでの道を恥じる気持ちは全くないと、トップに立つためなら何だって捨てられたし、どんなことだってできる、自分はそうやって生きてきた、と断言する。
 そこに記事を掲載しようとしていた出版社から電話が入る。それは記事掲載を取りやめるとの連絡だった。

 記事の差し止めは、亜美が青石に依頼したことだった。
 鳳麗香に亜美のように助けてくれる味方がいたことは意外だ、という青石に、亜美は、自分は鳳麗香が嫌いだが、麗香のコレクションは自分にとっても大きなチャンスなので、つまらない傷をつけられたくなかっただけだと説明する。そんな亜美を見て、青石は、亜美の強い目は亜美がいいモデルになることを物語っている、と言う。
 青石のその言葉を聞いて、自分の強さは、生まれ持った憎しみからきている、と亜美は話し出す。
 生まれてすぐに親に捨てられ、小学校に入る前に養父母も事故で失い、その後預けられた養護施設はひどいところで、そこを抜け出してからは公園のベンチで寝泊まりしたり盗みをしたり、生きるために、身体を売ること以外はなんでもしてきた、という過去を、亜美は全て青石に話していた。
 マスコミの人間である自分にどうしてそんなことを話すのか、という青石に、なぜかわからないが、知ってほしいと思った、と亜美は告げた。
 気の利いた言葉の一つも言えなくてすみません、と謝る青石に、ただ聞いてほしかっただけ、と亜美は言う。
 青石は亜美に、親に会いたいと思うか尋ねる。
 亜美はきっぱりと答えた。
 「会いたいです。でも、会ったらその場で、殺してしまうかもしれません」

 遅い時間に帰宅した亜美を、麗香は車を表に停めて待っていた。
 武藤の記事を差し止めてくれたそうね、という麗香に、亜美は、それで記事が差し止めになったとは思っていませんから、と答える。
 恩着せがましいことを言われると思っていた、という麗香に、亜美は用件は何かと問い質す。
 麗香は、ショーの最後のドレスの色を、亜美に一番良く似合う色に変えることにした、と告げる。
 一生に一度、着られるかどうかのドレスを着せてあげる、自分のデザイナーとしての全てを賭けて、と言って、麗香は立ち去った。

 このとき二人の間は、同士として近づいていた。
 しかしそれは、大きな嵐の前の静けさでしかなかった…


Check! −天野さん明くんみどころ−

 明くん、そうそうそう、いいねえ、今のよかった、等言葉をかけつつ、亜美ちゃんを激写。
 第1話より落ち着いた声が、ちょっとだけ大人っぽく?
 そして「はい、オッケー!」の笑顔!
 「おつかれさま」の言葉が、とても優しく、ていねいな響き。

 ありさの誘いに“予定がある”と言う亜美のことを「姫はストレス発散が必要なんだよ。ファッション界の姫と女王が、ぶつからずして仕事ができるわけないさ」と、機材を片付けながらありさに説明する明くん。
 明くんにそんな解説を許して、最後には笑顔で「じゃあ」と立ち去ろうとする亜美、明くんのことはかなり気を許した友達という雰囲気。
 原作では亜美は“自分を美しく撮る明は自分の仕事に役立つ存在だから”とだけ思っていたように見えますが、ドラマの亜美ちゃんは、明くんのことを男として見ていないだけで(笑)、友達としてはかなり仲良しと思ってくれていそうです!

 「行くんだろ」と、車のハンドルを操作するようなしぐさの明くん。
 不思議な手の動きが、ちょっとカワイク(笑)。
 そこから「オレは姫のナイトですから」と、胸に手を当ててうやうやしくおじぎをしてみせる明くんに、ちょっと眉を上げたりしてみせてから明くんのほうを見やる亜美ちゃんの、ちょっと笑いをこらえているような茶目っ気のある表情、最高です!(仲いいんじゃん、亜美ちゃんと明くん!)

 サーキットの爆音に驚くありさに「初めて?」と声をかける明くんは、ちょっと大人のヨユウありな雰囲気。
 明の声も聞こえないで戸惑っているありさを見ての笑顔は、ほんっとうに優しそう!
 耳に口許を寄せて、おっきな声で言う「さーきっとくるのは、はじめて?」の声はちょっと可愛く(笑)。
 「まあ、あんまりおんなのこは、こないよな」と、耳に口許を寄せるしぐさを肩のほうから映した映像も、内緒話っぽくて味。

 亜美ちゃんの「死ぬときは、車と一緒に死にたいわ」という言葉を聞いた瞬間の、明くんの不安げな、いたましげな表情。
 明くん、ほんとうに亜美ちゃんのことが好きで、心配なんだな、と、伝わる表情。
 そこから、亜美ちゃんが車のほうに行ってしまった後姿を見送る表情は、捨てられた子犬モードに突入しかけ。
 「いつか、話してくれるよな」と、無理矢理口許を笑顔の口にしている顔は、なんだか泣きそう…

 そんな明くんの横顔を、ちらちらと見上げるありさちゃん。
 これまでのところ、明くんはありさちゃんに対してはヨユウの優しさを見せているものの、ありさちゃんが明くんを優しく護る日が来るのもそう遠くないかも…と、ちょっと思わせる構図。

 亜美ちゃんに頼まれて、タイムを計る明くん。
 スタートでストップウォッチを押すにも、ものすごく真剣勝負な表情!
 (ちょっと『賭事女王』で高倉四姉妹の勝負を見守る一馬くんを思い出しました! 明くんもともと、天野さんがこれまで演じた人物の中では、一馬くんが一番近いかな、という気が)

 亜美ちゃんのゴールに、ものすごく力を込めてストップウォッチを押すしぐさ。
 タイムを確認する真剣な表情。
 そこからの笑顔が、すごくさわやかで、楽しそうで、絶品!

 遊びのときにも「おつかれ」とかける声、とても優しく、ねぎらいにあふれ。
 「今のタイムは、1分48」とストップウォッチを示す明くん、ちょっと誇らしげ。
 「さすがですね、姫」の声、ふざけての言葉ながら、落ち着いた穏やかさ。

 「亜美さん、かっこよすぎます!」というありさの方を向いての、真っ白い歯を見せての笑顔!
 なんだか一瞬、すっごく可愛くなっていたような!

 突然現れて姫に失礼なことを言い出す朱鷺様を見ている明くんの表情。  亜美ちゃんのアップの背後に大きく映っている表情を見ると、微妙に“明くん”より雷門、ヒロシくん系の表情になっているような(笑)。

 「いや君さあ、この車で亜美と勝負する気?」と朱鷺様に尋ねる明くん。
 その口調と車にもたれかかってのポーズ、そこだけ、モデルキラーでプレイボーイの原作明の雰囲気も(笑)。

 「私を負かした男、覚えておくわ」といって亜美ちゃんが朱鷺様の前を去るのに従うとき、微妙に朱鷺様にガンを飛ばしている明くん(笑)。
 ぷいっと朱鷺様から顔をそらしたり、さらに声をかけてくる朱鷺様を振り返る横顔の口許がなんとなくとんがってたり、子供のように表情が鮮やか。

 「バイ、亜美」と言って立ち去る朱鷺に「なんだよ、キザなガキ」。
 そんなこと言ってる明くん、すごくコドモみたいな口調です(笑)。
 朱鷺の動きに従って、身体の向きを変える足踏みも、なんだかあどけない動き。

 朱鷺様が「柾、彼女は僕を覚えていなかったよ」と言ってる背後遠くに小さく見える明くん。
 亜美ちゃんから手渡されたヘルメットをおなかのところで抱えているしぐさが可愛く。
 朱鷺様のセリフが、傷ついた子供のようなのに、朱鷺様の表情は全然コドモっぽくないのと対照的(笑)。

 「私も行くわ」と亜美ちゃんが言うと、明くん、心底心細げに「えっ」。
 「もしかして、デートじゃないよね?」も、












Last update :
29th November 2005













* DRAMA *

ドラマ30
デザイナー
詳細DATA
登場人物
STORY
関連情報
DIARIES
エキストラ
記録
LINK


* 公式 *

MBS公式
デザイナー


* 牧天 *
TOP PAGE
映像の
部屋
WORKS
TV
GUEST BOOK

Massage for MBS

失うためにあるような時間でも。
 第3話はまさに嵐の前の静けさ…ただ音がないだけの“静けさ”ではなく、さまざまなもので満ち足りた“静けさ”だったと感じました。
 ひとつのコレクションを成功に導くため、かりそめとはいえ“同志”として心を近づける亜美と麗香、亜美に自然な笑顔がこぼれたりもする明やありさとの時間、亜美が初めて過去さえも知ってほしいと思った魅力的な男性・青石。原作ではモデルとしての栄光以外何もなかった亜美ですが、ドラマでは、この第3話の時点では“しあわせ”に近いのではと思えるほど、いろいろなものに囲まれているように思えました。

 原作の、孤独で誰も寄せつけず、ほとんど表情を動かさずに張り詰めた亜美もたまらなく魅力的ですが、このドラマの亜美、“姫のナイトですから”とおどけたおじぎをする明を、笑いをこらえるような表情から茶目っ気たっぷりに見やったりする、生き生きとした亜美も、私は大好きです。
 “神様に嫌われた美しい女”亜美にとって、この時間はつかの間の、まるで失うためにあるような時間でしかないのだと思いますが、それでも、この時間がいっそなかったほうがよかったとは、思いたくない気持ちになっています。
 今のこの気持ちが、物語の波乱の中でどう動いていくのか、楽しみなような、こわいような気持ちでいっぱいです。
(2005年 10/6(木)12時52分)


EPISODE 2STORY PAGEEPISODE 4


This site is best viewed with Internet Explorer 4.0 or later.
Web Materials by Salon de Ruby,White Board
DesignerDATACharactersSTORY(DETAIL)InformationDiariesExtraLINKEizouTop PageGuestbook





1