少年サスペンス
謎の男子転校生



前編(Part 4)
(1998年9月10日放映)


■ 出演 ■
加藤俵太:天野浩成  佐伯勝:大柴邦彦  桜井有子:浅川ちひろ  ヤスエ:西田ももこ
田宮博之:安達哲朗  志村浩代:鈴木理恵  青山恵津子:実田江利花
長谷川修一:坪井森司  増田剛:坂本裕史  小池春雄:堀江慶  ほか



   ★
■■ *
■■■
■■■
 カラオケボックスの一室、横一列に座っている学者君、浩代ちゃん、恵津子ちゃん、三人と少し離れたソファの隅のほうに座る俵太君。
 俵太君に起きたこれまでのことを話して、「困った人を助けて金をもうける! わかる?」と説く学者君に、浩代ちゃん「わかんなーい」。
 じゃ、困ってることとか、あいつがムカつくとかないの? と角度を変える学者君に、浩代ちゃんと恵津子ちゃん、声を揃えて「春日部!」 顔をあげて反応する俵太君の鋭い表情、精悍です!
学者君「いるんじゃなーい。」
街で芸能プロダクションだ、スカウトだという男に声をかけられて、アンケートに答え、住所とかピッチ番を教えたら、事務所の社長から食事に誘われ、色々とされそうになった(でも「ギリギリ逃げたんだけどねっ!」)と話す浩代ちゃん、恵津子ちゃん。
「ああもうーっ、今考えただけでムカツクっ!!」という二人の話を静かに聞いていた俵太君。
「学者」“学者”という田宮博之くんのニックネーム、俵太君がつけたんでしょうか?
「そのオッサンの事、探れるだけ探ってくんねえか」という俵太君の依頼に、「あっ、はい」と即答の学者君。俵太君の人の使い方のうまさ、学者君の名参謀ぶりがすでにかみあった瞬間。



   ★
■■ *
■■■
■■■
 芸能プロダクション社長、春日部大二郎さん(Cast:大河内浩さん)と浩代ちゃんが、一緒に部屋に。
 「いやぁ、そっちのほうから連絡があるとは思わなかったよー」と、うれしそうな春日部さん。「最近おこづかい足りなくなっちゃって」と浩代ちゃん。「そういえば春日部さん、テレビのお仕事で使ってくれるって言ってたなあって」
「そりゃあ君さえよければ」と腰を振る春日部さん。「いくらでも使ってあげるよぉー!」と、後ろから浩代ちゃんに抱きつきます!
「ちょっと待ってください」と浩代ちゃん。「あたし、そういうつもりじゃあ…」 上着を脱ぎながら「ここまで来ておいて、何を言ってるんだ君はぁ!」と、浩代ちゃんを押し倒す春日部さん!
浩代ちゃん「あーれー、助けてー!」
そこに恵津子ちゃんが走り込み、ベッドに倒れ込んだ春日部さんと浩代ちゃんを激写、激写!
片足をあげたまぬけなポーズで静止画になる春日部さん!



   ★
■■ *
■■■
■■■
 …という写真を、三枚目の前にして、たばこを持った手でこめかみを押える春日部さん。
 そして映し出される、女の人と小さな小学生の女の子の写真。
 「これ、奥さんとお子さんですよね」と、その写真を手にしているのは学者君。「お子さん、まだ小さくて可愛いのに」
「おい。お前らそれどこで」という春日部さん、かなりマジです!
「こういうスキャンダル、インターネットで流せば一般家庭まで事実が伝わりますよ」という学者君、いかにもネットに長けていそう。
春日部さん、ためいきをついて「で、いくらいるんだ。3万か。あ、4人だから4万か」と、察しは早いのですが。
ゆったりと机の上で手を組み合わせた俵太君の要求は。
「300万。」
俵太君のアップから引いて、学校の会議室らしい部屋の全景が映し出される、その俵太君達と遠く隔たったはじっこで、春日部さんは大笑いをはじめます。「君達なあ、お金の価値ってもんがわかってるのか」
俵太君の答えは「そのつもりです」
クローズアップされた俵太君はさらに。「あなたの関係している一連の事実を、マスコミに売ったらどうなります?」
春日部さん「わかったよ。わかったよ、用意するよ」
俵太君「プラス」
春日部さん「プラス!?」
俵太君「あなたの名前を貸していただきたい」
春日部さん、これがコドモの脅しでないとわかってきたようです。「目的は」
俵太君「会社の設立です」
恐いような迫力のある目を春日部さんに向ける俵太君。「高校生は社会的信用がないので。有限会社の設立には、300万必要なんですよ」
うなずく学者君。
浩代ちゃん。
恵津子ちゃん。
鋭い目のまま、不敵な笑みを浮かべる俵太君!

 to be continued


前編
Part 3
ストーリー
MENU
中編
Part 1