山手線
デス・ゲーム
 

第14話
[大崎駅〜五反田駅]


DATA

EZweb:2005年6月20日配信
Yahoo!動画:2005年7月1日配信

◆ 出演 ◆
石原健作:天野浩成  夏美:桃生亜希子
大崎拓郎:金成公信(ハローバイバイ)
五反田の男:山田将之
Story

 ほんとうはラグビーの記憶がない、という健作に、拓郎は、お前がっかりだなぁ、お前変わったな、と怒ったように言い、貸せよもう、と、健作からラグビーボールを取り上げる。
 振り返ると、そこには、さっき拓郎がサイコキネシスで放ったボールで倒されたはずのラガーマン集団が。
 俺もう行くべ、ときびすを返した拓郎を、追いかけるラガーマン集団。
 ボールを持つ拓郎、追うラガーマン集団。
 健作が叫ぶ。
 「拓郎! そのボール!」
 拓郎が抱えていたボールには、時限爆弾がセットしてあった。
 ボールを抱えたままの拓郎を、上から押さえ込むラガーマン集団。

 拓郎! と駆け寄ろうとした健作を、拓郎は止めた。「来るな!」
 「ここは俺に任せて、お前は先に進めー!」
 健作は動けず、ラガーマン達に押しつぶされそうになりながら言い募る拓郎をみつめる。
 「そして、ラガーマンとしての姿を。む、息子にー!」
 必死に拓郎のもとへと駆け寄ろうとする健作を、背後から夏美がしがみついて車内に引きとめているとき、山手線の扉は閉まった。

 扉にすがるようにして、離れていく大崎駅のホームを、拓郎をみつめる健作。
 健作の視線の先で、爆発音がとどろいた。
 「拓郎ーッ!」
 絶叫した健作は、扉に手をかけながらくずおれる。
 「ちきしょー。俺がラガーマンになっても、息子はなんのことだか、意味ボヨヨンじゃねぇかよ!」
 泣き崩れた健作は、山手線の床に這うようにして叫ぶ。
 「こんなもの全部、俺がぶっつぶしてやる! 拓郎の敵討ちだ!」

 それでも山手線は、五反田駅に到着する。
 乗り込んできたサラリーマン風の男は、すっと席に着いた。

Check! −天野さん健作くん みどころ−

 「拓郎! そのボール!」の叫び。
 表情も、かすれた声も、必死さが。

 「拓郎!」と駆け寄ろうとするときの、「来るな!」と止められたときの、ちょっときょとんとしたような表情。
 そのあどけなさが、訪れる別れを、より悲しいものに。

 「お前は先に進め!」と言われたときの、大きな目をみひらいての表情。
 「来るな!」よりも、ほんのちょっと泣きそうな、いずれにせよあどけない表情。

 夏美に山手線の中に引きずりこまれながらの「拓郎!」。
 こういうときに切実感がすごい、天野さんの声。

 長身をかがめて、扉にすがるようにして、窓の外をみつめる姿。
 爆発を目の当たりにしての絶叫。
 がっくりと膝を突いてくずおれる動き。
 泣き崩れる姿。
 忘れかけていた“悲劇の似合う天野さん”ふたたび。

 「こんなもの全部俺がぶっつぶしてやる! 拓郎の敵討ちだ!」。
 ほんのちょっとだけドスがきいた、でも青いような切実さの勝る声。
 その低い姿勢とあいまって、世界を根底からひっくり返す決意のような、迫力。
 後編予告映像のラストを飾る価値、十分のワンシーン。













Last update :
21st June 2005










* DRAMA *

山手線デス・ゲーム
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* 牧天 *
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