インディゴの夜

第34話
秘密死守



Staff & OA
脚本 ◆ 武田有起  演出 ◆ 北川 学
その他のスタッフ ◆ 【ドラマ『インディゴの夜』 スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2010年2月19日(金)13:30〜14:00

※番組表サイト等に掲載された仮サブタイトル「店長走る…秘密死守のため!」

◆公式サイト◆
【東海テレビ:インディゴの夜】
【フジテレビ番組紹介:インディゴの夜】

Cast
高原 晶:森口瑤子
ジョン太:和田正人  犬マン:天野浩成  アレックス:深水元基
DJ本気:加治将樹  テツ:森 カンナ  ポンサック:玉有洋一郎
小森貴子:長谷部 優  早乙女勘九郎:田村圭生
憂夜:加藤和樹
モイチ:高木万平  モサク:高木心平  樹:真山明大  吉田吉男:田中幸太朗
彫比佐:麿 赤兒
歩美:西田奈津美  強盗犯・平岡亘:古原靖久  強盗犯:河野マサユキ  強盗犯:浅井孝行
彫比佐の客:岩永洋昭  脅迫状(?)を前にしていた女性:春日井静奈  池下若菜:尾高杏奈
柴田克一:我修院達也  なぎさママ:升毅

Story
テツ(森カンナ)の事情を知る憂夜(加藤和樹)や犬マン(天野浩成)を除いた“インディゴ”の面々は、テツが想いを寄せる歩美(西田奈津美)の潔白を証明しようと張り切って捜査に出かける。
犬マンを足止め役としてジョン太達に同行させ、晶(森口瑤子)とテツは、他のホスト達より先に平岡を見つけ、事を終わらせようと必死になる。

ジョン太達は、刺青師の彫比佐(麿 赤兒)の店を訪ね、平岡の居場所を聞き出そうとする。
彫比佐は、アレックスがチャンピオンになったらアレックスの身体に刺青を彫らせてもらうことを条件に、平岡とその仲間が溜まり場にしている場所が、芝浦埠頭の西南倉庫であるを聞き出すことに成功。
犬マンは芝浦埠頭にいた晶に連絡、ジョン太達は芝浦埠頭の西南倉庫に向かっていること、到着するまで20分はかかることを報告。
それまでにばっちり片付ける、と、晶はテツとともにその場所に西南倉庫に向かう。

西南倉庫につくと、テツは、やっぱり警察に連絡したほうがいい、自分が連絡してくる、という。
しかしそのとき、まりんの鳴き声が聞こえ、二人はそのまま様子を伺う。
そこで晶は、テツに言う。
私、テツのこと好きだよ。だからなんだってこともないけど、テツはテツのままで、ずっと変わらないでいてほしい…と。

平岡は、まりんが鳴いてうるさいといって、仲間2人に表でまりんを始末してくるよう指示。
その2人の行く手に、晶はテツを伴って立ちふさがる。
平岡はテツを見て、おお、と声を上げる。
そしてその背後から、歩美が現れる。
平岡はテツに向かって“女のホストさん”と嘲るように呼びかけ、歩美の肩をこれみよがしに抱き、いくら優しくされても、女はイヤなんだって、俺達フツーだからさぁ、と、ことさらにテツを傷つける言葉を投げつける。
そして平岡はナイフを出して歩美につきつけ、近づくとこいつを殺す、と脅す。
お前の顔を見ていると気分が悪い、清廉潔白な好青年のような顔をして、人の女まで取って、女のくせに、女のくせに! と叫ぶ平岡に、テツは大声を張りながら飛びかかる。
テツに押し倒された平岡は、ナイフでテツの脚を傷つけ、晶は平岡に向けて積んであった荷物の山を倒しかける。
やってきたパトカーのサイレンが鳴り響く中、ホストの皆を呼び集めたジョン太達が乗り込んでいて、平岡の仲間二人を取り押さえる。
テツは脚を傷つけられながらも、反撃しようとする平岡に鉄パイプで殴りかかり、怒りをこめて打ちのめす。
テツ、もうやめよう、と晶に止められ、平岡を睨みつけながらすすり泣くテツ。
そこに警察が踏み込んできて、平岡達3人、そして歩美を逮捕する。
手錠をかけられる歩美をみつめるインディゴのホスト達。

ジョン太は、ケージからまりんを出して抱き上げようとするが、まりんはジョン太の腕をすり抜けて逃げ出す。
ホスト達はまりんを追い、その場には晶、テツ、犬マンが残る。
連行されていく歩美に、晶は、何か言うことない、と声をかける。
お世話になりました、という歩美に、テツにだよ、と晶。
歩美の言葉は。
「てっちゃんが、男だったらよかったのに」
呆然とするテツ、そんなテツを気遣わしげに見る犬マン。
晶の怒りが爆発する。
最後の最後までそれしか言うことないのかよ、自分のこと大切にしてくれて、守ってくれた相手にそれしか言うことないのかよって聞いてんだよ!
真心は男も女も関係ない、心の真ん中から自然にあふれてくるもんなんだよ、そんなことひとつもわかんないから、あんなどうしようもない男にひっかかんだよ、言っていいことと悪いことの区別がつかないんだよ、相手が男だろうが女だろうが、自分のこと愛してくれた人間にとって、一番つらい言葉をあんたは言ったんだぞ、最低な人間だよ、お前は人間のクズだよ!
と、歩美を激しくなじる晶は、歩美を連行しようとしていた柴田に、もう、それくらいで…と、止められる。

パトカーに乗せられる直前、歩美は柴田の手を振り切って、テツの前に駆け戻ってくる。
ごめんね…と謝った歩美は、早乙女に連れて行かれる。

パトカーが走り去ると、犬マンはテツを背中に負って歩き出す。
忘れろ。全部忘れればいい。
穏やかに言い聞かせる犬マンの背中にすがりついて、テツは泣きじゃくる。

クラブ・インディゴでは、まりんが無事に戻った御礼、というなぎさママのおごりで、メンバー皆で寿司パーティー。
明日からテツは少し休ませるから、テツのいない穴を埋めて頑張るように、と晶。
そんななか、なぎさママは早々に、まりんを連れて帰ろうとする。
まりんもう連れて帰っちゃっていいの? 彼氏の犬嫌いは直った? と晶に聞かれたなぎさママは、彼氏に振られたことを告白して号泣、ホストの皆に、にぎやかに慰められる。

トイレで涙を拭って出てきたなぎさママに、大丈夫ですか、と声をかけるテツ。
ごめんなさいね、みっともないとこみせちゃって、というママに、カッコ悪くなんかないっす、とテツ。
みんなああいう感じだから、平気で泣けちゃったりするんですよね…やっぱり、インディゴ最高っす、というテツに、なぎさママは言う。
私はあきらめない。人を愛することを、あきらめたりしない。
愛は人を強くする、愛は人を美しくしてくれる。だから、どんなにつらくても、人を愛することをあきらめちゃだめ、絶対。
なぎさママの言葉に涙を流すテツ、そんなテツを見て、涙ぐむママ。
そんな二人を、晶と憂夜は、陰からそっとみつめる。


妹の貴子の家を訪れていた晶は、ホストクラブの店長なんて早くやめちゃいなさいよ、と貴子に言われる。
なんか妙に居心地よくなってきちゃったのよね…という晶に、結局お姉ちゃんもお母さんと同じ道を歩くかあ、と貴子。
やめてよ、あの人の商売と私の仕事は全然違います、という晶は、貴子が読んでいた本を手に取り、こんな本を読んじゃってるってことは、心が殺伐としちゃってるんじゃないの、とからかう。
その本は“池下若菜「天使のご褒美」”。

晶は憂夜から、雑誌『TIMONE』の契約ライター・池下若菜が取材に訪れるという報告を受ける。
名刺を見た晶は、それが貴子の読んでいた本の著者だと気づく。

ところが、やってきた若菜は、派手なメイクに、馴れ馴れしい口調。
仕事とは思えない姿・態度の若菜に苛立つ晶。

そして、とある部屋では、一人の女が“悪魔”“死ね死ね死ね死ね死ね死ね…”“泥棒! 泥棒! 死ね!”等印字された紙を前にして、座り込んでいた───


Check! −天野さん犬マンみどころ−

★ 彫比佐の店の前で、張り切るジョン太を、はらはらしつつ見る犬マン。
 視線の揺れ方に、動揺の気配が!
 店の中には入っていないのは、晶に連絡中?

★ 晶への電話連絡。
 「俺です」の第一声が、年下感満載。
 晶のアネゴ的「どした」の声も、犬マンの年下感を強調!

★ 「あいつらたまり場に向かってます」と、走りながら通話する犬マン。
 コートの裾が開いて揺れるのがいい感じ。
 倉庫の名前を言うときに、ちょっと低くなるジェントルボイス。
 通話を切り際の「気をつけてください」も、思慮深く優しい犬マンらしく。

★ 最初からテツ達の近くに駆けつけて、歩美の逮捕を見守っていた犬マン。
 離れたところからじっと見守る姿。
 小さくて表情は見えなくても、姿から伝わってくるものが。

★ 歩美の「てっちゃんが、男だったらよかったのに」という言葉を聞いたときの犬マン。
 ゆっくりと、テツのほうを見る動き、視線。
 テツがどれだけ傷ついたか、見るのがこわい、という感じにも見え。

★ テツに肩を貸して、パトカーが待つ倉庫の外に出てくる犬マン。
 テツの身長に合わせて、長身を屈めて。
 歩美が駆け寄ってきたとき、テツを守るように回していた腕を、そうっと外して離れるようす。

★ パトカーが走り去ると、テツをおんぶする犬マン。
 背中を差し出す、のではなく、さっと背負ってしまう手際よさ!
 テツがためらったり、断ったりする暇も与えない、有無を言わさぬ優しさ。
 テツも女性だったら背が高いのに、小さく小さく見せてしまう犬マンの背の高さ、背中の広さ。

★ テツを背負って歩きながら。
 「忘れろ。全部忘れるといい」
 テツのことを、ちょっと“どうしたらいいんだろう”という思案の感じられる動きでちらりと振り返り、泣きそうな顔でちょっと口角を上げて笑みを作るようにしてから、テツを安心させられるような声で“忘れろ”と声を出す、繊細な表情の遷移。

★ 犬マンの背にすがって泣くテツ。
 犬マンにぴったりくっついて、広い背中に顔をうずめてるのが可愛い…
 天野さんにこれからも、優しいおんぶをする役をたくさんやってほしい、そしてそれを見るときは、このシーンをきっと思い出すんだろうな…と思える、情感あふれる名シーン。

★ なぎさママのおごりのお寿司パーティーで、憂夜が真ん中に座るソファの肘掛のところに腰掛け、ワイングラスを手にする犬マン。
 その座り方も、ワイングラスの手にしかたもカッコイイ!
 憂夜とともに、事情を知らない皆よりちょっと外れたところで見守るスタンスも、余韻あり。

★ なぎさママが彼氏に振られたことを告白するシーン。
 憂夜と並んで、立ち上がってる犬マン(二人並んでる姿がツボ!)。
 でも憂夜さんのほうは、なぎさママが「何十年もこのサイズで生きてきたのに〜!」と泣くところで、なにげなくワイン飲んでる?(最後になぎさママが大泣きしてるところでは、思いっきり飲んでます!!)
 あのドSの樹でさえ「男はこの世に星の数ほどいますから!」と、おろおろ慰めてるのに!(笑)



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