山手線
デス・ゲーム
 

第19話
[代々木駅]


DATA

EZweb:2005年7月1日配信
Yahoo!動画:2005年7月1日配信

◆ 出演 ◆
石原健作:天野浩成  夏美:桃生亜希子
暗記ゲームの小学生:清田陽平
Story

 それってさ、山手線の駅名、言い合うんだろ? と、小学生が勝負にと選んだゲームのルールを確認する健作。
 もちろん、という小学生の答えを聞いた健作は、だったら手っ取り早い方法でやろうぜ、ともちかける。
 いくつでも好きなだけ言っていいってことにしよう、というのが、健作の提案だった。
 
 フッ、僕きっと全部言っちゃうよ、と、小学生。
 じゃあ、君から先攻でどうぞ、と健作。  
 新宿、新大久保、高田馬場、目白、池袋、大塚、巣鴨、駒込、田端、西日暮里、日暮里、鶯谷、上野、御徒町、秋葉原、神田、東京、有楽町、新橋、浜松町、田町、品川、大崎、五反田、目黒、恵比寿、渋谷、原宿、代々木! と、小学生は山手線の全ての駅を一気に暗唱。
 僕の勝ちだね、これでメガネに度が入れられるよ、という小学生。
 そのとき、うつむいていた健作が、小学生に向かって顔を上げた。

 「待て、俺の番だ」

 フッ、だって残っている駅名はないよ、と小学生。
 健作は応えた。

 「パス。」

 え? と茫然とする小学生。
 君の番だ、と、健作。
 山手線は新宿駅に到着、扉が開く。
 自らの敗北を理解した小学生は、きびすを返し、新宿駅のホームへと走り出ていった。

 深くうなだれた健作に、ちょっと大人気なかったんじゃない? と夏美。
 しかし健作は、表情をゆるめることなく、手強い相手だった…とつぶやくのだった。

Check! −天野さん健作くん みどころ−

 「それってさあ、山手線の駅名、言い合うんだろ?」と、自分の席にゆったりと歩を進めて席に着きながら、ゆっくりとした口調で念を押す健作の、どこか策を感じさせる口調。
 そこから一転、「だったらー、手っ取り早い方法でやろうぜ」の、ちょっと少年ぽい、カジュアルな口調になり、またゆっくりとした「いくつでも、好きなだけ言っていいことにしよう」の含みのある口調、というゆさぶりが、

 「じゃあ、君から先行でどうぞ」の、ちょっとクセのある口調。
 策を秘めているようにも、コドモの挑発口調にも思える味わい。

 「待て、俺の番だ」と、顔を上げる健作。
 静かななかにも、鋭さのある、奥底にちょっと悲しみがあるようにも見える目の表情。

 「パス」の低い声。
 動かさない表情とあいまって、効果的。
 「さあ、君の番だ」の静かな口調、底知れぬ怖さを秘めた大人。

 「手ごわい相手だった…」の表情。
 そのまま劇画の一コマになりそうな、造形的にカンペキな!

 自分の能力を信じきった子供相手の、非情なまでの策を使っての勝利という結末。
 『幽遊白書』“魔界の扉”編の対天沼戦(ジャンプコミックス第15巻収録)を思わせるところ多。
 蔵馬/南野秀一のような、一見優しげ、でもとてつもなく怖い人物も演じられる天野さんの可能性が感じられて、感慨深いこの第19話。












Last update :
11th July 2005










* DRAMA *

山手線デス・ゲーム
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* 牧天 *
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