愛の劇場

愛のうた!

第7話
父が残した宝物



Staff & OA
脚本 ◆ 武田有起  演出 ◆ 田沢幸治
その他のスタッフ ◆ 【愛の劇場『愛のうた!』 スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2007年11月6日 13:00〜13:30

◆公式サイト◆
【TBS公式:愛の劇場『愛のうた!』】
【TBS公式:番組情報−愛の劇場『愛のうた!』】
◆参考サイト◆
【TBS公式:テレビ番組表−2007年11月06日】
【MBS公式:愛の劇場『愛のうた!』】
Cast
黒川亜紀:雛形あきこ
黒川紅司:泉澤祐希  黒川 楓:荒井 萌  黒川花梨:三好杏依
木村晃:渋江譲二  小峰直也:嶋大輔
黒川源三:左右田一平  黒川千歳:大森暁美  ほか
Story
子供達は今日から学校、という朝。
源三(左右田一平)が、朝食はまだかと尋ねると、亜紀(雛形あきこ)が牛乳配達からまだ帰っていないという。
亜紀が戻ったところで食事になり、なんでお前に合わせなければならない、と源三に言われた亜紀は、稲穂(岡田浩暉)が作った家族のルールについて話す。
そんなくだらんルールに我々が従う必要はない、という源三に、そういうことは家族にとって大事では、と亜紀は反論するが、家族じゃない、と切り捨てられてしまう。

食事の後、亜紀は源三に、稲穂のお骨を黒川のお墓に納めさせてほしいと頭を下げる。
しかし源三は、俺に息子はいない、許さん、と、取り付く島もない。

亜紀は千歳(大森暁美)に、なぜ源三があそこまで頑ななのか、源三と稲穂の間に何があったのか尋ねる。
しかし千歳は、単なる親子喧嘩、強いて言えば長い間の積み重ねだという。
人にも自分にも厳しく、言葉の少ない源三は、思春期の息子にはたまったものではなかった、どんどんすれ違って、最後には本当につまらないことで口論になって稲穂は飛び出していった、源三は源三なりに息子を可愛いと思っていた分、逆に厳しくなってしまったのだ、と。
お骨のことは私が折を見て頼んでみるから、もう少しそっとしておいて、と千歳。

稲穂のお骨もこちらに来ると、ますます東京との距離が…と心配する紅司に、楓は、押入れから稲穂の描いた絵と、稲穂の絵の具箱を取り出してみせる。
ここにはお父さんの思い出もたくさんあるからさ、もうちょっと我慢しよう、と楓。

源三の工房を訪ねた亜紀は、源三に、稲穂とケンカしてそれっきりだったのは本当かと尋ねる。
答えない源三に、亜紀は稲穂の五円玉を示し、稲穂が五円玉を自分のラッキーアイテムだと言っていたこと、“実るほど 頭を垂れる 稲穂かな”という言葉から源三が稲穂という名前をつけてくれたという話をしていたとき、稲穂が源三の気持ちをわからなかったことを後悔していたことを伝える。
しかし源三は、そんな男は知らん、親でも子でもない、と繰り返す。

喫茶店でもそのことを考えてぼんやりしてしまう亜紀を、直也(嶋大輔)は、あのおじさん昔からそうだから、、ほわほわーっとして優しい稲穂とは、所詮水と油だったんじゃないかな、と慰める。
源三は、稲穂が出て行ったとたん、勘当だといって、家にあった稲穂の荷物を全部処分したという。
その話を聞いた亜紀は「全部…?」と聞き返す。

楓(荒井萌)、紅司(泉澤祐希)、花梨(三好杏依)は、稲穂が絵を描いた場所にやってくる。
楓の手には、稲穂の名前が刻まれた絵の具箱が。
稲穂が出て行くのも無理はない、本当に偏屈じじい、と、紅司と楓は源三の悪口を言うが、花梨には“へんくつ”の意味がわからない。
とにかく相手にしなければいい、と楓。
スケッチブックに鉛筆を走らせる楓に、また絵を描くの、と花梨。
ううん、これはただの遊び、という楓に、花梨もお姉ちゃんみたいに上手になりたいなあ、と花梨。

ところが、三人が帰宅したとき、稲穂の絵の具箱を源三にみつかってしまう。

喫茶店のパートから帰ってきた亜紀は、庭で子供達と源三が言い争っている声を聞く。
稲穂の絵の具箱を源三が捨てると言っている、いやだ、という楓の訴えを聞いて、それだけはやめてください、と亜紀は頭を下げる。
しかし源三は千歳に、全部捨てろといったはずだ、残しておくほうが悪い、と、とりあわない。
この子達からあの人の思い出を取り上げないで下さい、あたしたちから宝物を取り上げないで下さい! と亜紀は言い募るが、源三は楓から絵の具箱を、紅司から絵を奪い取り、火にくべてしまう。
そのとき、晃(渋江譲二)が駆けつけ、火を消し止めてくれたが、ひどい…と楓は泣き出す。
亜紀は源三に向かって言い放つ。
私は、この子達の本当の親じゃありませんけど、いくら勘当したからといって子供のものをこんな風にできる人の気持ちがわからない、許してもらいたくても、稲穂はもう死んでしまった、お父さんがそんな風だから、あの人は帰って来られなかったのだ…
そう言われた源三は、やりきれない表情をして、その場を立ち去った。

焼け残った絵の具箱を大切に拭いていた楓は、亜紀に「ありがとう」と言う。
絵の具箱を抱きしめて「ありがとう。これだけでも、残っててよかったです」と。
紅司に「あの人にもお礼を言わないと。あの、ちょっと怖いお兄ちゃん」と言われ、亜紀は晃にお礼を言いに行く。
源三に怒られないか、と尋ねる亜紀に、大丈夫、と答えた晃だったが、信頼されてるんだ、と言われると、違います、と否定。
なんとなくわかるんです、本当はあんなことしたくなかったんだって、悔しいんですよ親父さんだって、と、晃。許したくても許せないから、悔しいんです、と。

薪を割る源三のところに、花梨が屈託なく近づき、飼われているヤギに名前があるか尋ねる。
花梨が名前つけていい、と聞かれて、ああ、と答えた源三に、花梨は『アルプスの少女』に出てくる“ユキちゃん”にしようと思ういう。
ハイジにはこわーい顔したおじいちゃんも出てくるんだよ、おじいちゃんとおんなじでね、ちょっとへんくつなの、でもそのおじいちゃん、ほんとうは、すっごくやさしいの、と花梨。
白ヤギの“ユキちゃん”に向かって花梨が、すっごくやさしいんだよね、と言っているのを、源三は薪を割りながら聞く。

翌朝、花梨が起きて来て、楓と紅司が朝食を食べないと言っているという。
部屋でぼんやりしていた楓と紅司だったが、亜紀が源三に、ごめんなさい、昨日は言い過ぎました、継母だから親の気持ちがわからないんです、とあやまっている声を聞きつけて、居間に出てくる。
稲穂さんにいろいろ言いたいことがあるんですよね、そんなこともわからなくてすみません、稲穂さんのお骨のことはいますぐでなくても…という亜紀に、勝手にしろ、と源三。
それは“許す”ということだった。

稲穂のお骨を黒川家の墓に納める日。
亜紀が抱いてきたお骨を抱きしめ、ごめん、母さん何もしてやれなくてごめん、稲穂…と、千歳は号泣する。
亜紀さんと子供達のことはできる限りのことをするから、ゆっくりやすみなさい、と言いながら涙を流す千歳の姿に、亜紀も涙を浮かべる。

納骨の帰り道、千歳は亜紀に、子供達を連れて帰ってきてくれてありがとう、その上息子まで連れて帰ってきてくれて…という。
亜紀は、私達こそ危うく路頭に迷うところを置いて頂いているので、お礼なんて…という亜紀に、稲穂が決めたルールなんでしょう、と千歳。
改めて、ありがとう、ありがとうございます、と、頭を下げあう二人。

亜紀達が帰った後、源三も、稲穂のお骨が納められた墓に紅葉を供え、手を合わせていた。
Check! −天野さん亮介くん的みどころ−

愛の劇場『愛のうた!』予告映像に登場。
「私、子供達と住む家がほしいの」と言われた亮介くんの反応は?


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Last update :
7th November 2007

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