愛の劇場

愛のうた!

第8話
突然の娘の失恋



Staff & OA
脚本 ◆ 武田有起  演出 ◆ 田沢幸治
その他のスタッフ ◆ 【愛の劇場『愛のうた!』 スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2007年11月7日 13:00〜13:30

◆公式サイト◆
【TBS公式:愛の劇場『愛のうた!』】
【TBS公式:番組情報−愛の劇場『愛のうた!』】
◆参考サイト◆
【TBS公式:テレビ番組表−2007年11月07日】
【MBS公式:愛の劇場『愛のうた!』】
Cast
黒川亜紀:雛形あきこ
黒川紅司:泉澤祐希  黒川 楓:荒井 萌  黒川花梨:三好杏依
木村晃:渋江譲二  蒔田亮介:天野浩成
保科泰蔵:升毅  野本美津代:栗田よう子  小峰直也:嶋大輔
小峰 舞:金澤美穂  楓の絵の先生:斉藤レイ
勇樹:永嶋柊吾  奈津:澤井杏奈  勇樹の彼女:船戸理世  芸プロ  テアトルアカデミー
黒川源三:左右田一平  黒川千歳:大森暁美  ほか
Story
夜、“何でメールくれないの。”というメールを送信する楓(荒井萌)。
携帯を閉じると、ため息が漏れる。

亜紀(雛形あきこ)はパート先の喫茶店で、マスターの直也(嶋大輔)と一緒に、不動産の広告を見ていた。
いくら那須でも、亜紀が望むほど安い物件はない。最低でも500万、頭金100万は必要、と直也は言う。
3ヶ月後には黒川の家を出なければいけない、という亜紀を、タダでいいとところがあるよ、と直也は口説こうとするが、娘の舞(金澤美穂)に叱られる。
那須で家を買うには500万、新宿なら1000万は必要、貯金はいくらある、と聞かれた亜紀は答えられない。
くだらないこと言ってるヒマがあったらお金貸してあげれば、と舞に言われた直也にも資金がなく、舞は亜紀に、お金借りられるあてはないんですか、と問いかける。

夜、亜紀が内職をしていると、楓がやってきて、頼みがあると言う。
中高生絵画コンクールに応募していた楓は、その展覧会を見に東京に行きたいというのだ。

結局楓は、絵画コンクールの結果発表を見に、亜紀と二人東京へ向かうことに。
東京に行ける楓を、紅司(泉澤祐希)はひどくうらやましがる。
東京では新しいゲームや攻略本が出ているし…という紅司だったが、花梨(三好杏依)は、そもそもこの那須の家にはテレビさえないことを指摘する。

3時にここで、と待ち合わせの時間を指定して、亜紀は楓と別れる。
あなたの目的は何ですか、と聞かれても、内緒、と、亜紀。

展覧会場を出たところで楓は、友達の奈津(澤井杏奈)と絵の先生(斉藤レイ)に呼び止められる。
受賞した奈津を楓が祝福すると、先生は、今回は残念だったが、実力があるんだから、と、楓を励ます。
今は絵を勉強できる環境なの? と先生に尋ねられ、亜紀は目を伏せる。
もったいないわねえ、才能あるのに、という先生は、もし少しでもチャンスがあるようだったら連絡してきて、絵のことなら相談に乗れると思うから、と言ってくれる。

先生が帰った後、奈津は、楓の彼氏の勇樹(永嶋柊吾)がこの間女の子と歩いていた、と、楓に教える。
メールとか電話とか、ちゃんとしてる? 男の子って、そういうのマメにしないとだめなんだよ、すぐに気持ちが離れちゃうんだから、と奈津。

亜紀は4人で住める家を用意するためのお金を借りようと、父・泰蔵(升毅)を喫茶店に呼び出す。
あったかいココアを頼んだ泰蔵は、いきなり、小公女の話を知ってるか、と切り出す。
両親を亡くした女の子はおばに連れられて気難しいおじいさんの家に行くが、子供ならではの純真さでおじいさんの心を解きほぐしていくんだ、お前が心配しなくても、子供達は自然にとけこんでいくんだよ、どんな環境にも、人にもな、と泰蔵。
それって、『小公女』はなくて『アルプスの少女』…? しかも、子供を連れて行ったおばさんは、一人で逃げ出すんじゃなかった? と亜紀は指摘、お父さんの言うことっていっつもとんちんかんなんだから、と笑う。
泰蔵は、亜紀が何も言わないうちに、これで子供達においしいものでも、これでも一応おじいちゃんだし…と、亜紀に封筒に入れたお金を渡す。

泰蔵がくれた封筒の中身は5万円だった。
公園でそれを確かめ、これ以上は無理かあ…と言っているところに、亮介(天野浩成)がやってくる。
ごめん、忙しかった? という亜紀に、独身男がたまに休みあったって、何もないの知ってるだろ、と亮介。
「デートとか」「相手がね」「残念」「おーい! 那須からわざわざイヤミ言いに来たのかよ!」と軽くやりあった後、お願いがあるの、と切り出した亜紀に「金ならないぞ」と亮介は先回り。
亜紀の沈黙に「なんだよ。図星?」。
「よりによって給料日前に」といいつつも「で。いくら?」と、財布を出す亮介は、「とりあえず100万円」と言われても「100万円。わかったわかった。100…」と冗談まじりで財布を探る。
が、本気、私、子供達と住む家がほしいの、どう頑張っても最低でも500万なんだって、頭金だけでも最低100万、稲穂さんの実家は3ヶ月で出ていけって言われてるし、牧場や喫茶店のパートや内職だけじゃとても3ヶ月で100万なんて…と、亜紀が立て板に水と泣きつくと「だからいつも言ってるだろ、走り始める前によく考えろって」と亮介は呆れ顔。
「やめた、もうやめた!」と亮介。
「何かってばこうやって話聞いてやるからお前のその性格はいつまでたっても直らないんだよ。オレに言えばなんとかなると思ってる」という亮介に、いや、そんなことは…と亜紀は否定しかけるが、「いや、そうだ。オレが甘やかしすぎた」と、亮介は自己完結。
「じゃ、あとは頑張れ」と、その場を後にする亮介。
その後ろ姿に、「バカ! ケチ! いままで独身だったくせに、貯金のひとつもないの!」と亜紀が叫ぶと、亮介は「どうしようもなくなったら、東京帰って来い、そしたら考えてやる」。

街を歩く楓の頭の中は、奈津に言われた“勇樹くん、この間女の子と歩いてたよ”という言葉でいっぱい。
沈んだ様子で歩く楓をみつけた亜紀は、待ち合わせの時間にはまだ早いけど…と、楓の後を追う。

亜紀にはああ言った亮介だったが、結局、銀行でお金を下ろしていた。
深いため息をついて「あんなこと言っといて。オレってなんでこうなんだろうな」と、亜紀のもとへと向かう。

勇樹の家の前まで来てしまった楓の前を、女の子連れの勇樹が通る。
楓に気づいた勇樹は、どうしたの? 誰? という連れの少女を、先に入ってて、と行かせて、楓と二人になる。
それを木の陰から覗いていた亜紀の携帯が鳴る。
それは「100万は無理だけど、用意したから」という亮介からの電話だったが、今それどころじゃないの! 修羅場りそうなの! 大変なの! だからそれどころじゃないの! と亜紀。
は!? お前今どこにいんの? 何やってんだよ! と、当然亮介には何が何だかわからなかったが、亜紀は移動する楓と勇樹に隠れて後をつけることに夢中。

公園に楓を連れ出した勇樹は、なんでメールも電話もしなかったか、それぐらいわかるのかと思った、普通会いに来るかよ、と、冷淡だった。
この目でちゃんと確かめたかったの、という楓に、だったら、もうわかったよね、と勇樹。
ずっと一緒にいようねって、高校生になってもつき合おうねって言ってたのに、なんで? と、楓は勇樹を問い詰める。

そのとき、木の陰に隠れて楓達の様子を窺っている亜紀のところに、亮介が走ってくる。
亜紀は身振りで亮介に“しゃがんで、隠れて!”のサイン。

まだ中学生の自分達が、一緒に映画やカラオケや遊園地に行ったりする“つきあう”楽しみを全部我慢して遠距離恋愛する気持ちがわからない、だからもうメールも電話もしてこないでほしい、と言い残して勇樹は、涙ぐむ楓を置いて立ち去ってしまう。

アッタマきた! と、勇樹を追いかけようとする亜紀を、子供の恋愛沙汰に親が首突っ込んでどうするんだよ! と、亮介が腕をひっぱって止める。
楓のもとに駆け寄ろうとするのも止める亮介に「なんで!?」とくってかかる亜紀だったが、「だから。お前、自分がフラれた場面親に見られて、挙句に慰められてうれしいか!?」と言われて、思いとどまる。
「こういうのは、本人が乗り越えるしかないんだよ。知らん顔するのが一番だって」という亮介に「わかったわよ。見なかったフリすればいいんでしょ。大丈夫」と言ったそばから亜紀は、亮介の制止をすり抜けて楓の後を追う。
あーあ、と天を仰ぐ亮介。

泣きながら歩く楓に声をかける亜紀。
なんで、と問われ、20〜30秒前に思い出したことがあって…と亜紀。

亜紀は楓を、神社に連れてきて、稲穂のラッキーアイテムの五円玉を渡す。
そこは、亜紀が結婚する前に稲穂と二人で、しあわせになれますように、と祈りを捧げた場所だった。
たった半日だけだったけど、しあわせだった、今は悪戦苦闘してるけど、それでもしあわせ、と笑って、そのときと同じように五円玉の賽銭を納め、亜紀は祈る。
「楓ちゃんがしあわせになれますように!」
楓ちゃんも、いい男がみつかりますように、ってお祈りしたら! と亜紀に押され、もしかして、見てました…? と楓。
ごめん! と謝る亜紀に、ばかみたいだったでしょ私、と楓。あんな人が好きだったの、遠距離でもどこでも、大丈夫だと思ってたなんて…
楓は亜紀に問いかける。
あなたはまだ、お父さんのこと好きですか。
亜紀は、うん、と即答する。
絶対会えないところに行っちゃっても? まだ好き? という問いにも、うん、と答える亜紀に、どうしたらそんな風になりますか、どうしたらそういう風に思えるの、と楓は尋ねる。
よくわかんないけど、ありのままでいいんじゃないかな、楓ちゃんは楓ちゃんのまま、飾ったりカッコつけたりしなければ、いい人が現れるよ、と亜紀。
だってさ、あたしにだって現れたんだから。30年もかかっちゃったけどね。
そういう亜紀の笑顔に、楓も微笑み、亜紀と同じように祈りを捧げる。

結局、この騒動に紛れて、亜紀はお金を借りずじまいに終わったのだった。

その頃、那須で、紅司は千歳に、この家にはテレビはないのかと尋ねていた。
残念ながら、我が家にはないなあ、という千歳が答えていると、源三がやってきて、そんなものいらん、と言い放つ。
ガチャガチャうるさいものはうちには置かん、という源三に、僕はちょっと聞きたかっただけで、と紅司が返すと、そりゃよかった、金輪際うちには置かん、そう思え、と源三は宣言する。

ちょっと聞いただけなのに…と紅司が不満を募らせていると、家の電話が鳴る。
誰も来ないので、紅司が出ると、伯母の美津代(栗田よう子)からの電話だった。
こちらの生活に慣れたか聞かれた紅司が、なかなかなじめないこと、こちらは想像以上に何もないことを話すと、美津代は紅司に、帰ってこないか、いつでも大歓迎、という。
紅司の気持ちは揺れていた…

Check! −天野さん亮介的みどころ−

愛の劇場『愛のうた!』亜紀に呼び出されて公園にやってきた亮介くん、ジャンパーのポケットに手を入れて登場。
ごめん、忙しかった? と聞かれて「独身男がたまに休みあったって、何もないの知ってるだろ」と言いながら、ベンチにお座り。
足を開いたところは男っぽいものの、脚の間にポケットから出した手を軽く垂らして、亮介より少しタイミング遅れで座るまでの亜紀を見上げているポーズは、なんだか可愛らしく。
亜紀との、近いけれどちょっと間が空いている、微妙な距離も二人の関係にぴったり。

愛の劇場『愛のうた!』「デートとか」「相手がね」「残念」「おーい! 那須からわざわざイヤミ言いに来たのかよ!」という、亜紀と亮介のやりとり。
ぽんぽんといいテンポでのかけあい、ナイスコンビ!
なんでも言い合える、仲良しぶりがこの出会い頭からも!

愛の劇場『愛のうた!』亜紀「実は…」 亮介「実は?」 亜紀「あのね…お願いがあるの」 亮介「金ならないぞ」も、その前のやりとりの延長で、テンポのいい軽妙なやりとりに。
“金ならないぞ”と、亜紀から視線を外してあさっての方向の点を仰ぐ亮介くんの、とぼけた表情もポイント。

愛の劇場『愛のうた!』亜紀の沈黙に「…なんだよ。図星?」な亮介くん。
天を仰いでのとぼけた表情から、亜紀の方に再び顔を向けるうちに顔がしかまっていって、視線が上下に動いてそのしかまった顔で亜紀を眺め回してから「…何だよ。図星?」。
細かい表情の変化と動きが、ユーモラス(笑)。
「なんだよ。図星?」の後、そのまま静止して亜紀をじっとみている間合いが、またおかしく。

愛の劇場『愛のうた!』ため息をついて顔をあらためてしかめてみせて「よりによって給料日前に」といいつつ「で。いくら?」と、財布を出す亮介くん。
「よりによって給料日前に」で、ちょっとふざけてみせる響きがあった後の「で。いくら?」が、ちょっとフキゲンそうな声を作ってる、その細かい落差が楽しく。
えっとぉ…と言いよどむ亜紀に、財布を叩いての「いくらだよ!」は、ちょっとオトナのヨユウと、ほんとうにギアチェンジが細かい“いくら”シリーズ。

愛の劇場『愛のうた!』とりあえず100万円、言われた亮介くんの、財布に落とした視線で思わず亜紀をじっとみる動き。
そこから、笑っちゃうしかないでしょー的に笑って「100万円。わかったわかった。100…」財布を探る亮介くん、“わかったわかった”のあたりはちょっとオトウサン的(オヤジギャグにありがちな“100万円”のノリ?)雰囲気があって、かなり新鮮。

愛の劇場『愛のうた!』ホントに! と言う亜紀をじっとみる動きも、動物っぽくて可愛い亮介くん。
私、子供達と住む家がほしいの、どう頑張っても最低でも500万なんだって、頭金だけでも最低100万、稲穂さんの実家は3ヶ月で出ていけって言われてるし、牧場や喫茶店のパートや内職だけじゃとても3ヶ月で100万なんて…と、立て板に水と泣きつく亜紀を、じっと見ているところを、顔の斜め後ろから映したカメラも、じーっと見ている様子をよく表現する、ナイスアングル。

愛の劇場『愛のうた!』100万なんて…という亜紀の言葉とともに、いったん目を閉じてからちょっとコワイ顔で前方をにらみ、ため息をつきながらまた目を閉じて、そして亜紀の方を向いて「だからいつも言ってるだろ、走り始める前によく考えろって」という亮介くん。
亜紀の方を向いてしまう前に、横顔で見える表情のシークエンス、表情のひとつひとつも、その流れも、すごくキレイ!
「だからいつも言ってるだろ」の“言”、「よく考えろって」の“ろ”に力が入ってちょっとのばしぎみなところが、ちょっとあどけなく、亜紀に対して親しげで、高校時代の同級生というより幼なじみのよう。

愛の劇場『愛のうた!』「やめた、もうやめた!」と天を仰ぐ亮介くん。
その表情、かなり男前!
「なんかってばこーやって話聞いてやるからー、お前のその性格はいつまでたっても直らないんだよ。オレに言えばなんとかなると思ってる」という亮介くん、表情は極めつけにきりりと男前で厳しい表情なのに、話し出しの部分、ちょっと語尾がのびたりコドモっぽい部分もあるのが味。
そんなことは…と、ちょっと口をとがらせて言う亜紀への「いや、そうだ」は、低くて渋い声なのに「オレが甘やかしすぎた」の“すぎた”がちょっと一音一音のばしぎみで、亮介くんもちょっと口とがらせぎみ(全体の表情は、変わらず男前モードでも!)なところが、コドモのケンカ的。
そのしめくくりの「じゃ、あとは頑張れ」の、とぼけた表もがおかしく。

愛の劇場『愛のうた!』すたすた行ってしまう亮介くんの後ろ姿への亜紀の「バカ! ケチ! いままで独身だったくせに、貯金のひとつもないの!」。
100万円の借金をもちかけた相手にここまで言えるところが、亜紀と亮介くんの遠慮のカケラもない関係の親しさを、これ以上なく表現!
雛形さんの亜紀のキャラクターが、いちばんのびのびするのは、亮介くんのところなんだなあ…と、しみじみ。

愛の劇場『愛のうた!』そんな亜紀を振り返っての亮介が、口をへの字にしての「どうしようもなくなったら、東京帰って来い、そしたら考えてやる」。
への字にした口許は、コドモのケンカの延長のようで、その一方で“東京帰って来い”ににじむ本音、そこにこめられた亮介くんのせつない気持ち…と、オトナの気持ちとコドモの気持ちが入り混じった、この二人ならではのシーン。

愛の劇場『愛のうた!』「あんなこと言っといて。オレってなんでこうなんだろうな」と、銀行でお金をおろして亜紀のもとへと向かう亮介くん。
“オレってなんでこうなんだろうな”はすでに、“走るなよ”と並んで、亮介くんの決めゼリフ!
つま先を思い切り外側に向けての立ち姿、そこからの歩き方、天野さん的特徴のある動き。

愛の劇場『愛のうた!』楓の修羅場を覗き見中の亜紀に電話をかけてしまい、思いっきり邪魔くさそうに「なに!」と言われてしまう亮介くん。
そんな亜紀の状況に全く気づいたケハイもなく「“なに”じゃないよ。もう帰ったか」と、のどかに聞いてくる亮介くん、昔から亜紀に邪険にされることは慣れっこ…?
そんな亮介への「帰ってないけど、何!」からは、亜紀の機嫌に関わらず近づいてくる亮介くんに、亜紀のほうも慣れっこ?

愛の劇場『愛のうた!』「100万は無理だけどー、用意したから!」という亮介くん、ものすごぉぉぉくうれしそう!
“オレってなんでこうなんだろうな”もなにもないだろう! とツッコミたくなる、しあわせいっぱいの笑顔。
“都合のいい男”“パシリ”でも、本人がこれだけハッピーだったら、それはそれでいいんじゃあ…という気にさえなってくる表情。

愛の劇場『愛のうた!』そんな満面の笑みでの報告を「今それどころじゃないの!」と返されての亮介くんの「はぁ!?」
亜紀に絶対喜んでもらえると思ってにっこにこでした電話をそんな風に扱われたわりには、続く亜紀の「修羅場りそうなの! 大変なの! だからそれどころじゃないの!」に返す「は!? お前今どこにいんの? 何やってんだよ!」も含め、傷ついた風もなく、軽やかな反応。
…やっぱり、亜紀のこういうしうちには、慣れっこなのかも(笑)。

愛の劇場『愛のうた!』その後どう連絡をつけたものか、楓と楓の彼氏が移動した先の公園の木の陰に隠れている亜紀のところに走ってきて、あう、などと声をかけている亮介くん。
何も走ってくることはないのに、律儀というか、亜紀に走らされることが習性になっているというか(笑)。
“あう”(崩れた“おう”?)がちょっと息切れ気味なところ、そのときの手の動きが“ちょっと奥さん、聞いてくださいよ”の手つきなのは、ちょっとおじさん的?

愛の劇場『愛のうた!』亜紀の亮介への“しゃがんで、隠れて!”のサイン、コドモか! という感じ(笑)。
それを受けて、ちょっと止まった場所で軽くニ、三回足踏みして(天野さんぽい動き)、そして言うとおりにしゃがむところ、二人して子供に戻ったような。
低い物陰から顔をのぞかせて楓達の様子を窺う亮介くん、可愛く。

愛の劇場『愛のうた!』一緒に映画行ったり、カラオケ行ったり、遊園地行ったりしたいよ、つきあうってそういうことだよね…そんなの全部我慢して、遠距離恋愛する意味あるの? 俺、その気持ちがわからないよ…と、彼氏に楓が言われているところを、亜紀と二人でじっと見ている亮介くん。
【TBS公式:愛の劇場『愛のうた!』−スタッフ】に、そのシーンのちょっと角度やタイミングの違う写真掲載)
最初はわけがわからなかったと思われるのに、この時点ではもう、亜紀に負けず劣らずといういれこみようで凝視!

愛の劇場『愛のうた!』楓を振った彼氏が公園を出て行くとき、岩の陰に小さくなってしゃがみこんで隠れつつ、その動きは追う天野さん亮介くん。
その小さくちぢこまりぶりが、まず可愛く。
さらに、アッタマきた! と、楓の彼氏を追いかけようとする亜紀の腕を、しゃがんだ姿勢からひっぱって止める亮介くん、小さい子がだだをこねてお母さんの腕をひっぱるしぐさに似て、ものすごく可愛く!
「子供の恋愛沙汰にー、親が首突っ込んでどうすんだよ!」の“どうすんだよ!”で、力を込めて亜紀の腕を放す動きが、また親しげ。

愛の劇場『愛のうた!』楓のもとに駆け寄ろうとする亜紀を止める動き、亜紀においすがる動き、また腰を落とし気味に亜紀の腕をひっぱる動きと、面白く。
「なんで!?」とくってかかられて「だーかーらー。お前、自分がフラれた場面親に見られて、挙句に慰められてうれしいか!?」と言う“場面親に見られて”というところで、人差し指を立てた手をひと振りする、そういう手振りがつくあたりは、なんとなく“亮介的”(Not“天野さん的”)という印象。

愛の劇場『愛のうた!』「こういうのは、本人が乗り越えるしかないんだよ。知らん顔するのが一番だって」と亮介くん。
“こういうのは、本人が乗り越えるしかないんだよ”は、内容も口調も大人の味わい、“一番だって!”の“だって!”に力がこもって、上半身を軽く折り曲げる身振りまでつくところは、ちょっとあどけなく。
こんな風に、大人の渋さとあどけなさが、くるくる入れ替わるところが、亜紀との青春の続きのような関係を反映しているような、天野さん亮介の魅力。

愛の劇場『愛のうた!』「わかったわよ。見なかったフリしてればいいんでしょ」と言われて、ちょっと不満げに身体をゆする亮介くん。
そこで亜紀の次の動きはある程度予測されていたと思われるのに、続く制止をすり抜けられてしまう亮介くん…(笑)
一瞬タイミングが遅く亜紀を取り逃がす動き、あーあ、と天を仰ぐしぐさ、楽しい動きがいっぱい!

愛の劇場『愛のうた!』家族の感動で連日涙、涙の『愛のうた!』で、久々に天野さん亮介くんのシーンが出てくると、“おうちに帰ってきた!”というカンジにものすごくほっとしたのが、自分でも意外!
感動疲れ、泣き疲れしたとき、ちょっと一息…な存在?
亜紀にとっても、そんな感じなんだろうな…と。


★ Eisode 7 ★ STORY INDEX ★ Eisode 9 ★

Last update :
18th November 2007

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