愛の劇場
愛のうた!
第24話
娘の嘘母の秘密
Staff & OA
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放送日時 ◆ 2007年11月29日 13:00〜13:30
◆公式サイト◆
【TBS公式:愛の劇場『愛のうた!』】【TBS公式:番組情報−愛の劇場『愛のうた!』】
◆参考サイト◆
【TBS公式:テレビ番組表−2007年11月29日】【ドリマックス公式:ドラマ−愛の劇場『愛のうた!』】
Cast
黒川亜紀:雛形あきこ黒川 楓:荒井 萌 黒川紅司:泉澤祐希 黒川花梨:三好杏依
木村晃:渋江譲二 桜井真佐子:円城寺あや 桜井慶太:兼子 舜
劇団らくりん座
黒川源三:左右田一平 黒川千歳:大森暁美 ほか
Story
楓(荒井 萌)が高校に行かず、就職すると言い出した。前に言った通りお金を貯めたい、という楓に、まさか今も紅司(泉澤祐希)達を連れて東京に帰ろうと思っているのか、と亜紀(雛形あきこ)が尋ねると、そう思っていただいて結構です、という答えが返ってくる。
保護者欄に名前を書いて判を、と楓が亜紀に迫っていると、千歳(大森暁美)もやってきて、中卒で就職? しかも東京なんて…と驚く。
私なりにいろいろ考えて就職することにした、という楓に、慶太(兼子 舜)は、いろいろねえ、と返し、もしどうぶつ王国に就職するつもりなら、動物ぎらいの楓はやめておいたほうがいい、などと言う。
それに、来年から助けてくれる人もいなくなるしね、という慶太の言葉に、亜紀はじっと慶太をみつめる。
受験、だよね、という楓に、おう、と慶太。
バイトばっかりして、勉強しなくていいの? という楓の問いに、学費がまだたまっていないのでバイトはやめられないという慶太の答えに驚いていた楓は、慶太に手を差し出されて、さらにどきりとする。
終わったんだろ、滑るぞ、と手を貸そうとしてくれた慶太の手を取らず、大丈夫、と言っていた楓は、足を滑らせて慶太に抱き止められる。
動揺し、大丈夫だよっ! と言って走り去る楓。
そんな楓の気持ちがわからず、なんだよ人をバイキンみたいに、と、むっとする慶太。
夜、布団の中で、楓は慶太に抱きとめられたときのことを思い出していた。
楓の進路希望調書の保護者欄に、迷った末に亜紀がサインしようとしていると、千歳がやってきて、いいの、就職なんかさせて、と問いかける。
楓は楓で何か考えたあるんだと思う、今まで自分はこういうことがあるたびに子供達を止めてきたが、今は違う、子供達がどこにいても、何をしていても、見守ってやれる気がする、自分はいつも、できるだけのことをしてやるだけ、と千歳に話して、亜紀は調書にサインする。
楓が道で慶太を待っていると、自転車で慶太がやってくる。
楓が表情を輝かせたとき、一人の少女が自転車でやってきて、慶太、と声をかけ、二人は親しげに話しだす。
とっさに隠れて、自転車を並べて走っていく二人を見送る楓。
亜紀はスナックを何軒も回り、また仕事を増やす。
その夜、楓は表で薪を割っていた晃(渋江譲二)に、晃さんって好きな人いる、と尋ねる。
無言の晃に、いるんだ、といってさらに、その人は晃さんのこと好き、と聞いてくる楓に、何が言いたいんだ、と晃。
道具を放って立ち上がった晃に、楓はあわてて、自分の友達に、好きな子がいるけど、相手の気持ちがわからなくて悩んでる、どうすればいいと思う、と言うが、聞けばいいだろ、とあっさり言われてしまう。
でもね、という楓に、晃は、黙ってたって気持ちは伝わらない、聞きたければ聞けばいい、それだけのことだ、と言い切る。
亜紀は派手な化粧をして、楓にみつからないように家を出て行く。
夕食時に、ママ母は、と尋ねる花梨に、今日はちょっとね、と千歳が答えているのを聞いて、楓が亜紀はどうしたのか尋ねると、仕事を増やしたのだという。
ごはん一緒に食べる約束は? という花梨に、しょうがないだろ、と紅司といっても、いやだいやだと花梨がぐうっていると、離れて座っていた源三がやってきて、一緒の食卓につく。
花梨はおとなしくなり、夕食が始まる。
深夜、亜紀が帰宅すると、思いがけず楓が待ち受けていて、何その格好、と亜紀の姿を見咎める。
新しい仕事って何? 一体どこで働いてるんですか? という楓に、楓ちゃんには関係ない、と亜紀。
関係なくないでしょう、みっともないです、へんなところで働かないで下さい、と楓。
継母さんの帰り遅かったよね、何の仕事してるんだろう、という紅司に、お姉ちゃんだってわかんないよ、今になって仕事ふやすなんて…と楓。
そんな楓に、お姉ちゃんだって、と紅司。就職するなんて言ってるんでしょ、何考えてるかわかんないよ、と。
紅司には関係ないよ、という楓に、二人して何隠し事してるんだよ、と紅司。
そんな姉や兄の様子を、ちらりと振り返り見る花梨。
夕方、また派手な格好で出かけていく亜紀とすれ違った楓は、千歳に何か知っているか尋ねる。
絶対ヘンなところで働いてるでしょ、一体何考えてるの、という楓に、楓こそ何考えてるの、就職するって? まだ東京へ帰る気だって? と千歳。
亜紀さん考え込んでたよ、何考えてるの、と楓を問い質した千歳は、楓に楓名義の預金通帳を見せる。
そんなに東京に帰りたいなら、子供3人で生きていくのは大変だろう、少しでもたくさん持たせてやりたい、って、亜紀さん、街のスナックで働いてる、と千歳は明かす。おばあちゃん止めたって聞きゃしない、ほんとに、ブレーキのこわれたダンプカーなんだから、という千歳の言葉を聞いて、楓は立ち上がる。
楓は亜紀が働くスナックまで行って、亜紀を呼び出す。
あんな仕事しないでって言ったでしょ、という楓に、楓ちゃんには関係ない、と亜紀。
ばっかじゃないの、全然関係なくないじゃん、と楓は通帳を差し出し、なんで黙ってたの、なんで言ってくれなかったの、と亜紀を問い質す。
おばあちゃんに聞いた、ちゃんと言ってくれれば、あたし、本当のこと言ったのに、と楓。
本当のこと? と、きょとんとする亜紀に、楓は、就職すると言ったのは、少しでも亜紀に楽になってほしいから、毎日毎日、朝から晩まで働いて、一生懸命楓達を育ててくれる亜紀にこれ以上迷惑をかけたくなくて、少しでも助けになりたくて…だから、こんなことされたら、意味ないじゃない、と楓は、黙っていた気持ちを打ち明けた。
ごめん、楓ちゃんにそこまで考えさせてごめんね、と亜紀。
そういうことじゃなくて…と楓。
そこまで考えてくれたありがとう、でも大丈夫だから、楓ちゃんは自分のことだけ考えて、私のことをそんな風に考えてくれるならなおさら、と亜紀。ちょっと大変かもしれないけど、私だって子供3人ぐらい、高校に行かせられるんだから、そのために私は、毎日頑張ってるんだから、ね。
楓を抱きしめ、これからは、なんでも話してね、お願いだから、きちんと気持ちを伝えてね、という亜紀の胸で、楓はうなずいた。
楓の顔をみつめて、亜紀はしみじみと語りかける。
楓ちゃんはいい子だね、優しくて、思いやりがあって、あたし、楓ちゃんの継母になってよかった。よかったよ。
楓は道で、慶太を待ち受ける。
慶太はいつものように、おーっす潔癖症、などと笑顔で軽口を叩きながら近づいてくるが、楓は黙ったまま。
いつもと様子が違う楓に、熱でもあんのか? と慶太が額に手をやっても、大人しい楓。
今日はバイキン扱いしないのかよ、と頬をつついたりしても黙っている楓に、どっかおかしいぞ、悪いところでも…と慶太が言っているとき。
「好き」
楓は気持ちを打ち明けた。
「あなたのことが、好きです」
そういうことだから、じゃ、と立ち去ろうとする楓をつかまえて、待てよ、いい逃げ? と慶太。
答えを、聞かなくていいんですか、と慶太に言われ、ちょっと泣きそうな顔でうつむく楓。
いいなら、別にいいけど…と行ってしまおうとする慶太を、あの、と楓は呼び止める。
慶太は、ほれ、と、楓に手を差し出す。
おそるおそる、楓がその手を取ろうとすると、慶太はその手をぱっと握り、楓を引き寄せる。
俺も…俺も好きだ。
その言葉にぼうぜんとする楓に、というわけだから、よろしく、と慶太。
そして二人は、手をつないで歩き始める。
ねえ、こないだの人、と楓は、自転車で一緒に走っていた少女のことを尋ねる。
自転車…と、しばらく考えた慶太は、ああ、幼なじみ、と、あっさり答える。
なんで?
別に。
…もしかして、やきもち焼いてる?
違う!
楓が意地になりかけても、今の二人は、顔を見合わせると、笑顔になる。
そうして二人は、ゆっくりと、秋の那須の道を歩き続けた。
作業場で仕事をしている晃に、おじいちゃんは? と楓。
でかけてるよ、何か用、という晃に、おじいちゃんにじゃなくて、といって。
あの、こないだは、ありがとう。
と言われた晃は、え、と、何のことかわからない様子。
ほら、気持ちは伝えなくちゃって、と言われて、ああ、うまくいったんだ、と晃。
で、どんな友達、友達の話しなんだろ、と言われ、楓は友達の話として晃に相談したことを思い出し、そう友達、すっごい仲いいんだけど、なんか素直じゃないんだ、困るよね、と話をあわせる。
じゃ、そういうことだから、友達の伝言、確かに伝えたからね、と、楓は去る。
そこに戻ってきて、何だありゃあ、という源三に晃は、なんでもありません、友達の話です、と答える。
帰宅した亜紀は、おかえり、と迎えた楓の弾むような声に、どうかした? と尋ねる。
なんでもない、という楓は、なんでもいいあう約束! 隠し事してない? と亜紀に言われても、これだけはさすがに言えないから、でも悪いことはしてないからね、じゃ、と。
そのとき、玄関に、ごめんください、と、来客の声が。
尋ねてきたのは、慶太の母・真佐子(円城寺あや)だった。
真佐子に、うちの子とつきあうのはやめて下さい、迷惑なんです、と切り出され、楓も亜紀も呆然とする。
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