愛の劇場

愛のうた!

第40話
最愛の母の死…



Staff & OA
脚本 ◆ 武田有起  演出 ◆ 田沢幸治
その他のスタッフ ◆ 【愛の劇場『愛のうた!』 スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2007年12月21日 13:00〜13:30

◆公式サイト◆
【TBS公式:愛の劇場『愛のうた!』】
【TBS公式:番組情報−愛の劇場『愛のうた!』】
◆参考サイト◆
【TBS公式:テレビ番組表−2007年12月21日】
【ドリマックス公式:ドラマ−愛の劇場『愛のうた!』】
Cast
黒川亜紀:雛形あきこ
黒川 楓:荒井 萌  黒川紅司:泉澤祐希  黒川花梨:三好杏依
木村晃:渋江譲二  宇喜多 稔:石橋 保  医者:藤岡大樹  芸プロ
宇喜多レイコ:いしのようこ  黒川源三:左右田一平  黒川千歳:大森暁美  ほか
Story
レイコ(いしのようこ)が倒れ、運び込まれた病院の待合室で待っていた子供達に、稔(石橋保)は、レイコは風邪をこじらせただけ、ちょっと頑張りた、と嘘をつき、レイコがよく休めるように今夜は帰ろう、と、子供達を連れ帰る。

東京から那須に帰った亜紀(雛形あきこ)は、子供達には会えたが、子供達は母親の病気のことは何も知らなかった、すっかりあちらにも慣れたようで元気にしていた、と、千歳(大森暁美)、源三(左右田一平)、晃(渋江譲二)に報告する。
楓にもう心配するなと言われ、何も言えなかった…結局何もしてやれないのに会いに行ったりして、自分は馬鹿だ、と、亜紀は無力な自分を責める。
そんな亜紀に源三は、考えても仕方がないことは考えるな、亜紀の言う通り、今自分達が子供達にしてやれることは何もない、と言う。

源三、千歳、晃、亜紀は、改めて窯に祈りを捧げ、火を入れる。

病院で意識を取り戻したレイコに子供達は、いくら子供が帰ってきたからって張り切りすぎ、こんなになるまで風邪を放っておくなんて、といい、稔は、心配しなくても大丈夫、こちらは任せてゆっくり休むんだ、と言う。
お母さんゆっくり休めないから、と子供達を早々に病室から連れ出す稔。

一緒に火の番をしながら、亜紀は源三に、レイコから、自分の人生を棒に振るな、だから子供達のことは忘れてほしい、自分の幸せを見つけろ、と言われたことを話す。
でも私、忘れられそうにありません、お母さんのもとで幸せになるならまだしも、こんなことになるなんて…私、絶対忘れられません、と言い切る亜紀。

千歳が台所で昼食の支度をしていると、源三がやってきて座り込む。
そして、やはり母親だな、母親にはかなわない、と言い出す。
もうすぐ死ぬと言うときに子供達を呼び寄せるレイコを、なんて勝手な女だ、てっきり寂しくなって子供達を呼んだのだと思った、と源三は言う。しかし違うようだ、腹をくくっている、亜紀に自分の幸せを見つけろ、子供達を忘れろと言ったそうだ、自分のことより、むしろ亜紀の将来を思って子供達を引き取ったんだ、と、亜紀に聞いた話を聞いての考えを千歳に話す。
そして源三は、これは自分達が考えてやらなければならないことだった、あいつを解放してやろう、自由にしてやろうじゃないか、俺達からも、子供達からも…と。

家に戻った子供達は、稔に、レイコの病気は本当は何なのか、と問いただす。
お医者さんがそう言ったんだから間違いない、心配するとお母さんの具合が悪くなっちゃうぞ、とごまかす稔。

火の番をしていた亜紀に、炎の色が暗くなったら薪を入れるように晃は指示する。
考えごとをしてしまっていた亜紀は、ぼんやりしていたことを詫びる。
こうしていると、子供達と初めてここにきたのが遠い昔のようだ、ついこの間のことなのに、と亜紀。義父や義母にもいろいろ教えてもらって、晃にもたくさん助けてもらって…という亜紀は、この火が消えるまでにこれからどうするか決めなければ、と亜紀。
そこに千歳がやってきて、紅司から亜紀に電話がかかってきたと告げる。

紅司の電話に亜紀が出ると、紅司は、レイコが倒れてとても具合が悪そうだ、稔は風邪をこじらせただけだと言っているが、そうは思えない、何か聞いているか、と尋ねてくる。
ううん、と亜紀が答えると、すごく嫌な感じがする、このままお母さんが消えちゃいそうで怖い、継母さん、怖いよ…と訴える紅司。

そのとき、電話は唐突に切れてしまう。
楓が、横から紅司の電話を切ったのだった。
亜紀にそんなことを言ってどうするのか、という楓に、楓は平気なのか、レイコが元気になると思うのか、と紅司。
そんなことはわからない、でももう自分達のことで亜紀に心配をかけてはいけない、自分達は母親を選んだのだ、それぐらいわかるように、と楓は紅司を叱る。
そこに稔がやってきて、実は君達に隠していることがあるんだ…と言い出す。

那須では、千歳に問われ、レイコが倒れた、と亜紀は答える。
飛び出して行こうとする亜紀だったが、源三に、亜紀が行っても何もすることはない、わかるだろう、と止められる。
それとも母親の横で子供達を慰めてやるつもりか? そんなことはできんだろう、あきらめろ、という源三の言葉はもっともで、亜紀はその場に座り込んでしまう。
何も出来ない悔しさに、泣き出す亜紀。

子供達は再びレイコの病室を訪れ、なんで病気のことを黙っていたのか、と。
ごめんね、と謝るレイコ。
もうどこにも行かないって言ったのに、嘘つき! とレイコを責める楓に、お母さん死なないで、僕達を置いていかないで、と紅司。
レイコが稔に、子供達のこと、お願いします、と頼むと、心配要らないから僕に任せて、安心して、と稔。
子供達はただただ、お母さん、ママ、と、悲しげに呼びかける。

夜、火の番をしている源三に、さっきはすみませんでした、と頭を下げる亜紀。
あちらに行っても何もできないとわかっていたはずなのに…という亜紀は、何かを生み出すことは本当に大変なんですね、まるで子供を産むみたいに、何日も寝ないで焼くなんて思ってもみなかった、と言う。
しかし源三は、そうでもない、産むこともそうかもしれないが、育てることもまた難しい、失敗した人間が言ってるんだ、間違いない、という。
稲穂のことだったら失敗なんてひどい、稲穂は素敵なひとだった、お義父さんが頑固なだけ、という亜紀に、紅司にも言われた、“おじいちゃんはちょっと頑固だがいい人”らしい、ここに来てよかったとも言っていた、と源三。
本当はずっと後悔していた、なぜ息子を許してやることができなかったのか、それさえ認めることができず、ずいぶん窮屈な思いをした、許してやればよかった、いや俺の方こそ許しを請えばよかったのかな、あいつには申し訳ないことをしたと思っている、と、源三はこれまで口に出したことのない思いを吐露して、涙する。
稲穂は源三がつけた自分の名前をとても好きだと言っていた、源三の気持ちはちゃんと伝わっていたと思う、という亜紀だったが、けれど、ありがとうございます、今の言葉を聞いて、稲穂さんも安心したと思います、あのとびきりの笑顔で「よかった、亜紀ちゃんよかったよ」って…と、稲穂を偲びつつ、源三に感謝する。

レイコは子供達を前に、『紅葉』の歌を歌う。
楓はレイコの歌をつなぐように、歌い出す。
その歌を聴いて微笑み、レイコは意識をなくしていく。
容態の急変に、医師が手当てを始める…

源三は、窯焚きが終わったら、実家にでも帰れ、と亜紀に告げる。
あんたは十分やってくれた、子供達の母親の言うとおりだ、自分の幸せをみつけろ。
たとえ、あの子達の母親が亡くなったとしてもだ、と。

子供達の願いも空しく、レイコは息を引き取った。
眠るようなレイコを、茫然とみつめる子供達。

燃える窯の火をみつめながら、亜紀は、これからどうすべきかを考える…。

Check! −天野さん亮介くん的みどころ−
愛の劇場『愛のうた!』(天野浩成さん演じるキャラクターの登場シーンについて)



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Last update :
21st Decmber 2007

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