劇団EXILE
CROWN
〜眠らない、夜の果てに…
Story
あらすじ
Story
中国の福建省から未来を夢見て、日本に留学したジュウユウ(USA)。
しかし、日本での生活で虐げられた彼は、人を殺して裏の世界へと転落、中国から日本への密航者の手引きを稼業とするマフィアに。
ある日ジュウユウは、中国からの密航者の中に、シャオティン(吉瀬美智子)をみつけ、激しく動揺する。
彼女はジュウユウの幼なじみで、ジュウユウが学生時代に師と仰いだ社会学者・ワンの妻となっていた。
シャオティンは、ワンとの娘・シュエメイ(城戸愛莉)を連れて、ワンを探しにきたのだ。
ワンは高名な学者だったが、天安門事件を考察する論文を書き、中国当局に追われ、行方をくらましていた。
ジュウユウは日本のヤクザである岩本(千原ジュニア)が経営するショークラブ『CROWN』にシャオティンとシュエメイを預けることにする。
岩本に店を任されているマーサ(MATSU)は二人に歌を歌わせようとするが、二人は戸惑うばかり。
怒った客達が二人を襲い、助けに入ったジュウユウと大乱闘になる。
岩本は、そんなに大切な人間を自分の組織である福建省マフィアではなく、岩本に預けることに疑問を持つ。
その意図を問われ、ジュウユウは、政治犯のレッテルをはられたワンの家族と知れたら、仲間のマフィアも中国当局との駆け引きに二人を使う恐れがあるからだと説明。
なんとなく腑に落ちない岩本だったが、ジュウユウからある約束を取りつけ、二人を匿うことを了承する。
しかしそのシャオティンを匿う方法というのは、マーサと偽装結婚させるちおうものだった。
女を愛することができないマーサのもとに、突然転がり込んできたシャオティン。
巻き込まれていくことに激しく困惑し、葛藤を続けるマーサ…
一方、借りができたジュウユウは岩本とともに、敵対する台湾や北京のマフィアと激しい抗争を繰り広げていた。
新宿、渋谷、池袋……銃声と男達の怒号が響く…
二ヵ月後。
不慣れな日本での生活、そして冷たくされ続けるマーサにもようやく慣れ始めたシャオティンだったが、娘のシュエメイの心は堅く閉ざされたまま。
ある日、シュエメイは、店が閉まっている昼間、マーサが子供達にダンスを教えているのを目にする。
みな貧しい家の子だが、明るく、シュエメイに一緒に踊ろうと誘う。
マーサはシュエメイに自殺した娘の面影を見て、優しくシュエメイたちのダンスをリードする。
あたたかい音楽がクラブを包みはじめる…
しかし平穏などは訪れない。
突然、岩本の部下のタツがヤクザを引き連れて乗り込んでくる。
事情が変わって、シャオティンとシュエメイを引き渡すようマーサに迫る。
シャオティンは福建省マフィアの大ボスであるユウ・ロングファンの愛人なのだという。
マーサは事情が分からず、混乱するが、シュエメイを守ろうとヤクザを撃ち殺してしまう。
シャオティンとシュエメイを連れて逃げるマーサ。
岩本から説得の電話がかかってくるが、マーサは信じられない。
シャオティンはジュウユウに電話。
電話を受けるジュウユウに、シャオティン達の抹殺を命じるユウ・ロングファン。
全ては動き出した。
岩本、ジュウユウ、そして彼らに敵対する中国マフィア……
明日なき闘争を続けるマーサ達の運命は……