仮面ライダーフォーゼ

第18話
弦・流・対・決



Staff & OA
脚本 ◆ 中島かずき  監督 ◆ 諸田 敏
その他のスタッフ ◆ 【『仮面ライダーフォーゼ』スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2011年1月15日(日)8:00〜8:30

◆公式サイト◆
【東映公式:仮面ライダーフォーゼ−第18話】
【テレビ朝日公式:仮面ライダーフォーゼ−STORY(第18話)】

Cast
福士蒼汰(如月弦太朗) 高橋龍輝(歌星賢吾) 清水富美加(城島ユウキ) 吉沢 亮(朔田流星)
坂田梨香子(風城美羽) 冨森ジャスティン(大文字隼) 志保(野座間友子) 土屋シオン(JK)

山崎将平(野々村公夫) 横浜流星(井石二郎) 杜野まこ(看護師)
竹本英史(スコーピオン・ゾディアーツの声) 田中理恵(ヴァルゴ・ゾディアーツの声)
檜山修之(タチバナの声/ナレーション)

<2年B組> 虎南有香(園田紗理奈)
飯嶋羅夢  岩岡誠也  岩下愛実  太田萌美  大戸菜々子  大山聖文
金子妃菜  金野沙奈江  菊地悟司  古賀安貴子  小林瑞紀  斉田雅宏
椎葉昌紀  鈴木このみ  鈴木健太郎  高橋健太  田中沙季  仲川子夢
長谷川亜美  山田 隼  吉田伊吹

高岩成二  永徳
渡辺 淳  高田将司  藤田彗  藤井祐伍  石井靖見  高橋玲
横田 遼  神前 元  岡田和也  玄也  橋口美和  岡田貴善
(ジャアンアクションエンタープライズ)

田中卓志〔アンガールズ〕(大杉忠太)  天野浩成(速水公平)
鶴見辰吾(我望光明)


Story
リンクス・ゾディアーツも黄道十二星座のゾディアーツ、アリエス・ゾディアーツになる可能性を秘めている。リンクスが進化するまで、手を出すことは許さない。
そう言って、強力になったリンクスを見逃せというメテオの態度が許せないフォーゼは、メテオに、なぜ牡羊座を探しているのか問うが、メテオは答えず、フォーゼをスピーディーな攻撃で圧倒する。
そのとき、友子(志保)が割って入り、仮面ライダーならなぜ戦い合うのか、仮面ライダーは人知れず悪と戦う正義のヒーローだからそんなのおかしい、と訴える。
しかしメテオは、誰かの正義は誰かの悪ということもある、お前たちの正義と俺の正義が同じとは限らない、と返す。
それでも、私たちは仮面ライダー部なの、と宣言する美羽(坂田梨香子)。
それに対し、俺はお前たちの味方じゃない、敵だ、と言い放つと、立ち去るメテオ。

メテオの変身を解除した流星(吉沢亮)は、いまだ意識の戻らない二郎(横浜流星)を見守りながらつぶやく。
「待っていろよ、二郎。俺が必ずお前を救う」

理事長室では、園田(虎南有香)が理事長(鶴見辰吾)と向き合っていた。
メテオを“私の宇宙に落ちてきた、招かれざる隕石”と表現する理事長は、想定しないことが起こるのもまた宇宙の真理、未知の事象は、観察し、考察し、その上で判断すればいい、と余裕を見せる。
そんな理事長に園田は、もう1度チャンスを、と願い出る。

ライダー部がラビットハッチに戻ったところに、流星が入ってくる。
唖然とする一同を前に流星は、「仮面ライダー部」に入れてほしいという。
弦太朗(福士蒼汰)達《ライダー部》の活動の一部始終を見てしまったという流星。
ならば仕方ない、と一同は入部を許可しようとするが、弦太朗だけが反対する。
愛想はいいが、本当の笑顔を見たことがない。本当の自分を一度も見せない流星には、ライダー部は無理だ、という。

その場はおとなしく引き下がった流星だったが、一人になると怒りを爆発させる。
軌道衛星M-BUSのタチバナと連絡をとり状況を報告する流星。
流星の心によみがえる、スイッチを押して意識不明になった二郎、その病床に付き添う流星に届けられたメテオドライバー…
二郎を助けるためにアリエスを探し出す、そのためにメテオの力を手に入れた、それはタチバナの力によるものだった。
ライダー部への潜入失敗を聞いたタチバナは、君は失敗を許さない男だと思ったが? と、流星に釘を刺す。
その通りだ、待っていろ、とあらためてライダー部への潜入を誓う流星。

夜の学校の屋上に、リンクスがたたずんでいた。
そこに賢吾(高橋龍輝)が現れ、満点の答案を手に挑発する。
「俺はいつでもトップを取る。お前がいくら足掻こうと、時間の無駄だ」
リンクスは《賢吾》を攻撃するが、軽くいなされる。
「かなり力が上がってきている。あと一歩だ」
《賢吾》の姿から、正体を現し、リンクスを励ますリブラ。
マスター・リブラ、とひざまずくリンクスにリブラは告げる。
「憎いと思うものを破壊したまえ。その時、君の星の輝きは頂点を迎え、我々と同じホロスコープスに進化する」
そしてリブラは、ダスタードを召喚する。

翌日、大杉(田中卓志)がテストを始めようとしているとき、ダスタードが教室に乱入。
ダスタードが放たれたのは弦太朗達の2年B組だけでなく、学校中が大混乱に。
弦太朗はリンクスを見つけるとフォーゼに変身。
超高速で逃げるリンクスをホイールで猛追し、追いつめるとエレキステイツにチェンジ。
リミットブレイクし、ライダー電光ドリルキックでリンクスを粉砕する。
飛んできたゾディアーツ・スイッチをオフ、すべてが完了と安堵するフォーゼ。

その様子を見ていた流星は、思わず飛び出し、思い切り弦太朗を殴りつけてしまう。
すぐに我に返り、どうかしてた、と取り繕おうとする流星。
しかし弦太朗は、お前の本気が見えたから俺はうれしい、と、初めて流星を受け入れる。
そして、昨日すっげえ嫌な奴に会った、そいつはすっげえ強くて、コテンパンに叩きのめされて、でもそいつのパンチは本気だった、殴られながら『ああ、こいつとならきっとダチになれる』と思えた…と、メテオについて語り、さっきのパンチはそれと同じぐらい本気だった、と、流星に伝える。

そんな弦太朗達を、建物の屋上から見下ろす速水(天野浩成)。
「フォーゼめ。またしても」
苦々しげにつぶやく速水の背後から、園田が声をかける。
「今度こそ…仕留めましょう」
速水の背中に向けて差し出したその手には、スコーピオンのスイッチが握られていた。
園田に背を向けたまま笑みをこぼし、速水が振り返る。
「ほう、理事長のお許しが出ましたか」
速水はスイッチを押し、遅れることなく園田もスイッチを押し、リブラ、スコーピオンの姿に変身する。
弦太朗が流星に友情語りをしているところに、怒りをみなぎらせたリブラとスコーピオンが現れる。
流星を逃がしてフォーゼに変身。
ダブルでタイマン張らせてもらうぜ!、と宣言するフォーゼに。
「そんな余裕が貴様にあるかな?」とリブラ。
「今日という今日は容赦しない!」とスコーピオン。
本気の二人に、フォーゼはたちまち追いつめられる。

いったん戦いの場から離れた流星だったが、苦境に立たされたフォーゼを目の当たりにして、自らもメテオに変身。スコーピオンと対峙する
フォーゼはリブラと戦闘開始、ファイヤーステイツで挑むが、リブラは「お前の能力では、私に勝てない」と、フォーゼの射撃を打ち返す。
他方、メテオは優勢に戦いを進め、メテオギャラクシーでスコーピオンを追い詰める。
フォーゼもリミットブレイクでリブラを圧倒するが、リブラは高速移動で回避。

メテオの方はスコーピオンをリミットブレイクで撃破。
認めない…私の進化が、こんな所で終わるだなんて! という叫びを残して、スコーピオンは爆発して散った。
その炎の中に、リブラが高速移動で飛び込み、変身解除された園田の身体を、うつぶせに抱きかかえる。
フォーゼ達は、スイッチャーが女性だということまでは認識するが、顔を見ることができない。
「覚えていろ。このままでは、すまさない」
怒りのこもった言葉を残し、リブラは園田とともに姿を消す。

戦いが終わり、黙って立ち去ろうとするメテオ。
これで俺達、ダチかな、と声をかけるフォーゼだったが、ふざけるな、そんなつもりはない、と、態度を硬化させたままのメテオは、お前の友情が俺の友情と同じとは限らない、とフォーゼを突き放す。

理事長室では、園田が必死に理事長の許しを請うが、理事長は園田に、ダークネビュラ行きを宣告する。
現れたヴァルゴ(声:)に、待って、それだけは、と、恐怖を露わにして逃れようとする園田だったが、ヴァルゴが杖を振るって頭上に出現させた暗黒の穴に吸い込まれてしまう。
園田が吸い込まれた穴のあったところからは、スコーピオンのスイッチだけが落ちてきた。
そのさまに、速水も震撼する…。

本心が見えたことで、弦太朗も流星の「ライダー部」入部を快諾。
「がんばります」と屈託のない笑顔を見せる流星だったが、人知れず、不敵な笑みを浮かべる。
“とりあえずは《仮面ライダー部》には潜入成功か。いろいろ利用させてもらうぜ”


Check! −天野さん速水校長先生みどころ−

★「かなり力が上がってきている。あと一歩だ」と、リンクスを励ますマスター・リブラ。
ペルセウスのときと同様、“マスター=先生”として、すごく尊敬されている様子!
生徒の個性や悩みをちゃんと把握して、ためになる指導をわかりやすくするリブラ、信頼を感じさせる落ち着いた美声も、生徒に指導をよく通らせて信頼を得る大きな武器に。

★「フォーゼめ。またしても」とつぶやく速水先生。
苦い表情が、渋い!
黒のトレンチコートが、そういう“渋さ”にぴったり。
「今度こそ、仕留めましょう」と背後から近づいた園田先生を見る、髪がかかった横顔も。

★園田先生が差し出したスコーピオンスイッチの先に、速水先生の背中がある構図。
始めはスイッチに合わせられていたフォーカスが、速水先生に合わせられてゆき。
リブラの導きで十二使徒になり、十二使徒になったあとは、対等とはいいつつかなわない速水先生の背中を追っていた園田先生のこれまでを、象徴するような。

★園田先生が差し出すスイッチを見て、「ほう。理事長のお許しが出ましたか」と、ちょっとだけ笑みを見せる速水先生。
“再教育”で園田先生に接するときのように園田先生に笑顔を向けるのではなく、園田先生とは反対の方を向いて笑みをこぼしてから、笑みの余韻だけ残した真顔で振り返るのが、たまらない良さ…!
スイッチを失った“子犬ちゃん”に対するときの顔から、態度を改める速水先生、自分が覚醒させた十二使徒が復活してほんとうにうれしそうな笑み、と、いろいろ思いを想像できるポイント。

★そして、横顔を見せてスイッチを構える速水先生。
見ている方向は、弦太朗達のいる方向であると同時に、光の差す方向。
《悪者》のシーンなのに、独特の神々しい雰囲気さえ。

★園田先生最後の、速水先生とのやりとりシーン。
トレンチコートの速水先生の広い背中、振り向く速水先生、光の差す方に二人、同じ方を向いてスイッチを押す…
映像の雰囲気から、園田先生が十二使徒になったときの喜び、誇らしさ、高揚感が想像できるような、印象的なシーン。

★映像が切り変わって、正面からとらえられた“同時変身”。
ライダーに変身するのでなくても、変身ポーズはなくても、燃えるものが!
打ち鳴らされる錫杖の響きも高らかに。

★「ダブルでタイマンはらしてもらうぜ!」というフォーゼへの、リブラの返し。
「そんな余裕が、貴様にあるかな」の、甘い響き!
リブラの声が園田先生ではなく、大人めの男声なので、リブラのスウィートボイスぶりがより際立ち。

★スコーピオンの爆発で燃えさかる炎の中に飛び込み、園田先生を抱き上げるリブラ。
“教え子”の面倒は最後まで見る姿は、好感度高。
「覚えていろ。このままでは、すまさない」も、大切に育てて十二使徒として目覚めさせた過程を思うと、かなり真情が入っていそう。

★園田先生が吸い込まれたダークネビュラの方角を見上げる表情、そして、理事長を見る表情!
大きく目を見開いた顔、漏れる吐息交じりの声…
ダークネビュラがどんなところかの病者は一切ないのに、速水先生の表情ひとつで、ほんとうにものすごく怖くなるというすごさ!!

★【東映公式:仮面ライダーフォーゼ−第19話】も“ダークネヴュラとはどんなところなのか。/驚愕の表情を隠せない速水校長のリアクションから察するに、それはとても恐ろしいところのようです。”と、速水先生のリアクションでダークネヴュラの恐ろしさを描写する気まんまん。
“ヴァルゴの能力も気になるところですが、ミスをするとダークネヴュラに飛ばされてしまう怖ろしき組織、ホロスコープス。/その恐怖に怯えながらも奮闘する速水校長の今後の進退も気になるところです。”の“奮闘”のあたりに、天野さん演じる校長先生への親しみのこもった愛が感じられ。

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