インディゴの夜
第3話
謎…犯人の死
Staff & OA
脚本 ◆ 高山直也 演出 ◆ 星田良子その他のスタッフ ◆ 【ドラマ『インディゴの夜』 スタッフ&キャスト詳細データ】へ
放送日時 ◆ 2010年1月7日(木)13:30〜14:00
※番組表サイト等に掲載された仮サブタイトル:「私が探るの?ホスト殺人の真相」
◆公式サイト◆
【東海テレビ:インディゴの夜】【フジテレビ番組紹介:インディゴの夜】:東海テレビ公式より多めに出演者紹介
Cast
高原 晶:森口瑤子 塩谷 馨:六角精児ジョン太:和田正人 犬マン:天野浩成 アレックス:深水元基
DJ本気:加治将樹 テツ:森 カンナ ポンサック:玉有洋一郎
藤崎 司:松田賢二 早乙女勘九郎:田村圭生 小森貴子:長谷部 優 小森剛:橋本智哉
憂夜:加藤和樹
アツシ:佐野大樹 木ノ内奈々枝:及川水生来
山口:黒石高大 竹田:中村龍介 五十嵐大輔 幸子:石川香織
空也:徳山秀典 柴田克一:我修院達也 なぎさママ:升毅
Story
TKO(金子裕)の死に関係があると思われた奈々枝(及川水生来)の部屋を尋ねた晶(森口瑤子)とホスト達は、そこで奈々枝が死んでいるのを発見してしまった。机の上には、“私が悪かった”とプリントアウトされた紙が。
その場での刑事からの事情聴取を終えたホスト達は、興奮気味に特異な体験をしたと語る。
そこに柴田(我修院達也)がやってきて、いやみを言うと、晶は柴田を豆柴と呼び、権力ふりかざしても背は伸びないわよ、と揶揄する。
それに対して豆柴が晶を“デカ女!”と呼ぶや、晶の形相と口調は一変、シークレットブーツ履いて出直してきな、と、豆柴に凄む。
そのときの晶の目つきの凄さにホスト達は恐怖し、犬マン「ひょっとして店長は昔…」、ジョン太「(バイクを表すしぐさ)」。
奈々枝の部屋からは、TKOの返り血のついた衣服が発見されていた。
警察は現場の状況から、奈々枝がTKOを殺し、犯行を苦にして自殺したものとして、事件を終わらせることに。
しかし憂夜は、簡素で貧しそうな奈々枝の部屋の様子からは、彼女がインディゴに毎日通えるほど裕福とは思えなかったことから、本当にそうなのかと疑問を抱く。
そこに塩谷(六角精児)がやってきて、このまま事件に幕が引かれては、TKOは薬物がらみで殺されたホストということにされ、店の評判ががた落ち、何とかしろ、と晶に事態の改善を丸投げする。
塩谷にぶち切れた晶だったが、DJ本気(加治将樹)が携帯で撮っていた奈々枝の死亡現場写真を見せられ、奈々枝は自殺ではないのではと言い出す。
かつて雑誌の取材で、ほとんどの女性は死を覚悟したときは、なるべく綺麗な死に方を選ぶと聞いたことがあるが、現場で奈々枝が着ていた服はどう見ても普段着で色の取り合わせもおかしく、自殺の覚悟をしたとは思えない、つまり誰かに殺された可能性があるというのだ。
ホスト達は街に出て、聞き込みをはじめる。
渋谷川のあたりで女の子をつかまえては尋ねるジョン太とテツ、陸橋で女性達に聞き込むポンサック、その近くでキャッチの男性に話を聞く犬マン、ホームレス男性に酒をふるまって話し込むDJ本気とアレックス…
その頃憂夜も、一人で奈々枝の遺体の写真を見ていて何かに気づき、ティッシュ配りをしていた男性に金を渡して 、何ごとかの調査を依頼していた。
妹の貴子(長谷部優)のマンションにやってきた晶は、貴子のところに転送されていた司(松田賢二)からの郵便物を渡される。
手紙には、突然姿を消したことへの謝罪と、いつか全ての事情を晶に話せる日まで待っていてほしい、という言葉がつづられていた。
その手紙を見て貴子は、司が姿を消したのは借金から逃げるためではなく、何か裏があるのではと言う。
憂夜の調査の結果、奈々枝が四谷の病院に勤める看護師であることが判明した。
勤務先は四谷、自宅は練馬の光が丘で渋谷の常連ではなかったから、犬マン(天野浩成)達の調査では全く情報が得られなかったのだ。
そんな奈々枝が、わざわざ電車を乗り換えて渋谷まで連日足を運び、渋谷の初心者が見つけられるような場所にないインディゴに通うようになったのは、単なる偶然とは思えない、と憂夜。
オーナーズルームで一人になった晶は、いつしか事件のことを考えている自分に気づき、なんでマジで考えてるかな、と自分にツッコミを。
司の手紙を取り出し、信じていいんだよね、と、二人での写真に向かってつぶやく。
犬マンはジョン太とともに奈々枝が勤めていた病院にやってきて、奈々枝と同じ内科の看護師をナンパする。
ダーツバーにその看護師・幸子(石川香織)を連れ出すことに成功した犬マンは、彼女から、奈々枝が歌舞伎町のホストクラブ・エルドラドのホストに熱を上げ、給料のほとんどをホストクラブ通いにつぎこんでいたことを聞き出す。
その話を聞いたインディゴのホスト達は、よその店になじみのホストいたのなら、わざわざインディゴに通っていたのは変だと考える。
彼女が入れあげていたのが、歌舞伎町No.1を言われているホスト・空也だと聞いた憂夜は、晶にエルドラドへの潜入捜査をしてほしいと頼む。
晶は、ボディガードとして憂夜に頼まれた、というなぎさママ(升毅)を伴ってエルドラドを訪れ、インディゴとは全く違う豪華な店構えに感嘆する。
指名を受けて現れた空也(徳山秀典)は、業界の実力者であるなぎさママと、なにかと話題の多い店・インディゴの新店長である晶のことを知っていた。
晶の質問に空也は、奈々枝にはずいぶん指名をもらった、最後に会ったのは一ヶ月ほど前と答える。
奈々枝の死の原因に心当たりはないか、彼女が空也に入れ込んでいたことが原因なのでは、という晶に空也は、ホストは本来客に夢を売る商売、そこにリアルな関係が生じてしまったらそれはもう夢ではなくなる、体を張って客を掴む安っぽいホストと一緒にしないでほしい、と答える。
なぎさママは空也に骨抜きにされ、晶を先に返してエルドラドに残ってしまった。
一人になった晶を追いかけて、エルドラドで空也のヘルプについていたホスト・アツシ(佐野大樹)が声をかけてくる。
アツシは晶に、奈々枝が空也の言いなりになって大金を貢ぎ、空也の言われて危ない筋から借金をするようになったと話す。
そんなことをなぜ私に、といぶかる晶にアツシは、No.1でいるためだったら手段を選ばない空也が怖い、今話したことを空也に知られたら殺されるかも…という。
死んだ奈々枝が空也の言いなりだったとして、なぜ奈々枝はTKOを殺さなければならなかったのか?
…と考えながら歩いていた晶の前に、二人組の男が立ちふさがる。
今すぐ事件から手を引け、さもないと…と刃物を取り出す二人…。
Check! −天野さん犬マンみどころ−

アレックスの後ろで、また心持ち後ろに下がろうとするような動きを見せる、怖そうな表情!
いかにも大きくて強そうなアレックスが、ちょっと後ろを振り返るのが、なんとなくツボ。

「けど、さすがアレックス。死体見ても、顔色ひとつ変えないなんて」
…他のホスト達がなんだかんだいって結構元気なのに、天野さん犬マン、思い切り表情が凍りつき!!

ほんとうに怖そうにアレックスのほうへと身を寄せる天野さん犬マン(笑)。
「ああ、すっごい目つき。ひょっとして、店長は昔…」というのも、すごい怖そう!
途中までの犬マンの言葉を、ジョン太がしぐさで引き取って、そらに犬マンがうなずくコンビネーションもポイント高し!

“DJ本気”を“DJ”と略して短く呼ぶ感じ(“DJ”の発音が独特【笑】)、女のコに聞き込みで話すのとは全く違うちょっと崩した雰囲気の口調、でも余韻は深い響き…等々、言っている表情も見えないのに、かなりツボ!
それに応えるDJ本気の口調も、親しげな“仲間”間あふれていて(うしろ姿はどちらかというと、ホストクラブのホストさん達というより、飲み屋のおじさん的雰囲気【笑】)またいい感じ。

DJ本気、ジョン太、犬マンの3人で写真を覗き込んでいるのかと思いきや、ジョン太は思い切りPCディスプレイに寄ってるのに対し、犬マンは心底イヤそうに反対側を向いて息をついてるのが!!
ほんっっっとうに死体怖かったんだ、天野さん犬マン…(笑)

晶が来たほう左腕を身に引き寄せて、ちょっと揺れるような動きのあと身を引くしぐさ…
むちゃむちゃフェミニン!(晶やなぎさママより…【笑】)

「ああ、昭和のねえ」
さらっとしているようで、かなり破壊力のある、アグレッシブ・クールな口調が絶妙!

「なる…ほど。確かに一理あるな」
ささやくような声も、ホスト達の中の第一声という点も、その後次々にホスト達がその考えにのっかってくるところも、イイ感じ!

陸橋の階段で女の子達に聞いているポンサックの方向に、効果的に情報を取れそうな人を吟味するように視線をさまよわせてから、最終的にキャッチの若い男性に声をかける犬マン、いかにも街を知っている知略家という雰囲気。
実際に声をかけるときの、丁寧な態度も好感度大。

犬マンが「そうか」といったとたん、狭いところにぎっしり座っていたホスト達がみんな犬マンのほうを向くのが、なんだかカワイイ!
「彼女は渋谷の常連じゃなかった。だから俺達が調べても全然情報がGETできなかったんだ」と、静かな口調でつぶやく犬マンに、憂夜さんが「そう」と応えるのもナイス。

ジョン太が思い切り張り切った感じで腰をかがめてあたりを伺っているのと対照的に、すんなり立って、冷静に周囲を観察してる犬マンという取り合わせが面白く。
犬マンのすらっときれいな感じが、ジョン太のアフロで視覚的に強調されるのもいい構図。

よもや、あんな愉しそうなタメの入った天野さん犬マンの「まかされた」がついていたとは!!!(笑)
おかしすぎ & 可愛すぎなふたり!!!

けしかけていたと思しきジョン太まで、あまりのあり得なさに恐れをなしたか、犬マンの陰に隠れるようにしてるのがおかしく(笑)。
それでも全くブレのない天野さん犬マン、只者じゃなさそう!!

「君の、同僚だったでしょ」と、包み込むように彼女の周りをゆったりと回って壁に手をつき、甘やかな視線を左右に揺らす表情はすごすぎ。
「ちょっと、教えてほしいことがあるんだ」は“だ”のところがはねあがる、ささやくようなおねだり口調…
【第2話】でTKOの常連客にみせた、さわやかにカワイイおねだり口調とは全く違ったアプローチ、犬マンのテクニックの多彩さの一環を窺わせ!

病院に乗り込んだ時点ではジョン太がはりきってあれこれ指示を出してるのに、いざ犬マンが“あり得ねー”という感じの芝居を始めると、犬マンの陰に隠れるジョン太…
さらに、そのあり得ない芝居がなぜか有効となって、犬マンがテクニックを駆使して情報の聞き出しに成功、サムアップをしてみせるたときには、ボー然として力なくサムアップの手をあげるジョン太…
でも、インディゴに帰って成果を報告するときには、自分の手柄のように得意満面のジョン太!
この二人の関係性、面白すぎ!!!

ターゲットの看護師を“幸子ちゃん”と、思わず親しげに呼ぶあたりが、女のコに強い犬マンらしさ!
憂夜への報告にしては、その部分はちょっとくだけた感じという変則も、面白く。

ポンサックが「タイ人デモ知ッテル」というぐらいの有名ホストなのに、耳慣れない言葉を発音してみる、という感じの、なめらかでない口調が味わい。