インディゴの夜
第26話
不安と動揺
Staff & OA
脚本 ◆ 武田有起 演出 ◆ 星田良子その他のスタッフ ◆ 【ドラマ『インディゴの夜』 スタッフ&キャスト詳細データ】へ
放送日時 ◆ 2010年2月9日(火)13:30〜14:00
※番組表サイト等に掲載された仮サブタイトル「一連の事件に婚約者が関与!?」
◆公式サイト◆
【東海テレビ:インディゴの夜】【フジテレビ番組紹介:インディゴの夜】
Cast
高原 晶:森口瑤子 塩谷 馨:六角精児ジョン太:和田正人 犬マン:天野浩成 アレックス:深水元基
DJ本気:加治将樹 テツ:森 カンナ ポンサック:玉有洋一郎
藤崎 司:松田賢二 憂夜:加藤和樹
モイチ:高木万平 モサク:高木心平 樹:真山明大 吉田吉男:田中幸太朗
杵塚:中山克己 小平満夫:沼崎 悠
喫茶店のマスター:蔵内秀樹 ドゥ・パブリッシング社長:海老沢:小高三良
原島:藤田昌宏 ドゥ・パブリッシング社員:宮前希依
ドゥ・パブリッシング社員:岡崎 憲 ドゥ・パブリッシング経理担当・津田亜矢子:田村奈己
Story
司が事件に関与しているかもしれない、そう思うと居ても立ってもいられない晶は、外に出ようとして、塩谷に晶を外に出さないよう言われている、という憂夜に阻まれる。憂夜の制止を振り切ってオーナーズルームを出ると、階段の周囲には、犬マン、アレックス、DJ本気、ポンサックが立ち、晶の行く手をさえぎる。
俺達にとって塩谷さんの命令は絶対なんです、という犬マン。
いろいろと権利を持つオーナーだから言いなりなのか、という晶の問いにも、犬マンはきっぱり、違います、と断言。
階上から優夜が、私達は塩谷さんに絶対の信頼を寄せているんです、と続ける。
モイチ、モサク、樹、吉田吉男が晶に拾われるようにしてインディゴにやって来たのと同じように、憂夜達は塩谷さんに拾われてこの店に来た、と憂夜。
犬マン達は、塩谷は権力を振りかざしたりせず、法律や常識も気にしない、しかし間違ったことをしない、言わない、だから理由はよく分からなくても命令には従う、と語る。
モイチ、モサク、吉田吉男、樹、ジョン太、テツは、講英社の周辺で聞き込みを。
憂夜、犬マン達に取り囲まれた晶の携帯が鳴る。
どいて、と道をあけさせ、少し離れたところで取ったその電話は、司からのものだった。
しかしその通話は、すぐに切れてしまう。
思わず外に飛び出そうとする晶を、外から入ってきた塩谷が止める。
私は司に会いたいだけ、なのにどうして出ちゃいけないの、今度の事件に司が関係してるの、と立て続けに問う晶。
結局、晶は外に出ることができず、オーナーズルームに。
そんな晶にハーブティーを出してきた憂夜を、ホールでは塩谷をはじめ皆が、晶の様子を知りたげに迎える。
あいつ少しは落ち着いたか、という塩谷に憂夜は、この状態が果たして最善なのか、閉じ込めていることでかえって晶の不安が増すような気がする、と、疑問を呈する。
そこにジョン太とテツが戻ってきて、異様な雰囲気に驚きつつも、原島は撮影で沖縄に行く予定だったところ、その直前に失踪したという情報をもたらす。
モイチとモサクも、場の重い空気に戸惑いつつも、原島は若い女性と何度も会っていて、ちょっと親密な感じだったらしい、と、聞き込みの結果を報告。
若い女、沖縄、というと不倫では、というジョン太に、原島は そんなやつじゃない、と塩谷。
しかしDJ本気は、でも色恋のことは分からないっていうじゃないですか、と言い、犬マンも、まじめな人ほどはまりやすいっていうし…と。
そこに吉田吉男と樹が戻ってきて、原島が若い女性と、原宿にあるエコファームという喫茶店でよく会っていた、と、モイチとモサクの情報を裏付ける。
塩谷は、階上で話を聞いていた晶に、どうする、と声をかける。
あたしは出ちゃいけないんでしょう、という晶に、方針を変える、と塩谷。
お前にもどっぷり漬かってもらう、ただし、どんなことがあってもお前自身で受け止めてもらうしかない、という塩谷に、どんなことがあっても驚かない、だから連れていって、と晶は言い切る。
原島が若い女性と会っていた喫茶店に向かう途中、晶は塩谷が犬マン達に絶大な信頼を寄せられていて意外、と話し、塩谷は晶に、今回の件では絶対に1人で行動するな、と釘を刺す。
喫茶店で塩谷は、顔なじみのマスターに、最近原島を見ていないかと尋ねる。
ここ1週間は見ていない、というアスターは、原島が親密な感じで会っていた女性の心当たりは、と聞かれると、あの人のことかな、といって、一枚の名刺を差し出す。
“株式会社ドゥ・パブリッシング 津田亜矢子”
ドゥ・パブリッシングは、晶も2回仕事をしたことがある、編集プロダクションだった。
編集プロダクションって、というマスターに晶は、雑誌を作るときに実務を行う、いわゆる下請け会社で、ライター、カメラマン、デザイナー等に直に仕事を発注し、予算を仕切るのもこうした会社だと晶は説明する。
なるほどね、と納得したマスターは、だからかな、と、原島と亜矢子が切羽詰まった感じで話していたことを話す。
喫茶店を出た塩谷は晶に、ドゥ・パブリッシングはどんな会社なのか尋ねる。
普通、特別いい企画や感性で勝負するわけじゃないけれど、与えられた仕事はきちっとこなす会社、と答えた晶は、転落死した小平がよく使っていたお気に入りの会社がドゥ・パブリッシンだったことを思い出す。
晶と塩谷はドゥ・パブリッシングに津田亜矢子を訪ねるが、亜矢子は原島が失踪した日に退職したという。
原島と亜矢子が同じ日にいなくなるなんて、やはり駆け落ちでは、という晶に、そんなことはない、と、塩谷は頑なに否定する。
そのとき、晶の下で働いていたドゥ・パブリッシングの女性社員・島田とすれ違い、晶は声をかけて話を聞く。
来月結婚が決まっていた亜矢子の二次会の幹事を頼まれ、メールで頻繁に連絡を取っていたという島田は、亜矢子から奇妙なメールを受け取り、その後全く連絡が取れなくなったという。
会社を辞める日の前日に送信されたそのメールの文面は“まふねめ”。
インディゴに戻った晶は、インディゴの皆に、亜矢子には来月結婚の予定があったことを話す。
原島さんとの不倫の線はどうなったのか、ひそかに進行してたのかも、というホスト達に、でも亜矢子さんをよく知ってる人に言わせると結婚相手とはラブラブだったってよ、と晶。
そんなの分からない、現に店長だって…というジョン太の膝を、おい、とDJ本気がひっぱたくと、晶は満面の作り笑顔で、何でも言ってちょうだい、大丈夫よ〜と。そんな晶に、乾いた笑いで笑ってみせるホスト達。
津田亜矢子はドゥ・パブリッシングの経理担当だったらしい、と塩谷が差し出した名刺を受け取ったDJ本気は、金のあるところに犯罪あり、と怪しむ。
原島はこのドゥ・パブリッシングと仕事していたのか、原島と亜矢子とは現在全く連絡が取れないのか、という吉田吉男の質問を聞いて晶は、亜矢子が島田に送ったメールの文面“まめふね”を皆に見せる。 ホスト達は口々に推理を述べるが、憂夜は、普通に入力しただけでは、という。ただ、画面もキーも見ることなくメールを打ったとしたら…と。
キーが見えなかったとしたら、という犬マンに、上とか下にずれてたりして、気付かずに送信したりして、とモイチ&モサク。
キーのポジションをひとつ下にずらしたまま送信したとすると、“まめふね”は“たすけて”を入力しようとしたことに。
亜矢子と原島は拉致されたのでは、と考え出した一同に、憂夜は、知り合いの筋に調べてもらったんですが、と、小平が、株に手をつけて大損し、多額の借金を背負っていたこと、そこには外資系のディーラーが絡んでいたことを明かす。
講英社編集長の原島と、出入りの編集プロダクションの経理の失踪、原島さんの上司・小平の死は、全部お金絡み…と考えはじめた晶は、憂夜の“外資系のディーラー”という言葉にひっかかる。
司も外資系のディーラー、もしかして小平がはまった株って…という晶の疑念を、司は有能なディーラーで毎日何億という金を動かしていた、小平なんかに付き合ってる暇はなかったはずだ、と打ち消し、お前はあいつを信じて待て、とだけ言って、また出かけていってしまう。
夜、インディゴの前にたたずむ司。
犬の鳴き声にも、不安げに振り返る。
さらに夜遅く、塩谷は晶を店の前に呼び出す。
この件に関わりたいと言ったな、ついて来い、という塩谷が晶を連れてきたのは、二人がかつて働いていた講英社だった。
原島が何か手掛かりを残していないか探す、と、中に入ろうとする塩谷を、私達もう社員じゃない、と止める晶。
だから忍び込む、という塩谷は、原島がいなくなった日の翌日、原島の自宅に空き巣が入ったが、原島もそれぐらいのことは予期していたに違いない、灯台下暗し、案外こういう所に手掛かりはあるものだ、と言う。
自分が働いていた編集部に来た晶は、ここにいたのはついこの間のことなのに、ずいぶん昔のことのように思える、編集の仕事がすごく好きで、この仕事に命を懸けてもいいって思っていたが、ただそれだけだった…と、感慨を漏らす。
で、何を探せばいいのか、という晶に、塩谷は、いつも使ってたノートパソコンが見当たらないのでそれを探してくれという。重要なデータが入ってたとすると、持ち歩くはずはなく、必ずどこかに隠してるはずだと。
Check! −天野さん犬マンみどころ−

腕組みをして鉄パイプに背中をもたせて立つ犬マン、スタイリッシュ。
晶が降りてくると、すっくと立って晶を見上げる4人は、“守りに着く戦士”という感じで、壮絶に凛々しく!

螺旋階段の金属の手すりに、バン、と音を立てて手を突く動き、決して乱暴な動きではないのに、かなりの威圧感。
晶の行く手をふさぐ、男っぽいスーツの背中の大きさ。

オーナーだから、色々と権利を持ってるから、だから言いなり? という晶の言葉にも、動じない背中。
「違います」の、きっぱりとした響き。

穏やかな口調でも、仮にもそんなことを言う晶への、怒気さえはらんでいそうな視線。
でも、どこか泣きそうにも見えたりも。

やっぱりこの場にいる5人の男性の中で、一番任侠系的迫力があるような!
そういう役(今度は幹部!)も、見てみたいような!

それに続けての犬マンの「まじめな人ほどはまりやすいっていうし…」。
塩谷について晶に語るきっぱりした口調とは反対の、言いにくいことを口にする、ためらいの感じられる口調。

「キーが見えなかったりしたら」と、すぐ反応する犬マン。
憂夜→犬マンのラインもいい感じ。