仮面ライダー
剣 ブレイド

Masked Rider Blade
EPISODE 42
レンゲル復活
  


Staff & OA
脚本 ◆ 會川 昇  監督 ◆ 鈴村展弘
プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日)  日笠 淳  武部直美  宇都宮孝明(東映)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日 ◆ 2004年11月28日

※仮サブタイトル「魂の解放(後編)」

Cast
剣崎一真:椿 隆之  相川 始:森本亮治
橘 朔也:天野浩成  上城睦月:北条隆博
広瀬 栞:江川有未  白井虎太郎:竹財輝之助

山中望美:宮澤亜理沙  金居:窪寺 昭

天王路博史:森次晃嗣

仮面ライダーブレイド:高岩成二  仮面ライダーカリス:伊藤 慎
仮面ライダーギャレン:押川善文  仮面ライダーレンゲル:岡元次郎
永瀬尚希  渡辺 淳(ジャパンアクションエンタープライズ)

スパイダーアンデッドの声:梁田清之
ティターンの声:塩野勝美  小林知佳
ナレーション:小杉十郎太

城 光:浜崎 茜  嶋 昇:相澤一成


Story
 光(Cast:浜崎茜)は、一万年前のバトルファイトのマスターであった封印の石・モノリスを天王路(Cast:森次晃嗣さん)に見せられ、愕然とする。
 アンデッドがアンデッドを倒せば、モノリスが敗者を封印するはずなのに、私が戦っているときになぜ現れてくれなかった、とモノリスにすがり、拳を打ちつける光。そんな光に、天王路は、それは現代の戦いが私のものだからだ、と言い放つ。
 このバトルファイトは不幸な事故によって始まり、そこには神の意思は介在していない。天王路は全てのアンデッドをライダーたちに封印させ、最後にはそのライダーたちを、ティターンの毒によって同士討ちさせ、この戦いをを終わらせるという。

 その頃レンゲルは、ティターンと戦っていた。
 白井家のアンデッドサーチャーでも、アンデッド反応が検知されるが、カテゴリーが特定できない。

 レンゲルがティターンと戦っている場所に剣崎(Cast:椿隆之さん)が到着、ブレイドに変身して加勢する。

 天王路は、ライダーを倒す力を与えようと光にもちかけるが、人形になれというのか、と、光は拒絶する。
 そんな光に天王路は、この戦いは神が始めたものではない、君が戦っても勝者にはなれないのだと言う。

 ティターンはレンゲルに毒液を注入する。
 変身を解除した睦月が倒れると、ティターンは姿を消した。
 ブレイドは睦月を抱き起こすが、睦月はもがき苦しむ。

 お前の真の目的は何だ、と、光は天王路に激しく詰め寄る。
 しかし光は、天王路が持っていた1枚のカードを見ると、恐怖の表情を見せてその場から逃げていく。

 剣崎は睦月を白井家に連れ帰り介抱するが、睦月は激しくうなされている。
 橘は剣崎に、睦月に毒を注いだアンデッドは前日に見たアンデッドとは違ったことを確認し、うなされる睦月をみつめると、後は頼む、と言い残して出かけていく。

 その頃、睦月を心配する望美(Cast;宮澤亜理沙さん)は、またおにぎりを作って睦月がアジトにしているカジノにやってきていた。
 昨日は逃げちゃってごめん、これおわび、と望美はおにぎりを差し出すが、そこにいたのは戦う目的を失い、失意のうちにあった光だった。

 始は屋外で、金居(Cast:窪寺昭さん)に出会い、アンデッドだと気づく。
 ここで何をしている、という始に金居は、取引をしようと思ってね、と答える。しかし始は、アンデッドと取引はしない、といってカリスに変身、ギラファに変身した金居と戦う。

 なぜお前たちだけが繁栄を謳歌し、わが種族は世界の片隅で生きていかなければならない、出て行け、出て行かなければ食い殺す! と、光はタイガーアンデッドに変身、望美に迫る。しかし、望美は毅然とタイガーを見据えると、あなたも睦月も怖くない、と言い放つ。
 そこにやってきた橘(Cast:天野浩成さん)はタイガーに体当たりして望美から引き離し、望美に睦月が倒れたこと、睦月のそばについていてほしいことを伝えて、その場から逃がす。
 橘はタイガーを前に身構えるが、タイガーは戦おうとしない。
 どうした、と声をかける橘の目の前で、タイガーは、望美が取り落としていったおにぎりをみつめ、睦月と一緒に望美のおにぎりを食べたことを思い出していた。
 タイガーは変身を解除して光の姿になり、睦月の名前をつぶやく。
 光の様子にはっとする橘の前で、光は、おにぎりの前にがっくりと膝を突き、おにぎりを拾い上げる。
 「これ…おいしかった」

 苦しんでいた睦月が突如暴れ出した。
 ティターンの毒により、スパイダーアンデッドが睦月を完全に支配しようとしているらしいが、栞、虎太郎は逃げ惑うしかなく、剣崎も睦月を押さえ込もうと抱えるしかできない。

 ギラファはカリスと戦いながら、俺と戦うのは無意味だ、お前達は互いに殺し合い、滅ぶことになる、と告げる。

 暴れる睦月とともに屋外に出て、睦月を押さえ込もうとする剣崎を、睦月はスパイダーアンデッドの姿になって振り払う。
 スパイダーアンデッドの姿と睦月の姿を行き来する睦月に、虎太郎は「これじゃ、まるでアンデッドだ」。

 「怪物と化したライダー達は、同士討ちを始める。そして、最後には誰もいなくなる」
 モノリスの前で、天王路は笑う。

 カリスはワイルドカリスに変身、ギラファに技を放つ。
 ギラファは姿を消してしまう。

 やってきた望美にも、睦月は襲いかかる。
剣崎が望美をかばうが、睦月はスパイダーの姿となり、二人ともなぎ倒して暴れる。
 剣崎は望美に逃げるよう言うが、望美は「どんな姿になっても逃げないよ、睦月」と、スパイダーの姿になった睦月を抱きしめる。
 元の姿に戻った睦月は「邪魔をするな」と望美を突き放して、走り去ってしまう。

 そんな睦月の前に光が現れた。
 アンデッドポイズンの効果か、とつぶやいた光は、睦月の中でアンデッドが覚醒し、睦月の肉体を支配しようとしていること、睦月はやがて、戦うことしか考えられなくなり、他のライダー達に倒される、と告げ、その前に自分が睦月を倒すと宣言する。
 タイガーアンデッドに変身して襲い掛かる光に、睦月もレンゲルに変身して応戦する。
 今の私はお前と同じだ、たとえ戦っても種族の繁栄はない、偽りのファイトに踊らされていた、私にも戦う理由などなかった、貴様と同じただの獣だ、とやりきれない思いを吐き出しながら、タイガーはレンゲルと戦い、レンゲルを圧倒する。
 しかしそのさなか、レンゲルが突き出したラウザーが、あっけなくタイガーを貫く。
 「むつ…き…」
 苦しい息で睦月の名前を呼びながら、タイガーは睦月の持っていたカードを手にする。
 一瞬光の姿に戻り、睦月に語りかける。
 「よく……やった…」
 そしてタイガーは、自らカードに吸い込まれるようにして封印される。
 睦月が封印されたタイガーのカードを拾い上げると、そこにはラウズアブゾーバーが残されていた…。

 望美、栞、虎太郎が睦月を探していると、始が現れ、何があったのか尋ねる。

 睦月を追う剣崎に、橘が合流する。
 「睦月はもうすぐ俺達の前に現れる。カテゴリーQを封印し…より強くなって。
 そのときが…決戦だ」
 二人が林を抜け、河原に出ると、そこに睦月はいた。
 「剣崎、橘。…くたばれ」
 睦月はレンゲルに変身。剣崎、橘もブレイド、ギャレンに変身して戦いを挑む。
 睦月の様子を見て、ギャレンはつぶやく。「睦月…だめだったのか」

 始に誘導されて、望美、栞、虎太郎も、その戦いが見える場所にやってきていた。
 始はギラファの言葉を思い返していた。
 “ライダーが滅ぼし合う。あいつが言っていたのは、このことか”

 ブレイドがキングフォームに変身すると、レンゲルはラウズアブゾーバーを取り出した。
 それは橘のアブゾーバーだった。
 ギャレンが静かに見守る前で、レンゲルはギャレンのアブゾーバーにクイーンのカードをセット、キングのカードをラウズする。
 しかし、現れたのはキングフォームではなく、スパイダーアンデッドと変身を解除した睦月だった。

 睦月は感覚の世界で、かつて封印したタランチュラアンデッド=嶋(Cast:相澤一成わん)と再会していた。
 睦月をカテゴリーAから解放しようと進んで封印された嶋は、やっと私の力をつかいこなしてくれた、彼女のおかげだ、と、そこにいた光を指し示す。
 俺はどうなったんですか、という睦月の問いに、嶋は、君を、カテゴリーAの呪縛から解放する、と答える。
 光は睦月に、カテゴリーAを封印するように言う。
 「光と闇に操られるな。自分の中に両方を抱えて、戦い抜け。自分との戦いに、終わりはない」
 その言葉を聞いた睦月は、嶋に力強く呼びかける。

 目覚めた睦月は、睦月を心配するギャレンの前で、スパイダーアンデッドと激突。
 戦う睦月の姿は、時折、タランチュラアンデッドの姿に。睦月が嶋さんの力を使っている…と、ギャレンはつぶやく。
 ブレイドキングフォームから借りたキングラウザーでスパイダーを打ち倒し、改めて封印する。
 改めて封印されたカテゴリーAのカードは、邪悪な紫から、清澄な黄へとそのマークの色を変えていた。

 「睦月。お前は、本当の仮面ライダーになったんだ」
 橘の祝福を受ける睦月だったが、その脳裏には、封印される瞬間の光の姿がよみがえる。
 睦月は橘に、光は、わざと自分に封印されるつもりだったのだろうかと問いかける。
 橘は睦月に、アブゾーバーを貸してくれといったのも光だったと明かす。やりきれない表情を浮かべて沈む睦月に、橘は「不思議なアンデッドだったな」と声をかける。
 「俺が…もっと…強ければ…」
 見守る橘達の目もはばからず、睦月は光のために泣く。
 そんな睦月を、望美は、黙って抱きしめた。



Check! −天野さん橘さんみどころ−
 毒による熱にうなされる睦月をみつめながら剣崎に「昨日のアンデッドとは違ったんだな」と確認する橘さん。
 可愛がっていた睦月をこんなにされた、静かな怒りが感じられる断固とした口調、立ち姿。
 睦月をじっとみつめて「後は頼む」と言い残す表情。

 望美がタイガーアンデッドに肩を掴まれているのを見て「望美ちゃん!」と声をあげ、生身でタイガーに体当たりする橘さん。
 その必死の剣幕、体当たりという技巧もなにもない攻撃が、いいひとらしく。

 望美を後ろにかばい、タイガーアンデッドを睨みながら「望美ちゃん、睦月が剣崎達のところにいる」という橘さん。
 望美に語りかける低い声の、緊張感がみなぎるものの優しい声と、タイガーに向けた眼光の鋭さのとりあわせが味。

 その鋭い眼光を横顔できれいにとらえた「病気なんだ」というひとことの映像。
 そこから、いったん目を伏せてから望美を振り返っての「君についていてほしい」の表情の流れの鋭い美しさ。

 攻撃してこようとしないタイガーアンデッドを警戒しながらの「どうした」の声。
 “どうした”の瞬間に、ウォレットチェーンのかかった右脚がぴょこんと動いたりしているところが、ちょっと可愛いような警戒のサイン。
 この、完全に敵対しているアンデッドにかけるにはちょっと不似合いな(それだけに、橘さんの光に対する、完全に敵とは思い切れていない気持ちを伝えてくるような)「どうした」を合図に、光の気持ちが一気にあふれたように思えたりも。

 光のつぶやく「むつき」を聞いた瞬間、はっとする橘の表情。
 光に鋭い眼光を向けていたところから、一気に無防備な表情になるそのギャップが、たまらなく効果的。
 この瞬間にも、光の睦月への想いを橘は感じたに違いないと、思わせるのに十分な表情。

 望美のおにぎりにぎこちなく近づき、ついにはその前に膝を突いた、ちょっと後ずさりしたりしながら、しきりに光とおにぎりを見比べたりしている橘。
 女の人の、強すぎる想いを目の前にして、ちょっと気おされ気味の男性の反応という感じがなんともリアルで、そしていとおしく。
 しぐさ自体のあどけなさも、橘の光に向ける視線のピュアさを感じさせ。

 「睦月はもうすぐ俺達の前に俺達の前に現れる」という言葉、睦月の事情を一番良く知っているのはやはり橘、というところがうれしく。
 力強く歩く気配が感じられる語尾の流れ方、光に向かっていく横顔の少しせつなげな表情も。

 「カテゴリーQを封印し…より強くなって」と、剣崎君の顔をみる橘さん。
 その、ちょっと見上げるような角度はなんともツボで、剣崎君の高身長に感謝。

 「そのときが…決戦だ」のときも見られる、ちょっと目を細めた表情から横顔へと転じる映像。
 鈴村監督の映像、横顔がきれいで印象的です。

 林を抜けて、光さす河原に出て、睦月をみつけたときの表情。
 驚きにいたらない、ちょっとはっとした表情具合が、なんともよく。

 睦月の「剣崎!…橘。…くたばれ」を聞いた、橘さんの横顔。
 緊張感をはらみつつも、睦月への想いを感じさせる、ちょっと目を細めた表情。
 睦月の、思い切り言い放つ“剣崎!”に対し、ちょっと静かな“…橘。”も、情感があってうれしく。

 剣崎君が「橘さん、俺やります」と言い出す前に、もうカードがバックルに入っている、橘さんのすばやいカード挿入。
 第41話から登場した、バックル面水平インサートのシャープな手つきが、またかっこよく!
 隣で剣崎君が、セリフを言いながらの挿入に手間取っているところが、後輩ぽくてちょっと可愛く(笑)。

 剣崎君と声がぴったりそろっての「変身!」
 ここの横顔の表情、最高にきれいです!
 走りながらの変身の、引いたカメラからの走り姿も好き。

 レンゲルに攻撃されながらのギャレンの「だめだったのか」。
 その切実感がいい、みずみずしい声

 分離したスパイダーに睦月が吹っ飛ばされたとき、思わず出た橘さんの「睦月!」。
 幾度となく聞いたこの声が、もうすぐ聞けなくなってしまうのかと思うと、たまらなく寂しくも。

 「睦月が、嶋さんの力を使っている」。
 大事に育ててきた睦月への想いと、嶋さんへの想いの感じられる、心の柔らかさを感じさせる声。

 「睦月。お前は、本当の仮面ライダーになったんだ」。
 ずっと睦月を心配し続けてきた“師匠”だからこその、ひとこと。

 睦月、大丈夫、という望美を前に「橘さん、あのひとは」という睦月。
 久々に思える睦月のやわらかな“橘さん”、真っ先に橘さんに話しかける睦月が、たまらなく可愛く。

 「アブゾーバーを貸してくれと言ったのも、あの女だ」という橘さん。
 ちょっと目を細めた表情の、せつない感じ。

 回想の中で光にかける「お前は」という声の、感情あふれるウェットな響き。
 やっぱり橘さん、光の想いが、十分すぎるぐらいわかってしまったんだなあと。
 第15話の、あの遅すぎる告白の、そういう気持ちについては幼げな橘さんを思い起こすと、なんともいえない感慨も。

 沈む睦月にかける「不思議なアンデッドだったな」。
 決して冷たくはないけれど、光の想い、睦月の悲嘆にかぶせるには、あっさりしすぎと感じられるほど、さらりとした一言。
 “お前は”のウェットな響きとの対比は、睦月の帰る場所は望美のもとでしかないこと、光とはいずれにせよずっと共に在り続けることはできなかったこと、光への想いにひきずられて睦月の未来を曇らせてはいけないことを睦月にさとしているような、さらには、アンデッドと人間の間にある、超えられない壁を示唆しているような。

 泣き出した睦月の声に、伏せていた目を上げて睦月を見る橘さん。
 そのときあらためて、口では「不思議なアンデッドだったな」とさらりとした言葉を出していた橘さんが、悲しげに目を伏せていたことが明らかに。
 泣いている睦月を見て、ちょっと目を細める表情、あともう一瞬長く観ていたかったような。

EPISODE 41STORY PAGEEPISODE 43










Last update :
24th November 2004














* Blade *

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