インディゴの夜

第15話
標的の法則



Staff & OA
脚本 ◆ 武田有起  演出 ◆ 星田良子
その他のスタッフ ◆ 【ドラマ『インディゴの夜』 スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2010年1月25日(月)13:30〜14:00

※番組表サイト等に掲載された仮サブタイトル「次の標的はアフロ!もうやめて!」

◆公式サイト◆
【東海テレビ:インディゴの夜】
【フジテレビ番組紹介:インディゴの夜】

Cast
高原 晶:森口瑤子  塩谷 馨:六角精児
ジョン太:和田正人  犬マン:天野浩成  アレックス:深水元基
DJ本気:加治将樹  テツ:森 カンナ  ポンサック:玉有洋一郎
早乙女勘九郎:田村圭生  小森貴子:長谷部 優
バーテンダー:高山猛久  ウェイター:佐藤 峻  小森剛:橋本智哉
憂夜:加藤和樹  モイチ:高木万平  モサク:高木心平  樹:真山明大
燿子:山口いづみ  祐梨亜:伊藤綺夏
柴田克一:我修院達也  なぎさママ:升毅

Story
晶(森口瑤子)と憂夜(加藤和樹)は、ジョン太(和田正人)と樹(真山明大)の写真の載った雑誌を見ているうち、狙われたホストにある“法則”…“右肩下がりの法則”があることに気づく。
もし二人の推理が当たっていたら、次に狙われるのはジョン太だった。
慌ててジョン太の携帯に連絡する晶たちだが…。

一方、樹も次に狙われるのはジョン太に違いないと確信し、彼にコンタクトを取る。

樹からの電話を、ジョン太は新宿で受ける。
すぐに店に帰れ、次に狙われるのはお前かもしれない、という樹に、下馬評では最下位の自分がなぜ、といぶかり、なぜ次が自分だとわかるのか、犯人は樹の何なのか、なぜそんなに必死なのか、と問いたてるが、通話を切られてしまう。
そこに“オバハン”晶からも電話が来て、今すぐ店に…と言う。
ジョン太は“帰れ”だろ、と引き取り、樹からも次は自分だと言われたという。
晶は、『フィメール』の背の高い順にホストが襲われていることを説明する。ジョン太は、それをなぜ樹が知っているのかと疑問を口にするが、晶はとみかくすぐに店に戻るよう繰り返す。

晶と憂夜が店に戻ると、他のホスト達は戻っていたが、ジョン太は戻っていなかった。
お守り繋がりなどといって樹に肩入れをしようとしていたジョン太が、まだ何かしようとしているのでは、と犬マン(天野浩成)は心配する。

ジョン太は考え事をしながら歩いていた。
背の高い順、年上の女…いったい誰だ?
そのとき携帯が鳴り、ジョン太は携帯につけたお守りを見る。
退院する雅也を見ながら、手の中の何かを見ていた樹。
ジョン太が拾ったお守りをひったくるように取り返した樹。
電話は鳴り続けたまま…

晶は、電話に出ないジョン太を探すよう、ホスト達に指示する。
すぐさま出ていくホスト達。

ジョン太は樹に電話していた。
犯人が誰かわかった、俺が絶対お前に捕まえさせてやる、誰にも邪魔させない…と。
あーあ疲れたな、ヘリポートの屋上でちょっとフケてくるわ、と、自分が向かう先を大声で電話に向かって話し、つけてくる人影と、樹に聞かせる。

憂夜のもとに、ホスト達からの連絡が次々に入ってくる。
ケータイまで切って何をしているのか、と苛立つ晶に、ジョン太は最初から樹に対する態度が違った、何か思うところがあったのだろう、と憂夜。
思うところといってもただのお守り繋がり…と言いかけた晶は、ジョン太の出身地が八王子であることから、そのお守りが、母親がいない子を育てる親代わりの“子育て地蔵”のものであることを憂夜とつきとめ、樹がかばおうとしているのは母親だろうという結論に達する。

ビルの屋上から鉄骨が突き出たような足場で、ジョン太の後をつけていた怪しい人影がジョン太に近づいたところで、樹は飛び出そうとするが、柴田(我修院達也)・早乙女(田村圭生)に阻まれる。
樹は人影に向かって「母さん!」と叫び、いましもジョン太に襲い掛かろうとしていた人影は動きを止める。
そこにホスト達、晶、憂夜がやってくる。
ばかなことはやめなさい、こんなことをして息子が喜ぶと思うの? という晶に、その人影…耀子(山口いづみ)は、ジョン太を楯に水筒を構える。
そんな耀子に樹は、もうやめて、一番になんかなりたくない、一番はじっこで一番小さな存在でいい、こんなことしてくれなくても母さんがそばにいてくれるだけで幸せだったのに…と訴える。
耀子は、観念して鉄の足場から戻ってきた…
と思いきや、水筒の蓋を再び開く。
そのとき、樹は飛び出して耀子から水筒を奪い。劇薬を浴びてしまう。
が、皆で急いで樹に水 をかけて洗い流し、事なきを得る。
無事だった樹を見て、泣き崩れる耀子。

晶はなぎさママ(升毅)に、事の顛末を話す。
樹は、母親は事故死したと聞かされ、祖母に可愛がられて何不自由なく育っていた。
しかし、小学校低学年の頃から、樹をいじめたりからかったりした子供は何かしらの災難に遭う事件が相次ぎ、みんな樹に近づかなくなった。
成長するにつれ、事件は人為的なものだと思うようになった樹は、祖母に母親のことを問い詰めた。
母親は死んではおらず、何でも右肩下がりに並べずにはいられない強迫神経症を病んでいたため、自分から、老舗の旅館の樹の実家を出たのだという。
家を出ても母親は母親、樹のことを陰ながらずっと見守っていた耀子は、ホストになった樹を一番にしたくて、エスカレートしてしまったのだ。

店に戻ってきた樹を、全く世話かけさせやがって…などと言いながらも、ホスト達は温かく迎える。
そこに、店長への挨拶がないわよ、と晶。
樹は、戻ってきたわけじゃない、ずっと一人で生きてきてこういう仲良し動物園は苦手だから、辞めさせてもらう、という。
そんな樹に、晶のスイッチが入る。この数日、あんたのためにこの店がどれだけ犠牲を払ったと思っているのか、損害を回収するまではいてもらう、甘えるんじゃねえ! と喝を入れる。
ホスト達もそれに同意して“身体で返せ!”の大合唱。
そこに塩谷がやってきて、売り上げアップの半分が晶の取り分になる約束の話をする。
樹の売り上げがいいから頑張っていただけか、見直しかけていたのに…と散っていくホスト達。
だまされかけたぜ、大丈夫、俺がきっちり払わせてやるから! と、樹の肩を抱いてひっぱっていくジョン太。

オーナーズルームで貴子と電話で話しながら、だから子供の喧嘩に親が口出しするものじゃないって言ったでしょ、と晶。
貴子(長谷部優)の息子・剛は、いじめられていると貴子が思っていた相手・健太と急速に仲が良くなっていた。別にいじめられていたわけでも、なんでもなかったのだ。
電話を切って晶は、あいつも息子のことになると盲目だね、子供が迷惑だっちゅーの、とつぶやく。
そこに樹が、ジョン太に店長に聞いてワインを取ってくるよう言われた、と入ってくる。
晶はワインを探してやりながら、これまであんたの人生大変だったって想像つくよ、親って重いよね、と話しかける。あの母親じゃなかったら、私の人生変わってただろうな、って思うこと、私もよくある、と。
でも、いまさらどうしようもないじゃん、あの母親から生まれたのが現実なんだから、だったら、その現実を、受け止めて、前向きにやってこうよ、まあ、私も人事だからこんな風に偉そうに言えるんだけどね、仲良し動物園も、結構いいかもよ〜。
黙って出て行きかけた樹は、振り返って、俺、動物園はきらいじゃありません、といって出て行った。
動物園って、どっちの動物園? あいつも素直じゃないなぁ〜、やっぱり動物園だわ、ってことはもう一匹増えちゃったてこと? と晶。
そんな晶に憂夜は、店長のおかげでインディゴもだんだんパワーアップしている、という。
勘違いしないでね、私ここに長居するつもりはないですから、ほんとよ、と晶。
憂夜が出て行ってから、晶は確認するようにつぶやく。
ほんとうに、あと少し。彼が戻ってくるまで。


少女が《自殺希望者専用サイト》を閲覧している。
マウスとキーボードを操り、そこに書き込みを───


Check! −天野さん犬マンみどころ−

★ 「お守りつながりとかわけわからないこと言って、樹に肩入れしてたから、まだ何かやってるんじゃないですか」という天野さん犬マン。
 携帯のシナリオの文字で見たときには、ちょっと冷たい感じのセリフに見えたのに、天野さん犬マンの、緊迫感のある声にのると、ジョン太をほんとうに心配している感じが伝わり。
 

★ ジョン太が耀子を追い詰めた、あの鉄骨が突き出たような場所!
 【『仮面ライダー剣』第27話「揺れ動く心…」】で、カテゴリーAに操られて天野さん橘さんに重傷を負わせてしまった北条隆博さん睦月が、「橘さん…」とつぶやいて、カテゴリーAに「嫌だ! お前の命令など…お前のせいで、俺は橘さんを…」と抗っていた場所では!( 【東映公式:仮面ライダー剣−第28話紹介】によると、北条さん「めちゃめちゃ怖かったです!!!!」とのこと! この記事で“ヘリポートのエレベーター”という文字を見てやっと、ジョン太のセリフが「ヘリポートの屋上でフケてくるわ」だと聞き取れ。普通、疲れたからって、新宿の街中で歩いてた人があんなウォーターフロントっぽいヘリポート(実際、レインボーブリッジの近く…)の屋上でサボろうとするとは思わないじゃないですか!【笑】)
 睦月は橘さんを傷つけてまで最強のライダーになりたくないのに、戦え、強くなれというカテゴリーA…睦月=樹、カテゴリーA=耀子と考えると、似た状況かも!

★ 劇薬を浴びた樹に、ドラム缶の中の水をかける天野さん犬マン。
 「せえの!」がひときわ大きな声!
 こういうとっさのときでも、舎弟の双子ちゃんと一緒にドラム缶を倒してるのがいい感じ。

★ 樹がインディゴに戻ると、「まぁったく、世話かけやがって!」と、先頭切って言う天野さん犬マン。
 張りのある声で、バテバテなほかの人達より元気?
 お花の棚ごしにみる姿もキレイ。

★ おふくろさんは大丈夫? とモイチ&モサクに聞かれ、樹が、大丈夫です、俺も面会に行くし、と言うのを聞いたとき。
 眠るように目を閉じて、ほんのごくわずかに微笑むような口元になったかならないかの天野さん犬マン。
 その微かな微かな表情、オトナの味わい!

★ ホストみんなでの樹への“身体で払え!”コールに参加しない天野さん犬マン。
 クール!(笑)
 台本では参加することになっているのが変更になっているあたり、キャラ立ち。

★ 売り上げアップで自分の取り分を増やすために、樹の件を頑張ったのか? というシーン。
 皆が晶に、一言ずつ幻滅の言葉をかけていくなか、ジョン太以外の最後に、無言で首を横に振って立ち去る天野さん犬マン。
 晶からみて、なぎさママ、憂夜、犬マンと一直線になったところで & 犬マンが首を横に振ると、なぎさママ & 憂夜の表情も変わるという豪華な画面でうれしすぎ!


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