仮面ライダー
剣 ブレイド

Masked Rider Blade
EPISODE 27
揺れ動く心…
  


Staff & OA
脚本 ◆ 今井詔二  監督 ◆ 長石多可男
プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日)  日笠 淳  武部直美  宇都宮孝明(東映)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日 ◆ 2004年8月1日

※仮サブタイトル「ジャックフォーム(後編)」

Cast
剣崎一真:椿 隆之  相川 始:森本亮治
広瀬 栞:江川有未  白井虎太郎:竹財輝之助
上城睦月:北条隆博  橘 朔也:天野浩成

山中望美:宮澤亜理沙

仮面ライダーブレイド:高岩成二  仮面ライダーギャレン:押川善文  仮面ライダーレンゲル:岡元次郎
矢部敬三  永瀬尚希  渡辺 淳(ジャパンアクションエンタープライズ)

レンゲルの声:梁田清之
バッファローアンデッドの声:塩野勝美
ナレーション:小杉十郎太

嶋 昇:相澤一成


Story
 新しい姿となってでエレファントアンデッドを封印したブレイド。
 ラウズアブゾーバーを預かってきた嶋(Cast:相澤一成さん)によると、それが烏丸所長が開発した“ジャックフォーム”だという。
 さらに嶋は橘に、烏丸所長は橘のためにもジャックフォームを作り始めていて、必ず橘にも届くはずだと告げる。それを聞き、「どうせ俺には…」とつぶやく睦月(Cast:北条隆博さん)に嶋は、それより蜘蛛の力に打ち勝て、と諭すが、睦月は、そんな説教はいらない、俺は戦いたいんだ、と言い捨てて走り去ってしまう。
 睦月を追おうとした剣崎(Cast:椿隆之さん)に、橘は、睦月のことは自分に任せてくれないかと頼み、嶋に対しても、大丈夫です、無理に心からはがしたりしません、と約束する。
 そんな橘に、頼む、と応えた嶋は、あの子を支配しているものと私は非常に近い立場にある、と明かし、タランチュラアンデッドとしての姿を見せる。

 白井家で、嶋は、剣崎と栞(Cast:江川有未さん)に自分のことを語る。
 「本来アンデッドは、種の保存のために戦う本能を持っている。でも、私にはそれがないのか、自ら戦うことは望まない」

 その頃、睦月の中で、カテゴリーAが嶋の正体に気づいていた。
 「そんな…そうか。嶋は、カテゴリーKなんだ」

 睦月は何もかもがつまらなくなったといって、バスケットボール部もやめてしまった。望美がそのことについて睦月を問い質しているところに、睦月を心配した橘(Cast:天野浩成さん)が現れる。睦月は望美を先に帰らせ、橘と二人きりで話をするため、鉄橋の下へと赴く。
 烏丸がギャレンより先にブレイドをバージョンアップさせたことを悔しいとは思わないのか、という睦月に、橘は、烏丸所長がチベットに向かったとき、自分はライダーをやめようとしていたからな、と笑って応える。そんな橘に、橘さんは甘すぎます、と、睦月は不満そうな表情をみせる。
 そんなことより、身体のほうはどうなんだ、と、睦月を気遣う橘に睦月は、蜘蛛はカテゴリーKである嶋をやっつけろなどと言ってくる、と話す。嶋のことを知っているのか、と驚く橘に、睦月は、そんな言葉には支配されない、でも、ときどき無性に戦いたくなるときがあり、それを必死で抑えている、と告白する。
 衝動に耐えかねるように、川に石を投げ込み続ける睦月に、橘は心配そうに睦月の名前を呼ぶ。
 睦月は橘の心配を振り払うように言い放つ。
 「俺が勝つか。カテゴリーAが勝って、俺がいなくなるか。でも、それが俺の運命ですから。心配しないで下さい」
 何か俺にできることは、と問う橘に、「ないです。これは俺自身の問題です」と答え、睦月は立ち去る。そんな睦月を、橘はさらに心配そうにみつめる。

 バッファローアンデッドが現れ、栞は剣崎にそのことを連絡する。
 白井家で瞑想していた嶋は、睦月の身体をのっとったカテゴリーAの“待っていろ…カテゴリーK。貴様決着をつけてやる”という声を聞く。
 「戦いたくはない…だが戦わなくてはならないのか」
 心配そうに嶋をみる栞と虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)に、嶋は告げる。
 「心配することはない。これが俺の宿命なんだから」

 バッファローアンデッドが現れた現場へ駆けつけようとする剣崎に、橘が合流する。
 やや心配そうに橘に振り向く剣崎に、橘は「ジャックフォームなどなくとも、俺は負けない」と言う。
 ブレイドとギャレンに変身した二人はバッファローに挑みかかる。

その頃嶋は、林の中で、カテゴリーAに支配された睦月と会っていた。
 睦月の身体と心は睦月のものだ、返してやれ、お前はもう封印されたんだ、潔く負けを認めてレンゲルとして再生しろ、と、嶋はカテゴリーAに説く。しかしカテゴリーAは、俺は封印されてやったのさ、このほうが都合がいいからな、とうそぶき、レンゲルへと変身する。嶋もタランチュラアンデッドに変身、戦いが始まる。
 その一部始終を木の陰から見ていた栞は、剣崎に連絡する。

 睦月と嶋が戦っているとの連絡を受け、ギャレンはブレイドにバッファローを託すと、2人が戦う現場へ急行する。
 戦いを止めようとするギャレンだが、カテゴリーAに支配されたレンゲルは、ギャレンを激しく攻撃する。タランチュラがレンゲルを止めようとレンゲルともみあっているのを見て、ギャレンが強烈なキックでレンゲルを打つと、レンゲルは変身を解除、睦月の姿に戻る。
 変身を解除した橘が睦月に近寄ろうとすると、睦月は「来るな…来るな…来るなぁっ!」と叫びはじめる。

 その頃ブレイドは、バッファローアンデッドの力に圧倒され、その隙に逃げられてしまっていた。

 落ち着きを取り戻した睦月に、木の根元に睦月と並んで座って橘は、穏やかに声をかける。
 嶋に悪気はなく、むしろ貴重な協力者だ、と橘は睦月に言い、ベルトを嶋に預けては、あの人ならカテゴリーAの邪悪な意思を止めることができるかもしれない、と提案する。
 危機を感じたカテゴリーAは、“倒せ。倒してしまえ。力を貸すぞ”と睦月に念を送り込む。
 その邪悪な意志に支配された睦月は、橘に土手の上から突き落としてしまう。
 倒れ伏したまま動かなくなった橘の姿を見て、睦月は、耐え切れずにその場を逃げ出す。

 重傷を負い、入院した橘。
、  駆けつけた剣崎、栞、虎太郎、嶋に、橘は笑って、足を踏み外してしまった、と言う。
 嘘でしょう、おそらく睦月君が…という栞に「違う、あいつのせいじゃない」と橘は睦月をかばおうとするが、カテゴリーAに支配された睦月に負わされた怪我だということは、誰の目にも明らかだった。
 嶋は、自分を封印すれば、カテゴリーAの力が弱められるという。封印された瞬間、嶋とカテゴリーAは争いを起こし、嶋が勝てば、邪悪な心は消滅、しかし嶋が負ければ、邪悪な心はより一層の力を持ってしまうという。
 栞も虎太郎も剣崎も、口々に嶋の提案に反対し、橘も剣崎に「睦月を、あいつを救ってやってくれ」と頼む。
 嶋の力を借りずに睦月を立ち直らせる、と、剣崎、栞、虎太郎は、睦月を探しに出かける。
 残された嶋は、彼等を見送り「いい奴らだな、みんな」と声にする。
 「好きなんですよ、みんな。あなたのことが」と笑顔で告げた橘は、表情を曇らせ「それに俺達…もう誰も犠牲にしたくないんです」とつぶやく。

 剣崎達が夜まで探しても睦月はみつからなかった。
 その頃睦月は、始(Cast:森本亮治さん)に会いに、ハカランダに赴いていた。
 話があるなら場所を移そう、という始の言葉どおり、二人は倉庫のエレベーターの中で向かい合う。
 「アンデッドに取り込まれるって、どんな気持ちなんです?」
 始はアンデッドが人間の身体を借りているのか、それとも俺のようにだんだん取り込まれて…と睦月は始に質問をぶつける。
 始は「俺はアンデッドではない。そして人間でもない」答える。
 どういう意味、と問い返す睦月に、始は答える。
 「わかりはしない、お前などに。俺の存在を知っているのは俺だけだ。
 だから言える。お前などに負けはしないと」
 その答えを聞いて、睦月の意識をカテゴリーAがのっとる。
 「そうか…貴様が“奴”だったのか…」
 カテゴリーAに取り込まれた睦月は「俺はもっと強くなる、そのときまで勝負はお預けだ」と敵意をむき出しにする。が、我に返った睦月は、取り込まれていた間のことを覚えていない。そんな睦月を始は「苦しむんだな」と突き放し、いつでも戦いの準備はできているとカテゴリーAに伝えろ、言い残して去る。

 河の上に突き出した鉄骨の上で、ひとりになった睦月は「橘さん…」とつぶやく。
 何をためらっている、カテゴリーKを探せ、戦え、戦うんだ、というカテゴリーAの声に「嫌だ! お前の命令など…お前のせいで、俺は橘さんを…」と、泣きそうな表情で抗う。
 そんな睦月にカテゴリーAはなおも、強くなってカリスと戦うんだ、カテゴリーKを探せ、と迫る。
 睦月は耐え切れず、頭を抱えて叫びだす。

 翌朝早く、嶋がナチュラルを残して姿を消した。
 かつて橘がカテゴリーAを封印した鉄橋の下で、嶋はレンゲルと対峙する。
 カテゴリーAに支配されたレンゲルだったが、嶋は、睦月に向かって語りかける。
 「睦月君といったね。私は君に打ち克ってほしい。君の力が重要なんだ」
 カテゴリーAに支配されたレンゲルは、うるさい!と、嶋に襲いかかる。嶋はタランチュラアンデッドの姿となって応戦する。

 アンデッドサーチャーで2人の居場所を突き止めた剣崎は現場へ急行。
 突然現れたバッファローアンデッドに行く手をさえぎられるが、ジャックフォームとなってバッファローを封印。

 「カテゴリーAの力を抑えるんだ。そうしたら君に封印されてもいい。がんばれ」
 「睦月君。その心の中で、カテゴリーAの力を抑えるんだ。私にチャンスをくれ!」
 タランチュラアンデッド=嶋は、レンゲルの中の睦月に訴え続ける。


Check! −天野さん橘さんみどころ−
 「橘くん、もちろん、烏丸所長は君のためにも作り始めている。必ず君にも届くはずだ」と優しく声をかけ、ブレイドだけにサンタさんをしてしまったことのフォローをする嶋さん。
 子供達に公平な、いい先生、いいパパになりそうです。

 「あいつのことは、俺に任せてくれないか」と剣崎君に言うときは、ちょっと厳しめの先輩な表情。
 そこから嶋さんに振り返るや、一転、優等生の笑顔!
 「大丈夫です。無理に心からはがしたりはしません」と、明朗な笑顔で、ちょっと首を縦に振ったりする表情しぐさ、目上の人に可愛がられる好青年の見本そのもの。声のトーンまで、高く、澄んだ声に切り替わってます!
(一粒で二度おいしい橘さんなシーン!)

 「あの子を支配しようとしているものと私は、非常に近い立場にあるんだ」という嶋さんの言葉を聞いての橘さんの「近い立場?」。
 さっきの学生を思わせる優等生的雰囲気よりも、やや社会人寄りの、ぱきっとした口調。
 ほんとに職業ドラマ的な“職業ライダー”も、見てみたかった、と思う瞬間。

 バスケットもやめ、何もかもつまらないと望美にあたっている睦月の前に現れて、沈んだ声で「睦月」と呼びかける橘さん。
 嶋さんにはあんな笑顔をみせて「大丈夫です」と言っていたのに、思いつめたような、せつなげな表情。
 その後のシーンで睦月に見せる笑顔も、実はかなり無理してるんじゃ…と、思ってしまいそうになる、短いシーン。

 「嫉妬?」と睦月に問いかける橘さん。
 ついさっきの切実な表情からは予想もつかなかった、そのあっけらかんとした響きが、いかにも“そんなこと思ってもみなかった”という感じ、とっても日常的な口ぶりで、ちょっといいな、と。

 「だってそうでしょう。烏丸って人は、ギャレンよりブレイドを先にバージョンアップさせて…悔しいとは思わないんですか」とふくれる睦月。
 烏丸所長がどんなに偉い人だろうが知ったことではなく、最初はあんなに憧れていたようだったブレイドもギャレンより先にパワーアップされたらなんだか悔しく感じてしまう睦月、ひたすら橘さんだけが“身内”で“大事”なんだね…と思えて、睦月が可愛く思えたり。

 そんな睦月に、にっこり笑う橘さんの笑顔!
 “可愛いな、睦月”という笑顔なのだろうとは思いますが、その笑顔自体が可愛すぎというおそれあり。

 「烏丸所長がチベットに向かったとき、俺はライダーをやめようとしてたからな」
 …ということは、そういう事情がなければ、ブレイドが先のバージョンアップは許すまじということですか(笑)。
 でも、“嫉妬”という気持ちなどいけないと頭ごなしに否定するのではなく、こういう言い方でなだめてくれる人のほうが、コドモ的には信用できるような気がします。
 伊坂の支配下にあって、ブレイドを攻撃していた頃の橘さんにそういう気持ちがあったのなら、それを棚に上げないところにも好感。

 そんな風に、睦月のレベルに合わせた話をしながら、睦月と視線の高さを同じにしようとするように、立っていた睦月より高いところで、しゃがみこむ橘さん。
 小さな子供にするようなそのしぐさの優しさも、引いたカメラがとらえた、ちょこんと止まり木に止まった小鳥のようなしゃがみ姿の可愛らしさも、かなりすばらしい光景。

 「甘いんですよ。橘さんは甘すぎます」
 この回、橘さんの“甘さ”を一身に受ける睦月が発するこの言葉、重みがあるのやら、“お前が言うな!”なのやら(笑)。

 「そんなことより、身体のほうはどうなんだ」という橘さんの言葉。
 睦月の身体を気遣う、ほんとうに優しい口調の言葉。
 “そんなこと=自分のこと”より“(睦月の)身体の調子”…と、自分よりも相手の心配、という美しい自己犠牲と思いやり精神を見せる、“そんなことより”のあるべき姿。
 【第4話】で栞ちゃんが「本当に身体が?」という問いかけに沈黙で本当に身体が不調なのだと答える橘さんに言い放った「いいえ、そんなことより!」(橘さんの身体<アンデッドの封印を解いたのは誰か)、【第20話】で剣崎君が「カテゴリーAを封印したのは俺だ。俺に責任がある」という橘さんに言い放った「そんなことより」(カテゴリーAを封印したことに橘さんが責任を感じていること<早くベルトを取り返すこと)とは、一味違います(笑)。

 蜘蛛の言葉になんか支配されない、という睦月に笑いかけていう「本当か」。
 カテゴリーAの支配という深刻な話題のなかに、これまでみせてきた睦月との兄弟のように温かい関係を思い出させる一瞬。
 でも、その前後の「睦月」と呼びかける表情の、心配でたまらないという表情からすると、かなり無理してそういう口調をとってみせたのかもとも考えられる、意外と複雑な表情口調。

 「これが俺の運命ですから。心配しないでください」と、怖い顔で言われてもなお「何か俺にできることは」と問いかける橘さん。
 返ってきた答えが低い「ないです」の一言だっただけに、立ち去る睦月を見送る表情が切実な感じだっただけに(画面が変わる直前、ちょっと目を伏せた動きが、心の揺れを見事に)、せつない問いかけ。

 剣崎君にレッドランバスで追いついての橘さんの「ジャックフォームなどなくとも、俺は負けない」。
 戦士としての決意の表明ですが、ちょっと負け惜しみ的響きもくみとれなくもないあたりが、睦月との対話を思い返すと微笑ましく。

 睦月が嶋さんと戦っていると聞くや、ほんとうに一大事とばかりに飛んでいくギャレン。
「剣崎、ここは任せていいか」の口調が、あわてた口調でないのに、切実感。
 現場に駆けつけての「やめろ睦月!」は、この先物語が進んで聞けなくなったら寂しくなるかも…と思うほど、耳になじみました(笑)。ほんとうに必死な感じで、いいです。

 ギャレンのキックで変身解除した睦月に近寄ろうとして、「来るな!」と言われたときの橘さんの表情。
 思いがけない拒絶にあった、というように目を大きく見開き、口許を微かにひらきかけたところが、“傷ついた”という雰囲気で、不意打ちのようにみずみずしい表情。

 「どうだ。落ち着いたか」と、穏やかに声をかける橘さん。
 さっきまで起こっていたことが起こっていたことだけに、その穏やかな声がけ、睦月は錯乱していただけで、さっきのことは睦月のせいではない、と伝えるような“落ち着いたか”という言葉と、橘さんの優しさがしみるひとこと。
 伊坂さん好きにとっては、【第11話】で、ギャレンの前に立ちはだかって制止した虎太郎に攻撃ができなくなったギャレンを連れ帰り、シュルトケスナー藻の水槽で眠る橘さんをみつめながら伊坂さんがつぶやいた「落ち着いたようだな」を思い出して、ちょっとしんみりするところ。

 木の根元、夏草の中に、睦月と並んで、同じ姿勢で、膝を抱えて座る橘さん。
 どこまでも睦月にあわせて、睦月の共感を得て説得しようとする姿。
 青春を描いたドラマや映画のワンシーンのような光景。

 突如叫びだした睦月を見て立ち上がる、鮮やかな驚愕の表情。
 睦月に襟首を掴まれて、苦しそうな表情。
 リアルで、動的。

 意識を失って倒れ伏す橘さん。
 寝顔系の表情は、いつもながら、とにかくきれい。

 病院のベッドの上で、剣崎君達が入ってきたのに反応して、薄く目をあけて開いた扉の方へと顔の向きを変える橘さん。
 そのわずかな動きだけで、入院シーンの値千金!

 「みんな」と笑顔になって、なんでもないようにさっと起き上がる橘さん。
 すっ飛んできて支える剣崎君が素敵です。

 「かっこ悪いよな。足を踏み外してしまった」と嘘をつく橘さん。
 剣崎君を見上げる顔の角度と、点滴の管をよけながら布団の上に腕を出すしぐさがツボ。

 もちろん橘さんの嘘は、栞ちゃんに即座に「嘘でしょ。おそらく、睦月君が…」
 必死に言った「違う。あいつのせいじゃない」も、虎太郎の「またカテゴリーAに支配されて」で、完全無視。
 ちょっと責めるような響きのあった虎太郎の言葉に、自分が責められたような目の動きを見せる橘さん、睦月君に完全に感情移入している雰囲気。

 嶋さんの「私を封印するんだよ」という言葉へのリアクション。
 驚きと、それはだめだという意志と、微かな悲しさが混ざった表情が、最後にややじっくり見せてもらえる構成に感謝。

 「剣崎、頼む。睦月を、あいつを救ってやってくれ」
 ほんのわずか目を細めて、ちょっと潤んだような瞳で見上げての“お願い”、剣崎君は必ず聞くであろうことは超明白。
 剣崎君に、あなたの力は借りない、と言われて嶋さんが目を伏せたのを見ての、その潤んだ瞳を動かす橘さんの表情も、威力絶大。
 「いい奴らだな、みんな」という嶋さんへの「好きなんですよ。みんなあなたのことが」
 クリアで気持ちの良い“良き会社の後輩”モードな口調。
 そこから一転、表情を曇らせ(目の表情の動きがとにかくきれい!)、沈んだ口調になっての(それでも最後はきっぱり)「それに俺達…もう誰も犠牲にしたくないんです」は、小夜子さん、桐生さんのエピソードが瞬時によみがえる、物語の積み重ねを感じさせるせりふ。

 河に突き出した鉄の構造物の上で一人になった睦月の、鉄骨をきゅっと握りしめての「橘さん…」。
 その表情、その一言だけでも、睦月の橘さんへの思いが、伝わってくるうえに。
 あんなに睦月を支配していたカテゴリーAの声に「嫌だ! お前の命令など…お前のせいで、俺は橘さんを…」と抵抗する泣きそうな睦月、大事な人を傷つけてしまったあどけない悲しさでいっぱいで、いとおしく。

EPISODE 26STORY PAGEEPISODE 28










Last update :
8th August 2004














* Blade *

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