プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日) 日笠 淳 武部直美 宇都宮孝明(東映) その他のスタッフ ◆ Data Pageへ 放送日 ◆ 2004年2月15日 ※仮サブタイトル「封印の謎 後編」
広瀬 栞:江川有未 白井虎太郎:竹財輝之助 橘 朔也:天野浩成 深沢小夜子:粟田麗 広瀬義人:春田純一 仮面ライダーブレイド:高岩成二 仮面ライダーカリス:伊藤 慎 仮面ライダーギャレン:押川善文 渡辺 淳(ジャパンアクションエンタープライズ) 栗原天音:梶原ひかり 広瀬小百合:井上れい子 モスアンデッドの声:塩野勝美 ナレーション:小杉十郎太 栗原遙香:山口香緒里 烏丸 啓:山路和弘
橘(Cast:天野浩成さん)が残した言葉に、剣崎(Cast:椿隆之さん)はショックを受けていた。 急遽開発されたライダーシステムのために、自分の身体はボロボロだ、そしてお前の身体もいつかそうなる、という橘の言葉も、剣崎を動揺させる。 烏丸(Cast:山路和弘さん)を信頼する栞(Cast:江川有未さん)は、橘の言葉を信じようしない。 初めて見た、アンデッドに翻弄される橘の姿に、橘の言葉を信じずにいられない剣崎と栞は、言い争いになってしまう。 一人で所長を探す、と飛び出した栞は、烏丸と出会った頃を思い出していた。 「飢餓、貧困、病苦、政治不安などを解決するために人類基盤史を研究している」という志に共感し、栞は烏丸を慕っていた。 封印を解いた犯人を「烏丸“達”」と指摘した橘の言葉を思い出し、栞の中に、恐ろしい仮定が浮かぶ。 天音(Cast:梶原ひかりさん)達の家で、目の前で写真立てが溶けるという不思議な現象が起きたと連絡を受け、白井(Cast:竹財輝之助)は剣崎と駆けつける。 なぜこんなことばかり起こるのか、という遙香(Cast:山口香緒里さん)に、始(Cast:森本亮治さん)は「なんとかします、俺が」という。 剣崎は「安請け合いするな」と始に突っかかるが、始は「君達のように驚いているだけよりマシだろう」と言い返して出かけてしまう。 父が残した写真を手がかりに、栞はボードの隠しラボ(実験室)を探し当て、そこで橘と遭遇する。 橘は栞を、瀕死の烏丸が横たわる場所に連れて行く。 なぜこんなことを、と詰め寄る栞に、橘は、自分はアンデッドの卵から生まれたイナゴを全て撃ち砕いたと思っていたが、隠れていた数匹が増殖してボードを襲ったこと、アンデッドと戦うと言い張る烏丸を救うため、緊急避難的に烏丸の気を失わせ、烏丸をアンデッドから護りながらここに運んだことを話す。 「俺は烏丸に死なれては困る」という橘に、橘の身体がほんとうにライダーシステムによって蝕まれていることを栞は悟る。 アンデッドの封印を解いたのは誰か教えてほしい、という栞に、烏丸とその研究仲間達だと応えた橘は、栞の父親もボードにいたことを思い出す。 何か知らないか、と言われた栞の脳裏に、病気の母のそばで「助けてやる」と言っていた父親の姿が蘇ってきた。 知っていたら何か教えてほしい、と言い募る橘に、何も知らない、と懸命に栞は懸命に否定する。 そんな栞に、橘はそれ以上追求することはしなかった。代わりに、自分も本当は夢を持っていた、人類と地球の為に戦う、そう信じていたと語る。 烏丸に会いたければいつでもここに来ればいい、と、橘は栞に鍵を渡す。 「俺は奇跡を願っている。いつかこの男が意識を回復するのを」と、橘は栞に言い残す。 小夜子は診療所のデスクで、パズルを組み立てていた。 ほぼできあがった絵柄は、橘と小夜子の、大学の卒業写真。 あと1ピースで完成というところで、ピースがなくなっていることに気づき、小夜子はデスクの周りを探す。 そこにやってきた橘は「そのパズルのピースは、俺が飲み込んだ」と告げる。 「怖くてさ。完成させちまうのが。完成されたら、終わりのような」 不安げに小夜子に訴えると、橘は、またここで寝かせてほしい、ここが一番気が休まる、といって、診察室の椅子で眠りに就く。 「心配性ね。大丈夫よ、完成させない。また最初からやる」とつぶやいて、小夜子はほぼ完成したパズルを崩す。 アンデッドを探し回っていた始は、モスアンデッドと遭遇し、カリスに変身して戦う。 剣崎も現場へ向おうとするが、封印を解いたのは自分の父なのでは、という負い目を感じる栞は剣崎を止める。しかし剣崎は、そんな栞の気持ちだけを受け取ると、カリスとモスアンデッドが戦う現場に向かう。 剣崎はブレイドに変身し、カリスとともにアンデッドに立ち向かう。 ブレイドの攻撃からモスアンデッドの弱点を見抜いたカリスは、アンデッドを撃破。 俺を囮にしたのか、と怒りを露にし、ブレイドはカリスに挑みかかる。 その頃栞は、橘が戻る前に烏丸所長を連れ出そうと、白井と共に烏丸の許を訪れていた。 その目の前で突然、烏丸の体が燃え出す。
![]() あまりに的確で(笑)大人の風格! ![]() 強引で有無を言わさぬ行動、日頃はかばかしく働かない剣崎君のお尻をひっぱたいて孤軍奮闘している栞ちゃんには、むしろちょっと気持ちよかったりしたのでは…と思ってみたり。 ![]() その前にあった“飢餓、貧困、病苦、政治不安などを解決するために人類基盤史を研究している”と語る超うさんくさい烏丸所長(ただし、超色男モード)の言葉をウットリ聞いていた栞ちゃんの映像を思い出すと、これは橘さんの人徳の証というより、橘さんがカッコイイことの証なのでは…という気配濃厚。 (剣崎君からの伝聞では栞ちゃんは信用する気ゼロだったということも、その状況証拠では…) ![]() 内容もさることながら、ぶっきらぼうで怖いようだった口調からの落差は、かなり栞ちゃんに揺さぶりをかけているはず! ![]() でも、栞ちゃんがすかさず「知らないわよ!」とこれ以上なくトゲトゲしく橘さんの言葉をさえぎって悪者になってくれるあたり、侠気ありです、栞ちゃん(笑)。 「そうか」と、そこでさらに追求をしないであっさり引く橘さん、大人です。 ![]() …という橘さんのセリフ、“夢”というキーワード、語り出しで少し明るくなる口調…といういろんな要素で、どうしても『美少女戦士セーラームーンS』の天王はるかを思い出してしまいます。はるかの場合は、レーサーになる夢は捨てた、その代わり自分にしかできないこと(“沈黙”という破滅から世界を守ること)を成し遂げることが自分の夢だ、と、自分に言い聞かせるように繰り返していたし、自分だけが犠牲になるのが一番マシ、という類のナイーブさだったので、ベクトルは違うのですが、でもどうしても。 “内部はるかちゃん”という懐かしい言葉も、思い出しました(笑)。 ![]() 最初の口調がぶっきらぼうで怖かっただけに、この“優しい”感はかなりのもの。 ![]() その“奇跡”は単に、烏丸所長が意識を回復することだけでなく、橘さんに襲いかかる運命すべてを逆転すること、と響き、その静かだけれど凛とした口調が感動的。 ![]() そんな栞ちゃんにかける「鍵は閉めていってくれ」という言葉、なんとも味。 ![]() アメリカの大学の卒業式スタイルの写真、そのものがかなり素敵です。 (パズルは【東映公式:仮面ライダー剣−第5話紹介】に掲載) ![]() 本当に飲み込んだとしたら、思い出の写真、小夜子の手が触れていたパズルのピースを自分の身体の中に入れてその一部にするという感覚。 もし飲み込んだのは嘘で、後で返したとしても、いったん「飲み込んだ」と告げられたピースは、まるで橘さんの身体の一片のよう。 あまりに文藝的な艶のあるエピソードがいきなり出てきて、ちょっと驚き。 ![]() もちろん男性としても魅力的ですが、美少女系でも十分いけそうな表情がたまりません。 ![]() というささやく様な言葉と一緒の、横顔の橘さんの映像。 小刻みにまばたきが繰り返されたり、視線が左右に揺れたり、その間に瞳に光が映ったり、口許がきゅっと引き結ばれたりと、とにかく繊細で、綺麗で、その中の心がそのまま透けて見えるような映像。 『少年サスペンス「謎の男子転校生」』の中にも、このシーンと光のあてかたや色合いがちょっと似ている、恐ろしいぐらい美しい天野さん俵太君の横顔の映像があって、これまで天野さん映像の美しさではそれがベストワンかなと思っていましたが、今回のこれは天野さんの本当に細やかな演技で、それを越えたかもという感じが。 この映像が撮られたこと、ほんとうにうれしく思えます! ![]() …『仮面ライダー剣』、なんていい作品なんだ、と思います!!!
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Last update :
20th February 2004
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