プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日) 日笠 淳 武部直美 宇都宮孝明(東映) その他のスタッフ ◆ Data Pageへ 放送日 ◆ 2004年8月8日 ※仮サブタイトル「絶望への序章(プロローグ)」
広瀬 栞:江川有未 白井虎太郎:竹財輝之助 上城睦月:北条隆博 橘 朔也:天野浩成 山中望美:宮澤亜理沙 栗原天音:梶原ひかり 仮面ライダーブレイド:高岩成二 仮面ライダーギャレン:押川善文 仮面ライダーレンゲル:岡元次郎 矢部敬三 中島俊介 永瀬尚希 渡辺 淳 藤榮史哉(ジャパンアクションエンタープライズ) 三原伊織奈 レンゲルの声:梁田清之 ペッカーアンデッドの声:塩野勝美 ナレーション:小杉十郎太 嶋 昇:相澤一成 栗原遙香:山口香織里
しかし、嶋の思いは届かず、レンゲルは一方的にタランチュラを攻撃するだけだった。 そこへ駆けつけたブレイドは2人の戦いに割って入り、レンゲルを抑えきれないと判断するとブレイドジャックフォームに変身、レンゲルに強烈な一撃を与える。 たまらず変身を解除したレンゲルは睦月の姿に。 自分の心を制御できない人間にライダーをやる資格はない、ブレイドは睦月を激しく責め、ベルトを返すよう要求する。しかし嶋は、カテゴリーAが彼を選んでしまった以上、ベルトを取り戻してもまたベルトは睦月のところに帰ってくるので無駄だとブレイドに告げる。 睦月は、自分でもどうしようもない思いを抱え、おぼつかない足取りで走り去っていく。 剣崎(Cast:椿隆之さん)、虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)、栞(Cast:江川有未さん)は、自らを封印させて睦月の中に巣食うカテゴリーAを封じるという嶋の暴挙を非難し、二度とこんなことはしないで下さい、という。 一人の若者がカテゴリーAに支配され、人格を破壊しようとするなんて放っておけない、という嶋も、彼等の言葉に、ああ、とうなずく。 そして、橘(Cast:天野浩成さん)のところに行ってくる、睦月のことをもっとよく知りたい、橘ならよく知っていそうだ、といって出かけていく。 入院中の橘も、睦月のことは心配です、でも、嶋さんが自分を犠牲にするようなことは…と、嶋の行動を止めようとする。 もういいよその話は、あの3人にもずいぶん叱られたから、と、嶋は橘にむいたリンゴを差し出しながら橘の言葉をさえぎり、睦月について、両親のこと以外に何かないかな、と尋ねる。 バスケットボールが好きな高校生、それと、ガールフレンドが一人…と、橘は答える。 その頃、ペッカーアンデッドが現れ、人を襲っていた。 橘の病室にいた嶋はその出現を察知。 アンデッドサーチャーの反応でそれを知った橘に、私が行く、君は無理をするなといって、嶋は出て行く。 ペッカーアンデッドは、病院の近くまで来ていた望美(Cast:宮澤亜理沙さん)を襲う。 タランチュラに変身した嶋とペッカーアンデッドの戦いを見た望美はパニックを起こし、近づいてくるタランチュラの姿に、駆けつけた橘の腕の中で気を失ってしまう。 橘は、タランチュラ=嶋に、この子が睦月のガールフレンドだと教える。 橘の病室で、嶋は、望美からさっきの戦いの記憶を吸い取って忘れさせる。睦月がこんな戦いに巻き込まれていると知ったら悲しむだろうから、と。 目を覚ました望美に、橘は、君はこの病院の近くで倒れていたんだ、陽射しが強いから、あてられたのかもしれない、と嘘をついてみせる。 橘に礼を言った望美は、睦月に頼まれて橘の見舞いに来たのだという。 睦月の優しさに触れ、橘は微笑むと同時に、複雑な表情を浮かべる。 嶋も、少し困ったように、どうやら本当にいい子らしいね、とつぶやく。 自分の部屋で睦月は、カテゴリーAに、おめおめと負けて帰ってきて悔しくないのか、それでも最強のライダーか、となじられていた。 睦月は、部屋のものをぶちまけてその声に必死に抗い、俺に構うな、俺のことをほっておいてくれ、と声をしぼる。 そのとき、睦月の携帯が鳴った。 呼び出されてやってきた睦月に、望美は、この人が話をしたいって、と、嶋に引き合わせる。 嶋と二人きりになった睦月は、身体の奥の方で、あんたと戦って強くなれという声が聞こえる、と嶋に告げる。 そんな睦月に、嶋は、望美の声を聞かせてやる。 『睦月、好きだよ、大好きだよ。睦月のことがすごく心配。昔の、私の知ってる睦月に戻って。お願い』 彼女の心の声を風にしたものだ、という嶋は、カテゴリーAに支配されようとしているとき、この声で打ち克て、君の意志次第でできる、と睦月を励ます。 しかし睦月の中のカテゴリーAの意志は“黙れ”と嶋の手をはねのけ、望美のことも振り切るように走り去る。 残された嶋の前に始(Cast:森本亮治さん)が現れた。 始を“ジョーカー”と呼ぶ嶋に、始は、その名前で呼ぶな、と返す。 おそらく嶋さんは、自分を犠牲にして睦月を。 心配する橘は、看護師の必死の制止を振り切って、病院を勝手に退院してしまう。 奴に封印されるつもりか、という始に、心配かね、と嶋は聞き返す。 馬鹿な、俺が心配など、という始に、嶋は、始が人間に同化していっていると指摘。 俺はあんたのように人間に媚びを売って生きようとなどしていない、人間と同化してなどいない、と否定する始だが、天音(Cast:梶原ひかりさん)達親子を愛し始めていると言われ、言葉を失ってしまう。 嶋は「私はね、そういう人を大切に思う気持ちに触れると、たまらなくなるんだ。なんとかしてやりたい、救いたい、って」と語る。 睦月の家の前でぼんやりと立っていた望美のところに、橘がやってきた。 橘に尋ねられ、望美は、睦月が嶋と話してから家に戻り、携帯にかけても全然出てくれない、と答える。 そのとき睦月は、望美と橘が見守る自分の部屋でカーテンを閉ざして、ほんとうにカテゴリーAに勝てるのか、どうしたらいいだ、と自問自答していた。 橘は望美に、睦月のことは助けるよ、と告げる。 あいつは自分のことがコントロールできなくなっているんだ、俺にもそういう時期があった、だから、必ず助ける、と。 睦月がどんなことに巻き込まれているのか知りたい、という望美を、橘は、君は知らないほうがいい、君はあいつの、唯一心を許せる場所であってほしいんだ、とおしとどめる。 嶋からカナリヤのナチュラルを育ててほしいと預かったと、始が剣崎らを訪ねてきた。 お前達人間がのんきに食事の用意をしているときに、俺達は生き残るために戦っている、という始の言葉に、嶋がまた睦月と相対しようとしているのでは、と。剣崎と栞はアンデッドサーチャーのところへと走っていく。 ここは任せてくれないか、という橘の言葉に、望美はうなずいて、睦月の家の前を去る。 その直後、橘は、家を出てきた睦月をみつけ、追いすがってどこに行くのか問い詰める。 “今度こそカテゴリーKを”と、カテゴリーAの意志で告げる睦月を、橘は止めようとするが、そのときペッカーが人を襲っている光景が目に飛び込んでくる。 > 放っておくわけにいかず、橘は、ギャレンに変身してペッカーに立ち向かう。 アンデッドサーチャーで栞と剣崎は、ギャレンがアンデッドと戦っていることを察知する。 剣崎は顔色を変え、無茶しないでください、すぐ行きます、とギャレンに通信するが、ギャレンは、俺は大丈夫だ、それより睦月が嶋さんのところに向かった、睦月を、嶋さんを探せ、二人を止めてくれ、と、必死に叫び返してくるばかりだった。 嶋と睦月は再び相対する。 “ようやく決着が着けられる”とカテゴリーAの意志で語る睦月に、嶋は“睦月、好きだよ…”と、望美の心の声を聞かせる。 うるさい、とカテゴリーAに操られた睦月はレンゲルに変身、嶋もタランチュラアンデッドの姿になって応戦する。 ペッカーアンデッドと戦うギャレンだったが、睦月に追わされた傷が癒えておらず、めまいに襲われて銃撃もままならない。 銃弾を交わしたペッカーの攻撃に倒されながらも、ギャレンは起き上がり再び立ち向かっていく。 タランチュラとレンゲルた戦う場にブレイドがかけつけ、レンゲルを止めようとするが、カテゴリーAに乗っ取られたレンゲルはブレイドを一撃ではね飛ばし、なおもタランチュラに襲い掛かっていく。 ペッカーの攻撃にさらされ、倒れる寸前の様子でふらつくギャレンだったが、こんなところでもたもたしているひまはない、と、精神力で態勢を立て直し反撃。 ギャレンの首を絞めようとしていたペッカーに至近距離からギャレンラウザーの銃弾を連射すると、ラウズしたカードの効果を待つ間にも銃撃を続け、バーニングディバイドでペッカーを倒し、封印する。 白井家では、ナチュラルが鳥籠から逃げていた。 虎太郎はナチュラルを追い、栞は不吉な予感に、嶋の身を案じる。 ギャレンはレッドランバスを走らせながら“だめだ嶋さん。早まった真似をしちゃ”と念じていた。 タランチュラはレンゲルの猛攻を受けながらも、望美の声を聞かせる。 “睦月、好きだよ、大好きだよ…” レンゲルの面に一瞬睦月の面影が浮かび上がったその瞬間、タランチュラは甘んじてレンゲルのブリザードクラッシュを受け止める。 「私を封印しろ。チャンスを逃すな。世の中を平和にしたいんだろう。正義のために戦いたいんだろう」 嶋の叫びを受けて、レンゲルはタランチュラを封印する。 そこにギャレンがたどり着く。 まさか、とレンゲルのもとに駆け寄ったギャレンは、そのカードを渡すよう命じるが、レンゲルはギャレンの手をおしとどめ、無言のまま、よろよろとした足取りで歩み去っていく。 そんなレンゲルを、ブレイドとギャレンは見送るしかできなかった。
![]() その“優等生”っぽい真面目で若々しい口調が、“師匠”モードが続いてきた睦月編では特に、とても新鮮。 ![]() 優しく温かいその口調、そんな生真面目な橘さんのことも可愛く思っているんだろうなあという、大人の風合い。 「すみません」と受け取る橘さんの、折り目正しい感じも気持ちよく。 ![]() “ガールフレンド”という、ちょっと色恋サイドの話をする口調にしては生真面目でさらっとした感じと、“一人”という複数形あり得べしなカウントのしかたが、そういうことにはイマイチうとそうな橘さんらしく。 ![]() 上目遣いというわけではなくても、なんとも可愛く(リンゴ最高!)。 ![]() 嶋さんが「君は無理をするな」と念を押すのも納得の、今にも飛び出しそうな様子。 嶋さんの言うことを聞かないことは、病室を出る嶋さんに「嶋さん!」と声をかけるとき、布団の中の脚が思いっきり動いていることからも明々白々。 (次のシーンでは、スリッパのままアンデッドが暴れているところに走って登場!) ![]() ごくごく自然に“望美ちゃん!”と呼んで肩を支えたりできるあたりが、人徳。 ![]() 先生に質問する生徒っぽく、平和な感じ。 膝に手を置いて座る姿勢も、味。 ![]() 「陽射しが強いから…あてられたのかもしれない。」と、不自然なほどくっきりとした口調でかみしめるように言うあたり、嘘のつけない橘さん(笑)。 ![]() 睦月の優しさをいとおしく思う、お母さんのような笑みのなかに、直接会いに来られない睦月の苦しみを思って悲しむような表情が淡く混ざった、複雑で、きれいな表情。 ![]() たたんだりせずに無造作に入れていく手つきが男の子っぽく。 看護婦さんの登場に振り返る表情も、その延長のような。 ![]() 入院中も橘さん、良い待遇だったのではと想像させる必死さ(笑)。 ![]() 包帯を巻いて、ボストンバッグを肩にかけたその格好だとなぜか、病室のシーンでの“先生”っぽさは感じられなくなり、ものすごく昔の青春ものの主人公のような、そんな雰囲気に。 望美ちゃんもやや“なつかしい”雰囲気の女の子ということもあって、古き良き時代の同級生感さえ漂う画面。 ![]() 小夜子さんのことを思っている表情になっている橘さん。 【第8話】の小夜子さんとのデートシーンでの「なんだか、普通の生き方がしたくなった」のときの表情にちょっと似ているような、微かに笑みを浮かべた、やや仰ぎ見る表情。 ![]() 不思議な“同級生感”が極まった瞬間。 声も、やや高く涼やかな少年モード。 望美ちゃんも“わかりました”と言葉にするのでなく、声なく“うん”とうなずいて去るので、“同級生感”は最後まで崩れず。 ![]() 短い逡巡と、きっぱりした“変身!”が、潔く。 ![]() 俺は大丈夫だ、睦月を止めてくれ、と必死に訴えかけられたときのつらそうな表情での「橘さん…」。 嶋さんのことは8割方(…もっと?)どこかに雲散霧消しかけている剣崎君をカバーするように、ナチュラルに「嶋さん…」と言ってみせる虎太郎君とのコンビネーションもナイス(笑)。 ![]() それが「こんなところで、モタモタしている暇はない!」という思いひとつで、ゼロ距離射撃→3枚スラッシュ→待機中連射→バーニングディバイドという、全くスキのない猛攻に転じるところが、“意志の人”橘さんたるゆえん! 前回、同じように“こんなところで…”だったブレイドが、ジャックフォームになることで解決していたのときれいに対になっているところもポイント。 ![]() 「睦月!」という声は、何が起こったのかを知った今でもやはりどこか温かく。
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Last update :
22nd August 2004
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