仮面ライダー
剣 ブレイド

Masked Rider Blade
EPISODE 26
俺を動かす力
  


Staff & OA
脚本 ◆ 今井詔二  監督 ◆ 長石多可男
プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日)  日笠 淳  武部直美  宇都宮孝明(東映)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日 ◆ 2004年7月25日

※仮サブタイトル「ジャックフォーム(前編)」

Cast
剣崎一真:椿 隆之  相川 始:森本亮治
広瀬 栞:江川有未  白井虎太郎:竹財輝之助
上城睦月:北条隆博  橘 朔也:天野浩成

栗原天音:梶原ひかり  大地:成田 浬

仮面ライダーブレイド:高岩成二  仮面ライダーカリス:伊藤 慎
仮面ライダーギャレン:押川善文  仮面ライダーレンゲル:岡元次郎
渡辺 淳  矢部敬三(ジャパンアクションエンタープライズ)

レンゲルの声:梁田清之
ナレーション:小杉十郎太

嶋 昇:相澤一成  栗原遙香:山口香緒里


Story
 ウルフアンデッドを封印したブレイドとギャレンの前に、エレファントアンデッドが現れる。
 ブレイドとギャレンは、エレファントを封印すべく立ち向かうが、エレファントの強大な力に為す術もなく、ブレイドはマスクを破壊されてしまう。
 「このままではまずい」
 ギャレンは、無謀にもそのまま戦い続けようとするブレイドを制止すると、ブレイドと共にいったん戦いから逃れる。

 その頃、街の雑踏の中を、カナリアのカゴを下げた異様な風体の男が歩いていた。

 虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)の家に戻った剣崎(Cast:椿隆之さん)と橘(Cast:天野浩成さん)は、栞(Cast:江川有未さん)達にエレファントの強さを語る。
 「今度戦えば、剣崎もきっと…」と苦しげにつぶやく橘に、虎太郎は戦っちゃだめだと剣崎に訴えるが、逃げつづけるわけにもいかず、剣崎は頭を抱える。
 そこに、カナリアのカゴを下げた不思議な風体の男が現れた。
 栞、虎太郎、剣崎、そして橘のことを知っていたその男は、不審がる一同に、嶋は、チベットで烏丸所長と一緒に写っている写真を見せる。
 男は嶋昇(Cast:相澤一成さん)と名乗り、チベットで烏丸所長と一緒だったという。

 睦月(Cast:北条隆博さん)が再びカテゴリーAに支配され始めた。
 自室で「戦いたい。俺は強くなりたい」とつぶやく声には、カテゴリーAの声が重なっていた…

 嶋は、アンデッドとの戦いに必要なのは心だ、と言い出す。
 烏丸所長から預かってきた言葉は「たくましくあれ。そしてひるむことなかれ。絶望の後には必ず希望が来る」。
 それだけ? と問い返す剣崎達に、嶋は当分ここに世話になると宣言、烏丸所長から預かってきた言葉を剣崎達に復唱させようとする。
 そのとき、橘の携帯に、睦月からの電話がかかってくる。
 部屋を出て睦月と話す橘を、嶋はみつめていた。

 橘を呼び出した睦月は、不敵な表情で「負けたんですってね、アンデッドに。橘さんも剣崎さんも」と、馬鹿にしたように言う。
 なぜそのことを、という橘の問いに、ギャレンもブレイドもだらしない奴だという声が聞こえた、と答える睦月を、またカテゴリーAの力に支配されているのかと橘は心配する。しかし睦月はそれを否定、睦月は「戦いたいんです、人類を守るために…戦いたい」と返す。
 気持ちはわかるが、あのアンデッドは今の俺達が戦って勝てる相手じゃない、という橘。それで逃げるのか、俺はそういう戦いはできない、たとえこの身が滅びようと、戦わなければ…という睦月の表情に黒い影を見た橘は、やっぱり変だ、お前カテゴリーAの力に…と、睦月に近づく。しかし睦月は「俺は絶対そいつを倒します。俺が最強のライダーってことを、見せてやる」と言い捨てて、その場を走り去ってしまう。
 橘が睦月を追おうとすると、嶋が現れる。
 嶋は橘に、今あの子に何を言っても聞かない、無理やり引きはがそうとしたときの蜘蛛の力の反発であの子の心がそのもの壊れてしまうことが恐ろしい、と言う。

 街で人々の写真を録っていた始(Cast:森本亮治さん)の前に、大地(Cast:成田浬さん)が現れる。
 ここで決着を着けよう、という大地に始は、望むところだが、場所を変えるぞ、という。アンデッドのくせに人間の心配か、といいつつも、大地は始の提案に応じる。
 人のいない場所に来ると、大地はエレファントに、始はカリスに変身、壮絶な戦いが始まる。

 嶋は風に、赤い糸の束を巻きつけた指をかざし、その戦い気配を読んでいた。
 象のアンデッドにその場で相手を倒そうという意識はない、あくまでも能力の高さを測る闘いだ、慎重なアンデッド、だがひとたび怒らせたとき、その力は絶大だ、その慎重さが実は、奴の最大の武器なのだ、とつぶやく嶋に、剣崎は、あなたは一体…と驚く。

 エレファントの攻撃がカリスに命中。ひるんだカリスにエレファントが襲い掛かろうとした瞬間、カリスのベルトがまばゆい光を発した。
 思わず攻撃をやめ、エレファントは変身を解除。
 「そうか。貴様が“奴”だったのか」
 お前の能力がわかるまでは戦わない、しかしお前が奴だとすれば、戦うのは最後でいい、と言い残して去っていく。

 剣崎は嶋に、エレファントに勝てる方法を聞くが、嶋はあっさりと「ないな。勝てる方法は、ない」と答える。
 さらに、剣崎のように戦うことを使命や義務と考えている限り、人は強くなれないという。
 君を動かすものは別のところにあるはずだ。そんな嶋の言葉を剣崎は理解できない。

 大地はプールに浮かびながら、ライダー達を次々に倒すところをイメージする。
 「完璧だ。カリスが奴だとわかったからには、もはや敵はいない。全て読み切った」
 そしてライダーは、全てまとめて自分が倒すとつぶやく。

 ハカランダに嶋がやってきて、チベットの話で天音、遙香を楽しませる。
 そこに帰宅した始に、虎太郎の家に世話になっていると自己紹介する嶋。
 嶋と握手した始は、嶋の正体について察する。

 嶋のキャリーケースの中から小さな蜘蛛が何匹も現れた。
 剣崎は、嶋の正体はアンデッドえでゃと疑う。

 虎太郎の家に戻る途中の草原の中の道で、嶋の前に始が立ちはだかる。
 正体を現せという始に、嶋はとぼけようとするが、始はカリスに変身して挑みかかる。
 そこに剣崎と虎太郎が駆けつける。
 嶋は「しょうがないな。だが私は戦うつもりはない」と言いながら、タランチュランデッドに変身、一瞬にしてカリスの動きを糸で封じる。
 糸にからめとられ、地面に落ちてカリスの変身が解けると、タランチュラも嶋の姿に戻る。
 「言っただろう。私は戦いたくない」
 それならお前の目的は何だ、と始が問うたところに、剣崎と虎太郎も加わって嶋を問い詰める。
 そのとき天音が始を探しに現れ、始はその場はまかせたといって、天音のもとへと去る。

 その頃、ライダー達を呼び寄せようと、エレファントアンデッドが街で暴れていた。

 嶋は剣崎と虎太郎に、自分は確かにアンデッドだが、自分はこのおぞましい戦いが早く終わってほしいと願っている、と話すが、お前達アンデッドは全部人類の敵だ、と虎太郎は嶋の言葉を否定、俺達に近づいで何をたくらんでいる、と剣崎も詰問する。
 が、そのとき、嶋がエレファントアンデッドの出現を告げる。
 栞もアンデッドの出現をキャッチしていた。剣崎は現場に急行する。
 たとえ負ける可能性が高くても、ライダーである以上戦うんだ、という剣崎に、嶋は「使命感か。くだらない」と言い放つ。

 その頃、睦月もエレファントアンデッド目指してグリンクローバーを走らせていた。
 トンネルの中で、その睦月に、レッドランバスの橘が追いついてくる。
 あのアンデッドは闇雲に戦って勝てる相手じゃない、と、橘は睦月を止めようとするが、睦月は「俺は戦いたいんだ!」と叫び、橘を振り切ろうとするようにスピードを上げる。
 トンネルを出たところで、睦月はレンゲルに変身。後を追うように、橘もギャレンへと変身する。

 “レンゲルも向かった。ギャレンも一緒だ”
 風に聞くように、ライダー達の動きを察知していた嶋は「風が私を呼んでいる。行かねば」とつぶやくと、虎太郎の前から忽然と姿を消す。

 エレファントが暴れるスタジアムに、先に到着したのはレンゲルとギャレンだった。
 血気にあふれるてレンゲルはエレファントに向かって突っ込んでいくが、エレファントの圧倒的な力の前には敵ではなく、レンゲルをかばうようにしてエレファントに立ち向かったギャレンと共に打ちのめされ、変身が解けてしまう。

 生身の姿で、橘が睦月を背後にかばうようにしてエレファントと対峙しているところに、剣崎が到着。絶体絶命の橘達を見て、即座にブレイドへと変身する。
 しかし、ブレイドもエレファントに歯が立たない。
 やはりかなわないのか、と思ったブレイドの脳裏に、嶋の言葉がよみがえる。
 “君は戦いを自分に与えられた使命だとか義務だとか考えている。それでは人は強くはなれない”
 エレファントがブレイドにとどめの一撃を加えようとしたとき、ブレイドは逃げ遅れた少女をみつけ、少女をかばい、逃がしてやる。

 そのとき、ブレイドは嶋の言葉を理解し、自分の体を動かすのは、義務や使命ではなく、そこに居る人を守りたいという思いであり人を愛しているから自分は戦っているんだ、と、エレファントに宣言する。
 「そうだ、それだよ、ブレイド」
 ブレイドの言葉を聞いた嶋は、烏丸所長から預かってきたというラウズアブゾーバーをブレイドに投げる。
 ブレイドはアブゾーバーを左腕につけるとカードを取り出しジャックフォームに変身。
 新しい力を得たブレイドジャックフォームは、エレファントを圧倒、封印してしまう。



Check! −天野さん橘さんみどころ−
 ブレイドのマスクが破壊されるのが「橘さん!」と立ち上がってエレファントに立ち向かったときだったのが、ちょっとうれしく。
 ギャレンも、そのまま戦おうとするブレイドを止めたりと、二人の関係が見えるドラマ。

 「そんなに強いの、そのアンデッド」という栞ちゃんに、「ああ。どんな攻撃も効かなかった」と答える橘さんの深刻な表情。
 「ブレイドアーマーは自己修復するが、今度戦えば剣崎もきっと」と苦しげにつぶやくと、耐え切れなくなったように立ち上がる橘さん、剣崎君本人よりずっとつらそうな風情。

 つかつかと白井家にあがりこむなり「で、そっちが、ギャレンの橘朔也君か」な嶋さんに、いかにも不審そうに目を細める橘さん。
 橘さんをいきなり“橘朔也君”呼ばわりな、小学校の先生みたいな嶋さん、ナイス!

 嶋さんの取り出した写真を見て栞ちゃんが「所長?」とつぶやくや、不審げに細めていた目を大きく見開いた後、栞ちゃんのほうに寄っていく橘さん。
 無防備な驚きの表情は、あどけなく見えるほど(不審の表情からの変化があざやか!)。

 栞ちゃんの手から当然のように所長の写真を取り上げてじっと見る橘さん。
 いかにも先輩、その場の最年長者らしい動きとも言え、烏丸所長と橘さん、いったいどういう関係なんだろう(そんなに深い関係なのか)…とも見え。

 嶋さんと烏丸所長との写真を見て、剣崎君と顔を見合わせ、嶋さんを睨みつける剣崎君と橘さん。
 にらみの表情がそれぞれで(橘さんは、軽く睨んでるだけなのに、さすがの迫力!)、ちょっと楽しく

 アンデッドとの戦いに必要なのは心だ、と語りだす嶋さんに、剣崎君はかなり露骨に“何いってんだコイツ”な顔なのに、橘さんは結構真面目に嶋さんをじっと観る表情。
 橘さん、実は剣崎君よりピュアなのでは…と疑わせるような、きれいな表情。

 橘さんも、うさんくさい“所長からのメッセージ”を復唱させられるのか? と思いきや、絶妙なタイミングで睦月からの電話。
 ポケットから携帯を取り出し、電話に出る一連の動作が男の子っぽく。
 「俺だ。どうした」という低い声は、師匠モード。

 カテゴリーAの力に支配されている睦月を心配する橘さん。
 睦月の表情が憎々しいだけに、橘さんが、師匠モードの堅い表情でも、とてもけなげに見えるマジック。

 「無駄だ!」と声をかけられて、嶋さんを振り返る橘さん。
 その振り向きの速さも、途方に暮れたような目の表情も、微かに開かれた口許も、何もかも無防備で少年的。
 (その前が師匠モードだっただけに、印象があざやか!)

 嶋さんに「今あの子に何を言っても聞かない。カテゴリーA、あの蜘蛛の力は強力だ」といわれて「嶋さん」と嶋さんを見る橘さん。
 自分を導いてくれる人がわかっているような、素直で従順な雰囲気の、ちょっとよるべない表情に、嶋さんも当初の予定以上に橘さん&睦月を助けてやらなければ! と燃えたこと確実と思われる瞬間。

 無理矢理カテゴヂーAをひきはがそうとすると、あの子の心が壊れることが恐ろしい、という嶋さんへの橘さんの「心が壊れる?」。
 一気にトーンが高くなった、心配でたまらないという声、下手をすると睦月が壊れるより前に、橘さんが睦月を心配して壊れてしまうのでは…という勢い。

 トンネルの中でバイクを走らせながらの橘さんの「よせ、睦月」。
 橘さんの日焼けした腕(筋肉がとても均整の取れた見え方をしています!)、睦月がスピードを上げたときのはっとした表情(それまでが師匠モードの厳しい表情だっただけに、変化があざやか!)と、短いシーンにもポイントいろいろ。

 エレファントアンデッドに打ちのめされ、変身が解けた後も、苦しそうに身体を折りながらも、睦月を背後にかばう橘さん。
 もろい生身の身体を盾にして睦月をかばい続ける姿の、心を感じさせるうつくしさ。

 エレファントアンデッドと橘さんの間に飛び込んできたブレイドを見た、橘さんの驚きの表情。
 いくら変身していても、あの距離を飛んでくるのは奇跡的なことだったのか(“人を守ろうとする愛…そのとき奴の力は全開する”状態?)…と思わせる表情。

 ジャックフォームになったブレイドのシーンに『rebirth』。
 基本的にブレイドには、あのウェットな情緒あふれる『rebirth』は合わないのでは(『rebirth』初登場のときは、ブレイドの戦闘シーンではあったものの、イーグル高原の想いにぴったりだったのでマル)…と思っていたところ、歌詞内容がこの回のために書かれたのではと思われるほど、ぴったり。
 橘の想いを描くとともに、『剣』という作品のこの時期のBGMとして緻密に設計された『rebirth』の性能に驚嘆。

 ジャックフォームのブレイドが飛んだのを目撃したときの、橘さんの表情。
 ちょっと細めた目を一気に見開いた、子供のように素直な驚きの表情。
 『ICE BOX』CMのときは、鏡の前で、驚いた表情を一所懸命練習したという天野さんを思い出したり。

 エレファントを封印したブレイドに「剣崎」と声をかける橘さん。
 スタジアムの構造物の間に見える青い空、橘さんの表情を明るくする陽の光、橘さんの感嘆の表情、と、なんとも爽やかな絵。


EPISODE 25STORY PAGEEPISODE 27










Last update :
1st August 2004














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