インディゴの夜

第46話
冤罪の危機



Staff & OA
脚本 ◆ 高山直也  演出 ◆ 北川 学
その他のスタッフ ◆ 【ドラマ『インディゴの夜』 スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2010年3月10日(水)13:30〜14:00

※番組表サイト等に掲載された仮サブタイトル「事件のカギは寂れた薬局にあり?」

◆公式サイト◆
【東海テレビ:インディゴの夜】
【フジテレビ番組紹介:インディゴの夜】

Cast
高原 晶:森口瑤子  塩谷 馨:六角精児
ジョン太:和田正人  犬マン:天野浩成  アレックス:深水元基
DJ本気:加治将樹  ポンサック:玉有洋一郎
小森貴子:長谷部 優  早乙女勘九郎:田村圭生
憂夜:加藤和樹
モイチ:高木万平  モサク:高木心平  樹:真山明大  吉田吉男:田中幸太朗
森井明日香:前原エリ  森井依子:藤吉久美子  タクミ:藤井貴規
藤尾:浜近高徳  カスミ:嘉陽愛子  チエコ:田中涼子
地上げ屋・宮本:七枝 実  地上げ屋・佐々木:光 宣  明日香の父:岡崎 宏
柴田克一:我修院達也

Story
警察の厳しい取り調べに、ポンサック(玉有洋一郎)は殺人を認めてしまったという記事が新聞に。
記事を見た“インディゴ”の面々は絶句。
アレックス(深水元基)はいてもたってもいられず警察署に駆けつける。

警察署では柴田(我修院達也)が、罪を認めないと子供達にも会えないぞ、などと言って、ポンサックにやってもいない殺人を自供する供述書にサインをさせようとしていた。
そこに、アレックスが警官の阻止を突破して乱入し、やってもいないことを認めるな、俺達がお前の無実を証明する、だからお前も俺達を信じろ、心を折るな、お前には俺達がついてるから! と叫ぶ。
顔をくしゃくしゃにしながら、何度もうなずくポンサック。

インディゴに戻ったアレックスは、晶(森口瑤子)に、なんてバカなことしたの、憂夜(加藤和樹)が間に入ってくれなかったらあんたまで逮捕されるところだったんだよ、と叱られる。
憂夜も、お前の気持ちはわかるが、お前のしたことは一歩間違えればポンサックの立場をさらに悪いものにするかもしれなかった、と、アレックスを諭し、ポンサックを救い出す唯一の方法は、事件の真相を解明し、真犯人を探すことだ、と言う。
そこでジョン太(和田正人)が、モリイドラッグの偵察結果を晶に尋ねるが、ごく普通の薬屋で、おばさんも人の良さそうな人だったし、金持ちということもあり得ない、藤尾の事件とは無関係なのでは…と晶。
しかし犬マン(天野浩成)は、藤尾が意味もなく東京モンパルナス計画の記事を持ち歩いていたとは思えない、と言い、憂夜も、あのあたりのことを調べ直そうと提案する。

いったんは嘘の自供をしかけたポンサックだったが、アレックスの言葉を聞き、自分が抱き上げたときには死んでいた、自分はやっていない、と、再び否認に転じる。

晶に言われて中止になった再開発について調べていた塩谷(六角精児)は、あの辺りの地価が不思議な動きで上がってきている、この事件は単純ではないかもしれない、と話す。
そのとき、晶に貴子(長谷部優)から世紀の一大事、と電話がかかってきて、晶は慌しくオーナーズルームを後にする。
晶が去った後、塩谷は、モリイドラッグで晶が適当に買った妊娠検査薬を見つけて驚く。

晶をカフェに呼び出した貴子がいう“世紀の一大事”は、ポンサックの逮捕に関する記事だった。
ポンサックは無実だし、間違っても誰かを傷つけたりする人間じゃない、と断言する晶に、変わったね、前はその人達のことそんな風に言わなかった…と貴子。

インディゴに戻った晶は、藤尾がモリイドラッグを尋ねていたという目撃証言があったことを聞く。
藤尾と東京モンパルナス計画はどうつながるんだろう、ということになり、殺人事件を解明するにはモリイドラッグが鍵を握っているな、と犬マン。
するとアレックスが、自分が直接明日香(前原エリ)に会って聞いてくる、と言い出す。
晶は、もし藤尾と何か関係しているなら簡単に話すはずがないし、東京モンパルナス計画と藤尾が関係しているなら、母親との接点を探ったほうがいい、と反対するが、吉田吉男(田中幸太朗)も、やはり突破口は明日香、お客さんで来てくれたから面識があるし、彼女もインディゴのホスト達に悪い印象を持っていないはず、と断言する。

明日香がカフェにやってきたところに接近しようとする、インディゴのホスト達。
吉田吉男は柄にもなく「ナンパしますか」と気取って言うが、明日香が先日一緒に来店した酒癖の悪い友達2人と一緒だと気づくと、カスミ(嘉陽愛子)にからまれた記憶がよみがえり、恐怖におののく吉田吉男。
3人揃ってるならこの前の挽回をさせてくれ、とDJ本気。
吉田吉男は、自分に行かせてほしい、成長した吉田吉男を見てください、などと言うが、樹も、吉田吉男が行ってもこの前の二の舞だ、と反対、モイチとモサクも、俺達の腕前見とけって、と、自分達が行くという。
結局、ここは先輩に任せなさい、ということで、ジョン太と犬マンが3人に声をかけるが、3人はビラを受け取ったことも、インディゴに来たことも覚えていないという。
後ろからやってきて交代したDJ本気と吉田吉男も、気持ち悪、誰!? と、最悪の反応。
モイチ、モサク、樹もアピールを試みるが、明日香達は逃げるように席を立ってしまう。
そのとき、入り口近くに立っていたアレックスに、アレックスさん? と明日香が声をかける。
一緒にいたカスミもチエコも、アレックスの怪力パフォーマンスを覚えていて、変な人達にからまれてるんです、助けてください、と助けまで求める。
あのときアレックスのことをあんなに馬鹿にしていたのに、なんでアレックスのことだけ覚えてるんだ…と、唖然とするホスト達。

アレックスに家まで送ってもらった明日香は、大学は薬学部で、古い店だけれど父親が建てて母親がずっと守ってきた店をなくしたくないので継ぐ、などを話し、家に着くと、お茶でもどうぞ、と、アレックスを家に上げる。
家の中では、最後の家族写真に目を止めたアレックスに、父親はその後すぐ病気で亡くなり、母親は一人でこの店を切り盛りして明日香を育ててくれたと明日香は話し、一日も早く薬剤師の免許を取って、母親を楽にさせたいと言う。
そこに依子(藤吉久美子)が帰ってきて、変な人達にからまれているところを助けてもらった、と明日香から聞くと、娘がお世話になりまして、と礼を言う。
自分がお茶を入れてくる、と、病院から帰ってきたという依子がキッチンに行くと、どこか具合が、アレックスは聞く。依子はリウマチを患っているとのことだった。
そのとき、キッチンの水が止まらなくなり、アレックスがパッキン交換の修理をする。
やっぱり男手があると違うわねえ、と喜ぶ依子。
他に修理するところは、というアレックスに、明日香は遠慮するが、お言葉に甘えちゃおうかしら、と依子。

アレックスが薬局の壁に釘を打っていると、晶がやってきて、調子はどうだね、と尋ねる。
そこに依子がやってきて、お知り合い? と聞かれると、アレックスは「My mother」と答えて晶のパンチをくらい、「母のような姉です」と言いなおす。
晶も交えて、明日香、依子、アレックスは、おでんの鍋を囲む。
ダイエットをしようとしていた晶だったが、しっかり食べないと元気な赤ちゃん産めないわよ、などと言われ、仕方なく箸を取る。
晶は依子に、再開発のときなぜ土地を売らなかったのか尋ねる。
母と娘、2人が食べていければいいし、この店は夫のたった一つの思い出の場所で、夫との思い出が壊されるような気がして、どうしても売る気になれなかった…と涙ぐむ依子。
お客さんが来た、と依子が席を立った後、晶は、部屋にはストーブがいくつも炊かれ、暑い状態になっていることを指摘する。
冷え性というわけではない、という明日香は、庭が見えるこの部屋にいると、なんだかすごく寒いような気がして…と明日香。

そのとき店に来ていたのは、地上げ屋の二人組だったが、オバサンと言われてスイッチが入った晶と、アレックスとの二人で叩き出す。

インディゴでは、再開発は中止になったのに、なぜいまさら地上げ屋が? という疑問が。
晶は、調べなければいけないのは地上げ屋の方で、明日香達は藤尾殺しに関係ないのでは、という。 アレックスも、あんないい人たちが事件に関係しているとは思えない、と、明日香達の肩を持つ。
憂夜は、モリイドラッグのことがどうしても気になる、なぜ依子は再開発計画のときに店を売らなかったのか、店を売ればリュウマチの身体に鞭打って明日香の学費を稼ぐこともないし、いくら思い出の家とはいえ、娘のことを考えればそれが一番だったはず、やはり殺された藤尾の狙いはモリイドラッグだったのでは…という。
晶は、あそこには藤尾が言っていたような大金は絶対ない、というが…

モリイドラッグの前の道で、物陰から明日香をみつめ、スケッチするタクミ(藤井貴規)。
その鉛筆の芯が折れる。

私には、あの家には何か秘密があるような気がしてならないのです、と憂夜。

最後の家族写真を手に取ってみつめる依子───


Check! −天野さん犬マンみどころ−

★ モリイドラッグと藤尾の事件は無関係では、という晶に「しかし、あの雑誌の切り抜きは?」という犬マン。
 “しかし”の語尾をちょっとのばしたりと、ちょっとクセのある口調。
 ちょっと変わり者で、事件を人と違った観点から見る刑事役とかハマりそう!
 「意味もなく、藤尾が持っていたとは思えませんけど」は、ぐっと若めの、素直な口調。

★ 大きな紙に描かれた“モリイドラッグ”“藤尾”“モンパルナス計画”のトライアングルをとんとん、と指で指しながらの犬マン。
 「この事件を解明する鍵は、モリイドラッグにかかっている」
 企業モノにもハマりそうなしぐさ表情。
 その図を、犬マン、DJ本気、ジョン太の3人だけが座って囲んでいるのも、BIG3いう感じでツボ。

★ 樹の腕を、押しやるように背後から叩いて「ここは先輩に任せなさい」と前に出る犬マン。
 妙な響きを持たせてる“ここは先輩にまかせなさい”、お笑い的!
 カッコイイのに、イロモノ!

★ 「俺達が奴らを、いや、彼奴等をとりこにして進ぜよう」などと言うジョン太と、二人並んで闊歩する犬マン。
 歩いてるだけでおかしく!
 そのうさんくさい笑みも最高!
 ジョン太のセリフに「今時とりこって…」と一人突っ込みを入れてる樹もコミで楽しいシーン。

★ 「行くぞ犬マン」というジョン太と、こぶしを打ち合わせる犬マン。
 “任せた”“任された”にせよ、拳を打ち合わせるしぐさは、この二人に元祖感!
 二人が衝突した【第40話】を経た今、さらにかけがえのなさが感じられ。

★ 明日香達に“覚えてない”と言われたジョン太と犬マン。 ジョン太がDJ本気と“任せた”“任された”している間、今回妙に自信たっぷりの吉田吉男が、気取った手の動きで犬マンを立たせるのがおかしく!
 ちょっと不承不承、でもさっと立ち上がる犬マンも、敗者ながらかっこよく。

★ 敗れ去って、少し離れた席に着くジョン太と犬マン。
 そのとき、隣のテーブルから、モサクが手を伸ばして犬マンの背中を、ぽんぽん!
 トークのときいつも、天野さんをかまってくださる高木心平さんの姿も重なって、心温まるシーン!

★ アレックスだけ明日香達に覚えられていた、と、ホスト達が呆然とするシーン。
 「なんであいつだけ」と、犬マン。
 顔はちょっとこわめの大人顔なのに、“なんであいつだけ”はなさけなめのやさしげな声で、ギャップもきゅんどころ。

★ カスミに追いすがって、ほんとは覚えてるんでしょ、としつこく言い募る吉田吉男とDJ本気。
 …に、なぜか犬マンもついてきて、にこやかな笑顔をカスミに向け!
「警察呼びますよ!」と言われて、ショックを受けて崩れる姿、ヘン顔というわけでもないのに面白すぎ!

★ 「地上げ屋か」と、インディゴシーンの冒頭を飾るセリフの犬マン。
 囁くように息混じりで発音される“地上げ屋”。



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