仮面ライダー
剣 ブレイド

Masked Rider Blade
EPISODE 10
操られた戦士
  


Staff & OA
脚本 ◆ 今井詔二  監督 ◆ 石田秀範
プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日)  日笠 淳  武部直美  宇都宮孝明(東映)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日 ◆ 2004年3月28日

※仮サブタイトル「偽りの克服(後編)」

Cast
剣崎一真:椿 隆之  相川 始:森本亮治
広瀬 栞:江川有未  白井虎太郎:竹財輝之助
橘 朔也:天野浩成

一ノ瀬 仁:藤間宇宙  深沢小夜子:粟田麗

仮面ライダーブレイド:高岩成二  仮面ライダーギャレン:押川善文
永 徳  渡辺 淳(ジャパンアクションエンタープライズ)

栗原天音:梶原ひかり  塚田:小野 了

ゼブラアンデッドの声:大村 亨
ナレーション:小杉十郎太

伊坂:本宮泰風  栗原遙香:山口香緒里


Story
 ピーコックアンデッドと戦った橘(Cast:天野浩成さん)は、伊坂(Cast:本宮泰風さん)の手によって緑色の溶液の中で意識を失い、治療を受けていた。
 剣崎(Cast:椿隆之さん)達は、消息不明となった橘の身を案じる。虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)の「橘さん、最後の戦いに挑んだのかもしれない」という言葉にも、剣崎は不安を煽られる。

 橘は、伊坂と戦っていたはずの場所とは別の場所で意識を取り戻す。
 眩暈に襲われる橘の頭の中に、どこにいるかわからない伊坂(Cast:本宮泰風さん)の声が響く。
 俺に何をした、と叫ぶ橘に、伊坂は「私は君に治療を施した。君は恐怖心を克服し、もとのギャレンに戻った」という。
 自分の力を試してみろ、という伊坂の言葉のままに、橘は変身してゼブラアンデッドと戦いはじめる。

 栞(Cast:江川有未さん)達のサーチャーも、ゼブラアンデッドと戦うギャレンに反応した。
 橘を案じて居た剣崎は、それを聞くなり現場へ向かおうと飛び出す。

 アンデッドと戦うギャレンは、自らの力の復活を実感していた。
 そのギャレンの様子を、伊坂は見守っていた。
 なぜ自分を治したのか、お前の狙いは、という橘の問いかけに伊坂は、今にわかる、今は戦えるようになった自分を楽しむがいい、とだけ答えて去る。

 橘は分身したゼブラアンデッドの一体を倒すが、そちらは本体ではなかったため、取り逃がしてしまう。
 駆けつけた剣崎に橘はそのことを告げると、白井家に赴いて戦闘のデータを栞に分析させる。
 かつての冷静さを取り戻したような橘だったが、昨日ピーコックアンデッドと戦っていた後どこにいたのかという虎太郎達の質問には答えない。
 栞の分析で分身した際の本体の見分け方を掴むと、橘は、今度は逃がさない、自分は独自の方法でアンデッドを探す、といってすぐさま白井家を去ろうとする。
 そんな橘に剣崎は、一人で戦うのは心細かった、橘がいてくれれば鬼に金棒だと、感激した面持ちで橘の手を握るが、橘はなぜか逃げるように去ってしまう。
 恐怖心をあっさり克服したことを不思議に思う虎太郎は、栞とともに、そんな橘の不自然な態度にも疑問を持つ。

 別れたままの遥香(Cast:山口香緒里さん)と天音(Cast:梶原ひかりさん)母娘が気になる始(Cast:森本亮治さん)は、始を“兄貴”と慕うストリートミュージシャンの仁(Cast:藤間宇宙さん)をハカランダに行かせ、様子を見させていた。
 元気だったと報告する仁から2人との関係を聞かれた始は、遥香の夫が自らの戦いに巻き込まれて死んだことを告白する。
 その彼から2人の写真を託されていたが、彼がなぜ死ぬ間際に家族のことを思うのか、始には理解ができなかった。
 仁は、そんな始を「変わっている」と不思議がる。

 再び現れたゼブラアンデッドに、ギャレンは猛然と立ち向かっていた。
 ブレイドも合流し加勢しようとするが、自分の身体が治ったか確かめたいんだ、頼む、と訴えるギャレンの言葉に、手を出すことができなかった。
 結局、ギャレンは UPPER+FIRE の鮮やかな攻撃でアンデッドを撃破。ゼブラはダイヤの9のカードに封印される。
 かつての橘を思い起こさせる見事な攻撃に剣崎は感激。
 やりましたね橘さん、と駆け寄る剣崎に、橘は笑顔で「ああ」と答えるが、どうやって恐怖心を克服したのかという問いには、不安げな表情を浮かべた後、「自然に治った」と答えるだけだった。
 さすがの剣崎も、そんな橘の姿に不審の念を抱く。

 橘は恐怖心を克服したことを小夜子に報告し、まだ戦える、前より強くなった気がする、と笑顔で告げる。
 そんな橘の突然すぎる変化に、小夜子は戸惑う。
 お祝いだ、どこか食べに行こう、と誘う橘。これで君に心配をかけないですむ、喜んでくれよ、と言う橘に、小夜子は笑顔を作ってみせ、誘いに応じる。
 診察室を出るとき、小夜子は、橘の髪についている植物に気づく。
 植物を手にした小夜子に、橘は表情を変えて「なんでもないよ」と言う。

 白井農場で牛乳ビンを片付ける剣崎と栞の前に、伊坂が現れた。
 君、もっと強くなりたいと思わないか、と伊坂は剣崎を誘い、自分の治療が正しいことは橘、ギャレンで実証済だと告げる。
 橘さんに何をた! と激昂する剣崎に、君は痛い目に合わせないと人の話を聞かないようだ、と、伊坂はピーコックアンデッドに変身する。
 剣崎はブレイドに変身、ピーコックアンデッドと戦い始める。

 小夜子とバイクに乗って走っていた橘に、伊坂の声が呼びかける。
  “橘。ギャレン。私のところへ来い。
  早く来い。貴様の身体はもう、あの溶液なしでは耐えられなくなっているはずだ。
  …さあ、私の仕事を手伝うんだ。”  伊坂の声に抗うことはできない橘は、突然バイクを止め、人が変わったような態度で小夜子をその場に下ろして去る。

 診療所に戻った小夜子は、白衣のポケットから、橘の髪から取り除いた植物を取り出す。
 「これ…」



Check! −天野さん橘さんみどころ−
 前回に続いて観られた、緑色の溶液槽の中に漂う橘さん。
 今回はさらに、真上から(身体でいうと、側面から)の映像もあったりと、さらにみせてくれてます!

 OP & CM明け、いきなり地面に倒れ伏している橘さんの顔のアップ。
 …しかもそのポーズが、直前のマクドナルドCMで眠っている子供のポーズと連続しているかのようにおんなじなので、もともと可愛い寝顔が、よりあどけなく可愛くみえてしまうという効果つき!
 引いたカメラの映像に次々に切り替わっていって、橘さんの倒れている場所の状況が映し出された後、もう一度、白い閃光に浮かび上がったような、目を閉じた橘さんの顔が縦になるよう90度回転した映像で映し出されるのですが、その白い映像も綺麗なら、通常の光に戻ったときの橘さんの閉ざされた瞼の、二重くっきりなかたちもとんでもなく綺麗。

 『起きろ、橘』というどこからか聞こえてくる伊坂に目覚める橘さん。
 ゆっくりと、ぼんやりと開かれていく眠そうな目がまた、なんとも無防備。
 襲ってくる頭痛や眩暈に顔をしかめながらも、まだ眠そうな表情、いつもながら好ましい寝起きの表情。

 ゼブラアンデッドと戦おうとする橘さん。  “戦えるのか、俺の身体は本当に!”という声が、艶があっていいです!(それまで姿の見えない伊坂さんに向かっての怒鳴り声が、ややお子様モードだっただけに【笑】)
 そして変身シーンは、またかっこよく!
 小気味よい速さと勢いでカードをバックルに挿入する手の動き、タメのある動きからぱっと手を握っての「変身!」、第3話の雪山変身よりすばやい腕の回転(変身ポーズが別モノに感じられるような! でも雪山変身のあのはかなげな風情も好き)、と、剣崎よりも手馴れたぱしっとした動きが、先輩ライダーとしての設定にぴったり。

 ギャレンとゼブラアンデッドの戦いを高いところから見守る伊坂さん。
 目を覚ました橘さんに『しっかりしろ、橘』と声をかけるところから、「どうだ橘、これでわかっただろう。君は治った」(“君は治った”が、絶対ウソだとわかっていても、なんだか優しそうで好感度大【笑】)、橘さんをすっかり“オレのもの”扱いの「いずれまた連絡する。今は戦えるようになった自分を楽しむんだな」と、いちいち素敵状態。
 いっしょにいる塚田さんが、ギャレンの融合係数の上昇にちょっと興奮ぎみなのも、なんだかうれしかったり(笑)。

 駆け寄ってきた剣崎君に「剣崎、逃げてくアンデッドを見なかったか。分身したから一体倒したが、そっちは本体じゃなかった」と、落ち着いた口調で問い告げる橘さん。
 本来ボードでライダーとして活躍していた頃の橘さんはこんな感じだったのか、と、新鮮な冷静さ。

 栞にデータを分析させているとき、虎太郎に「昨日もアンデッドと戦ってたでしょ? 橘さん」と言われたときの不自然な「ああ」、その後どうしたのかと剣崎にも問われて、彼等に背を向けて窓の外を見ての「ああ」。
 挿入される、緑の培養液の中での記憶とあいまって、自分の力ではないものによって復活した橘さんのうしろめたさが、ダイレクトに伝わるシーン。

 「どうだ広瀬、それで何かわかったか」「それで、本体を見分ける方法は」という、栞にかける声が微妙に偉そう(笑)。
 第4話で栞を烏丸所長のところに連れて行った強引さは心地よかったので、これもちょっと気持ちよかったり。
 ボードの先輩研究者だから…のわりには、栞のほうが橘さんにタメ口。かと思うと最後の「これが目印にならないかしら」が、剣崎や虎太郎に対する口調とはちょっと違ってフェミニンだったり。
 この微妙感を突き詰めるため、もっと栞と橘さんのシーンを観たくなり(笑)。

 「わかった。今度は逃がさない。じゃあ」の低い声。
 第1話の剣崎と初対面の挨拶のときの大人っぽさを思わせるかっこよさ、大人っぽさ!

 「ありがとうございます!」と突然頭を下げる剣崎君を、視線だけ下ろして(閉じぎみになったまぶたがまたきれい!)見る微妙な表情。
 「俺…一人で戦うの、少し心細かった」と言われたときも。
 橘さんの心情の微妙さ、ちらりとしたこういうところからも。

 「一緒にアンデッドを倒しましょう!」と剣崎君がうれしそぉーうに橘さんの手を握ったのに「ああ、まあな。じゃあ」とあいまいな答えをして、そそくさと立ち去る橘さん。
 “アンデッドを倒す”というシビアな話に「ああ、まあな」という答えの微妙さが味(笑)。

 「あんなに恐怖心に怯えてた人が、そんなに急に変わるかな」という虎太郎への、栞ちゃんのセリフ。
 「でも、橘さんは、もともとすごい鍛錬を積んできた人だし」(“すごい”のところは“すぅごい”になるぐらい力は入ってます!)
 橘さんを疑ってたときは「橘朔也が」と呼び捨てだった(&日頃から甘いほめ言葉などは言いそうにないキャラクターの)栞ちゃんが橘さんをほめるような発言をするなんて、かなり橘さんに好意をもってくれているのかも!! と、激しくうれしかったです!!(笑)。口調もいつになくフェミニンで◎!
 続けて「何かきっかけをつかめばきっと…」という栞ちゃんへの虎太郎の「じゃあ何だと思う? そのきっかけって」が微妙に挑戦的なのも、前の回に栞ちゃんに「いてくれるよね」と接近模様だった虎太郎だけに、ヤキモチか? とも思えて、いいカンジです。橘さんのいないところでも、大いにもつれてください(笑)

 「頼む!確かめたいんだ!俺の身体が本当に治ったのかを!」の声は、それこそ必死さが出ていて。
 その直後ギャレンがゼブラアンデッドに殴られてよろめいたのをモニターで見ていた栞ちゃんと虎太郎の心配そうなリアクションもうれしく。

 ゼブラアンデッドを倒した橘さんに「やりましたね、橘さん!」と寄っていく剣崎君に、笑顔で「ああ」。
 「ああ」の直前、そんなにカワイイ顔でにんまりしちゃっていいんですか橘さん!(笑)。
 きゅいん、と結んだ口のカタチが、ぬいぐるみか何かみたいにカワイイんですが…
 その笑顔とふつりあいなぐらい、そこから出た「ああ。」という声が、感慨深げなところがまた、橘さん、苦しんでたんだなと思わせるところ。

 その満面の笑顔もつかの間、剣崎君に「どうやって恐怖心を?」と問われると、急に表情を曇らせる橘さん。
 その不安げに目を伏せて視線を揺らして、そして反らす表情が、笑顔以上に…。

 小夜子さんのところに治ったと報告しに行った橘さんの笑顔の爽やかさ!
 前髪を分ける髪型は、伊坂に操られているVersionの印だとはわかっていても、その爽やかさは感動的。
 あまりにも爽やかで色男な笑顔、小夜子さんのあからさまに不審げなリアクションとあいまって最初はちょっとうさんくさく見えなくもないものの、静かな断言口調での「また戦える。」の目の輝きと言葉の意味のけなげさに、本物の爽やかさのようにじわじわと思えてくる、虚実入り混じる結構複雑なシーン。

 いぶかしむ小夜子さんに笑顔で「これでもう、君に心配をかけなくてすむ。」、少し声のトーンを落としての「…どうしたんだよ。喜んでくれないのか。」、声のトーンを上げ、それからそっとささやくような声になっての「ずっと心配しててくれただろ。喜んでくれよ。」というシークエンスの揺さぶりはお見事…
 …なのですが、結局小夜子さんがうなずいたのは、「な」と言ったあと、笑顔を抑えるようなうれしそうな顔で黙って小夜子さんを見ている橘さんの無邪気そうな期待の表情によるものでは…と思われるあたりが、天野さん橘さん(笑)。目から、人に何もかもを許させる効果のある光線が出ているかのようです(笑)。

 「なんかついてる」と小夜子さんが不気味な植物を橘さんの髪から取り去ったとき、振り返る橘さんの鼻筋と口許の横顔アップが、思いがけずきれい。
 目がきれいなんだとばかり思っていましたが、口許もかなりポイント。
 その印象が残ったまま、急に笑みが消えての「なんでもないよ」、橘さんのうしろめたさを感じさせるシーンながら、“キレイ”の印象。

 小夜子さんを乗せてバイクで走る橘さん。
 伊坂さんに呼びかけられる最初の頃は、瞳が少年のようにつぶらなのが、その後の変化を際立たせる効果大。
 伊坂の「貴様の身体はあの溶液なしでは耐えられなくなっているはずだ」という言葉のあたりから、その目がどんどん変わっていくところが、怖いほど。
 そこから飛んだ今回の橘さんのラストカット(一瞬)では完全に目が正気を失っていて、すごいです。

 予告で伊坂が投げてよこしたカードを受け取る橘さん、完全に“ブラック橘さん”。
 受け取ったカードを見るために視線を落とした表情がまた良く、ストーリー的には望まない方向でも、この表情が観られるならまあいいか、になってしまいそうな…

EPISODE 9STORY PAGEEPISODE 11










Last update :
4th April 2004














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