プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日) 日笠 淳 武部直美 宇都宮孝明(東映) その他のスタッフ ◆ Data Pageへ 放送日 ◆ 2004年5月9日 ※仮サブタイトル「レンゲルの影」(後編)
広瀬 栞:江川有未 白井虎太郎:竹財輝之助 上城睦月:北条隆博 橘 朔也:天野浩成 山中望美:宮澤亜理沙 栗原天音:梶原ひかり 深沢小夜子:粟田 麗 上城弥生:栗田よう子 仮面ライダーブレイド:高岩成二 仮面ライダーカリス:伊藤 慎 仮面ライダーレンゲル:岡元次郎 永 徳(ジャパンアクションエンタープライズ) 塚田:小野 了 洞内 秀 ドラゴンフライアンデッドの声:福山弘幸 ナレーション:小杉十郎太 栗原遙香:山口香緒里 烏丸 啓:山路和弘
しかし、愛した小夜子(Cast:粟田麗さん)は帰ってこない。 伊坂が封印されたことにより、マインドコントロールが解けた伊坂の軍団は散ってゆく。 伊坂に操られていた烏丸(Cast:山路和弘さん)も、正気を取り戻す。 橘は、足を波に洗われるがままにして、波打ち際に立ち尽くし、ギャレンのベルトをみつめていた。 剣崎は、橘の活躍のおかげで伊坂の作ったベルトも、カテゴリーAのカードも取り戻せたと嬉々として報告し、烏丸も橘に、よくやったな、とねぎらいの言葉をかける。 しかし、橘は、少しいろいろ考えたい、といって、烏丸にギャレンのベルトを返す。 小夜子が亡くなったのは私の責任だ、という烏丸に、橘は静かに首を横に振る。 ライダーをやめないでほしいと懇願する剣崎に、お前と一緒に働けて楽しかったよ、といって、烏丸に深々と頭を下げると、橘は戦いから身を引いて去った。 白井家に戻った剣崎は、橘が残したベルトをじっとみつめていた。 伊坂のマインドコントロールで烏丸が作らされたというカテゴリーAのベルトも、その場に。 虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)は単純に、新しいライダーを作れることはすごいと感嘆し、それなら橘の代わりにもなるし、と言って、「代わりになんて言うなよ、簡単に」と、剣崎の怒りを買う。そんな剣崎を、栞(Cast:江川有未さん)は、今は橘を一人にしてあげよう、と言ってなだめる。 虎太郎は新しいベルトを着けてみたいと言うが、烏丸は即座に虎太郎を制止する。伊坂のマインドコントロール以上の、スパイダーアンデッドの邪悪な意志が働いて、烏丸にこれを作らせたとしか思えない、と烏丸は考えていた。 その言葉を聞いて、Aカードをみつめていた虎太郎は、カードの中の蜘蛛に取り憑かれてしまう。 ハカランダに戻った始(Cast:森本亮治)は、遥香(Cast:山口香緒里)、天音(Cast:梶原ひかり)とかつての平穏な日々を取り戻す。が、その一方で常につきまとうアンデッドの影に気を緩めることができない。 しかし、天音はそんな始の真意など知る由もなく、無邪気に始にまとわりつく。 剣崎は寝床にまで橘が残したギャレンのベルトとダイヤのAのカードを持ち込んでいた。 それをみつめながら、橘と出会った日のことを思い出していた剣崎は、橘のベルトを手にしたまま眠りに就く。 深夜、眠っていた烏丸の脇に置かれたカテゴリーAのベルトとカードが盗まれた。 剣崎たちがベルトを探すと、ベルトを手に庭をふらふらと歩いていた虎太郎が、何者かに操られるようにカードをベルトに挿入しようとしていた。 剣崎の声に我に返った虎太郎だが、取り落としたベルトから現れた青白い光に引きずり込まれそうになる。 剣崎は虎太郎を突き飛ばして虎太郎を守るが、代わりに剣崎が光の圧倒的なパワーをまともに受け、弾き飛ばされた。 そして、ベルトはどこかへと消えてしまった。 橘は、小夜子との思い出のカフェで、小夜子のことを思い出していた。 卒業祝いに橘が贈ったパズルのお礼と就職祝いに、と、プレゼントを渡す小夜子。 うれしそうに包みを開ける橘に、世の中で一番嫌いなものは何、と尋ねた小夜子は、自分の嫌いなものは戦争、嘘、偽り、暴力、と先に答える。小学生みたいな答えだな、と笑う橘に、小夜子は、子供のような純粋さをずっと忘れたくない、と言う。 小夜子のプレゼントは、腕時計だった。それは、今も橘の腕にある… 小夜子を思い出し、悲しみに沈んでいた橘だったが、そこに通りがかった睦月(Cast:北条隆博さん)とガールフレンドの望美(Cast:宮澤亜理沙さん)の他愛もないケンカを見て、思わず微笑む。 以前待ち合わせに遅れた睦月のことを怒る望美に、懸命に言い訳をしようとして、望美の持っていたテニスボールを散らばらせてしまう睦月。テニスボールが転がり込んだ茂みの中に、カテゴリーAのベルトとカードをみつけた睦月は、カードの蜘蛛に魅入られ、ベルトとカードを自分のカバンの中にしまう。 望美に頼まれて、近くに転がったボールを拾って手渡した橘は、望美が呼んだ睦月がベルトをカバンにしまうところを目撃する。橘は、今何か入れなかったか、と睦月を質すが、睦月は、いえ、とだけ答えて、そそくさと家に帰ってしまう。 始からアンデッドの情報を得ようと、剣崎、虎太郎、栞はハカランダを訪れるが、始はアンデッドの気配を察知し、出て行ってしまう。 その後、栞のサーチャーもアンデッド出現を告げる。 剣崎は現場に急行、ブレイドに変身する。 始もカリスに変身、ドラゴンフライアンデッドに立ち向かうが、アンデッドは一般市民でいっぱいのレストランに飛び込む。ここで戦ってはケガ人が出ると考えたブレイドは、カリスを止めようとするが、遥香らを人質にとるなど卑怯なドラゴンフライに怒り心頭のカリスは攻撃をやめない。 そんな凶暴なカリスにブレイドは「あいつは人間じゃない。獣だ」と感じる。 カリスはドラゴンフライアンデッドを封印した。 ブレイド=剣崎は、カリスがわからない、一緒に戦えるかと思ったのに、とカリスに言うが、カリスは「俺は誰とも組まない」と、剣崎の言葉をはねつける。 「俺は俺のやり方しか知らない」というカリスに、「そうだな。無理なんだな」と、ブレイドは失望する。 そこに、新たなライダーが姿を現した。 不穏な空気に身構えるブレイドとカリス。 橘は“睦月”と呼ばれていた少年を探して、カフェの近くにいる若者達に、その消息を尋ねていた。 新たなライダー、レンゲルはカリスに襲いかかってきた。 その圧倒的なパワーに、カリスも、ブレイドも、一瞬にして吹き飛ばされる。
冒頭から天野さんギャレンの「小夜子ォーッ!」の絶叫。インパクト大。
波に足許を洗わせるがままに立ち尽くして、ギャレンのバックルと、おそらくは伊坂を封印したカードをみつめている橘さん。両手を小さく揃えてバックルとカードを捧げ持ち、うつむいてじっと見ている悲しそうな姿は、ぎゅっとしたくなるようないとおしさ。 (哀愁なんていう枯れた言葉でくくってしまうのはもったいないです…)
海側から見た、砂浜に立ち尽くす橘さん。頭が点に近くなるほど遠いのに、ぼうぜんと立ち尽くす感じが。
ベルトを捧げ持って所長の前に立つ橘さん。深くうつむいた顔を、くいっ、と上げる勢いが、若々しく。
「所長」と口にした後、ぎゅっと口許を固くして、ベルトをすっと差し出すしぐさ。“ライダー”に対しての、ライダーを辞めることに対しての、複雑な思いの表れ。 所長の手に渡ったところから、ゆっくりと手を離すところ、渡し終えたあともしばし、苦悩の表情でベルトを見ているところも。
これまで橘さんが恨みをぶつけるところばかり見ていた烏丸所長への「お返しします」という、丁寧な言葉。穏やかな言葉だからこそ、きっぱりとした決意の見える、目の力の強い表情。
剣崎君に「ライダーをやめるんですか」と引き止めの言葉を言われているところを、横から映した映像。引きの映像ながら、橘さんの横顔のライン(特にあごのラインや、きれいに尖った鼻のライン)、顔の小ささがくっきりで、思わず見入ってしまうきれいさ。 背中だけ丸くふくらんだ服のラインや、剣崎君との絶妙な身長差もツボ。
「小夜子さん、亡くなったそうだな…だとしたら、それも私の責任だ」という烏丸所長への、橘さんのリアクション。何か言いたげに、微かに口許を開いて振り返って、それから口許を結んで静かに首を横に振るしぐさ。 以前のように、なりふり構わず烏丸所長を責められたら楽だったのに…と、思わずにいられないシーン。 その後うつむいた表情が、なんとも憂い顔できれい。
「頼みます! 橘さん」と最敬礼する剣崎の肩を、ぽんぽん、と叩く橘さん。「お前と一緒に働けて、楽しかったよ」という言葉が嘘じゃないと思える、あたたかいしぐさ。 「ありがとう。」の言い方が、年下の相手に向ける言葉らしいニュアンスの響き。
烏丸所長としばしみつめあってから、深々とお辞儀をする橘さん。これまでの確執を考えると、万感の思いを呼ぶ姿。 顔を上げてまた烏丸所長を見て、ちょっとうつむいてから去る姿も風情。 でも、歩み出すときっぱりと迷いがない足取りに。
橘さんの残したベルトをじっとみつめる剣崎君。橘さんが好きなんだね、橘さんがいなくなってショックなんだね、とよくわかるシーン。
“橘さんの代わりに”と言ってしまった虎太郎に「代わりになんて言うなよ! 簡単に」と、立ち上がって怒る剣崎君。橘さんの代わりなんて絶対認めなさそうなキミが好き(笑)。
栞ちゃんの、何事かと思うぐらい優しい声での「剣崎君。気持ちはわかるけど、今は、橘さんを一人にしてあげよう」。橘さんがらみだと、栞ちゃんはこんなに優しい声に…と思いたいところですが、これは烏丸所長の前だからこの声、というところが、ちょっぴり悔しく(笑)。
寝床にまで橘さんのベルトとAカードを持ち込み、じっとみつめる剣崎君。泣きそうな「橘さん…」の声がすごいです。 おかげで「君がブレイドか。俺は橘、ギャレンだ。力を合わせて二人でがんばろう」のシーンが観られたのは大ラッキー。 そして橘さんのベルトを手にしたまま、寝てしまう剣崎君…
さらに進んで、烏丸所長が「ベルトがない!」と飛び込んできたときには、布団の中から橘さんのベルトを取り出す剣崎君(抱いて寝てたんですかーっ!)。「ベルト」と言われて真っ先に橘さんのベルトを差し出すあたり、橘さんのベルトが一番大事なのか…と、改めて。 「それじゃない!」と所長に言われての「フフン。あ〜あ」という所長への対応は、橘さんへの最敬礼とはあまりにも違いすぎ、剣崎君、ぶっちゃけ所長のことはどうでもいいんだろうなあ…と丸わかり。 ねぼけての行動なので、それが本音か、というところ。 もともと礼儀正しそうだった橘さんに去られて、こんな剣崎君が残った烏丸所長に、同情も。
小夜子さんにもらったプレゼントの包みを、うれしそぉーうに開ける橘さん。もらったときの“思いがけない!”という表情から続けてみると、そのワクワク感がひときわ。
「ねえ橘くん」と小夜子さんに話しかけられた瞬間、くい、と顔を上げる反応の速さが、なんとも可愛く。レンゲル変身の実験のとき、伊坂にあやつられた睦月君のピヨピヨたんぶりにも負けていないかも!
「世の中で一番嫌いなものって、何?」という質問を聞いている間、「嫌いなもの?」と聞き返すところ、答えを考える間の横顔。この回は橘くん、年下感炸裂!
小夜子さんの答えを聞きながらも、プレゼントが気になるという感じの橘さん。「小学生みたいな答えだな」の声は大人っぽいのに、プレゼントの包みをいじる表情しぐさは、あどけなく。
「私、純粋さって、ずっと忘れたくないなあ」という小夜子さんの言葉を聞いて、顔をあげる橘さん。まず、ちらりと小夜子さんを見る上目づかいの表情、ちょっと口許が緩んでから、そこから満面の笑顔になるシークエンス! 一枚一枚コマ送りでめくっても、どの絵も絶品の表情!
小夜子さんの形見となってしまったプレゼントの腕時計を見て、小夜子さんがプレゼントをくれたテーブルに座ったカップルをみつめる橘さん。回想シーンのしあわせで無邪気な表情との落差が、その悲しみと、時の流れを感じさせ。
睦月君と望美ちゃんのカップルの他愛もないケンカを見て、思わず微笑む橘さん。優しい大人の表情。 笑えて、よかったね、と、見ていて穏やかな気持ちになれる表情。
小夜子さんの形見となってしまったプレゼントの腕時計を見て、小夜子さんがプレゼントをくれたテーブルに座ったカップルをみつめる橘さん。回想シーンのしあわせで無邪気な表情との落差が、その悲しみと、時の流れを感じさせ。 カップの取っ手でなく本体を無造作に持って、コーヒーを飲むしぐさも好き。
「すみません、そこのボール取ってもらえますか」と橘さんにお願いする望美ちゃん。あの栞ちゃんでさえ橘さんと話すときには“女の子”全開のウェットな声を出す『剣』で、このからりとした感じは新鮮! こんな、子供といっていいぐらいの女の子と橘さんのシーンが見られるなんて、至福。 笑って「はい」と取ってあげる橘さん、それに答えての望美ちゃんの子供らしい「ありがとうございます」の声もいいです!
睦月君への橘さんの「なあ君、今なんか入れなかったか」。子供に話しかける大人の、穏やかな声。 その“子供”が、橘さんが伊坂に反旗を翻して誕生を阻止しようとしたライダーだと知った橘さんの気持ちは。 “まさか”と思うその表情に、その深さが。
カフェの近くにいた高校生(?)達に睦月のことを「ああ、そう呼ばれてた。知らないかな。どうしても会いたいんだ」と尋ねる橘さん。子ども相手のせいか、それが橘さんの本来の声なのか、穏やかな、優しい声。 表情のきれいさも。
次週予告の「桐生さん」。目上の人を呼ぶその声に、新展開と、新たな人間関係の中で見られるであろう橘さんの表情への大期待!
|
Last update :
16th May 2004
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||