プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日) 日笠 淳 武部直美 宇都宮孝明(東映) その他のスタッフ ◆ Data Pageへ 放送日 ◆ 2004年5月23日 ※仮サブタイトル「残酷な解放者」(中編)
広瀬 栞:江川有未 白井虎太郎:竹財輝之助 上城睦月:北条隆博 橘 朔也:天野浩成 山中望美:宮澤亜理沙 栗原天音:梶原ひかり 藤沼 豊 佐野大輔 猪又太一 JUNYA 仮面ライダーブレイド:高岩成二 仮面ライダーカリス:伊藤 慎 仮面ライダーレンゲル:岡元次郎 押川善文 渡辺 淳 永瀬尚希 永 徳(ジャパンアクションエンタープライズ) レンゲルの声:梁田清之 ボアアンデッドの声:福山弘幸 ローカストアンデッドの声:塩野勝美 ディアーアンデッドの声 ジャガーアンデッドの声:大村 亨 ナレーション:小杉十郎太 桐生 豪:増沢 望 栗原遙香:山口香緒里
レンゲルはブレイドに襲いかかると、反撃しようとしたブレイドのラウズカードから、ローカスト、ディアー、ジャガーという3体のアンデッドを解放してしまう。 しかし、体に変調をきたしたレンゲルは変身を解除。 睦月は変身してからのことを何も覚えていない。 剣崎(Cast:椿隆之さん)はそんな睦月に怒りを露にする。 橘(Cast:天野浩成さん)は、かつて橘の前にギャレンの適合者とされていた男・桐生(Cast:増沢望さん)と再会した。 桐生は烏丸所長(Cast:山路和弘さん)から、ギャレンのベルトを返上した橘の力になってやってくれと頼まれていた。しかし、桐生は橘を「情けない奴だ」と罵り、「やはりギャレンには俺がなるべきだったようだな」と言い放つ。 「俺はお前を助けたりはしない。俺は昔の俺とは違う」と言う桐生は、今の自分の仕事を見せてやるといって、橘についてくるよう命じる。 剣崎は睦月を白井家に連れ帰り、虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)や栞(Cast:江川有未さん)の前で説教する。 何も覚えていないとはいえ平謝りの睦月だったが、“レンゲル”というライダーの名前も覚えていないのか、と剣崎に呆れられ、それは自分の身体がベルトの力に慣れていないだけで、もう少ししたら自分もちゃんとした仮面ライダーになれると思う、と言い出す。 しかし、剣崎は睦月に、自分が何をしたかわかってるのか、俺に襲いかかってきたんだぞ、と、睦月の言葉を否定すると、ベルトを没収し、二度とこんなものに関わるなと言い渡す。 そのとき、レンゲルのベルトをギャレンのベルトと一緒に保管しておこう、という栞の“ギャレンのベルト”という言葉に、睦月は耳をそばだてる。 桐生は橘の目の前で、右手の義手から出る電撃で、少女を誘拐した犯人に制裁を加えるところを見せつける。 そんな桐生に、桐生のしていることは犯罪であり、許されるはずがない、あなたは間違っている、と異議を唱える。 しかし桐生は「貴様に何がわかる! ギャレンを捨てたお前に」と一喝する。ギャレンに変身する実験中の事故で右腕を失い、ギャレンとなる道を断たれたが、自分の心には行き場のない正義への憧れが残ってしまった、と語り「お前に何がわかる。ギャレンを捨てた腰抜けのお前に、この俺のどうしようもない気持ちが」と橘を責めるように言う桐生に、橘は何も言い返すことができなかった。 橘は白井家に赴き、栞達に桐生が独自に犯罪者を裁いていることを報告する。 「あの人のしていることは、間違っている!」と声を荒らげた橘だったが、同時に、桐生の執念に圧倒された、やはりギャレンには桐生のような人がふさわしいのかもしれない、と漏らす。 その間に、テーブルの上のレンゲルのベルトが消失した。 寂しく家路についた睦月だったが、自室にベルトが戻ってきていた。 「お前、帰ってきてくれたんだ、俺のところに!」 喜ぶ睦月は「わかったよ、おれ、頑張るから。頑張って、お前の力をおれのものにしてみせる」とベルトに誓う。 「もっともっと強くなって、そうしたら、あの暗闇の中から、抜け出せることもできるんだ」 そんな睦月の傍らで、クローバーのAカードの中のスパイダーが、禍々しくうごめく。 翌日、睦月はバスケット部の試合で、人間離れした好プレーを見せる一方、選手たちを突き飛ばすような反則プレーを見せる。 帰り道、睦月は先輩達に叱責される。いつもは謝ってばかりの睦月をはがゆく思う望美(Cast:宮澤亜理沙さん)も、さっきのや謝ってもいいと思うよ、と、睦月をうながす。しかし睦月は、その先輩達を逆に殴り飛ばしてしまう。 さらにベルトを追ってやってきた剣崎に対しても、睦月は素っ気無い態度をとる。 それを見た望美は、剣崎に声をかけ、睦月に何かあったのかと尋ねる。 睦月の様子がおかしいと心配する望美。 剣崎は望美に、睦月が「いやな夢を見る」と言っていたことが気になると告げる。 望美は、そのことについては心当たりがないが、睦月が「自分は闇の中から生まれた」と言っていた、と応じる。 桐生はバイクの男を追い、その男が捜していた犯罪者に間違いない、と確認する。 男は前方からの乗用車を避けきれず、横転して、歩道へと逃れる。 男は、信号待ちをしていた睦月を突き飛ばそうとして、逆に睦月に腕をひねりあげられ、折られてしまう。 そんな睦月に桐生は注目する。 ハカランダで始(Cast:森本亮治さん)は天音の作ったアーモンドティーを飲む。 そんなひとときにも、始の意識を、カリスが弱すぎると見下した、レンゲルのことがよぎる。 街角で剣崎から、レンゲルのベルトがまだ見つからないと聞いた橘は「俺のせいだな」と自分を責める。 自分がカテゴリーAを封印したせいだ、そして桐生のことも、理由はどうあれ桐生からギャレンを奪った自分のせいだと。 そんな風に橘が全て背負い込むことはない、と言い募る剣崎に「そうだよな、俺は弱い男だからな」と、橘は自嘲気味につぶやく。「ギャレンのベルトを捨て、かっこつけて飛び出してったくせに、俺はなんだかんだ言い訳つけながらお前らの周りをうろついている。…一人になるのが怖いんだ。」 そんな橘を見て言葉を失う剣崎だったが、橘は自らを奮い立たせるように「行こう。捜そう、レンゲルのベルトを」と、ベルトの捜索に打ち込もうとする。 望美との下校途中、睦月が身体の変調に苦しみ始めた。 やがて睦月の洋服から多数の蜘蛛が現れると、睦月は望美に襲い掛かり、望美の首を絞めようとした。 「やめて睦月!」 望美の悲鳴に我に帰った睦月は、ベルトの恐ろしい力を初めて知る。 その一部始終を、桐生が見ていた。 睦月は、レンゲルのベルトを川へ投げ込む。 しかし、ベルトはまたも睦月の目の前に現れると、不気味な声でささやいてくる。 “俺を受け入れろ、俺の力を” ふざけるな、俺は望美に襲いかかったんだぞ、お前のせいで、と、睦月は拒絶する。 しかし、睦月を追ってきた剣崎と橘の見ている前で、ベルトは無理やり睦月の腰に巻きつき、睦月をレンゲルに変身させる。 レンゲルは、グリーンクローバーに乗り、いずこへかと走り去ってしまう。 ボアアンデッドに加え、レンゲルがブレイドのカードから解放した3体のアンデッドが出現した。 ブレイドよりも先に現れたレンゲルは、4体のアンデッドを相手に激しい戦いを繰り広げる。 やがて剣崎と橘、そして始(Cast:森本亮治さん)も到着。 剣崎はブレイドに、始はカリスに変身して戦いの輪に加わるが、橘はその様子を目の当たりにしながら、立ち尽くすしかできなかった。 アンデッドとレンゲルのパワーに、ブレイドとカリスは次第に押されていく。 「やめろ睦月!」。 ブレイドのその叫びに、睦月は望美の叫びを思い出し、レンゲルは一瞬睦月の意識の下におかれる 。手を止めたレンゲルはブレイドの攻撃をまともに受け、変身を解除してしまう。 そこに、桐生が現れた。 桐生はレンゲルのベルトとカードを拾い上げると、橘の目の前で、自らがレンゲルに変身。 なぜかレンゲルに操られるようにつき従うアンデッド達を、ブレイドとカリスに差し向ける。
OPに今回から挿入された、白い衣裳の変身前ライダー4人の映像。森の中を歩く映像は、そこが樹海を思わせることもあって“橘の迷い道”という風情。 他の3人のライダー達が、住処としている場所の前での映像なのに対し、森の中をさまよう橘さん… 正面からのアップが淡く現れて消える映像、今にも橘さんが消えてしまいそうな儚さ。
埠頭でレッドランバスを停め、その先にいる桐生さんのところへ歩み寄る橘さん。きびきびとした力強い足取りが、だんだん勢いを失ってゆっくりとなり、まだ桐生さんからだいぶ離れているところで足が止まるあたりに、橘さんの心情が。
桐生さんに向けての第一声「桐生さん」。職場の先輩に対する敬意と、若々しいけれど大人の落ち着きのある声に、ボードという職場での二人の関係が見えるよう。
「久しぶりだな。橘」という桐生さんに、小さくぐっと口許を引き結ぶ橘さん。気持ち、複雑そう! と思える、小さな動き。
「お前本当か。ギャレンを捨てたっていうのは」という桐生さんの言葉に返した橘さんの「なんで」。桐生さんとはぶっちゃけ、どういう関係だったんですかーっ! とドキドキしちゃうような、とけちゃうような甘え口調! その直後の「そのことを」が、取り繕うように大人口調だったのが、より“なんで”の印象を強めてます!
「やはりギャレンには俺がなるべきだったようだな」と桐生さんに言われた後の、橘さんの表情。ぎゅっと眉根を寄せて目を閉じるような表情から、かっと目をみひらき、ほんのちょっと目を伏せたところから一瞬上目づかいで桐生さんの表情を窺い、そこから本格的に眉根を寄せた苦しげな表情で目を伏せ、さらに顔も一段伏せる…という細かい動きが、ほんの2秒ぐらいの間に。
チベットに旅立つ前に桐生さんに“橘の力になってやってほしい”と連絡していった烏丸所長。そのせいで、おそらくは橘さん、桐生さんとの衝突で、さらに精神的なダメージを受けそうな予感…ではあったものの、やっぱりちょっとうれしく。
「俺はお前を助けたりはしない。俺は昔の俺とは違う」という桐生さん。昔は、橘さん助けまくりキャラだったのでしょうか… (烏丸所長がわざわざ連絡するぐらいだし…)
「ついてこい。今の俺の仕事をみせてやる」桐生さんに言われても、しばらくはその場に立ち尽くしたままの橘さん。目撃してしまった電撃処刑シーンが、かなりショックだったと察せられる立ち姿。
電撃処刑中の桐生さんを見ての「やめろ。やめてくれ桐生さん」。自分にしか届かないような、弱弱しい声しか出ない橘さん、ほんとうにショックだったんだなあと。
「俺を非難しようってのか」という桐生さんに、だいぶ間をおいておn橘さんの「当たり前です」。低い声ながら、その力強さが、その前の“やめろ。やめてくれ桐生さん”から思いも寄らないほどで、印象的。 「あんなことが、あんなことが許されるはずがない!」という言葉が、その力の源と納得。 「どうせゴミのような連中だ。掃除をして何が悪い」という桐生への「違う!」という声が、一瞬だけ大きく張られた声で、あとは力がこもっていながら声を落とした「あなたは間違っています」、そしてちょっと泣きそうなほどつらそうに目を細めてからの「桐生さん、あなたのしてることは犯罪だ」と、静かな声というのが、桐生さんへの思いの深さを伝えるよう。
「貴様に何がわかる!」と一喝されたときから、泣きそうに眉がひそめられ、「ギャレンであることを捨てた貴様に!」と言われるにいたっては、目を伏せてもう喉がひくひく動いている橘さん。でもこの段階では、その後の表情の変化までは…
桐生がギャレン変身の実験中に右腕を失ったときの回想。倒れた桐生に向かって、ガラス越しに「桐生さん! 桐生さん!」と、何度も何度も叫び続けるボード制服の橘さん。 驚くほど“橘さん大好き”な剣崎君よりも必死なその叫びの表情に、改めて桐生さんと橘さんのボード時代、どんな先輩・後輩の関係だったのかと…
桐生さんの義手をみつめる橘さんの顔。つらそう。 再び桐生さんの顔を見るにも、いったん視線を下向きのまま横に流してから目を上げるという、二段階移動。
「だがそれだけならまだいい。俺の心には、行き場のない正義への憧れが残っちまった」という桐生さんの言葉を聞くにいたり、眉根の寄せられた目許ばかりか、口許も本格的にへの字に結ばれてきて、泣きそうモードの橘さん。「お前にわかるか。ギャレンであることを捨てた腰抜けのお前に!」で、顔が泣き顔にゆがみはじめ。 「この俺のどうしようもない気持ちが!」の後は、もう嗚咽がもれているんじゃないかというぐらいの、完全な泣き顔。 そこまで観てしまったもので、桐生さんがバイクにまたがって去るときも、そのまま立ち尽くす橘さんの泣きの入っていない表情が、とてつもなく渋くクールに感じられるという効果さえ。
場面きりかわって、白井家。栞ちゃんの「勝手に犯罪者を裁いてるって…あの桐生さんが?」に、「ああ」と答える橘さん。 その力強い先輩声の「ああ」、あの泣き顔を見た直後だと、ぶっちゃけありえねー! というぐらいのギャップ!
「あの人のしてることは…間違ってる!」と、テーブルを拳で叩いて(小指側の側面でなく、折り曲げた指の面という叩き方が独特)立ち上がり、声を張る橘さん。電撃処刑を加えた直後の桐生さんを目の前にしての、激しい感情がこもっていながら大きな声は出さなかったシーンとのギャップに、桐生さんを前にしたときの橘さんの、普通でいられなかった感情が、ひるがえって感じられ。
「でも、圧倒されたよ…あの人の執念に」の低い声は、第1話の「君がブレイドか。俺は橘、ギャレンだ。力を合わせて一緒に頑張ろう」に匹敵する大人っぽさ。そこから「やはりギャレンには」と声のトーンを上げたところ、無理してるね、橘さん…という感じがひしひしと。 そこから「桐生さんのような人が…ふさわしいかもしれない」と、どんどん沈んでいく声がまた。 お約束の剣崎君の「そんなこと!」も、なければ絶対物足りなかったと思われるエッセンス。
「(レンゲルのベルトのことは)俺のせいだな。俺がカテゴリーAを封印したせいだ。それから桐生さんののことも」という橘さんに、「どういう意味です?」と剣崎君が怖い顔をしてみつめた、橘さんの表情。目を細めて、視線を少し横に流したりしながらの“憂い顔”。剣崎君フィルターが入っているのか!と思うような。
憂い顔での「理由はどうあれ、俺はあの人からギャレンを奪った」の後、アップで剣崎君を真っ直ぐに見て、剣崎君のを仰ぎみるようにちょっと顔の向きを上下させて「だから俺のせいだ」という、剣崎君にしてはたまらないだろう橘さんの表情。「何もそうやって、橘さんが全て背負い込むことないじゃないですか!」と剣崎君が言っている間に見えている橘さんの後姿の、髪が微妙に乱れている頭がなんとも無防備で可愛い感じなのとのシークエンスが、何がどうとはいえないものの、すごさ。
その剣崎君の言葉を聞いて、また憂い顔で目を伏せて、つらそうに横を向くどころか剣崎君に背中を向けての「そうだよな。俺は弱い男だからな」。「そんなことは!」とお約束で言っている剣崎君も、橘さんが弱い男だと思っているかどうかは別として、何がなんでも橘さんは守りたい! と思っているに違いないと思わせる、橘さんの後姿。
「いや。ギャレンのベルトを捨て、かっこつけて飛び出してったくせに、俺はなんだかんだ言い訳をつけながら、お前らの周りをうろついている」斜め後ろからの角度から、橘さんが振り向くにつれてそれが横顔になり、やや斜め前から表情をとらえる格好になるアップ映像、とにかくきれい。 そこから、ほんの一瞬、泣きそうに口許をへの字に結ぶ表情になってからの「一人になるのがこわいんだ」。 そういうセリフこそ天野さん橘さんの真骨頂、と感じられる、声、そして表情。
そこからの「行こう。探そう、レンゲルのベルトを」と声を張る橘さん、無理して頑張っている、という感じが。それを聞いての剣崎君の、沈みに沈みきった「…はい」が、ナイスアシスト。
レンゲルのベルトを捨てようとした睦月が、意思に反してレンゲルに変身させられてしまったシーン。レンゲルが剣崎君と橘さんのほうを見るや、剣崎君、ちゃんと橘さんをかばうように身体を動かしてます!
アンデッド達と戦うブレイド、カリス、レンゲルを、立ち尽くして見ているしかできない橘さん。何か言いたげな表情が、手放してしまった“ギャレン”に対する思いを思わせ。
桐生がレンゲルに変身するところを見た橘さん。「桐生さん!」の声、そして何より、幼さの感じられるほど素直な驚きの表情に“後輩”らしさ。
予告でも橘さんのいい表情、満載。そして華麗な変身スタイル! 気持ちを激しく高める予告!
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Last update :
29th May 2004
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