プロデューサー ◆ 松田佐栄子（テレビ朝日） 日笠 淳 武部直美 宇都宮孝明（東映） その他のスタッフ ◆ Data Pageへ 放送日 ◆ 2004年7月4日 ※仮サブタイトル「約束の日」（後編）
広瀬 栞：江川有未 白井虎太郎：竹財輝之助 上城睦月：北条隆博 橘 朔也：天野浩成 神丘 令：藤田瞳子 吉永みゆき：肘井美佳 栗原天音：梶原ひかり 仮面ライダーブレイド：高岩成二 仮面ライダーカリス：伊藤 慎 仮面ライダーレンゲル：岡元次郎 永瀬尚希 渡辺 淳（ジャパンアクションエンタープライズ） モールアンデッドの声：塩野勝美 ナレーション：小杉十郎太 高原：林 泰文 栗原遙香：山口香緒里
傷ついた生身の身体をひきずって戦いの場にやってきた橘（Cast：天野浩成さん）に励まされながら、最後はブリザードクラッシュでモールアンデッドを撃破する。 「睦月。お前が倒したんだ。お前が封印しろ」 橘の言葉に、睦月は、初めてアンデッドを封印する。 ブレイドに、そして橘のもとに駆け寄り「ありがとうございました」と感謝の言葉を述べ頭を下げるレンゲル＝睦月。 笑顔でうなずく橘の前で、レンゲル＝睦月は、初めて封印したカードをみつめ、感激に胸を震わせる。 イーグルアンデッドこと高原（Cast：林泰文さん）は、オーキッドアンデッドのみゆき（Cast：肘井美佳）と会っていた。 今のカリスは人間達のライダーシステムと同じように、封印したアンデッドの能力を自分のものとしているのでは、同じように封印されたアンデッドの力を借りるアンデッドがいると聞いたことがある、と言うみゆきの言葉に、私が確かめる、手出しはしないでください、と言い残して高原は立ち去っていく。 退院する橘に付き添う睦月（Cast：北条隆博さん）は、橘がすぐに退院できてよかった、と安心する。 しばらく特訓はお休みですね、という睦月に橘は、大事なことを教えておく、と、睦月を連れ出す。 始（Cast：森本亮治さん）は令（Cast：藤田瞳子さん）から、栗原が雪山で最後に撮影した写真に映っていたことを指摘される。 令は始が栗原を殺したのでは、と疑念を抱くが、その一方でなぜ自分をアンデッドから守ってくれたのか理解できない。 しかし、令に詰め寄られた始は、自分は人間など助けたりはしない、と言い張る。 そんな２人を見ていた剣崎（Cast：椿隆之さん）は、今の人は誰で、何を怒っているんだと始に問う。始は剣崎の問いには答えず、ある男が死ぬ間際、自分の命よりも家族のことだけを心配していた、と話す。 そんな人間の気持ちが理解できない始。剣崎は、人間なら家族を思うのは当たり前のことだ、と答える。 橘はギャレンとレンゲルのカードを並べてみせ、睦月に、ライダーシステムはカテゴリーＡの力で人間を変身させること、それ以外のカテゴリーのベスタをラウズすれば、そのアンデッドの能力を使えるようになる、と説明する。 お前のカードは伊坂が先に手に入れていたものばかりだ、使い方はおいおい覚えていけばいい、と言う一方で橘は、アンデッドを解放するリモートの力を持つカテゴリー１０、テイピアのカードだけは安易に使うな、と、厳しく念を押す。 睦月は、橘が上級アンデッドを封印したカードに興味を示す。 カテゴリーＪのカードを橘の手から取って、かっこいい、と感嘆の声を挙げ、このカードはどんな力を持つのかと質問してくる睦月に、橘はカードを取り返し、ラウザーがチャージされるだけだ、潜在能力はもっと高いはずなんだが、と、無愛想に答える。 また上級アンデッドと会ったと剣崎から聞いたという睦月は、僕にも封印できるでしょうか、と橘に問う。 橘は、剣崎に任しておけ、奴は強い、と答える。 でも…と不服げな睦月に橘は、お前はカテゴリーＡに翻弄され、俺は自分の恐怖心に一度は負けた、しかし、あいつは最初から完全に融合している、俺たちにはない力があいつにはあるかもしれない、と、剣崎の強さを語る。 高原は令を襲い、海辺の崖の上へとさらっていった。 異変を察知した始はその高原のもとへと向かう。 高原は気絶している令を示し、カリスの正体を探っていた、邪魔だろう、早く殺せ、と始を促す。高原をにらみつけた始に、高原は、どうした、憎むべき人間だぞ、と言いながら、始がカリスへ変身しようとカードを手にするや、羽根手裏剣でカリスの手からカードを叩き落して奪う。 そのカードに、マンティスアンデッドが封印されているのを見て、高原は顔色を変える。 「カリスはこの中に封印されている。では、お前は誰だ？」 カリスを封印し、その姿を力を盗んだ罰を受けてもらいますよ、と、イーグルアンデッドは始に襲い掛かる。始は別のカードを取り出し、ドラゴンフライアンデッドに変身。しかし、ドラゴンフライの力は弱く、イーグルに歯が立たない。 その光景を見て、剣崎はブレイドに変身して加勢するが、イーグルは「カリスは取り戻した」と、マンティスのカードを手に飛び去ってしまう。 橘と別れた睦月は、みゆきに声をかけられ、探し物を手伝ってほしいと頼まれる。 始はカードを奪い返すため、イーグルに戦いを挑むという。ライダーの力がないのに奴と戦うのは無理だ、剣崎は言う。 意識を取り戻した令は、なぜここにいるのか、なぜ始と関わると化け物が現れるのか、などと始に詰め寄るが、始は令を突き飛ばして走り去る。 令は剣崎に、天音（Cast：梶原ひかりさん）の父、栗原を殺したのは始かもしれない、と疑念をぶちまける。その理由を知らされた剣崎は、始が言っていた死に際に家族のことを思っていた男が栗原だと察する。だから始は遥香（Cast：山口香緒里）と天音ちゃんの前に現れたのか、と知った剣崎は、令から晋が持っていた写真を奪い返し、始が命がけで天音や遙香を守っていることを信じてほしいと言い残して去る。 みゆきの探し物はカードだった。 “いろいろな生き物の、不思議な絵が描いてあるカード”という言葉に、睦月はみゆきの正体をいぶかる。 探しているカードは、たとえばこんな、と、睦月はスパイダーのカテゴリーＡのカードを見せる。 睦月の腕を掴み、そうよ、それが欲しいの、特にカテゴリー１０が、と、みゆきはオーキッドアンデッドに変身する。 強い力を持つ上級アンデッドを封印したいと思いはじめていた睦月は、ここぞとばかり睦月はレンゲルに変身する。 始の思いを知った剣崎は、始とともに変身のカードを取り返す決意をする。 その理由を問う始に、人間がなぜ他人を助けようとするのかを知ってほしいから、と答え、剣崎は始に、晋が持っていた写真を返す。 そんな二人を高いところから見下ろしながら、高原は手にしたマンティスのカードに「カリス、必ず封印を解く。そして、約束を果たそう」と語りかけるとイーグルに変身、剣崎と始に襲いかかる。 ブレイドに、始は「これを使え」とドラゴンフライのカードを手渡す。カードをラウズし、イーグルを追って空へと飛び立ったブレイドは、イーグルの翼を蹴り抜き、イーグルを地上へと落とす。 オーキッド相手に苦戦するレンゲルに、オーキッドは、レンゲルの力で奴等が封印したアンデッドを解放するよう迫り、あなたも強くなれるのよ、もっとおくのアンデッドの力を得て、と、甘い言葉をささやく。 そこに橘が戻ってくるが、オーキッドの触手に攻撃されて倒れ、傷ついた肩をさらに痛めてしまう。 橘の姿を見て、レンゲルは、再びオーキッドに猛然と立ち向かっていく。 ブレイドは地上でイーグルと戦い、カリスのカードを奪い返し始に渡す。 始はカリスへ変身しようとするが、その瞬間を狙って令がカメラを構えていた。 始は一瞬逡巡するが、苦戦するブレイドを見て、カリスへと変身する。 イーグルアンデッドがブレイドを狙った流れ弾から、カリスは令をかばい、安全なところへ逃げるように言う。 オーキッドアンデッドを追い詰めたレンゲル＝睦月は、封印したばかりのカードを試してやる、と、モールを含む２枚のカードを使おうとする。 しかし橘は、カードは慎重に選ぶんだ、と睦月を制止し、その間にオーキッドは逃げ去ってしまう。 上級あんでっどだったのに、橘さんが余計なこと言うから、と、悔しがるレンゲル＝睦月を、橘は、今のカードじゃ無理だ、何を焦っている、戦いはカード集めじゃないんだ、と諌める。 でも、強くなるには、強いアンデッドの力が必要じゃないですか、と、不服そうな表情のまま走り去る睦月の後姿を見て、橘は大きくため息をつく。 現れたカリスに一瞬ひるんだイーグルをブレイドが撃破。 「失敗だな。違うとわかっていても、カリスの姿を見たら、油断してしまった」という高原。 カリスの問いに答え、高原は、一万年前のカリスとの約束は、もちろん戦うことですよ、と答える。お互いに他のアンデッドを倒して、最後に雌雄を決しよう、最高の敵として、それが約束だったという高原に、カリスは、最後に戦うのが約束だと、と、意表を突かれたように応じる。そんなカリスとブレイドに高原は言い放つ。 「あなた達も同じでしょう。人間とアンデッド、今は手を取り合っていても、いつかは戦う運命。あなた達も、内心それを望んでいるんです」 その言葉を残し、イーグルはブレイドに封印される。 始がカリスへと変身する姿をカメラに収めた令だったが、海を渡る吊り橋の上で「仮面ライダー、か」とつぶやくと、そのフィルムを感光させた。
大きく裂けた服から肌が覗く血塗れの肩も痛々しい橘さん。傷の痛みに歪めた顔から、気が遠くなりかけているように目を細めた顔へと移り変わる表情が、なぜか艶っぽく。
モールアンデッドにはねとばされたレンゲル睦月に、傷だらけの生身で駆け寄る橘さんの必死さ。睦月が「大丈夫です」というまでもなく、大丈夫じゃないのは橘さんのほうじゃないですかーっ！状態。 そんな状態でも睦月が心配でたまらない、橘さんの心ばえがきれいなワンシーン。
モールアンデッドを押さえ込んだブレイドに「今だ！」と言われてもすぐには動かず、橘さんの「行け！」という叫び声を聞いて橘さんを振り返ってから、はじめて立ち上がるレンゲル睦月。睦月にとっての師匠は橘さんなんだなあと、実感できる動き。
「お前が倒したんだ。お前が封印しろ」と、笑顔を見せてうなずく橘さん。“お前が倒したんだ”の後の、白い歯を見せての笑顔のさわやかなきれいさと、渋く落ち着いた声のコントラスト。
「よかったぁ、すぐ退院できて」という睦月の言葉。橘さんを心配していた気持ちが表れていて、可愛く。その睦月の後ろで、看護士さん達と会釈を交わす橘さんが好印象。 （『GOOD LUCK!!』第9話で、要潤さん演じる先輩整備士の阿部さんと打ち合わせをして歩きながら、すれ違うパイロットさん達と次々に「お疲れ様です」と挨拶していく天野さん島村君を思い出したりも。）
リモートの力を持つテイピアのカードをさして「これだけは安易に使うな」と語る橘さんの、斜め前からの伏し目がちの表情が、とてもきれい。そこから睦月を鋭い眼光で真っ直ぐ見ての「いいな」は、すごい迫力！
伊坂を封印した、Ｊのカードを取り上げる橘さん。少し目を細めた、複雑な表情が印象的。 伊坂のカードを手にして「かっこいいー」などと言う睦月からぱっとカードを取り返すしぐさ、「ラウザーがチャージされるだけだ」と微かに不機嫌そうに言って、つまらなそうなしぐさでカードを眺めやるところなど、伊坂のカードに対する複雑な思いが表れた動き。
「俺は自分の恐怖心に一度は負けた」という橘さんの表情。一見淡々とした表情が、かえって、ここまでにあった、さまざまな出来事が橘さんに残した傷を感じさせるところ。
「今日はありがとな。じゃあな」と、睦月をねぎらって去る橘さん。ちょっとくだけた口調、睦月の二の腕のあたりをぽん、と叩くしぐさ、優しいお兄さんという感じで、なんともよく。
レンゲル睦月がオーキッドアンデッドと戦う場所に、またも生身で駆けつける橘さん。オーキッドアンデッドに攻撃されて倒れる姿の、包帯や腕を吊る三角布の白さが、あやうげ。 オーキッドに“アンデッドを解放すれば、キミももっと強くなれるのに”と言われているときには、ちょっとぐらついているかのように動かなかったレンゲル睦月が、倒れて痛みに苦しむ橘さんの姿を目にするや、猛然とオーキッドにかかっていったところもマル。
「待て！ カードは慎重に選ぶんだ」と睦月に叫ぶ橘さん。叫ぶ前の、傷が痛そうな表情、睦月に訴えかける表情の切実さ（特に叫びはじめ）。
「戦いはカード集めじゃないんだ」という橘の言葉の裏には、つらい思いがたくさん詰まっているはずなのに、「でも、強くなるためには、強いアンデッドの力が必要じゃないですか」と口答えする睦月は、兄弟喧嘩でお兄ちゃんに甘え半分で言い返す弟っぽく。そんな睦月を、大きなため息をついて見送る、橘さんの様子の温かさ。
続くブレイドとイーグルの戦闘シーンでは、天野さんが歌う 2nd ED 『rebirth』初登場！EDがかかる“戦闘シーン”という意味では“ブレイドの必殺技のシーン”ではあるものの、曲との関係ではむしろ“カリスとの約束を胸に一万年の時を過ごしていたイーグルが、再会を待ち望んでいたカリスの姿を目にして、思わず心を揺らしたシーン”という感じに（イーグルが「カリス」とつぶやくシーンに“生まれ変わるほど”という歌詞がかかっていたこともあって、よけいに）。 イーグルの想いの強させつなさと曲の雰囲気がマッチしていたもので、『rebirth』がそのイメージに染まってしまわないか、心配になったほど（笑）。
|
Last update :
11th July 2004
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
