仮面ライダー
剣 ブレイド

Masked Rider Blade
EPISODE 32
破壊者の秘密
  


Staff & OA
脚本 ◆ 會川 昇  監督 ◆ 長石多可男
プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日)  日笠 淳  武部直美  宇都宮孝明(東映)
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日 ◆ 2004年9月12日

※仮サブタイトル「ジョーカー(後編)」

Cast
剣崎一真:椿 隆之  相川 始:森本亮治
広瀬 栞:江川有未  白井虎太郎:竹財輝之助
上城睦月:北条隆博  橘 朔也:天野浩成

キング:上條 誠

仮面ライダーブレイド:高岩成二  仮面ライダーカリス:伊藤 慎
仮面ライダーギャレン:押川善文  仮面ライダーレンゲル:岡元次郎
渡辺 淳(ジャパンアクションエンタープライズ)

スカラベアンデッドの声:塩野勝美  穴井勇輝
ナレーション:小杉十郎太

広瀬義人:春田純一


Story
 突如現れた謎のアンデッドは、ブレイドがカードを投げても封印できなかった。
 「オマエハ 許サレナイ」という言葉を発したそのアンデッドに、ブレイドは苦戦する。
 駆けつけたギャレンは謎のアンデッドに向かい、ラウザーを乱射。
 すると謎のアンデッドは、ギャレンを見るや「オマエデハナイ」という言葉を残して液体と化し、地面に吸い込まれてしまう。

 謎のアンデッドに破壊された白井家の窓ガラスを片付けながら、剣崎(Cast:椿隆之さん)は橘(Cast:天野浩成さん)に、あのアンデッドはキングと名乗った少年(Cast:上條誠)の手下なのでは、と話す。
 そのキングが始(Cast:森本亮治さん)をジョーカーと呼んでさらっていった、と聞いた橘は、ジョーカーという言葉に過剰に反応、剣崎を戸惑わせる。
 そこに帰ってきた栞(Cast:江川有未さん)と虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)は、少年のせいで警察につかまり、ひどい目にあったと訴える。

 少年に拉致された始は、スカラベアンデッドに痛めつけられ、逃げることもできない。
 少年は始のハートの2以外のカードを奪い、本来の姿…ジョーカーの姿を見せろと迫る。

 橘は剣崎、栞、虎太郎に、相川始がジョーカーであること、睦月から聞いたジョーカーに関する情報を話す。
 栞が持ち出したボードのデータにも情報はないという。
 橘によると、ジョーカーは封印したアンデッドの力と姿を使うことができる特殊な個体であるという。始がカードを使ってカリス以外のアンデッドにも変身していたことこそが、始がジョーカーである証拠であるとも。ジョーカーは始の姿になるときもカードを使う、始という人間の姿も、ジョーカーにとって仮の姿であり、ジョーカーにはカリスでも始でもない本当の顔があるらしい。
 そうだとすると、始が持っている“ハートの2”に封印されているのは、人間。
 橘は、ジョーカーは人間の味方ではなく、自分が最強の存在になるために、アンデッドを封印しているだけだ、と断じる。そして、自分がジョーカーについて詳しく調べる、お前はそれまで動くな、相川始を助けに行こうなどと思うな、と、剣崎に釘を刺してその場を立ち去る。

 なんとしても始にジョーカーとしての力を出させようとする少年。
 少年は、この戦いをめちゃくちゃにしたいのだという。アンデッド同士が戦い、ライダーがそれを封印するが、人間は何も知らずにのんびり暮らしている…自分達だけが戦う運命だなんて、馬鹿馬鹿しい、と。
 少年はジョーカーも含め、他のアンデッドの精神を支配できると言い、この世界をぶち壊す、と宣言する。
 少年は始がカリスであることを示すメールをハカランダへ送ろうとする。
 ついに怒りが頂点に達した始は、すさまじい咆哮とともに腰に現れたベルトを発光させ、その光はカリスの赤から緑へと変わり…。
 やがて少年のアジトから巨大な衝撃波が発生せられていく。

 橘が自室に戻ると、鍵が開いていて、室内のパソコンの前に男が座っていた。
 「ジョーカーにたどりついたようだね、橘君」
 それは栞の父・広瀬(Cast:春田純一さん)だった。
 橘は、今までどこにいたのか、栞は広瀬が死んだものと思っている、と、広瀬を問い糾す。しかし広瀬は、栞に会うつもりはないと言い、今もアンデッドの不死の秘密を解明しようとしていることを橘に告げる。“人間が死の恐怖から逃れるために”という広瀬の言葉に橘は、小夜子の死の悲しみを思い出してしまう。
 広瀬はさらに、ジョーカーは危険だ、そして剣崎はそれにのみこまれる運命にある、と、橘に告げる。
 「“black and white”のキーワードで、政府のある機関に保存されているBOARDの全記録にアクセスできるはずだ。  運命と戦え」
 そう言い残して、広瀬は去る。
 残された橘は、すぐに、広瀬の言った通りのアクセスを試みる。

 広瀬は自らの研究室に戻ると、特別庫内を覗く。
 広瀬の目の前で、庫内のベルトに液体が集まり、やがて剣崎を襲った謎のアンデッドの形となる。
 広瀬は謎のアンデッドを抱きしめ、いとおしげに呼びかける。
 「お帰り」

 朝食もいらないといって自室のソファに寝転がる剣崎に、虎太郎は、今はっきりしていることは、相川始が敵につかまっていることだけだ、と剣崎を促す。
 剣崎はその言葉を聞き、橘の命令に背いて始の救出に向かう。

 始=ジョーカーが脱出した壁の穴を眺め、少年はハートのカードの束を手に、満足げに笑う。
 「久しぶりに見せてくれたね、ジョーカー。その力、僕のものだよ」

少年のもとから脱出した始だったが、弱りきった彼の前に今度はカテゴリーAに支配された睦月(Cast:北条隆博さん)が現れ、始の顔に大量のジョーカーのカードを投げつける。
 完全にカテゴリーAにのみこまれたか、という始の問いに睦月は、ああ、俺は闇の中にいる、いい気分だ、と応える。
 そして、闇の支配者は、一人でいい、と、睦月はレンゲルに変身、始に襲い掛かる。
 カリスに変身できない始にレンゲルは、ならばジョーカーの力を見せてみろ、と迫るが、始は「俺はあの姿にはならない」と拒む。
 そこへ現れた剣崎はレンゲルをバイクで弾き飛ばす。
 睦月の姿に戻ったレンゲルは、そいつの正体を知っているのか、最後の一匹までアンデッドを追い求めるだけの、冷酷な殺戮マシーンだぞ、と剣崎に言い放つが、剣崎は「今は君がそう見える」と返し、始を救出する。

 剣崎は、改めて始に“ハートの2”に封印されているものが何なのか知りたい、と問いかける。
 始は、あのカードに封印されているのは、1万年前のバトルファイトの勝利者、人類の始祖たるヒューマンアンデッドであることを明かす。

 橘は、烏丸所長の非公開記録を閲覧していた。
 ライダーシステムはジョーカーを分析し、そのデータから作られた。それがなぜ秘密にされなければならないのか…と疑問に思った橘は、ディスプレイに表示されたジョーカーのカードをクリックしてみる。
 そして橘は、ジョーカーの恐るべき秘密を知ることとなる。

 始は剣崎に、“ハートの2”のカードについて語り続ける。
 2年ほど前、人間の手によって封印を解かれたジョーカーとアンデッド達。ジョーカーである始は、本能の命じるまま、次々とアンデッドを封印し自らの力にしていった。そしてついに、1万年前にジョーカーを封印し、バトルファイトに勝利したヒューマンアンデッドを発見する。しかし、ヒューマンはまったく抵抗せず、ジョーカーに封印された。それが“ハートの2”のカードだ…と。
 ヒューマンを封印して以来、始はジョーカーに戻ることを忌まわしく感じるようになったという。

 そんな剣崎と始の前に少年とスカラベアンデッドが現れた。
 時間を止めた少年は、剣崎を殴ろうとするが、見えない壁に阻まれてできない。少年はスカラベアンデッドに時を再び動かさせ、ブレイドが邪魔だ、やれ、と命じる。
 再び始を拉致しようとする少年に、剣崎はブレイドに変身。戦いを挑むがスカラベの時間停止攻撃になす術もない。
 が、始は少年とスカラベの手首に巻かれた包帯に時間停止の影響を受けない秘密があることを察知。無理やりスカラベから包帯を奪い取るとブレイドに渡す。時間停止のトリックから逃れたブレイドは形勢を逆転、スカラベを倒して封印する。
 しかし少年は、人間のライダーもやるねえなどとうそぶき、ハートのカードは自分の手の中にあることを忘れないよう始に釘を刺すと、一瞬アンデッドの姿を見せて消え去る。

 弱っている始をいたわる剣崎は、「俺の実体は…」という始の言葉を「相川始だろ」とさえぎる。
 その剣崎の言葉に始が笑みを見せかけたところに、橘が現れる。
 「橘さん、来てくれたんですか。安心してください、アンデッドは封印しました」
 剣崎の言葉に、しかし、橘の答えはこうだった。
 「剣崎。オレの敵はまだそこにいる。そいつは…ジョーカーだ」
 橘は剣崎に、いかなる生命の祖でもないジョーカーによって全てのアンデッドが封印されたなら、バトルファイトが終わったとき、生き残る命は何もない、ジョーカーが勝ち残ったとき、人類だけでなく、全ての生命が滅ぶ、ジョーカーが殺戮マシーンだというのはそういうことだ、と告げる。
 橘はギャレンに変身。この場でジョーカーを封印しようとする。
 俺はこいつを信じます、と始をかばおうとする剣崎に、ギャレンは、これはお前のためなんだぞ、と告げる。しかし剣崎は、始は人類を滅ぼしたりはしない、別の解決法があるはずだと返す。
 そんなものはない、と言い放つギャレンに、もしないなら、そのときは、自分が始を封印する、と宣言して剣崎はブレイドに変身。
 ギャレンはギャレンジャックフォームに、ブレイドはブレイドジャックフォームに、とそれぞれ変身した二人は、ついに戦いをはじめる。


Check! −天野さん橘さんみどころ−
 剣崎と仲良く、割れたガラスの片づけをする橘さん。
 剣崎との穏やかなシーンも当分見納めかもしれないと思うと、よけいにかけがえなく感じられる日常の風景。

 「ジョーカー…そう言ったのか?」と、“ジョーカー”という言葉に反応する橘さん。
 “先輩”モードの厳しい表情でなく、みずみずしい、ほんのとっと泣きそうな感じも混じった表情なことが、その後の展開を思うとせつなく。

 割れた白井家の窓ガラスを見ての栞ちゃんの「あーっ。もしかして二人でケンカしたとか」。
 …ボード時代、剣崎君と橘さんのケンカはそんなに激しかったのかと…(飲み会などは結構激しかったのでは、等々、さまざまに想像が【笑】)

 ジョーカーについて語り、ジョーカーは人間の味方などではない、始を助けに行こうなどと思うな、と剣崎に釘を刺す橘さんの、厳しい表情。
 心が揺れているときのみずみずしい表情、時折見せる笑顔とは別人のような、鉄壁の表情。

 自分の部屋の中にいた人物が広瀬義人氏だと認め「広瀬さん!」と近づいていく表情。
 “可愛い”と思えるぐらい、素直そうな驚きの表情。
 広瀬氏にとって橘が、可愛い部下あるいは後輩だった頃を想像させる、一瞬。

 「驚きました。今まで、どこにいたんですか。広瀬…娘さんは、あなたが亡くなったものと…!」と広瀬氏を問い糾す橘さん。
 姿勢を正しての、丁寧な言葉遣いの内に若者らしい熱さを覗かせての橘さんの好青年ぶりと、不気味なまでの静けさのうちに、狂気にも連なるような感情を底に秘めた広瀬氏のたたずまいの対比が、印象的なシーン。

 “人間が死の恐怖から逃れるために”という広瀬氏の言葉を聞いての、橘さんの表情の変化。
 広瀬氏の一見静かな言葉の奥底に流れる、何か不穏なものを感じ取って気圧されたように目をみはった直後、ほんのちょっと表情を歪めて目を伏せ、小夜子の死の悲しみを思い出す…という鮮やかな変化は、もしかするとしてはいけなかったのかもしれない共感を通じて、広瀬氏の暗い想いにその瞬間、橘がからめとられてしまったのでは…と感じさせるほど劇的。

 小夜子の死の記憶に沈んでいた橘さんが、広瀬氏に「橘君」と呼びかけられて、はっと顔を上げる表情。
 “引き戻された”という感じと、広瀬氏を一瞬上目遣いぎみに見る表情の可愛さが秀逸。

 広瀬氏の言葉にすぐに従い、パソコンを操る橘さん。
 モニターをみつめる横顔がきれい。

 ジョーカーの秘密を知ったときの、驚きの表情。
 重大で恐ろしい秘密だったことが、その表情だけでわかるような。

 剣崎が始といる場に現れたときの、橘さんの表情。
 剣崎に厳しい口調で語り始める前の表情は、思いがけないほどせつなげな表情。

 「聞いてください橘さん」という剣崎に返した「お前こそ聞け!」という言葉。
 張りのある声の響きも気持ちよい、小さいけれど印象的な名セリフ。

 あの華やかな変身ポーズを見せることなく、ただ“変身!”と声を発する橘の表情から、バックルを返す手の動きへと移る変身シーン。
 剣崎と対立してでも、全ての生命を守るためにジョーカーを封印すると決意した橘の表情が、最高の変身ポーズとなっているシーン。

 「別の解決法があるはずです」を即座に切り捨てる「そんなものはない!」の小気味よさ。
 その前の「剣崎、これはお前のためなんだぞ」の声の響きの良さとあいまって、生理的快楽に身をゆだねるべきシーン。


EPISODE 31STORY PAGEEPISODE 33










Last update :
19th September 2004














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