Last update : 12.Feb.2001

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28th April 2000 Tokuma Japan Communications(TKVU-62398)
本気! 15 激情編

Staff
監督:村田 忍  プロデューサー:瀬島光雄  原作:立原あゆみ(週刊少年チャンピオン)
脚本:日暮裕一  撮影:長沼六男  音楽:村山竜二


Cast
本気(まじ):石橋保  奈々美:小松みゆき  本庄(本庄 章):湯江健幸
染夜:本田博太郎  赤目:誠直也
北脇:賀川黒之助  夢作:小野寺丈 九:天野浩成
三井:松崎洋二  沢口:津野岳彦  伊藤:内藤浩二  吉井:俵広樹  金原:かのう修平
矢島(矢島幸三):深水三章  ほか

Story
これまでの舎弟達を旅に出した本気のもとに、赤目が北脇、夢作の二人の舎弟を預け、本気は新生“子組”を立ち上げることとなる。そんな矢先、本気に憧れて子組の門を叩いた九が、堅気の人間をかばおうとして、関西の大組識・極地天道会傘下の秋月組と衝突してしまう。秋月組組長秋月の破門により、その件による抗争は回避されるが、本気のかつての弟分で風組を破門された本庄が秋月組の跡を取り、さらに子組のシマ内に本庄組の看板を掲げる…。

Check! −天野さん九くんみどころ−
 子組事務所に現れた九くんの、「しろがね…まじさんですか?」というおそるおそるの声。そして一転しての、江戸時代の任侠系の舞台(!?)にでも出てきそうな、超古典的な名乗り。
九くんの子供らしいズレ具合(笑)を表現するのみならず、本名の“三山九(みやま ひとし)”、信州出身といった設定も含まれていて、意外に情報量のあるセリフ。
聞いている兄貴さん達の表情もポイント(その後の子組の兄貴さん達とのつながりを考えると、ますます!)。特に、ものすごーく居心地の悪そうな本気さん(『本気!』第2巻の本気さんの回想シーンでは、本気さん自身がこれとそっくりな名乗りをしていたあたり…すごい伏線です!【笑】)

 九くんを追い帰そうとする北脇さんと夢作さんにつかまった九くんの「いやだー、帰りたくない!」、ほんとにコドモ!
その直前の本気さんとの普通の対話が、意外なほど大人口調だったため、そのギャップによりさらに印象が鮮明に!

 最初は「こら、ここは子供の来るようなところじゃないんだ、帰んな」と九くんを軽く追い帰そうとした北脇さん。土下座する九くんの背中に上着をかけてくれたり、九くんを置いてやっては、と本気さんに言ってくれたり、最終的に見習として子組に置いてもらえることになったら「よかったな」と声をかけてくれたり、とにかく初期の初期から優しい兄貴さん。
夢作さんは、当初の「はいはいそのカブさんが今日は何の御用ですか」という態度はそんなに変わらないようでいて(笑) 、やっぱり九くんが置いてもらえるよう肩を持ってくれる、うらはら感が味。

 本庄さんに「やってやろうじゃないかコラァ!」とかかっていこうとした九くんを引き止め…たかと思ったら、後ろにひきずり投げ飛ばしていた本気さん。3人の兄貴さんのなかで、実はさりげなーく(ものすごくさりげなく!)一番乱暴です(笑)。

 自分のタコ焼き屋さんに因縁をつけられても「気のすむまでやってくれや」と、無抵抗に殴られるにまかせ、相手に手を出さなかった九くん。
真っ先に心配そうに「カブ!」と声をかけ、最後まで「大丈夫か?」と声をかけ続けてくれた北脇さん、九くんをおぶって病院に走って(文字通り走って!)くれた夢作さん。本気さんが助け起こしてくれて「よう耐えてくれた」と言ってくれるのは、その後の巻を観ると、レア感が増します!

 奈々美さんと外でお話し中だった本気さんのところに九くんが走ってきて、本庄さんと渚組が衝突して大変、と本気さんを呼びに来たシーン。話を切り上げた本気さんが身をひるがえして、九くんに「行くぞ」と声をかけて走り出す瞬間、九くんの胸を広げたてのひらで触れていくところ! ぽん、と叩く、のよりももっと、手をぎゅっとおしあてるような感じの、独特感のあるしぐさ。

 外道のところに乗り込む、という場面の赤橋の上、「置いてけぼりなんてひどいですよ」と走ってきた九くん、満面の笑みで差し出したものは、新聞紙にくるんだ出刃包丁。新聞紙から取り出して中身を確認するや、ぽい、と投げ捨てる北脇さんがそこはかとなくユーモラスで良(笑)。そして本気さんに「行くぞ」と名前を呼んでもらえた九くんの、ほんっとうにうれしそうな全開の笑顔!




From Guestbook  −ゲストブック感想集−

守峰 優
まだ天野さんの御出演を確認するためちょっとしか観ていないのですが、天野さん九くん、いいひとですー! まわりのひとも、最初はロコツに九くんのこと子供扱いで相手にしてなかったりするのですが、すぐにやさしくしてくれるようになるし、と、なごみましたー!
天野さん九くんも、髪の毛とかおようふくとかものすごーく気合が入ってたりするのですが(『BE-BOP HIGHSCHOOL』や『湘南純愛組! BAD COMPANY』では清楚な学生服だったので、新境地!)、それでちょっとしたせりふの口調や椅子の座り方や満面の笑顔がかわいかったりすると、微笑ましいことこのうえなし。
これからゆっくり観るのが楽しみですー!
守峰 優 as Kochibiさんへのレス
『本気!15巻』の兄貴さんたち、九君が自己紹介のとき脱いだ上着を、三つ指ついてる(?)肩にかけてくれるし、本気さんのところにおいてもらえることになったら、すごく親身な感じで「よかったな」っていってくれるし、ケガをしたら血相変えて駆けよってくれるし、もうしあわせです!
ちなみに、本気さんもとても優しく、心から九君のことを思ってくれているのですが、本気さん御自身が、“守ってあげたい”誘発オーラを首筋のあたりから香り立たせているようなキャラクターなので(実際、ある組織では一番下の人からトップまで本気さんを守るためなら命もいらないと思ってる、と明言してるひとが登場します。うさぎちゃんを守るセーラー戦士みたいで[笑]すごいです!)、九君と並んだときの雰囲気は、上記兄貴さん達とはちょっと違ったものになります。…なんかとっても独特のカラーのある作品です、ビデオ版『本気!』。


Voyagerさん
天野さん演じる九くんは、このビデオに出てくるキャラクターの中でも、とりわけはっきりとしたキャラクターの色を出せていたと思います。
物語は、原作とは少し違う設定ですが、九くんの、正義感の強いところや、「はねっかえり」なところ、意思の強いところは、原作と変わらずに表現されていて、天野さんも、そういう九くんの良いところを見せる場面でいい演技を見せてくれていて、ぼくは観ていてうれしかったです。
でも、九くんがチンピラらしからぬ優しさを見せる、原作にあるようなそんな場面がほとんどなかったのは残念でした。まだ、九くんと絡んでいる人たちが、本気(まじ)さん(「カリスマ極道」という言葉がハマりそうなひと【笑】)とその周りの人達ぐらいで、九くんにやさしくしてくれる人たちばかりなので仕方がないのかもですが…。

シナリオとしては、故郷から出てきたばかりのような九くん(でも髪型とか服装はかっちり決めている【笑】)が、本気さんの子分になりたくて、本気さんたちに一生懸命頼み込む場面(そこで九くんのために、「やくざにはなるな」と諭す本気さんなりのやさしさをみせるところもよかったです)や、「 街の人たちに迷惑をかけないために無用の戦いをしない」という本気さんの気持ちを貫くために、自分が開いているたこ焼き屋さんの屋台に言いがかりをつけてくる敵のチンピラたちに無抵抗で殴られ蹴られ続ける場面は、九くんの良いところを表現する場面として、天野さんがすばらしい演技をしていました…。

そして、本気さんが悪の黒幕(「外道」とまでよばれてしまう、極道の親分)を討つために敵の本拠地に向かう場面。そこへ、本気さんの子分たちと九くんが、「自分たちも連れていって欲しい!」と、本気さん を追いかけてきます。本気さんは、 追いかけてきてくれた自分の子分たちと一緒に敵のところへ向かうのですが、そこで、本気さんが九くんの名前を呼ぶセリフは、ただ名前を呼ぶだけなのですが、それまでの九くんの頑張りを見ていると、「ああ、本気さんは、ついに九くんを自分の子分として認めてくれたんだなぁ…」と思えて、観ていてうれしかったです! そして、名前を呼ばれた天野さん九くんの表情は、母親に名前を呼ばれて、よろこんで飛んでくる子供のように満面の笑顔を見せていました(笑)。


Kochibiさん
仁侠、というから、かなりハードなものを予想していたのですが、確かに、抗争シーンなど、それっぽいですが、本気さんたち、登場人物は、何だか、いい人〜、という感じですね。
天野さんカブくんは、登場時は、その着ているお洋服の派手?さに驚くのですが、すぐに、それがかわいい、と思ってしまえるような、))ほわわ〜ん(((、としたムードが、おでこのあたりから、いっぱいに漂っています。憧れの本気さんに出会うために緊張して、はりきっている姿は、本当に、健気です。
タコ焼き屋をやっているカブくんも、かっこいいですね。それが、また、本気さんのために、と言う真剣さがまた、カブくんのかわいさあふれています。
どちらか、といえば、ヤクザ、というより、正義の味方に憧れているのでは…?、と思える、素直な熱血なカブくん、ですが、結局は、本気さんといっしょに行動できるようになって、よかったね、と思いました。これからも、カブくんのご活躍、楽しみにしたいです。
Kochibiさんの御感想への守峰レス
『本気!』、原作からそうですが、いわゆるジャンル任侠の一般的なイメージとは違った、繊細な個性をもつ作品ですよね。いいひといっぱいのなかでも、九くんをかまってくれる二人の兄貴さん達がとってもあたたかくやさしいのが、とてもうれしかったです。
天野さんが演じている九(カブ)君が“正義の味方に憧れているのでは…?”というの、大正解では。原作『本気!II』の4巻に、九が本気を知り、本気組に入りたいと思ったきっかけは、強引な立ち退きにあった友達の家族を助けてくれた信州本気組に感動して、ということが描かれてます(本気が“祭の機関車”に似ている、という言葉に包まれて、ちょっとかなしいぐらいの情緒があっていいです)。天野さん九くんがそういう感じを伝えること、『本気!』という作品にとってとても大切なことでは、と思います。
とっても素直で一生懸命な天野さん九くん、また早く会いたいと思います!


ゆかたさん
天野さんの演じる九くん、ウワサどおりキュートな青年でした(笑)! ちょっとおまぬけな登場シーンといい、気のいいたこ焼き屋のおニィちゃん姿といい、本気さんじゃなくても「カタギでいた方が幸せだよ」と言いたくなる愛らしさでしたね! でも、何かコトがあると全力で走って本気さんに知らせる健気さ、最後の敵地に乗り込むシーンで見せた絶品の笑顔など、「あぁ、九くんって本当に本気さんを慕ってるんだな〜」っていうのが痛いほど伝わってきました。
私、基本的に暴力的なシーンが苦手でこの類の作品には今まで「食わず嫌い」的な扱いをしてきたんですが、「本気!」は人間ドラマに重きをおいたストーリーで安心して楽しめました。 まさに目からウロコって感じですね(^^)。
天野さん観たさに借りてきたビデオでしたが、主役の本気さん@石橋 保さんを始めワキを固めるベテラン俳優さんたちの豪華な顔ぶれに今さらながらビックリ! 天野さんはとてもいい環境でお仕事をされているんだなーとしみじみ思いました。
鋭さと柔らかさ、両方の魅力を持つ天野さんがますますいい役者に成長されることを期待しています!
ゆかたさんの御感想への守峰レス
天野さん九くん、いいですよねー!
『本気!』シリーズ(特に九くん登場以降)は、このジャンルでこれでいいのかと思うぐらい(笑)優しくほのぼのしたシーンが多いです(16や17はもっと微笑ましいシーン、あります【笑】)。安心して皆様におすすめできる作品でよかったと思います。ほんとうに本気さんが大好き、という気持ちがあふれている九くん、天野さんにぴったりの役ですね!


守峰 優
『本気!15』を観ると、天野さん九くんもよくしてもらってるなあ、とあらためてしみじみ。
九くんが事務所に姿を見せるなり「ここは子供の来るところじゃないぞ」と真っ先に追い返しモードだった北脇さんが、子組に入れてくださいと土下座している九くんの背中に上着をかけてくれたり(それがとってもさりげなくていいです!)、後に九くんどつき担当になる夢作さんも、ケガをした九くんをおぶって病院に走っていくところがなんとも必死な感じだったり。九くんに来られて本当に困った、という感じの本気さん(笑)も、『的中王』の松田優さんリキさんの熱い不器用さを観た後に観ると、本気さんのすずやかな不器用さ(でも九くんのハートはがっちりキャッチ【笑】)も味があっていいなあ、と、新たな心地よさを感じたりしました。
いまのところは、九くんには、お父さんお母さんのような愛情がいいのかも!
(20世紀最後の日に『本気!15』を観て)




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