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19th Jan.2001 Fullmedia(FMVC-1006)
本気!18 血闘編
脚本:岡 芳郎 音楽:村山竜二 撮影:内田清美
北脇:賀川黒之助 夢作:小野寺丈 九:天野浩成 夕夏のママ:西初恵 牧野:水島新太郎 五十嵐:サード長嶋 坪井:佐藤蛾次郎 岡村:伊藤洋三郎 ほか
そうした動きを率いる謎の男・奥田は、何者かという本気の問いに「ただの半端者かなあ」などと答えるが、実は、かつて赤目が目をかけていた舎弟で、風組を破門になった男だった…。
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それと、天野さん九くんとはあまり関係ないですが、今回は清水昭博さん演じる流れ者奥田と、本気さん、赤目さんとの関係が、すごく観ていておもしろかったです。なんか三角関係な(爆)ところとか。本気さんと赤目さんの強い絆はもちろん、今でこそ風組を破門されたとはいえ、奥田と赤目さんにもやはり強い絆があったことをうかがわせるあたりの、清水さんと誠直也さんの演技やせりふには思わずうなってしまいました。それになんといっても、本気さんの心根に触れて改心した奥田が、本気さんと最後の別れをする場面では、「タイプは違っても、もっと早く出会っていればきっと心強い仲間になっただろう…」という二人の同じ思いが痛いぐらいにわかってせつなかったです(もうすぐ奥田が死んでいくのも予想できるだけになおさら)。 今回は、この三角関係(きっとそれは違う…)を描きこむためか、ちょっと九くんや両アニキさんたちを描く時間が少なかったようにも思えるのですが、天野さん九くんは17巻に続いて、本気さんと、今回のヒロインとの 恋のキューピット役を演じようとしていたりするのがおもしろかったです(今後の『本気!』でもこういう役どころが定着するか)。 でもタバコ屋さんでの最初の九くんとヒロインのやり取りを見ていると、九くんも彼女に興味があるのかなぁと思ってしまいましたが。 染夜さんは、いつも「金になるほうにつく」と言っているだけに最初は敵方についているのですが、時折敵の情報を本気さんに教えてあげたり(スパイ?【笑】)しているあたりが微笑ましいのですが、こんなことばかりではそのうち危ないことになるのじゃないかと心配です。「考えることがあるから旅に出る」とかいって最後は逃げ出すし。やはり身の危険を感じたのでは(笑)。 今回、流れ者奥田のキャラクターの印象が強かったせいか、かたぎの人たち、ヒロインとそのお父さん(佐藤蛾次郎さん!「寅さん」シリーズが懐かしい)の印象がどうしても強くなかったのが残念でした。ぼくは、奥田との物語だけで1話、ヒロインとその父についての物語で1話分あってもよかったように思いました。 |
奥田さん&本気さん&赤目さん、まぎれもなく三角関係ですね(笑)。九くん相手には、お兄さん、保護者な面をみせてくださっている本気さん(今回は特に! タンノウしました!)ですが、このトライアングルと本気さんをみつめる赤目さんと奥田さんの視線によって、本気さんの“若さ”も感じられてました。こういう二重構造、『本気!』の魅力ですね! 奥田さんが本気さんにかけた「今度会えることがあったら、二人で飲もう」という言葉、きっともう会えないときには、せつせつたるものがあります(このセリフ、『ガメラ2』で石橋さん演じる花谷自衛官が最後の戦いに向かうときに、一緒に戦っている人に「今度、おごらせてください」と笑顔で言うシーンを思い出させました。あれもすごくよかったです。)。 染夜さん、ほんとうに微笑ましいひとですね(笑)。ちゃっかりさんとしてうまくやって、いつまでもお元気でいてほしいです! 奥田さんにくわれてしまって残念、という点では、伊藤洋三郎さん演じるラスボスさんとかそうかな、と思いました。タバコ屋のおじさんは、九くんがやられているとき、ふと、タバコ屋のおじさんが戦ったほうが実は強かったりして、などと思ってしまったところ、物語が進んで香織さんが人質に取られた後、ほんとうにそうだったことが判明した(強かったです!)のが、ワタシ的には強烈な印象でした(笑)。姫嶋菜穂子さんの香織さんも、子組の舎弟さん3人の盛り上がりに大納得!(笑) |
これまで北脇さん、夢作さんと一緒の行動が多かった九くんですが、『17』で大変なことになっちゃったことを機に本気さんが子育ての大切さに目覚めたのか(笑)、全編を通じて九くんを主に連れて歩いたりしてくれて、うれしかったです。九くんも、本気さんに「兄貴ー」と親しく話しかけたり本気さんに怒られても「でも」といいかけたりできたりと、北脇さんや夢作さんとのようなナチュラルな触れ合いおっけー!な状況に(本気さんと女の子の話ができるというのは、ものすごい大接近【笑】だと思います!)。本気さんがお金を持って奥田さんの事務所に出向いたとき、本気さんが入り口の前で九くんを帰そうとしたときの九くんの「いやですよ、俺も行きます」も、そういう大接近のおかげで、なんとも好ましいものに(そのあと、本気さんが行こうとしている階上の事務所を見上げる九くんのしぐさ、なんともかわいかったです!)。 本気さんのほうも、「何度言やあわかるんじゃあ!」と、お兄さんらしく(笑)九くんを一喝できるようになったり(本気さん、北脇さんや夢作さんに比べると立ち姿も華奢な印象だし、けんか嫌いで穏やかという設定ですが、九くんのおこり方をみると一番骨っぽくあらあらしかったりするのが、面白いなあと思ってもみたり【笑】)、だいぶ九くんの扱いに慣れてきたなあという感じが微笑ましく。 九くんが入院したベッドの上で無理に起きて「俺も行きます」と言ったときの本気さんの「いいから、寝てろ」のひとことは、宝物です! 本気さんと一緒、が多かったので自動的に北脇さん、夢作さんとのやりとりは少なくなりましたが、九くんが怪我をさせられて入院している病室を出た直後、敵のところに行こうとしている本気さんに「俺も連れていってください!」と小声で怒鳴ってる北脇さん、いつもだったら九くんに怪我をさせた人達をその場で一喝するエネルギーが噴出してるんじゃあ、と思うと、はっぴーでした。 夢作さんは、九くんが「大変です!」と走って帰ってきたとき、心配してくれましたし。 夢作さんといえば、今回は子組的には夢作さんメイン回といっていいぐらいの存在感でした。2000万円の肩代わりを本気さん、九くん、北脇さんに次々に頼まれるシーンは、金庫番の面目躍如!(このシーン、九くんが「お願いしますっ!」と夢作さんに深々と頭を下げてから数秒たって「な、夢作、なんとかならないかな」と言い出す北脇さん、子供のおねだりを「お母さん、なんとかならないかな」と言い出す子供に甘いお父さんで、なんともアットホームな雰囲気でした【笑】。) 敵にやられるのは九くんの十八番だと思っていたら、今回は夢作さん、人質に取られるというところまで!(そのことを告げる奥田さんからの電話がかかってきたとき、九くんを遠ざけた本気さん、心得てるなあと思いました【笑】) でも、夢作さんの真骨頂は、つかまってやられることまでされながら、つかまえた張本人の奥田さんのことを「俺にはそう(=外道だと)は思えなかったんだけどなあ」と冷静に観察しているところ。やられたりするのも業務のうち、というプロっぽさ、大人の味でした。 おおっ、と思ったのは、本気さんが一人でするのが決まりだと思っていた、ロッカーからの長ドス登場シーンが、夢作さんの拳銃取り出しと一緒のダブル変身だったこと! ほんとうに本気さん、一人じゃないんだ、と、感じました。 今回、本気さんと九くんが一緒のシーンが多かったことの裏返しとして、冒頭シーンは北脇さんと夢作さんのいかにも仲の良さそうなシーン。九くんと一緒のときは九くんに暖かく教育的指導をしてくれる兄貴さん達ですが、コドモがいないときにはきれいなママさんのところでお酒を飲む相談をしていたりして、コドモの見てないところのお父さんってきっとこんなカンジなんだろうなあ、と(笑)。 16巻までは舎弟さん3人組での行動、大人3人での行動、17巻では本気さんと北脇さん、夢作さんと九くん、という組み合わせが多かったところ、今回は本気さんと九くん、北脇さんと夢作さんという組み合わせの回かも。組み合わせを変えることで子組さん、ほんとうにいろいろな表情が見られていいなあ、あとは本気さんと夢作さん、北脇さんと九くん、という組み合わせが見られたら…と思っていたら、最後に敵地に向かうシーンがまさにそれ! 本気さんの長ドス登場シーンでの夢作さんと一緒がすごい、と思っていたら、当然のことながらその二人と合流する北脇さんと九くんにも、「な」と北脇さんが九くんに同意を求める暖かい呼びかけがあって、組み合わせの妙、タンノウできました。見たいなあと思った瞬間に見せてくださる『本気!』、すごいです! と、ちょっと念願だった(笑)、兄貴さん達にお茶を出す九くんが見られてうれしかったです(笑)。次の(九くんがお茶を出す)ターゲットは、赤目さんですね(笑)! ヒロインである、タバコ屋さんのお嬢さん・香織さんとのやりとりもいいです。最初は九くんが香織さんのことを好きなのかな、と思いきや、香織さんが本気さんのことを好きだから、うまくいくように、とがんばってたんですね。香織さんも、お父さんともども九くんのことを可愛がってくれていた感じで、九くんがタバコ屋のおじさんをおどかしていたこわい人達に怪我をさせられたときには、倒れた九くんの名前を二人で必死で呼んで駆け寄ってくれたところ、心温まりました。 (…というように、天野さん九くんの香織さんへの接し方は“憧れのお姉さん”という感じが微笑ましかったのですが、香織さん役の姫島菜穂子さんは1982年3月24日生まれ、セラミュでうさぎちゃん役の原史奈さんや、『賭事女王』の高倉四姉妹のうち木内晶子さん、内藤陽子さん、一戸奈未さんと同学年で、天野さんより学年では3学年下。…天野さんキャラの年下感、おそるべしです【笑】!) 香織さんが子組事務所にお礼を言いに来たときの、夢作さん、九くん、北脇さんの「いい子だな〜!」という盛り上がり、男の子の会話〜! という感じで、楽しかったです。一人それにのれない(笑)本気さんと一緒に小さなテーブルを囲んでのその雰囲気、なんとも味がありました! と、染夜さん、今回も「イジメはきらいなんだよ」というせりふにはじまり、キュートさ全開! あの独特のせりふ回し、どう考えても本気さんの味方をしたくてたまらなさそうなのに、ゼニになりそうとかならなさそうとかゆってみたりするところ(笑)、ほんとうに愛すべきキャラクターです! それにしても今回、清水昭博さん演じる奥田さんが圧巻でした。凄みをきかせたりするのとは反対の静かな口調が、底知れない屈折をはらんでいる感じで、ぞくぞくしました。ラスト近くの自分の歩いてきた道を精算することにしてからの表情も深い情感があってよかったですが(タバコ屋のおじさんのお墓のあるお寺でのシーンなど、灰色の瓦をずっしりとたたえたお寺の山門と、その半ば陰になるように立っている人影・奥田さん、という絵からして、シビれました!)、前半のあの狂気にも傾きかねないような静かな怖さあってこそ、その存在感が本物に感じられたのだと思います。 そして、奥田さんと複雑な感情を交し合う赤目さん、いつもながら素敵でした。15巻の頃は遠くから見守っている感じだった赤目さん、どんどん“当事者”になっているような気がします。今度の物語は、どうなることでしょうか! |
たばこ屋のお姉さんと本気さんをまとめようとする気配り(ただのお節介【笑】??)など、九くんなりの気の使い方が可愛かったです(^^)。 それにしても、ゲストの佐藤我次郎さんが箒で店先を掃いているシーンなど、往年の「寅さんシリーズ」を彷彿させるニクイ演出だな〜と思いました。 今回、ちょっと板ばさみで辛い立場だった赤目さんも、相変わらずシブくていいです〜! あたたかくて切ない『本気!』の世界、これからもずっと続いていって欲しいですね! |
たばこ屋のお姉さん(繰り返しますがキャストの姫嶋菜穂子さん、1982年3月24日生まれ、1978年4月9日生まれの天野さんより4年近く後に生まれたお嬢さん…)と本気さんをくっつけようとするところ、乗らない本気さんの後を子犬のようについていって「だめかなあ…」とつぶやく天野さん九くん、たまらなく可愛いです!(そして、いつも誰にでも心優しく丁寧な対応の本気さんなのに、このシーン、九くんについて回られている後ろ姿が微妙に「めんどくせぇーえ」と語っているように思えるあたりも、なんとも味【笑】)。 |
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