佐々木
夫妻の
仁義なき
戦い

第6話
禁断のキスが招く悲劇…
涙の結末


Staff & OA
脚本 ◆ 森下佳子  演出 ◆ 平川雄一朗

その他のスタッフ ◆ 【佐々木夫妻の仁義なき戦い:スタッフ&キャスト詳細データ】
放送日時 ◆ 2008年2月24日 21:00〜21:54

◆公式サイト◆
【TBS公式:佐々木夫妻の仁義なき戦い−STORY(第6話)】
【TBSテレビ番組表:2008年2月24日】

Cast
佐々木法倫:稲垣吾郎  佐々木律子:小雪
桜庭 元:小出恵介  鈴木 恵:酒井若菜  猪木鉄男:古田新太  小川信司:山本耕史
松子:田中好子  若き日の松子:六車奈々  若き日の竹子:深田あき  若き日の梅子:井村空美
所 進:天野浩成  和菓子屋の店員:蝶野正洋  梅子:根岸季衣
野村信次  古本新乃輔  横塚真之介  井上浩  小高三良  荒井眞理子  中嶋沙紀
吉田紗枝:桜井幸子  蝶野 清:西村雅彦  馬場啓一郎:藤田まこと
Story

一緒に遺産相続問題を戦ってほしいという紗枝(桜井幸子)の言葉に、「俺でよければ」と、快く返事をする法倫(稲垣吾郎)。
すると紗枝は、その問題にけりがついたら「諦めていたものを取り戻す」と言うと法倫にキスをする。
それを、通りの向こう側から律子(小雪)が見ていた。
律子の目には、一筋の涙が…

…と思いきや、律子の涙は、コンタクトがずれた痛みによるものだった。
コンタクトのズレと涙で視界がぼやけた律子には、法倫のキスなど見えるべくもなく。
そんな律子に、一人の若い男(天野浩成)が「もしかして…律ちゃんじゃない?」と声をかけてくる。
「俺だよ、久しぶり!」と、満面の笑みをたたえて近づいてくる彼の顔がようやく見えた律子は「進!」と相手が誰だか認め、微笑みを浮かべる。

紗枝の、キスという唐突で思い切った行動に驚いた法倫だが、申し訳ない、と謝る紗枝の痛々しさを目の当たりにして、そんなに謝るなよ、と慰める。

律子は見ていなかったそんな二人のやり取りだったが、猪木(古田新太)が偶然目撃していた…。

進は、一杯飲んでかない? と律子を誘うが、今度ね、今日はやめとくわ、と律子。

自宅へ帰り着いた法倫は、リビングで“今日起こった出来事”をどう律子に説明するか、必死で自問自答していた。
ほどなく帰宅した律子に、法倫は「友だちのお父さんが倒れて見舞いへ行っていた」と、紗枝が女性だということを告げずに話をする。
律子は気にも留めず、めずらしく食事の準備をする。
鉄板の上で、雑多な食品を無造作に焼いたものにソースとマヨネーズを塗る律子に「なんでこんなものがうまいのだろう」と法倫。
そんな法倫に「今日あたり一戦どう?」と、律子は誘いをかける。

その数日後、紗枝が相続問題の件で佐々木法律事務所を訪ねてきた。
思いがけないことに、紗枝は、律子にも相談にのってほしいと同席を求める。
戦々恐々とする法倫と、疑い半分、戸惑い半分の律子だったが、紗枝から相続問題の実情を聞くと、仕事モードに。
叔母・梅子(根岸季衣)との遺産争いの経緯を語る紗枝に、裁判ではなく調停で収めたほうがいいと律子は主張したが、梅子の主張に憤りを感じる法倫は反対、一人で仕事を受けてしまう。

そんなとき、法倫と紗枝がキスしているところを目撃した猪木は、律子のことを心配するあまり、そのことを小川(山本耕史)に相談していた。

馬場は、法倫に、紗枝の案件は律子にも手伝ってもらったほうがいいと助言、法倫はそれに従う。

相続争いの主な対象となっていたのは、紗枝の父の花屋が入っているビルの所有権。
紗枝の母・竹子は、竹子の姉で三姉妹の長女・松子と花屋を営み、店は繁盛していたが、竹子は紗枝が5歳の時に亡くなり、松子も紗枝が大学三年の時に病床に。
松子は、紗枝の父と紗枝に花屋が入っているビルを譲るという内容の手紙を残していたが、松子と竹子の妹・梅子は、その手紙を効力のある遺言と認めず、遺産の二分の一の相続を主張、家族の思い出が残るビルを手放したくない紗枝と対立していた。

疑問だったのは、なぜ三姉妹のうち、梅子だけが仲が悪かったのかということ。
事務所の皆で聞きこみをするが、手がかりとなる情報は得られない。
松子が紗枝と紗枝の父親に手紙を残したということは、梅子宛の手紙も存在するのでは、ということで、事務所の一同で松子の遺品を調査することに。

捜索は難航するが、律子は本の間から、まさにその手紙を見つけ出す。
しかし、紗枝と法倫の仲のよさそうな様子を目にしてしまって、それを見つけたことをその場で言い出せない律子。
その後も、律子は何度もその手紙のことを法倫に切り出そうとするが、教授にもらった法倫の時計が紗枝と同じものだったこと、法倫はずっと紗枝の父を見舞うなどして紗枝と会っていたことなど、法倫が黙っていたことが次々と判明、律子はその手紙を素直に出すことができないままになってしまう。

そして調停の日が来てしまった。
律子は、このままでは自分が嫌いになってしまう、と、梅子への手紙を持って法倫のもとへと走る。

調停の場で法倫は、紗枝親子がビルを相続すべきと主張。
梅子側は、法的には梅子に二分の一の相続権があると主張。
梅子が紗枝に財産を受け継がせたくないと思うように、松子もそう思うのでは、という。
なぜですか、との法倫は問うが、梅子は、口にするのも嫌な話だと口を閉ざす。

そこに律子が、松子が梅子に書き残した手紙を持って駆け込んでくる。
手紙には、松子達と梅子の確執が生まれた事件のことが書かれていた。

店で50万円がなくなり、松子と竹子に疑われた梅子は、家を飛び出してしまう。
後に、犯人は出前を頼んでいた店の息子であることがわかったが、松子と竹子はすぐに梅子を探そうとせず、帰ってきたら打ち明けようと、ただ梅子の帰りを待っていた。
中途半端な自分達の行為を、松子は梅子に詫びる。
ビルは、紗枝たち親子にとって大事な場所なので彼等に譲る、と松子の手紙は続く。
梅子にも何かと思ったとき、今の梅子の何も知らないこと、何が欲しいのかはおろか、今どんな顔をしてるのかさえ知らないこと、いつのまにかたった一人の妹を知らない人間になってしまったことに気づいたという松子は、それが自分に課せられたさびしい、さびしい罰だとやっと気づいた、といって、続く言葉で手紙を結ぶ。
“だから教えてくださいね。
 私が持ってるものであなたが欲しいものを・・”

あなたが欲しいものは何ですか、という法倫の問いに、梅子は「その手紙、くれる?」と手を伸ばし、受け取った手紙を頬におしあてて号泣する。

帰り道、法倫は律子に、手紙はいつ見つけたのかと問い質す。
律子はず、法倫を蹴り飛ばす。
「あんたこそどんだけ隠し事してるのよ! バカにしてるんじゃじゃないの」と叫んだ律子は、紗枝とお揃いの法倫の時計を叩きつける。

その様子を見ていて、時計を拾った紗枝に、法倫は、その時計はもう紗枝との思い出の時計ではなく、律子が探してくれた時計だ、と、今の自分の正直な気持ちを打ち明ける。
それを聞いた紗枝は法倫の頬を打つ。
「その話、ちゃんとしたほうがいいよ」と言い残して、紗枝は足早に法倫から離れていく。

律子は猪木のマッサージ店に入っていく。
そのとき店内では、猪木は小川と、法倫とのキスのことを律子はもう知っているのだろうか、と話し合っていた。
それを聞いてしまった律子は、怒り心頭で叫ぶ。
「キスってなに!? 何のことよ!!」
Check! −天野さん所進くん的みどころ−

佐々木夫妻の仁義なき戦い「もしかして…律ちゃんじゃない?」という天野さんススムくんの声。
天野さんのやわらかな声での“律ちゃん”呼びがツボ!
親しげな、旧くからのつきあいを感じさせる呼びかけ、今後の展開に期待。

佐々木夫妻の仁義なき戦い「俺だよ、久しぶり!」と小雪さん律ちゃんに近づくときの、ぼんやりとした律子視界でもわかるほどの満面の笑み!
律ちゃんのことがかなり大好きなんだなあと、一目でわかる顔。
天野さんススムくんの、快活な口調も魅力的(その様子も“律ちゃん大好き!”な感じ!)。

佐々木夫妻の仁義なき戦い小雪さん律ちゃんが「進!」と名前を呼んでくれて、あったかい微笑みを浮かべてくれたのは、かなり感激。
天野さんススムくんも、律ちゃんに名前を呼んでもらって、うれしそぉーうな顔!
コートを着て、カバンと白いビニール袋をさげた立ち姿を、横から映した映像も可愛く。

佐々木夫妻の仁義なき戦い夜の街を並んで歩く小雪さん律ちゃんと天野さんススムくん、ビジュアルがとてもきれいでお似合い。
小雪さんは大人っぽい感じだし、律ちゃんは天野さんより実年齢5歳上の稲垣さんと同い年(32歳)設定なので、もっと年下感が出るかなあという予想に反して、同級生でもおかしくない感じ。
そのあとすぐ、またあどけない印象に…と、いろいろな印象がくるくる立ち現れるのも、“いったいどういう関係?”という謎かけに最適!

佐々木夫妻の仁義なき戦い律ちゃんの前に回り込んで「ね、一杯飲んでかない?」という天野さんススムくん。
飼い主の先に行っては振り返る子犬のような動きや、ちょっと舌足らずな“ね”など、あどけなくて可愛い感じ。
コドモにおあずけをするような表情で「今度ね」という小雪さん律ちゃんも、とっても“お姉さん”!
その返事にうなずく天野さんススムくんの笑顔も可愛く。

佐々木夫妻の仁義なき戦いあんなに“飲み”が好きそうな律ちゃんなのに、ススムくんの誘いを断るなんて…
…と、ものすごく惜しいと思っていたところ。
最終回には、それが天野さんススムくんの大きな見せ場につながる、ものすごい伏線だったことが判明するという!!

佐々木夫妻の仁義なき戦い天野さんススムくんが律ちゃんに「飲みに行かない?」と誘うシーンのロケ地は、自分もよく近くを通っていた麻布十番街の中の広場“パティオ十番”を、【Cafe La Boheme 麻布十番店】を背景にする角度で撮ったもの!(エンディングクレジットの撮影協力にCafe La Bohemeのロゴが入っていて“あっ”と!!)
麻布十番は『美少女戦士セーラームーン』の主な舞台“十番街”のモデルになった街、ということで、セラミュファン的には“まもちゃんが十番街に!”と盛り上がるところ(笑)。
速攻行って写真をとってきたりも。
【フラッシュを光らせて、画面が暗くなるように撮った写真】:TV画面で映ったのとやや近い雰囲気?
【フラッシュを光らせないで、画面が明るくなるように撮った写真】:現地がどういう場所なのかわかりやすいかと。画面の真ん中あたりが、二人の歩き出し地点。

佐々木夫妻の仁義なき戦い最初のシーンのロケ地は、撮影協力に日野市立病院が入っていること、店舗写真とディテールが一致することから、【ノムラ薬局 日野市立病院前店】前の模様。
徒歩で移動した2つのシーンのロケ地がかなり離れた場所、というのはよくあるものの、日野から港区内の麻布十番では、セーラーテレポート級の移動!!(笑)