プロデューサー ◆ 松田佐栄子(テレビ朝日) 日笠 淳 武部直美 宇都宮孝明(東映) その他のスタッフ ◆ Data Pageへ 放送日 ◆ 2004年10月31日 ※仮サブタイトル「父と娘と(前編)」
橘 朔也:天野浩成 上城睦月:北条隆博 広瀬 栞:江川有未 白井虎太郎:竹財輝之助 城 光:浜崎 茜 栗原天音:梶原ひかり 広瀬小百合:井上れい子 天王路博史:森次晃嗣 仮面ライダーブレイド:高岩成二 仮面ライダーギャレン:押川善文 仮面ライダーレンゲル:岡元次郎 伊藤 慎 永瀬尚希(ジャパンアクションエンタープライズ) ナレーション:小杉十郎太 広瀬義人:春田純一 栗原遙香:山口香緒里
剣崎(Cast:椿隆之さん)を追い詰めてジョーカーにし、永遠の命を得ようとした栞(Cast:江川有未さん)の父・広瀬(Cast:春田純一さん)は、元ボード理事長の天王路(Cast:森次晃嗣さん)から、人間・広瀬義人は死に、今の広瀬は広瀬の記憶を持ったトライアルBだと告げられる。 膝をつき、そんなはずはないと言う広瀬だったが、その身体はどう説明をつける、との天王路の言葉に、アンデッドの封印を解いたときに自分は死んだのか、それなら今の自分は誰なのか、と問いかける。 天王路はそれには答えず、いずれにせよ君は広瀬義人の意思を受け継ぎ、永遠の命の謎を解き明かそうとブレイドを追い詰め、二人目のジョーカーを誕生させようとした、その業績は神の許にも届いた、という。トライアルであろうと君は広瀬義人その人だ、広瀬義人のすべきことを続けるのだ、との天王路の言葉を、広瀬は繰り返すのだった。 栞は、花畑の中に、高校生の自分と、昔の父と母がいる夢を見る。しかしその幸福な光景が一転、父母の斃れた悪夢へと変わったところで、栞は目覚める。 橘(Cast:天野浩成さん)は、剣崎に、広瀬は自分の責任において探し出すので、剣崎は休むように言う。 しかし剣崎は、自分は橘と同じ気持ちで、広瀬を栞の許に優しい父親として返したい、だから一緒に探すと答える。 橘は、広瀬が剣崎にしたことを考えてためらうが、剣崎の“二度とジョーカーにはなりませんから”という言葉に、共に広瀬を探すことを了解するが、その際にも、くれぐれも栞には父親のことは言わないよう念を押す。 ジョーカーが暴れた戦闘で一時的に視力を失った天音(Cast:梶原ひかりさん)は、始に伴われて退院する。 真っ直ぐ帰ろうとする始に、天音は、デートをせがみ、二人で遊園地で楽しい時間を過ごす。 その帰りに立ち寄ったアクセサリーショップの前で、二人は睦月と鉢合わせる。始と睦月は睨みあうが、天音が睦月に向かって「最っ低。」と言い放ち、あっかんべーをしたのを見て、始は笑ってその場を立ち去る。 その一部始終を見ていた光(Cast:浜崎 茜さん)は、「最っ高」と高笑いをして表れる。そして、他のライダーは皆進化して強くなっているのに自分にはそれがない、こうなったら…と、考えているのだろうと言い、睦月を苛立たせる。 剣崎は、手分けして広瀬を探していた橘に連絡を取るが、ボードの関連施設をいくつか回った橘も、手がかりを得られなかったという。 もう少し回ってみよう、という橘の言葉に了解して電話を切った直後、剣崎はトライアルBに襲われる。 剣崎はとっさに橘に連絡を試みるが、トンネルを通過中の橘に連絡がつかず、栞に橘への連絡を頼む。 栞が橘に連絡をつけたところに、睦月がやってくる。 睦月は栞に、父親の広瀬がブレイドを追い詰めてその力を引き出し、自分を強くしてくれるはずだったと話し、どこにいるのか教えてくれと懇願する。 虎太郎(Cast:竹財輝之助さん)は、栞の父親はもう…と、睦月の話をさえぎろうとするが、栞は睦月に、詳しく話すよう迫る。 トライアルBはブレイドに「お前は許されない」と言い、激しい攻撃を加える。 ブレイドは苦境に陥り、駆けつけたギャレンになんとか救われる。 しかし、ギャレンがブレイドを案じて呼びかけた一瞬の間に、トライアルBは姿を消してしまった。 睦月はブレイドと戦わされた場所に栞を案内し、これまでの経緯を説明する。 その頃、白井家に戻った橘と剣崎は虎太郎から睦月の来訪を聞き、睦月が栞に広瀬のことをしゃべったと知って、栞達を探しに飛び出していた。 何かわかったか、という睦月に栞は、橘に聞いてみないとわからない、と答える。 それはないだろ、無理矢理案内させておいて、と睦月が激昂しているところに、広瀬が現れ、栞は驚く。 生きていたのならなぜ連絡をくれなかったのか、という栞に、私にはすべきことがあったんだ、と広瀬は答え、そのすべきこととは母を救うためのアンデッドの解放か、そんなことをしても母が喜ぶはずはない、と責める栞の言葉に耳を貸さず、睦月を人間離れした力を使って連れ去ろうとする。 睦月はレンゲルに変身して戦うが、広瀬もトライアルBに変身。 驚愕する栞の前で、トライアルBはレンゲルの反撃を軽々と跳ね返すと、変身を解除し倒れてしまった睦月をどこかへとさらって行ってしまう。 広瀬が立ち去った直後、剣崎と橘が到着するが、栞は茫然と立ち尽くすのみだった。 睦月は隔離された場所に、新たなトライアルとベッドを並べるようにして横たえられ、実験材料のように扱われていた。 その様子を天王路がモニターで見ていた。「ようこそ、レンゲル」 睦月を追って忍び込んでいた光は、天井裏から覗いて「どういうこと」とつぶやく。 剣崎と橘は広瀬のことを内緒にしていたことを栞に詫びる。 が、栞は、二人の謝罪の言葉が耳に入ったのか、入らなかったのか、睦月は確かにそのトライアルに拉致されたのか、という橘の問いかけにも答えず、「買物に行く」と部屋を出てしまう。 そのとき、パソコンに意識を失った睦月が縛られ、吊り下げられている映像が送られてきた。それを見るや、橘は顔色を変えて飛び出していく。 橘の後を追おうとした剣崎は、その前に、始に電話して協力を仰ごうとする。しかし、天音達との団欒の時間を大切にしたい始は口ごもり、察した剣崎は、自分達でなんとかするといって電話を切る。 ブレイドとギャレンに変身して、睦月が吊るされている現場に駆けつけた二人は、睦月を拉致したトライアルBに立ち向かう。 そのうちに睦月も気がついて、自分の状態に驚く。 そんな様子をモニターを通して冷然と見つめる天王路。彼の前にあるもうひとつのモニターには、新たに開発が進められているトライアルGの姿が映し出されていた。 栞は広瀬の研究室に忍び込み、広瀬のパソコンの中身を探っていた。 するとそこには、栞が夢に見た、花畑の中の父母の映像が。 「やっぱり…」 トライアルBのパワーに圧倒されながらも、ブレイドとギャレンは連携しながら戦いを進め、ギャレンの銃の連射がトライアルBを追い詰めた。 そのとき。 「橘君、それが私に対する態度かね。君にはいろいろ教えてあげたじゃないか」 聞きなれたその声に橘が驚いている間に、トライアルBは広瀬の姿になる。 広瀬の前で橘と剣崎は、変身を解除する。 「広瀬さん、あんた、自分の身体に何をしたんだ!」 声を張り上げて問うてくる橘に、広瀬は語りかける。 「永遠の命の謎。その解明に私は自らを捧げた。これがその輝かしい成果のひとつなんだよ」 しかし、それは、という橘に、広瀬はなおも熱く「橘君。君ならわかるはずだ。私の気持ちが。情熱が」と言い募る。 そんな二人を見て剣崎は苛立ちを露にして広瀬に詰め寄ろうとし、栞に会ってやらないのか、父親じゃないのかと広瀬をなじる。 そんな剣崎に、広瀬は、言うことをきいてくれないのは残念だ、だが私は、君のことが大好きなんだよ…と言いながら、背後に隠した手を、トライアルBの手に変化させていた。 そこに、栞が現れる。 「だまされないで! そいつは父じゃない。父の記憶を盗んで、父になりすましたニセモノよ! 倒して!」 栞の言葉を聞いた広瀬は「困った娘だ」とつぶやきながら、トライアルBへと変身する。 広瀬が偽者と知り、橘の怒りが爆発する。 「広瀬の気持ちをよくも!」 そして剣崎と橘はブレイドとギャレンに変身。トライアルBへ再び挑みかかっていく。
![]() 額を見せた、瞳を心持ち伏せた横顔が、前回までの印象とは違った姿のきれいさ。 夜の間中ずっと栞と広瀬氏のことで悩んでいたのかという、悩み深い表情。 ![]() 普通に向き合って話すことも気まずいような事態の複雑な深刻さと、お互いの表情を見ながら話さなくても通じ合う二人の絆が表れているような構図。 この回、“(広瀬氏を)優しい父親として返す”という、橘さんが言い出したフレーズを剣崎君が“橘さんと同じ気持ちです”と連呼しているあたり、【第24話】で、アンデッドハンターの存在を聞いて、最初は「心強いですよね! 戦っているのが、俺達だけじゃないとすれば!」と大喜びだったのに、橘さんの「アンデッドと戦うのは、俺達ライダーの仕事だ。普通の人間には危険すぎる」という言葉を聞くや、“橘さんの言う通り! 俺もそう思っていたぜ!”といわんばかりに大きくうなずく剣崎君も思い出させて、ちょっと微笑ましく。 ![]() 「しかし」の後、ちょっと言葉を途切れさせ、何回かまばたきをして口許を引き結ぶ表情が繊細。 【第4話】の「そのパズルのピースは俺が飲み込んだ」の後の「怖くてさ。完成させちまうのが。完成されたら、終わりのような」の映像といい、横顔橘さんの映像の細やかさ。 ![]() セリフといい表情といい、他ジャンルのドラマのワンシーンのような雰囲気も。 ![]() ボードの落ち着いた先輩モード、手がかりなしとの連絡に「そうか」と表情を一瞬曇らせながらも「もう少し回ってみよう」と前向きな声を出すところが、前回までの広瀬氏の研究室に閉じこめられていたかのような橘さんを思うと、閉塞感を脱し、風が入ってきたかのよう。 ![]() レッドランバスを駆る真摯な表情と、その次のカットで栞ちゃんとの通話が見られて、お得。 ![]() 指揮官からの指示を受けたかのような、“先輩”モードじゃない雰囲気なことが新鮮。 【第7話】で橘さんが栞ちゃんにかけたときの、同級生感あふれるやりとりといい、携帯での栞ちゃんと橘さんには要注目? ![]() 遠景に小さくながら、栞ちゃんの沈みぶりを見て、うなだれて座る姿、自分の考えていたことを告げた後、栞ちゃんの方をしばらくじっとみつめていて、栞ちゃんが微動だにしないのを見て、ゆっくりうつむく動きに、気持ちがよく表れ。 ![]() 立ち上がった姿勢に、その気持ちが。 おそるおそるという感じで、反応しない栞ちゃんに「聞いてる? 広瀬さん」と探りを入れる剣崎君が可愛く。 ![]() 悲しそうな表情、でも、年上の人に見せる泣きそう顔とはまた違った表情。 ![]() その速さに、睦月が心配でたまらないこと、大納得。 ![]() 「君にはいろいろ教えてあげたじゃないか」と言われての「まさか…あなたは…」といい、橘さんの広瀬氏への素直な敬意の大きさが実感できるシーン。 広瀬氏が橘さんにいろいろ教えてあげているシーンが、見たくなり。 ![]() そのひとことだけで、たまらなく無防備な感じが。 トライアルBが広瀬氏になったとき、その変化を見ていた吊され睦月が、ぱっと橘さんを見た(広瀬氏が「彼は優しすぎる」と言っていた橘さんが心配になった?)表情が、印象的。 ![]() “自分の身体に何をしたんだ!”で一気に爆発させる前、“あなたは…”で声のトーンをささやくような静かさに落とすあたりの声がツボ。 ![]() 「橘君。君ならわかるはずだ。私の気持ちが。情熱が」と、感情あふれる口調で語りかけられるにふさわしい物語を橘さんがここまでに経てきていることが、うれしくなるような、そんな名シーン。 ![]() 栞パパと橘さんの間で通じ合っているのが気ニ入ラナイ感が、ちょっと可愛く。 無言で後ろから剣崎君の肩を押さえる橘さんも。 ![]() 困った顔の栞パパは当然として、吊され睦月まで“なんかヤバいぞ”という表情なのが、ちょっと楽しく(笑)。 ![]() 橘さんの叫び系のセリフの中では、一番よくできてる級かも。 その直後の剣崎君と揃っての「変身!」の、声の勢いとは裏腹にちょっと泣きそうな表情も、良く。
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Last update :
24th November 2004
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