17th May, 2008 Matinee
5月17日(土)13:00の回は、初日よりさらに後ろに下がった、P列の下手寄りで。LDH俳優陣のオイシイ度も考察!
意外と繊細、天野さんダニーの表情
意外と繊細、天野さんダニーの表情
夜は比較的前の方列で観ることになっていたので、この回は、心ゆくまで双眼鏡にひたることに。
LDH俳優陣トリオの役どころを見渡せたところで、天野さんのダニー役のおいしさをあらためて感じたりも!
【エスニック & 洋画。USAさんジュウユウ】
冒頭の中華風ダンスのUSAさんソロは、その動きにほれぼれ!カーテンコールのダンスのような、一番典型的に“EXILEっぽい”ダンスというイメージはヒップホップ系? という感じなのに対し、エスニック & 武術系入ってるコンテンポラリーという全くジャンルの違うダンスで魅せていただき。
これまでダンスは、セラミュからのつながりで女性のジャズダンスを観る機会が一番多かったですが、男性のダンスも面白いなあと。
USAさんの声は、この作品で“中国人が日本語を話している”という状況を表現するときのカタコト日本語だけでなく、“中国人が中国語を話している”という状況を表現するときの普通の日本語も、とても独特。そのおかげで、カタコト日本語が浮いた感じにならず、USAさんジュウユウのキャラクターがうまく立っているなあというナイスな声なのですが、カーテンコールの御挨拶もその声だったので、無理矢理作っているわけではなさそう、でもどこか人工的な感じの、不思議な声。
…なぜか、なだぎ武さんのディランを思い浮かべてしまう自分(声や口調が似ているわけでもないのに…)。なぜだ!!!
【深い構造! 意外と繊細・天野さんダニー】
USAさんジュウユウに“岩本さんトコの若いヒト、(USAさんジュウユウの福建グループと対立する北京グループの)リンと会ってる”と指摘され、その疑いをかけられて(というより、単にちゃっちゃとUSAさんのその話を終わらせるため)岩本の若い部下・カジが千原さん岩本にさくっと射殺されるシーン。天野さんダニー、思いっきり顔をそむけて、その後ずっと泣きそうなぐらいの顔を!
その後、マーサの店《CROWN》で、小林さんタツがそのときの話をしたときには、なんでもなように、糸の切れたピエロのあやつり人形のように倒れてみせ、射殺された人の役をやってみせたりするダニーには、どこか刹那的なものが感じられ。
そして最後には、《CROWN》で演じてみせたのと全く同じように撃たれて倒れる、ということを思うと、『CROWN』のダニーを描く構造、なかなか深いです!!
【“裸の男達の映像”は、こういうことに! 密入国用コンテナ】
【ノリの杜 平沼紀久オフィシャルブログ:2008年5月8日_今日は映像から…】やEXILE mobile内の劇団ブログで紹介されていた、男性の皆さんが裸で撮影されたという劇中映像。中国からの密入国者を運んでくるコンテナの中で人がうごめいている様子を表現するため、コンテナにうごめく人々の白いシルエットが映し出されるという使い方に。
…そうなるともはや“裸の男”、ほぼ無関係(笑)。
【高さのある後方席の醍醐味! 床に描き出される照明模様】
今回の舞台は、照明が床に美しい模様を描き出すシーンも!前方席は床と目線の高さがあまり変わらないので観られない、ある程度後方席からの特権。
(青山劇場は、かなり傾斜がある客席なので、前半分席でも観られるエリアあり。フラット席では無理。)
これだけきれいな照明模様は、セラミュ以来かも。
…でも、セラミュの場合は、壁にも模様を映し出して動かしたり、照明で前から後ろ、後ろから前となめたりといった劇場空間全体を使った美しい演出があったので、ああいう空間にまた身を置きたいな…と、郷愁を感じたりも。
【ここで考察。LDH俳優陣のオイシイ度】
初日から考えていましたが、平沼紀久さん、天野浩成さん、秋山真太郎さんのLDH俳優陣トリオ、この作品での“オイシイ度”が一長一短で、なかなか公平にできているのではないかと。以下、○:プラス面 ×:マイナス面 で。
◆平沼紀久さん◆
[役どころ:吉瀬美智子さん演じるヒロイン・シャオティン達と共に密入国してきた福建人・文明]
○“いいひと”キャラ!
○“生きていくためにはしかたないんだ!”ともがき、状況に翻弄される、主人公の一人&ヒロインと同郷の人、ということで、LDHトリオの中では一番作品テーマに近いところに。
○冒頭近くの、密入国のコンテナから出てきたときの演説シーン(「人民はぁっ!」)は印象的。
×コンテナから出てきたシーンが彼的クライマックス、その後のシーンははいつも突然走ってきて、あっという間に半泣きで走り去る、ピンポンダッシュ的登場の繰り返し。
×登場するたびに立場が変わっていて(密入国してきた善良な一般人→ジュウユウの部下志願[パンフ説明によるとジュウユウの仲間の福建グループ…]→北京グループの手先としてジュウユウの仲間を装う人→最後のシーンはよくわからず…)、いくら運命に翻弄されているといっても変わり身早すぎで、せっかくの“いいひと”好感度ダウン。
×…というより、ただでさえグループ間の対立の構図やら、多数登場の役者さんがどのグループに属してるやら、わけわからん! となっている相当数の観客にとっては、文明がその時点その時点でどういう立場にいるかなど、理解/認識可能ゾーンから相当遠いところにあるのでは…
(平沼さんのお顔を認識している皆さんにとっては、コウモリ的な平沼さん文明の存在が混乱に拍車をかけているおそれもあり!)
◆天野浩成さん◆
[役どころ:千原ジュニアさん演じる日本ヤクザ・岩本の手下トリオの1人・ダニー]
○常に小林顕作さんタツ・月ゴローさんガリとトリオで登場、立ち位置が明確。
それぞれの登場シーンも長く、ややこしい話の中でも、天野さんダニーがどういう立場の人物かわからない人は少なそう。
○手慣れた感じで役どころにぴったりな動作がキモチイイ、殴る・蹴るアクション満載!
『BE-BOP-HIGHSCIOOL』『湘南純愛組!BAD COMPANY』の主人公コンビ→20歳そこそこで多数の人気任侠系シリーズ作品に出演、という、天野さんの特異なキャリアを活かした役どころ。
○ダーク系のスーツという天野さんに一番似合う衣裳に、アフリカ系入ってる感じで“劇団EXILE!”感たっぷりでクラブシーン似合いまくりの強力ビジュアル。
天野さんが任侠系で一番たくさん出演した『本気!』シリーズの九くん(レトロなリーゼントに、すっごいプリント柄のおようふく!)からは考えられないオシャレさ(笑)。
天野さんの多数かつ多様な出演作品群でも観たことがない系統のビジュアル、というのもポイント高。
○舞台巧者の小林さんタツ、月さんガリとのこまかなスキンシップが、なかなか楽しく。
特に優しそうな月ゴローさんガリとの仲良しぶりは、なごみ系の領域にまで。
○最後には、単独登場シーンあり。得意の任侠系セリフ回し炸裂!(どんなに思い切りやっても、やりすぎる心配なしの青天井!)
×ヒロインに暴力、子供を拉致、と、一番ダーティーなイメージの部分を担当(個人的には好き【笑】)。
×というより、劇場の多数を占めるEXILEファンにとっては、MATSUさんマーサを殴ったりしてるのが印象最悪?
×「ねーちゃん、ちちくらいだせやー!」等の言動(個人的には大スキ!!!)も、女子モテ系セリフには遠し。
×メインキャラの中で一番早く退場(おいしいコントシーンを前に!!)。
×最後のシーン以外は、超ハイテンションな小林さんタツの影法師状態。たぶん多くの人は、覚えているのはタツさんだけ…
◆秋山真太郎さん◆
[役どころ:MATSUさん演じるマーサが切り盛りするクラブ《CROWN》のMC、ほかアンサンブルで様々な役]
○《CROWN》でのMCシーンは、日頃から“ラッパー秋心”としても活動している秋山さんの持ち味生かしきり!
マイクを通した声も良く、かなり本職っぽく。
成功すれば“ステージと観客が一体となるシーン”の体現者という大役!(空振りになっても、ネタとしておいしい?)
○アンサンブルとしてダンス・アクションシーンたっぷりで見応えあり。
総登場時間も、かなり長い?
○天野さんダニー退場後の《CROWN》でのコントシーンの場に登場!
小林さんタツの振りによっては、コント参加のラッキー☆チャンスもあり!!
×MCシーンはワンシーンのみ、しかも数十秒のみ。
×アンサンブルのチェックをしない観客(たぶんかなり多数…)にとっては、MCシーン以外には登場していないも同然の扱い。
×秋山さんファンにとっても、もし後方席で双眼鏡・オペラグラスの調達を忘れると、かなり厳しいかも…
(それなりに愛をもって探してみた守峰も、全登場シーンチェックに至らず)
×公演告知の名前の並び方、パンフで天野さんと同じ分量のスペースをとってもらっているわりには、カーテンコールの立ち位置は目立たない場所?
(この時点では未発見)
…と、それぞれプラスポイント/マイナスポイントありますが、やっぱり天野さんにはダニーが一番“オイシイ役”かなあと。
秋山さんのプラスポイントは、秋山さんの特殊スキルがあってこそ“オイシイ”ことになるものなので天野さんには意味なし(でも、天野さんのMC or DJ役も観てみたいような。【キャバギョ!】のNo.1ホステス・さやかの接客を実況するシーンでの天野さんを思うと、やればできるはず!!)。
平沼さん文明のような“うわぁぁぁん!!”と泣きながら去っていくイメージの役も、結構天野さんの得意分野ではありそうなものの、ダニーのビジュアルや、タツ&ガリとのスキンシップはどうしても捨てがたく。
…こうして考えても、天野さんダニー、かなり観られてハッピーな役!
劇団EXILEさん、ありがとうございます!!
【青山無情! 秋山真太郎さんMCと沈黙の劇場】
クラブ《CROWN》シーンの冒頭。秋山さん演じるMCがラップ風発音で、曲紹介をしつつ、観客に呼びかけ!
「お前ら演劇だからってエンリョしてないか!
これから5分間だけは、盛り上がっちゃっていいんだぜ!」
そして。
「準備はいいか! SAY Ho〜!」
オーディエンスの反応を待つ秋山さんMC。
青山劇場に、完全なる静寂。
「もっと!! Ho〜!!」
静寂。
「さあ行くぜ、Ho〜!!」
劇場がこんなに静かになる瞬間というのも、珍しいような…
そこから秋山さんMC「YEAH!! ×@※△+…」等々勢いよくラッパー口調で、ダンサーのマーサ達を紹介に走り…
…これ、ヒーローショーのお姉さんの「みーんなー! こーんにーちはー!!!」「あれー? 声が小さいぞー! もういちど、こーんにーちはー!!!」という呼びかけに応えて、小さなおともだち(& 大きなおともだち)が“こーんにーちはー!!”(“声が小さいぞー!”と言われた次は、声を限りに“子ぉーんにぃーちはぁぁあーっっっ!!!” )と返す…みたいなことをやりたかったのでは。
セラミュ、ライダーと経験の天野さんのファンとしてはそういうシーンは多数経験していますが、ここまで完全な沈黙という反応は初めて!
青山劇場、無情…
秋山さん、お気の毒に…と思う一方で、【2005年1月23日14:00_『義経と弁慶』製作記念 出演者トーク&握手会】で、デカレンジャーのテンションにあわせようとがんばってはいるんだけど…という天野さんに、デカブルー出身・『義経と弁慶』では弁慶役の林剛史さんが「じゃあ、ファンのみんなに“こんにちはーっ!”ってやってみて」と言われて、むちゃむちゃ頑張ってテンションを上げて「みーんなーっ!! こーんにーちわーっ!!!」とやって「すばらしい! デカパープル!」と林さんに絶賛されていた天野さんを思い出して、笑いがこみあげてきたり。
(そしてそんな天野さんに「天野さんがこういうこと言ってくれたんで、事務所の後輩としてはほんとありがとうございます」と、意味不明なありがたがりかたをして先輩の天野さんを立ててくださっていた、会社の忠実なる後輩・吉田友一さん[秋山真太郎さんとなんと生年月日が1日違い!!]を思い出して、ちょっとなつかしくなったりも。)
【初めてのまとまったセリフ? 天野さんダニー@クラブ《CROWN》】
秋山さんのMCから始まり、MATSUさんマーサとJ Soul Brothersがダンスショーを繰り広げるクラブ《CROWN》シーン。ショーの途中から、マーサのファンの女の子達、任侠系風の人達が多い男性客達がどっと入ってきて、その最後のほうに天野さんダニー、月ゴローさんガリも登場。
MATSUさんマーサ達のショーの後、吉瀬美智子さんシャオティンがステージに登場するも、何もできずに立ち往生、客達が騒ぎ出す…
そのシーンで天野さんダニー、声を張って「おいねーちゃん、なんもできねーんだったら、ちちくらいだせやー!!」
港のシーンでも、短く声を発するセリフはいろいろあった天野さんダニーの、最初のまとまったセリフはこれ?
ルックスは最先端のクラブシーンに似合いそうな微アフリカ系でCOOLな天野さんダニーの、昭和のオッサン的郷愁を感じさせる野次、ナイス!!
【池袋の福建グループなら御承知かも…。小林顕作さんタツと乙女達】
閉店後も《CROWN》の入り口のところでマーサの出待ちをして大騒ぎのマーサファンの女の子達。店員さんも手を焼いているところに、小林顕作さんタツが、超!!ハイテンションのセリフとアクションでまくしたて、女の子達を追い返すシーンは、小林顕作さんのあり得ないほどのハイテンションが楽しく(笑)。
その中で、マーサが同性愛者だと告げて、女の子達を引かせようとする部分があるのですが…
…そのムスメ達が、もし万が一いまはやりの(!?)“腐女子”“801ちゃん”と呼ばれるひとびとだったら、エサをまいてるようなものでは…(笑)
…たぶん、“乙女ロード”のある池袋をシマにしているジュウユウさんたち福建グループの皆さんは、そのへん心得ているのでは?
(“ニッポンのムスメ、オトコのスキかた、よくわからないアルヨ!”)
【いろいろな表情。天野さんダニー@閉店後《CROWN》】
マーサのホモネタに楽しそうに反応したりと(…小学生レベル?)、いろいろな表情がゆっくり観られて楽しい、閉店後の《CROWN》シーンでの天野さんダニー。千原ジュニアさん岩本が、バーに物を投げて酒瓶を壊し、すごい音がしたとき、思い切りびびってます!
港のシーンで千原ジュニアさん岩本が、北京グループと接触していた疑いをかけられた手下・カジを射殺したシーンでぱっ顔をそむけていたのも、半分は音に驚いての反応かも…? と思うほど、大きな音に弱そうなダニー。
千原ジュニアさん岩本に「お前ら席を外せ」と言われて岩本組トリオが《CROWN》を出て行くとき、小林顕作さんタツ、月ゴローさんガリのためにドアを開けている天野さんダニー。
兄貴さん達に丁寧にしているそのシーン、しぐさのきれいさもあいまって、好感度大。
月ゴローさんは身長が天野さんの肩ぐらい。
小林顕作さんもそれよりちょっと高いぐらいで、MATSUさんもそれぐらい。
このシーン、天野さんダニーがものすごくのっぽさんに見え!
【わかる笑い、わからない笑い。MATSUさんマーサ(詳述)】
あいかわらず、笑いの起きる理由が、わかったり、わからなかったり。ストリップならできるからこの店で働く、と吉瀬さんシャオティンが服を脱ぎかけるのを押しとどめて「オレ、女の裸とか興味ねーから」と、MATSUさんマーサが言うシーンで笑いが出るのは、よくわからず。
日頃MATSUさん、インタビュー等で“おんなのひとのハダカだいすき!!”発言がデフォルトとか…?(違っていたら超スミマセン!!)
この回のMATSUさん、その後の「部屋を一歩も出るな!」のセリフで、ちょっとつっかかったり。
シャオティンに触れられたMATSUさんマーサの「いやん!」に笑いが起こるのは、わかりすぎ!!
屈強そうな日焼けした風貌にヒゲ、というMATSUさんのルックスを生かしきった、ナイスなギャグ。
吉瀬さんシャオティンが歌う曲名を告げるシーンで笑いが起きるのは、その曲(『ただ、逢いたくて…』)がEXILEの曲だかららしい、と、この回思い当たり。
…でも逆に、劇団EXILEで、EXILE以外の曲が使われているのか? という疑問も(もしEXILE以外の曲が登場しないとしたら、それがEXILEの曲だからといって笑いが出る理由、やっぱり謎!)。
水野絵梨奈さんシュエメイ「ヘンです」MATSUさんマーサが「ヘンだな」と笑い合うところは、MATSUさんマーサが“面白いイントネーションで言おう”という意図が感じられるので、笑いが出てしかるべきシーン。
この回、後ろの席のお客さん、他のシーンでは静かに御観劇だったのですが、このシーンで思わず「なんかよくわかんないけど、おかしい…」とつぶやきつつ笑っていらしたのが聞こえました(笑)。
MATSUさんマーサの「年だね」で笑いが出るのは、わかるけど本当に笑っていいのか、MATSUさん的にはどうなんでしょう!? というあたりが(笑)。
同じくMATSUさんマーサの「ヤバイは…ステキ?」は、サムズアップしたMATSUさんマーサの笑顔がナイスで、MATSUさんの魅力がよく出た、いい笑いのシーン。
【バイオレンスなイメージに! 『ただ、逢いたくて…』】
ちょっと戻って、吉瀬さんシャオティンが中国語で歌う(たぶん流れる歌は別の女性歌手)『ただ、逢いたくて…』。吉瀬さんシャオティンが高くなった舞台奥の方で歌い、MATSUさんマーサがそれより少し低くなった舞台中層で踊っている間、舞台の一番客席側の、舞台本来の高さになっている部分では、バイオレンス展開!
千原ジュニアさん率いる岩本組(天野さんダニーも!)が、愛人(城戸愛莉さん)連れの北京グループ・リンを、右手を撃ち抜いたりしていたぶった後、日本語で“タスケテ”と言わせたうえ殺害
→リンの情報を提供して貸し借りなしになったと思ったUSAさんジュウユウに千原ジュニアさん岩本がさらなる協力を要請
→USAさんジュウユウ、川畑博稔さん村井のグループを皆殺し(その前に平沼さん文明登場?)
→千原ジュニアさん岩本も他のグループを殺しまくり
…と、殺戮シーンが次々に展開された後、殺された人達がくるくると木の葉のように舞うダンス。
『ただ、逢いたくて…』は“au×EXILEキャンペーン”の曲ということで、よく考えれば自分もCMで耳にしたことがある曲のような気がしますが、かなり穏やかなバラード。
それが自分の中では、すっかりバイオレンスなイメージになってしまっていて、“EXILEさん的にはいいの?”という感じ(笑)。
(でも、こういう音楽の使い方は、すごく好き。スローモーションの動き等、『レイジング・ブル』と『カヴァレリア・ルスティカーナ』 間奏曲的なものを意識?)
【本領発揮。天野さんダニーのYAKUZAセリフ】
「連れて来いって言われてんだよ」「だからそう言ってんだろうが!!」
「ヤクザなめてんのか?」
…文字にしても伝わらない、文字全部に濁点がついているような(笑)天野さんダニーのセリフのドスのきき具合!!
ルックスはクラブシーンが似合いそうな洋モノの雰囲気なのに(太い金鎖ネックレス、という任侠系アイテムも、アフリカ系アメリカ〜ンなアイテムに見えるような!)、セリフ回しは誰よりも(兄貴さん達よりも!)コテコテの日本ヤクザ!
青山劇場の舞台の真ん中で、天野さんがイキイキ得意ワザを発揮しているのを見ると、うれしく!
【日替わりコント? 岩本組 without ダニー@《CROWN》】
《CROWN》でMATSUさんマーサと水野さんシュエメイを小林顕作さんタツ率いる岩本組のメンバーが待ち受けていて、岩本さんから預かったという鍵を投げ渡しながら“世界のナベアツ”ネタを展開するシーン。初回はJ Soul Brothers のKEIJIさんに振っていた、小林顕作さんタツからの「とびきりの“8”を見せてみろ」は、月ゴローさんガリが“両手ひろげて〜♪”とEXILEの曲を歌いながらのダンスを披露、小林顕作さんタツに「ばかやろう、青山劇場が、青山墓地になっちまったじゃねえか!」という。
…ここは日替わりポイント?
【一応心配? 天野さんダニーがやられたことへの反応】
二人でやってきたMATSUさんマーサと水野さんシュエメイに「迎えの奴らは?」と尋ねる小林顕作さんタツ。やられた、とMATSUさんマーサが答えると、小林顕作さんタツ、顔色を変えて「ダニーは」。
…一応心配してくれている? と、ちょっとほろり。
でもすぐに「あいつ丸腰だったからな。ま、お前らが逃げてきたんだったら、たいしたことないだろ」と、軽〜く!
でも、それだけ軽いのがデフォルトの小林顕作さんタツが一瞬でも顔色を変えてくれたのは、バリュー?
そして、あれだけ拳銃を持っている人が多いのに、“武闘派”イメージの強い天野さんダニーが丸腰というのが、驚愕!
すごい度胸です、天野さんダニー!
【DV男 or ツンデレ。千原ジュニアさん岩本】
水野さんシュエメイの居場所を言おうとしないMATSUさんマーサに、お前まで裏切るのか! と棒まで使って激しく殴る蹴るをしておいて、マーサがぐったり動かなくなると、あわてて「病院じゃ! 医者を呼べ!」と、叫び出す千原ジュニアさん岩本。ドラマ『ラスト・フレンズ』で話題の“DV男”か、以前から広まっていた“ツンデレ”か…
…でも、そのいずれにせよ、そこにはっきり“恋愛的要素”を感じさせるあたりが、千原ジュニアさんのすごさかも。
冷酷で暴力的なだけでない、濃厚な“情念”を感じさせる千原ジュニアさん、要注目。
【“海外ドラマ吹き替え声”! USAさんの声】
中国人的ニホンゴを話しているときはもちろん、中国語を話していることを表す流暢な日本語のときも(なお言うと、カーテンコール時の御挨拶も!)、USAさんの声、口調はとても独特。その声をヒトコトで表す言葉が、出てきそうで出てこなくて、初回はモヤモヤしていたのですが…
…女の子の“アニメ声”に対応する“海外ドラマ吹き替え声”…?
個人的にはそれでむちゃむちゃ腑に落ちました(笑)。
【立場不詳でも、キャラ立ちまくり! 平沼紀久さん文明】
『ただ、逢いたくて…』の暗殺シーン連続の中、ただひとつ暗殺に直接関係ないシーンが。それが、平沼紀久さん文明がUSAさんジュウユウに「ジュウユウさん、仕事くれないか」と頼むシーン。
地面に両手両膝を突いて懇願、断られると、“うわぁぁぁぁん!!!”というフンイキで(※セリフは違います)半泣きで走り去り!
天野さんダニーが撃たれた直後にも、北京グループの人達に「ちゃんとだませっつっただろ!」と責められた後、一人舞台に残り「ちくしょぉー!」と、また半泣きで走り去り!
千原ジュニアさん岩本、吉瀬さんシャオティンがいるところにUSAさんジュウユウが乗り込んで来たときもなぜかいて、「生きてくためには、しかたないんだぁぁーっ!」と、また半泣きで走り去り!
…平沼さん文明、登場するたびに立場が違うようで、出てきた人物がどのグループか把握しきれないお客さんの混乱に拍車をかけているおそれがあるのですが(笑)、どんなに立場が違っても、必ず地面に這うようなところがあって、半泣きで走り去る! というポイントは一貫して、キャラ立ちまくり!
でも、最後に出てきて撃ち殺されるところは、どういう立場で現れ、なぜ撃ち殺されたのか、よくわからず…
【声の響きが、スケール感を生み。こぐれ修さんユンさん=ワン先生】
こぐれ修さんユンさん=ワン先生が表立って登場して活躍するのは、天野さんダニー退場後なので、以降はこぐれ修さんユンさん=ワン先生に注目。 ラストの「中国は大きい。大きく、大きく動きます」という言葉のスケール感。
それは、セリフの響きの広がりによるものだなあと、しみじみと実感。
天野さんも、もっと大人になるにつれて、こんな大きなスケールでセリフを響き渡らせるようになってくださったらいいなあと、憧れとともに!
【深々とおじぎする天野さんの隣で… カーテンコール】
ほぼ全員ダンスの後幕が閉じ、再び幕が開いての御挨拶、この回はMATSUさん。まだまだ先は長いけれど、皆さんに何かしらもってかえってもらえたら…というような御挨拶。
そして最後に幕が閉じるとき、深々とおじぎする天野さん(天野さんのこの丁寧で端正なしぐさ、好きです!)の隣で、小林顕作さんが、むちゃむちゃおどけた動きで全身で両手を振っている(ぴょこぴょこ動く、何かのキャラクターのような!)、その対比がオモシロすぎ!!