Sunday, 16th March 2003 21:00-21:59(TBS)

GOOD LUCK!!

第9話
約束守ってよ


Staff & OA
脚本 ◆ 井上由美子  演出 ◆ 福澤克雄
プロデュース ◆ 植田博樹  瀬戸口克陽
プロデュース補 ◆   演出補 ◆
その他のスタッフ ◆ Data Page
放送日 ◆ 2003年3月16日
     (21:00-21:59 最終回直前スペシャルとして5分延長)


Cast
新海 元:木村拓哉
香田一樹:堤 真一  緒川歩実:柴咲コウ
深浦うらら:内山理名  朴 美淑:ユンソナ
原田美和子:加藤貴子  阿部貴之:要 潤
安住龍二郎:安住紳一郎  新海誠:中尾明慶
稲垣千佳:佐藤康恵  島村孝司:天野浩成
新海良治:いかりや長介(特別出演)  内藤ジェーン:竹中直人(特別出演)

成見勝(元の担当医師):石黒賢
北村乗務本部人事部長:小野武彦

訓練機の教官:芹澤名人
庄司恭子:植松真美  細野佑美子

太田健三郎:段田安則  富樫のり子:黒木 瞳

芸プロ  劇団ひまわり  劇団いろは


Story
 4年前の1999年、新海元(Cast:木村拓哉さん)は、沖縄の下地島で、ボーイング767訓練機による初のジェット機操縦訓練フライトを行っていた。
 ジェット機から見る空の素晴らしさにはしゃぐ元に、パイロットになったらいやというほど見られるんだから、と、教官(Cast:芹沢名人さん)は笑ったが、プロペラ機からの視界とは世界が違う、と元は、ぐっと近くに見える太陽に向かって手を伸ばす。

 そして今。
 緊急脱出訓練中、足を踏み外しそうになった香田(Cast:堤真一さん)をかばい、訓練施設から転落した元は、救急車で病院へ運ばれ、処置室にいた。

 元の父・良治(Cast:いかりや長介さん)と弟の誠(Cast:中尾明慶さん)は病院へ駆けつける。
 待ち受けていた香田は、元が転落したのは全て自分の責任だと良治に謝罪する。
 そのとき、処置室の扉が開き、元を乗せたストレッチャーが運び出されてくる。
 担当医の成見医師(Cast:石黒賢さん)は、元は命に別状はないが、いくつか説明をしたいことがある、と、良治を別室に誘う。香田は、訓練中に起こった事故であり、今後のフライトにも関わるからと、良治と一緒に成見の説明を聞くことを希望し、受け入れられる。

 成見は、元は二度と操縦桿を握れないと思うと告げる。
 神経が傷ついているため、足に障害が残る可能性が高く、日常生活には支障がなくても、パイロットは無理だというのだ。

 元が目を覚ますと良治は、誠に一万円札を渡して、ジュースでも買ってくるよういいつけ、元と二人きりになる。
 そこで、良治は元に、足をひきずるようになることは避けられないという診断と、パイロットは引退だということを元に告げる。
 元は良治に、しばらく一人にしてほしいと頼む。
 一人になって元は、泣きながら笑い、そしてまた泣くしかできなかった。
 その頃、歩実(Cast:柴咲コウさん)が病院にやってきたが、良治から元が会いたくないと言っている、腹の据わっていない息子で申し訳ないと頭を下げられる。










Last update :
22nd October 2010
















* About *
GOOD LUCK!!
詳細DATA
登場人物
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* Story *
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話
第10話

* 牧天 *
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 2週間後、打ち合わせをしながら滑走路脇の道を行く阿部(Cast:要潤さん)と島村(Cast:天野浩成さん)について歩いていて、歩実は、元の車のワイパーに“車両を移動して下さい”の紙がはさまれているのを見て茫然とする。
 阿部は、その紙を取り去って、元なら戻ってくるから大丈夫だと言う。

 香田はチーフパーサーの太田(Cast:段田安則さん)を伴って、乗務本部長(Cast:小野武彦さん)のところに出向く。
 本部長は、人当たりの良い元をパーサーにしてはどうか、と、太田の意見を仰ぐ。太田は、新海はパーサーを希望しないのではないかと答えるが、本部長は元が退院するまでに考えておいてほしいと言い残して去る。
 太田は香田に、元にとって空の仕事はパイロットしか考えられないはずだ、自分にとって空の仕事はパーサーしか考えられないように、と告げる。そして、自分は元がパイロットとして復帰するのを待ちたい、と言う。

 その間にも元は、懸命にリハビリを続けていた。

 元に会いに行っていないのか、と問うのり子(Cast:黒木瞳さん)に、香田は、自分の責任の取り方を決めてから行くと答えるが、のり子は、元の無念さ、悔しさをわかってあげられるのは香田ではないのか、と問う。そして、一生そうやって閉じこもっているつもりか、一番弱いのは香田で、厳しさも責任感もその弱さを隠すものではないのか、と、激しく香田に詰め寄り、それでも元だけはむきになって香田を理解しようとしたではないか、と言い捨てて部屋を出る。

 3週間後も、元はリハビリに励んでいた。
 ほぼではなく、完璧に歩けるようになるのはいつか、自分はこの足を完全に直してまた空を飛ぶ、と、元は成見医師に言うが、成見は、一般の人の健康とパイロットの健康の間には大きな差があることは、元も良く知っているはずだ、と答える。
 そんな元を見ていた良治は、病室で、元に、実家に帰って海のシップのキャプテンをやればいい、という。そして、パイロット復帰はあきらめろ、いつまでも自分を哀れんでいるなと叱る。
 元は良治に、声を荒らげる。
 良治は、悔しいかもしれないが、今の元を見ていると自分も悔しいんだよ、と言い残して病室を出る。
 一人残された病室で、行き場のない思いに、松葉杖を投げ捨てる元。
 病室の外にしゃがみこんで、その音を聞いている良治。
 その一部始終を、元に会おうとやってきていた香田は見てしまい、元達に会うことなく帰る。

 1か月後、元は退院する。
 佃のマンションに戻った元を、歩実が尋ねてくる。
 つきそいで来ていた誠を帰して二人きりになると、元は歩実に、もう飛べなくなったことを笑いながら話す。そんな元に、歩実は、自分を飛行機に乗せてくれる約束を果たしてほしい、元が操縦する飛行機でなければだめだと言い募る。
 そんな歩実を、飛べないんだから仕方ない、帰れ、と言う元だったが、結局、歩実の運転で、空港近くの海辺に出かける。
 まともに飛行機を見るのは久々だ、という元は、太陽に向かって手を伸ばす。訓練飛行のときと同じように。
 下から見る太陽は全然違う、と、元は歩実に言い、初めてジェットの訓練機で空を飛んだときのことを思い出してしまった、と、涙ぐむ。そしてあふれてくる涙を拭きながら、足を直して絶対また空を飛んでみせる、そして、どんなことをしても歩実を絶対シップに乗せて、とても近いところで太陽を見せてやる、と、歩実に誓う。

 元は乗務本部長を尋ね、リハビリのための休暇を願い出る。
 そこで元は、香田が元の転落の責任を取って辞表を提出し、今日のフライトを最後に辞職するという話を聞く。
 香田の退職願を鷲掴みにして、元は松葉杖で走った。
 到着していた、香田の乗った機を、元は窓から睨みつける。
 副操縦士を先に降りさせ、操縦桿をいとおしげに撫でていたりした香田は、元の視線の先で、コクピットとの別れを惜しんでいた。
 最後に、操縦席に向かって深々と礼をした香田を見た瞬間、元の表情が変化する。

 松葉杖で走って、元は香田をつかまえ、くしゃくしゃになった退職願を突き出し、香田を問い詰める。
 訓練の責任者でありながら、あのような事故の原因を作り、すまなかったと詫びる香田に、元は、自分は全然後悔していないと言う。しかし、これ以外に責任を取りようがないという香田に、元は、それでは香田は元が二度と空に戻れないと諦めていることになる、勝手に元に見切りをつけるなと怒鳴る。
 12年前の事故のときも香田が空を捨てなかったように、自分も空を捨てるわけにはいかない、中途半端なまま終わりたくないという元に、君は飛べばいい、自分は自分の決断をする、と香田は答える。そんな香田に、元は、責任を取るというなら、元が復帰してキャプテンになるまで責任を持って指導してほしい、と言う。なぜ自分に、と問う香田に、本当に空が好きだとわかっていないとこんなことは頼めないからに決まっている、と答え、お願いします、もう一度一緒に空を飛んで下さい、と頭を下げる。
 そんな元を前にして、香田は、潤んだ瞳で飛び立つ飛行機を見上げる。
 そして、元から手渡された退職願を、自らの手で破り捨てる。

 それから元は、さらに懸命にリハビリに励む。
 元の様子をずっと見守っていた成見医師は、元に、神経を一度切断してつなぎなおす手術のことを話す。最悪の場合歩けなくなる危険のある、成功率10%の、10人医者がいたら9人は薦めない難しい手術だが、どうするか、と。
 元は黙って、成見医師に、握手を求めて手を差し出す。
 その手を、成見医師は、しっかりと握り返す。

 事故から3か月後、元は、空港の近くの海辺にやってきていた。
 松葉杖をついて、足をひきずっていた元は、松葉杖を放して、少し自分の足で歩く。
 そして、再び太陽に手を伸ばし、待っていろ、とつぶやく。



Check! −天野さん島村君みどころ−

 滑走路のすぐ脇の、駐車場そばの道を、阿部さんと打ち合わせをしながら、すれ違うパイロットさん達と挨拶を交わしながら歩く島村君。
 阿部さんと寄り添う仲の良さそうなところも、パイロットさん達への「お疲れ様です」といういい挨拶も、いかにも島村君らしく。
 (機長さんらしきパイロットさんが、いっぱいうなずき返してくれていたのもうれしく!)

 第3話で、鮮烈に福澤監督の映像を印象づけた構図と似た、滑走路を行く大きな飛行機の側面をバックに進む構図の絵の中に天野さん島村君がいること、素晴らしい記念に思えます。

 道路に落ちる影はくっきりと濃く、光はすっかり春の日差し。
 島村君の髪を乱す風も、きっと春の気配の風。
 『GOOD LUCK!!』も、もうすぐ終わりなんだと、実感。

From Guestbook −皆様の御感想−

 守峰 優

 『GOOD LUCK!!』第9話の天野さん島村君の登場シーン、屋外シーンでしたね!  すれ違うパイロットさん達に次々に声をかけながら、要さん阿部さんと何か打ち合わせしながら歩いて行くシーン、なんとも開放感がありました。こういうシーンも観られて、よかったと思います!  この美しい映像の光が、またなんとも“春”の光なんですよね。最初はとっても寒い季節に始まった『GOOD LUCK!!』も、春を迎えて、もうすぐ終わりなんだなあ、という感じが。島村君達の髪を乱す風も、春の嵐という感じで。  ほんのちょっとのシーンでしたが、天野さん島村君のこの映像、あってほんとうによかったです!(新海さんのあの懸命のリハビリシーンをバックに流れる文字の中に、天野さんのお名前があったこと、すごく価値のあることに思えます!)


 Voyager さん

 今回の『GOOD LUCK!!』ですが、天野さん島村くんは、要潤さん阿部さん、柴咲コウさん歩実さんと一緒の場面で、遠目からのご登場(ハンガーへの移動中?)でしたね。正直、先週までの反動が…、と思ってしまいたくなるところですが、ここ最近けっこうあったハンガーでの場面もなかったので、出ておられるだけでも、よかったと思うべきかもしれません。
 その場面では、「新海さんは必ず戻ってくる」と言って、木村拓哉さん新海コーパイの車に貼られた長期駐車警告の貼り紙をはがしてあげる(歩実の気持ちを代弁する)、阿部さんのよい人ぶりが出ていましたが、その気持ちが、あの場面にいた整備士たちの気持ちなのかなぁ、と思うと、ちょっとうれしいな、と思いました。

 今日の本編は、ラスト前の、新海コーパイと堤真一さん香田キャプテンの場面の、二人の演技がすばらしかったなーと思いました。辞職して、去っていこうとする香田キャプテンを追いかけて、「絶対、もう一度空を飛びたい! そのためにはあなたが必要だ」という自分の思いを告白する新海コーパイと、静かに目をうるませ、告白に応えて自らの辞表をやぶる香田キャプテンの姿にしびれました。
 それにしても、今日はいかりや長介さんの好演技もあり、ユンソナさんの飛ばしまくりな(笑)好演技もありで、5分拡大と言う時間以上に濃かったなと思いました。それにしても、次回予告で、次回の場面が一切出ないというのも、すごい事態だなぁと思います。


 Voyager さん への守峰レス

 今回の『GOOD LUCK!!』、先週の反動モードかもですが(笑)、ちゃんとわかる御登場シーン、あってよかったですね!  はっきりお顔はわからなくても、とてもきれいな映像(演出の福澤克雄監督らしさのある映像でしたし!)、『GOOD LUCK!!』の映像とわかるパイロットさんいっぱいの映像で、意外と満足感も。  阿部さん、前回の葛藤が嘘のように、さわやかな笑顔でしたね! 阿部さんと気持ちはひとつ!という感じの天野さん島村君も、きっと同じ気持ちなんじゃないかな、と思います。  新海さんと香田さんのキャプテンの場面、よかったですよね。堤真一さん香田さんの瞳、涙があふれそうなのにこぼれ落ちない、しかも今回の涙は第7話のグレートキャプテン・山上さんとのお別れのときより微妙に多い、と、すごい高機能! 演技するためにオーダーメイドされたような瞳! という感じでした!  5分拡大と言う時間以上に濃かった、というの、ほんとうにその通りです。エンドロールや『Ride On Time』の入れ方が通常と違ったのも、そのどちらの間もめいっぱい本編、ストーリーの中、という構造も、ぎっしり中身の詰まった充実感を感じさせてくれます!



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